JPH03295818A - 屈折率分布ガラスの製造方法 - Google Patents

屈折率分布ガラスの製造方法

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JPH03295818A
JPH03295818A JP2095055A JP9505590A JPH03295818A JP H03295818 A JPH03295818 A JP H03295818A JP 2095055 A JP2095055 A JP 2095055A JP 9505590 A JP9505590 A JP 9505590A JP H03295818 A JPH03295818 A JP H03295818A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カメラ、顕微鏡などの一般光学レンズ、光デ
ィスクのピックアップレンズ等に有用な大形(大口径)
の屈折率分布ガラスの製造方法に関する。
[従来の技術及び課題] この種の屈折率分布ガラスは、現在固体ガラス中での1
価のカチオン(例えばタリウムとカリウム)の相互拡散
に基づくイオン交換法で製造され、直径1〜2■膳のも
のが複写機のレンズアレイや光通信用マイクロレンズ等
として用いられている。
しかしながら、かかる方法では固体ガラス中でのイオン
の拡散速度は極めて遅いため、カメラ等の光学系に用い
るような大口径の製品を製造することはできないという
問題があった。
このようなことから、屈折率分布ガラスの製造方法とし
て以下に説明するシリコンアルコキシドを主要出発原料
とするゾルゲル法(特開昭63−2775号)が知られ
ている。まず、シリコンアルコキシトドと水溶性塩(酢
酸鉛)を出発原料としてゲルを作製する。つづいて、こ
のゲルをエージングした後、ゲル中の水分を除去する。
この工程において、ゲル中の酢酸鉛が表面側に拡散する
ため、酢酸鉛の水−イソプロパノール混合液でゲル中の
酢酸鉛を再溶解して前記拡散による濃度分布を解消して
一定の濃度とする。ひきつづき、イソプロパツールで処
理してゲル中の水分を抽出する。こうした前処理工程の
後に硝酸カリウム水溶液に浸漬してゲルの細孔中の酢酸
鉛を外部に拡散、流出して酢酸鉛の濃度分布を形成する
と共に、硝酸カリウムを同細孔に拡散して酢酸鉛の濃度
分布によるゲルの熱膨張差を該硝酸カリウムで補償する
。次いで、イソプロパノール−アセトン溶液及びアセン
トンで順次処理してゲルの細孔壁に酢酸鉛と硝酸カリウ
ムを析出して固定化する。この後、室温大気中で乾燥し
、更に焼結して屈折率分布ガラスを製造する。
上述した従来法において、反応時間を調節して気泡を含
まない均質なゲルを得るために酢酸鉛とは別に硝酸鉛を
添加しているが、硝酸鉛は通常の溶媒に対する溶解度が
大きく、鉛の濃度分布の固定がし難いという問題がある
。また、前処理工程ではその後の工程での鉛の濃度分布
を固定化し易くするためにゲル作製時に要した水を大気
中で蒸発によって一部除去するため、水を含むゲルはこ
の過程で自重で変形したり、ひび割れを生じる。
しかも、酢酸鉛の濃度分布形成工程において硝酸カリウ
ムをゲルの細孔に拡散して酢酸鉛の濃度分布によるゲル
の熱膨張差を該硝酸カリウムで補償する際に、該硝酸カ
リウムを酢酸鉛の濃度分布と反転した状態の濃度分布を
持たせることが難しいため、焼成時に酢酸鉛の濃度分布
に起因した熱膨張差を前記硝酸カリウムで相殺できず、
クラックを発生する恐れがある。この傾向は、ゲルが大
形化するほど顕著となる。その結果、作製可能なガラス
の大きさに限界があり、直径7■、高さ10mm程度以
上のレンズを製造できない。
更に、酢酸鉛の濃度分布形成工程においてゲルの細孔(
こは酢酸鉛がイオンの状態で存在しているため、ゲルを
硝酸カリウム水溶液に浸漬すると前記酢酸鉛が短時間で
硝酸カリウム水溶液に流出することから、酢酸鉛の濃度
分布制御が難しい。その結果、前記鉛の濃度分布の固定
の困難さと相俟って所期目的の屈折率分布を持つガラス
