JPH03293916A - 被覆剥取装置におけるカッターの切込位置調整方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、一対のカッターを用いて被覆電線の一端側
の被覆部を剥取るようにした被覆剥取装置におけるカッ
ターの切込位置調整方法に関する。

（従来の技術） 第５図は従来の被覆剥取装置を示す要部斜視図である。

同図に示すように、この装置では、被覆電線１の一端側
を一対のカッター２間に送り込み、図示しない駆動手段
により一対のカッター２を開成駆動させて、そのカッタ
ー２で被覆電線１の一端側の被覆部を切込む。そして、
その切込状態のまま被覆電線１をその長手方向に沿って
他端側に移動させることにより、被覆電線１におけるカ
ッター２の切込部より一端側よりの被覆部を剥取るよう
にしている。

ところで、このような被覆剥取装置では、一対のカッタ
ー２を被覆電線１に切込ませる際の切込位置が、深すぎ
ると被覆電線１の芯線３までも剥取ってしまったり、逆
に浅すぎると被覆部を被覆電線１から完全に剥取れなく
なってしまったりする。このため、カッター２の被覆電
線１への切込位置を精度良く設定する必要がある。

（発明が解決しようとする課題） このような被覆剥取装置においては、線種を変更する場
合や、寿命がきた場合などにカッター２を交換する必要
があるが、その交換のたびに、カッター２の加工精度や
装置本体への取付誤差等によりカッター２の被覆電線１
への切込位置が微妙に異なってくる。このため、その都
度、カッター２の切込位置を調整し直す必要がある。

従来、このような切込位置の調整は、例えば、カッター
２の駆動部に対する取付位置をねじ調整するなどのメカ
的な方法により行なわれていた。

すなわち、まずカッター２をその駆動部に対し適当な位
置に取付けて実際に被覆剥取処理を行った後、作業者が
被覆電線１の剥取端部の形状を目視て検証する。そして
、良好な剥取端部の形状が得られるまで、カッター２の
取付位置をねし調整等により適当に修正しては上記操作
を繰り返し、こうして最適なカッター２の切込位置を求
めていた。

このように従来のカッター切込位置の調整方法では、ト
ライアンドエラ一方式で行うため、ノウハウ的技術が関
与して作業者ごとに調整精度にばらつきが生じるととも
に、調整時間も長くかかって作業効率が低下するという
問題があった。

（発明の目的） この発明は、上記従来技術の問題を解消し、カッター切
込位置の調整作業を安定した精度でかつ短時間で行なえ
る被覆剥取装置におけるカッタの切込位置調整方法を提
供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） この発明は、一対のカッターと、前記一対のカッターを
開閉駆動するカッター駆動手段と、前記カッター駆動手
段の駆動量から前記カッターの開閉位置を検出する検出
手段と、前記カッターの切込位置を決定する位置データ
がストアされた記憶手段とを備え、通常運転時には、前
記位置データに基づきその位置データに対応する駆動量
だけ前記カッター駆動手段を駆動して前記カッターを被
覆電線の一端側の被覆部に切込ませ、その切込状懇のま
ま前記被覆電線をその他端側に移動させることにより前
記被覆電線の一端側の被覆部を剥取るようにした被覆剥
取装置におけるカッターの切込位置調整方法であって、
上記目的を達成するために、所定の切込位置を実現する
カッター間寸法に対応した径寸法を有する基準部材を前
記一対のカッターにより挟み込み、そのときの前記カッ
ター駆動手段の駆動量を前記検出手段により検出し、そ
の検出データに基づいて前記位置データを補正する。

（実施例） 第１図はこの発明のカッターの切込位置調整方法が適用
可能な被覆剥取装置を示す要部斜視図、第２図はその概
略側面図である。両図に示すように、電線送給ラインＸ
に沿って、第１クランプ１０、カッタ一部５０および第
２クランプ２０がこの順に配列されている。

第１および第２クランプ１０．２０は後述するクランプ
駆動手段４０（第３図参照）により、それぞれ電線送給
ラインＸ上に配置される被覆電線３０を把持・解除でき
るように構成されるとともに、それぞれ３次元方向に移
動自在に構成される。

一方、カッタ一部５０において、電線送給ラインＸを挾
んで上下に配置される一対のカッター取イ」板５１は、
図示しないカッター本体にそれぞれ上下方向に沿ってス
ライド自在に取付けられる。