を製造することが困難となる。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされた
もので、所期目的の屈折率分布を持つ大形(大口径;直
径10+am以上)のガラスを簡単かつ再現性よく製造
し得る方法を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、(a)シリコンのアルコキシドとホウ素のア
ルコキシドからなる溶液を加水分解してゾルを調製する
工程と、 (b)前記ゾルに酢酸鉛の水溶液と有機酸を加えてゲル
状多孔体を得る工程と、 (c)前記ゲル状多孔体をエージングし、更に酢酸鉛の
水−イソプロパノール溶液、イソプロパノール−アセト
ン溶液及びアセントンで順次処理する前処理を行なう工
程と、 (d)前処理したゲル状多孔体を酢酸カリウム及び酢酸
ナトリウムから選ばれる一方又は両者の低級アルコール
溶液中に浸漬し、ゲル状多孔体の表面から内部に向けて
次第に変化する鉛イオンの濃度分布を形成する工程と、 (e)前記船イオンの濃度分布を形成したゲル状多孔体
をイソプロパノール−アセトン溶液及びアセントンで順
次処理する工程と、 (r)前記ゲル状多孔体を乾燥、加熱してガラス体とす
る工程と、 を具備したことを特徴とする屈折率分布ガラスの製造方
法である。
前記(a)工程で用いられるシリコンのアルコキシドと
しては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、テトラブトキシシラン等を挙げることができる
。また、ホウ素のアルコキシドとしては、例えばホウ素
エトキシド、ホウ素ブトキシド等を挙げることができる
前記(b)工程で用いる有機酸としては、例えばを酢酸
、マレイン酸、クエン酸等を挙げることができ、特に酢
酸が好ましい。
前記(C)工程で用いられる水−イソプロパノール溶液
中の水は、添加される酢酸鉛を溶解するために必要であ
るが、あまり多くするとゲル状多孔体中に水分を抽出す
るのが困難となることから、その濃度を20%以下にす
ることが望ましい。
前記(d)工程で用いられる低級アルコールとしては、
例えばメタノール、エタノール、プロパツール等を挙げ
ることができ、特にエタノールが好ましい。
前記(f)の乾燥工程においては、アセトン蒸気で飽和
した容器内にゲル状多孔体を載置し、該容器の蓋体に開
口した微細孔を通してアセトンを徐々に蒸発させながら
乾燥を行なうことがより好適である。
[作用] 本発明の作用を、以下に各工程毎に別けて説明する。
(a)工程; このゾルの調製工程において、ホウ素のアルコキシドを
加えることによりその後の(f)工程でのガラス化に際
しての焼結温度を低くできると共に、クリストバライト
の生成を抑制して失透のない透明なガラスを製造できる
(b)工程; ゾルに酢酸鉛の水溶液と共に有機酸を導入することによ
って、ゲル化時間の調整を行うことができ、更に気泡の
ない大形のゲル状多孔体を得ることができる。
(c)工程; この前処理工程での酢酸鉛の水−イソプロパノール溶液
の処理により、前記ゲル状多孔体中の水分の大部分を抽
出できると共に、既に不要でその後の工程に支障をきた
す前記有機酸を除去できる。
また、この処理によりゲル状多孔体はその後の乾燥時に
自重で変形しない程度の強度が付与される。
更に、水−イソプロパノール溶液中の酢酸鉛を加えるこ
とによって、ゲル状多孔体の細孔に存在するイオン化さ
れた鉛、酢酸の水−イソプロパノール溶液中への流出に
対して前記溶液中に酢酸鉛により補給されるため、ゲル
状多孔体の鉛濃度を初期状態に維持できる。
前記前処理工程でのイソプロパノール−アセトン溶液及
びアセントンの処理により、ゲル状多孔体中の水を完全
に除去でき、ゲル状多孔体の細孔壁上に酢酸鉛の微結晶
を均一に析出できる。
(d)工程; 前記ゲル状多孔体を酢酸カリウム及び酢酸ナトリウムか
ら選ばれる一方又は両者の低級アルコール溶液中に浸漬
することによって、前記(C)工程でゲル状多孔体の細
孔壁に析出した酢酸鉛の微結晶が徐々に低級アルコール
溶液中に溶解し、外部に流出すると共に、酢酸カリウム
(又は酢酸ナトリウム)がゲル状多孔体の細孔中に拡散
する。これにより、ゲル状多孔体の表面から内部に向け
て次第に増加する酢酸鉛(鉛イオン)の濃度分布を形成
できる。一方、酢酸カリウム(又は酢酸ナトリウム)の
ゲル状多孔体内での濃度を表面から内部に向けて次第に
減少する分布を持たせることができる。このため、ゲル
状多孔体中での鉛の濃度分布による焼結過程でのガラス
の熱膨張係数の変動を該鉛と彫版係数が近似したカリウ
ム(又はナトリウム)で補償することができる。
また、前記(C)工程でゲル状多孔体の細孔壁に予め、
酢酸鉛の微結晶として析出させることによって、低級ア
ルコール溶液に浸漬した際、ゲル状多孔体の細孔にイオ
ンの状態で鉛、酢酸が存在する場合のようなゲル状多孔
体の外部への急激な酢酸鉛の流出を抑制でき、酢酸鉛の
濃度分布の制御を容易に行うことができる。
(e)工程; このイソプロパノール−アセトン溶液及びアセントンで
順次処理する工程により、酢酸鉛を溶解する低級アルコ
ールが除去され、前記濃度分布に従って再び酢酸鉛と酢
酸カリウム(又は酢酸ナトリウム)の微結晶がゲル状多
孔体の細孔壁上に析出して固定化される。
(f)工程; このゲル状多孔体の乾燥、加熱工程により、前記濃度分
布に従って鉛が分散され、屈折率分布を持つガラスを製
造できる。また、この工程において酢酸鉛と反対の濃度
分布をもってゲル状多孔体の細孔壁に析出した酢酸カリ
ウム(又は酢酸ナトリウム)により、熱膨張係数の差に
起因するクラック発生等を防止できる。
更に、前記乾燥工程をアセトン蒸気で飽和した容器内に
ゲル状多孔体を載置し、該容器の蓋体に開口した微細孔
を通してアセトンを徐々に蒸発させながら行なうことに
よって、ゲル状多孔体表面での急激なアセトンの蒸発を
抑制できるため、表面に微小なりラック発生のない良好
な屈折率分布ガラスを製造できる。
以上のように(b)工程で気泡のない大型のゲル状多孔
体を得ることができること、(C)の前処理工程におい
て鉛の濃度分布の制御性の妨げとなる水分をゲル状多孔
体から抽出し、かつこの工程以降の溶媒として水を用い
ないこと、同前処理工程でゲル状多孔体に対して乾燥時
に自重で変形しない程度の強度を付与できると共に、酢
酸鉛の濃度分布制御性を良好にするためにゲル状多孔体
の細孔壁上に酢酸鉛の微結晶を析出すること、(d)工
程でゲル状多孔体の表面から内部に向けて次第に増加す
る酢酸鉛(鉛イオン)の濃度分布を形成すると共に酢酸
カリウム(又は酢酸ナトリウム)を拡散してゲル状多孔
体中での鉛の濃度分布によるガラスの熱膨張係数の変動
を酸鉛と彫版係数が近似したカリウム(又はナトリウム
)で補償すること、(e)工程で前記濃度分布に従って
再び酢酸鉛と酢酸カリウム(又は酢酸ナトリウム)の微
結晶がゲル状多孔体の細孔壁上に析出して固定化するこ
とによって、酢酸鉛が所定の濃度分布をもって細孔中に
固定化され、かつ十分な強度を有する大形(大口径)の
ゲル状多孔体を作製でき、その後の(f)工程での乾燥
、加熱によりクラック発生を招くことなく所期目的の屈
折率分布を持つ大口径(直径10ms以上)のガラスを
製造できる。
また、(d)工程においてゲル状多孔体の低級アルコー
ル溶液中への浸漬時間を調整することによってゲル状多
孔体の酢酸鉛(鉛イオン)の濃度分布を高い精度で制御
できるため、屈折率分布の異なるガラスを簡単な操作で
製造できる。
[実施例コ 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
実施例1 まず、テトラメトキシシラン30m1、テトラエトキシ
シラン30m fl及び硼素エトキシド12.4rrl
からなる混合液に、pH2の塩酸水溶液25m lを添
加してゾルを調製した後、室温に冷却されるまで放置し
た。つづいて、このゾルに1,25モル/gの酢酸鉛水
溶液107.83m j)と酢酸1545m lの混合
液を添加し、攪拌混合した後、内径35■のポリプロピ
レン容器内に50磨磨の深さまで注入した。この工程に
おいて、酢酸の導入によりゲル化時間を調節でき、気泡
のない大形のゲル状多孔体を得ることが可能となる。
次いで、前記容器を密封して30’C15日間保持して
ゲル化及びエージングによるゲル状多孔体の強化を行っ
た。つづいて、容器がらゲル状多孔体(直径35mm、
高さ50mm)を取り出し、イソプロパツールと水を体
積比で8:2の割合で含む0.61モル/gの酢酸鉛溶
液に移し、60℃、3日間攪拌浸漬した。この工程によ
り、ゲル状多孔体中の水の大部分が抽出されると共に、
既に不要となったその後の工程で支障となる酢酸が除去
された。また、ゲル状多孔体はその後の乾燥時に自重で
変形しない強度になった。ひきつづき、前記ゲル状多孔
体を体積比で8=2のイソプロパツールとアセトンの混
合液中で、30℃、2日間攪拌浸漬し、更に体積比5:
50のイソプロパツールとアセトンの混合液中で30℃
、2日間攪拌浸漬した後、アセトン中で30℃、2日間
保持した。この工程により、ゲル状多孔体中の水は完全
に除去され、ゲル状多孔体の細孔壁上に酢酸鉛の微結晶
が均一に析出した。
次いで、前記ゲル状多孔体を0.61モル/gの酢酸カ
リウムエタノール溶液中に30”C14時間浸漬した。
この工程により、ゲル状多孔体の細孔中に析出した酢酸
鉛の微結晶が徐々に溶け、その細孔中を拡散して外部に
流出し、表面から内部に向けて次第に濃度が増大する酢
酸鉛の濃度分布が形成されると共に、酢酸カリウムがゲ
ル状多孔体の細孔内に拡散して酢酸鉛と反対の濃度分布
が形成された。
次いで、ゲル状多孔体を体積比5:5ののイソプロパツ
ールとアセトンの混合液中に移して30”C12日間保
持した後、アセトン中で30℃、2日間保持した。この
工程により、酢酸鉛に対して溶解性の高いエタノールが
除去され、前記濃度分布に従って酢酸鉛の微結晶がゲル
状多孔体の細孔壁に再び析出すると共に、酢酸カリウム
も微結晶となってゲル状多孔体の細孔壁に析出した。こ
の後、底部に少量のアセトンが収容されたガラス容器中
に設置したポリテトラフルオロエチレン製基台上に前記
ゲル状多孔体を移し、該容器を微細な孔が穿設されたア
ルミニウム箔で密封した後、前期微細な孔を通してアセ
トンを徐々に蒸発させて乾燥した。この工程により、容
器底部に収容された少量のアセトンが蒸発してゲル状多
孔体周囲をアセトンの飽和蒸気で覆うため、ゲル状多孔
体中のアセトンの急激な蒸発が抑制され、表面にひび割
れ等を生じることなくゲル状多孔体の乾燥がなされた。
また、ゲル状多孔体をポリテトラフルオロエチレン製基
台上設置することによって、アセトンの蒸発に伴ってゲ
ル状多孔体が収縮する際の摩擦抵抗を低減できた。
次いで、乾燥した直径約20mm5高さ3011のゲル
状多孔体を管状電気炉内で加熱してガラス化した。
加熱条件は、室温から460’Cまでは30’C/hr
の昇温速度とし、240℃と、480”Cでそれぞれ1
2時間保持し、460℃からは15℃/hrの速度で昇
温し、51(1℃と580℃でそれぞれ12時間保持し
た後、室温まで100℃/hrの降温速度で冷却した。
460’Cよりやや高い温度までは酸素ガスを毎分50
mjJ流し、その後冷却開始までは酸素の代わりにヘリ
ウムガスを流した。
本実施例1によれば、直径13av、高さ20ivの透
明で、泡などが存在しないガラス体が得られた。
また、この円柱状ガラス体の断面内における半径方向の
屈折率分布を測定した結果を第1図に示す。
この第1図より、中心から 6allまでの範囲では刀
物線状の分布をなし、周辺と中心部との屈折率の差は0
.05であった。
一方、ゲルの作製工程で酢酸の代わりに硝酸鉛水溶液を
用い、前処理としてイソプロパツールとアセトンによる
水の抽出を行わずに大気に晒して水の一部除去を行う特
開昭63=2775号の方法で得られた円柱状ガラス体
は直径7■、高さ1゜■であった。また、かがる方法で
はゲル中の細孔への酢酸鉛の濃度分布形成を制御性よく
行なえないために、目的とする屈折率分布を持つ円柱状
ガラス体を得ることが困難であった。これに対し、本実
施例1ではゲル状多孔体の前処理段階での自重による変
形と鉛イオンの移動が抑制される結果、大口径でかつ中
心部と周辺部間の屈折率差を持つレンズ素子が得られる
ことが確認された。
実施例2 実施例1と同様な方法により酢酸鉛の微結晶が細孔壁上
に析出された直径35mm、高さ50ma+のゲル状多
孔体を作製した。つづいて、このゲル状多孔体を0.6
1モル/gの酢酸カリウムのエタノール溶液に浸漬し、
30℃、16時間保持した後、実施例1と同様な処理に
より鉛濃度分布の固定、乾燥及び焼成を行うことにより
直径131010%高さ20mmの透明な円柱状ガラス
体を製造した。この円柱状ガラス体の断面内における半
径方向の屈折率分布を測定した結果を第2図に示す。
第2図から明らかなようにより、本実施例2の円柱状ガ
ラス体は中心部で高く、周辺部に向けて次第に低くなる
屈折率分布を有しているが、その分布勾配は実施例1の
円柱状ガラス体とは相違している。このようなことから
、ゲル状多孔体を酢酸カリウムのエタノール溶液に浸漬
する時間によって屈折率分布を精密に制御可能であるこ
とがわかる。
なお、上記実施例ではゲル状多孔体を得る工程において
有機酸として酢酸を用いたが、酢酸の代りにクエン酸、
マレイン酸を用いても実施例と同様な屈折率分布を持つ
大口径のガラス体を得ることができる。
上記実施例では、鉛イオンの濃度分布形成工程を酢酸カ
リウムのエタノール溶液を用いたが、酢酸カリウムのメ
タノール、プロパツール溶液、又は酢酸ナトリウムのメ
タノール、エタノール、プロパツール溶液や酢酸ナトリ
ウム及び酢酸ナトリウムのメタノール、エタノール、プ
ロパツール溶液を用いても実施例と同様な屈折率分布を
持つ大口径のガラス体を得ることができる。
[発明の効果コ 以上詳述した如く、本発明によれば所期目的の屈折率分
布を持つ大形(大口径;直径10−1以上)のガラスを
簡単かつ再現性よく製造でき、ひいてはカメラ、顕微鏡
などの一般光学レンズ、光ディスクのピックアップレン
ズなどに有効に利用できる等顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で製造された円柱状ガラス体の断面内
における半径方向の屈折率分布を示す線図、第2図は実
施例2で製造された円柱状ガラス体の断面内における半
径方向の屈折率分布を示す線図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)シリコンのアルコキシドとホウ素のアルコ
    キシドからなる溶液を加水分解してゾルを調製する工程
    と、 (b)前記ゾルに酢酸鉛の水溶液と有機酸を加えてゲル
    状多孔体を得る工程と、 (c)前記ゲル状多孔体をエージングし、更に酢酸鉛の
    水−イソプロパノール溶液、イソプロパノール−アセト
    ン溶液及びアセントンで順次処理する前処理を行なう工
    程と、 (d)前処理したゲル状多孔体を酢酸カリウム及び酢酸
    ナトリウムから選ばれる一方又は両者の低級アルコール
    溶液中に浸漬し、ゲル状多孔体の表面から内部に向けて
    次第に変化する鉛イオンの濃度分布を形成する工程と、 (e)前記鉛イオンの濃度分布を形成したゲル状多孔体
    をイソプロパノール−アセトン溶液及びアセントンで順
    次処理する工程と、 (f)前記ゲル状多孔体を乾燥、加熱してガラス体とす
    る工程と、 を具備したことを特徴とする屈折率分布ガラスの製造方
    法。
  2. (2)前記(f)の乾燥工程において、アセトン蒸気で
    飽和した容器内にゲル状多孔体を載置し、該容器の蓋体
    に開口した微細孔を通してアセトンを徐々に蒸発させな
    がら乾燥を行なうことを特徴とする請求項1記載の屈折
    率分布ガラスの製造方法。
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