さらに、一対のカッター取付板５１には、それぞれ固着
具５２を介して一対のカッター５３が管脱自在に取付け
られている。また、電線送給ラインＸの側方位置に垂直
方向に沿って配置されるボールネジ５４は、その上下両
端部がそれぞれ上記図示しないカッター本体に回転自在
に取付けられる。

さらに、ボールネジ５４の右ねじ領域５４ａおよび左ネ
ジ領域５４ｂには、それぞれ上記一対のカッター取付板
５１が螺合されている。そして、ボ−ルネジ５４が回転
することにより、一対のカッター取付板５１が電線送給
ラインＸを挟んで相互に接離し、これにより一対のカッ
ター５３が開閉するように構成されている。また、ボー
ルネジ５４の上端には、ボールネジ５４を手操作で回転
できるようにハンドル５５が取付けられるとともに、ボ
ールネジ５４の下端はサーボモータ５６の回転軸に接続
されている。

一方、第３図に上記被覆剥取装置の制御系を示すシステ
ム図を示す。同図に示すように、サーボモータ５６には
、ボールネジ５４を回転駆動するための回転駆動部５６
ａと、その回転位置を検出するためのエンコーダ５６ｂ
とが設けられており、これらがＣＰＵ６０と電気的に接
続されている。

また、ＣＰＵ６０には、操作パネル等の入力手段８０、
クランプ駆動手段４０および記憶手段７０がそれぞれ接
続されている。

記憶手段７０には、カッター５３の基準切込位置を決定
するための基準位置データを含む動作用プログラムと、
カッター５３の切込位置を補正するための補正データと
がそれぞれストアされている。

なお、図示は省略されているが、この被覆剥取装置には
、被覆電線３０をその長手方向に沿って第１図矢符Ｐ方
向に間欠的に送給するための電線送給手段が設けられて
おり、その電線送給手段の駆動がＣＰＵ６０により制御
される。

次に、上記被覆剥取装置の通常動作について説明する。

まず、入力手段８０を介してＣＰＵ６０に動作開始指令
を与えると、エンコーダ５６ｂおヨヒ記憶手段７０にス
トアされている動作用プログラム等に基づいてサーボモ
ータ５６．クランプ駆動手段４０および上記図示しない
電線送給手段等の駆動が制御されて以下のような動作が
行われる。

すなわち、被覆電線３０が上記図示しない電線送給手段
により矢符Ｐ方向に沿って所定量送給された後、第１お
よび第２クランプ１０．２０により把持される。この状
態で、一対のカッター５３が閉成されて被覆電線３０が
切断される。

次に、第１クランプ１０が矢符Ｐ方向に少量前進されて
、第１クランプ１０に把持された被覆電線（以下「残留
電線」と称す）３０の電線送給方向Ｐに対し下流側端部
が一対のカッター５３間に送り込まれる。

この状態で、残留電線３０の下流側端部が一対のカッタ
ー５３により切込まれる。この場合、カッター５３の開
閉量は、動作用プログラムとして書き込まれた上記基準
位置データと補正データとに基づいて決定される。すな
わち基準位置データと補正データとの差により表わされ
る位置データに相当する開閉位置となるようにボールネ
ジ５４がサーボモータ５６により回転駆動され、そのサ
ーボモータ５６が上記開閉位置に相当する回転位置に至
ると、エンコーダ５６ｂの出力信号に基づいて、サーボ
モータ５６の駆動が停止される。こうして、被覆電線３
０がカッター５３により所定量切込まれることになる。

次に、この切込状態のまま、第１クランプ１０が矢符Ｐ
に対し逆方向に移動されて、残留電線３Ｏにおけるカッ
ター５３の切込部よりも下流側の被覆部が剥取られる。

この後、必要に応じて、残留電線３０の下流側被覆剥取
端部に端子等が圧着される。

一方、第２クランプ２０により把持された被覆電線（以
下「切断電線」と称す）の電線送給方向Ｐに対し上流側
端部の被覆部も上記と同様にして剥取られ、必要に応じ
て、切断電線の上流側剥取端部に端子等が圧着された後
、所定箇所に排出される。

このような動作が連続的に繰り返されることにより、両
端部の被覆部がそれぞれ剥取られた切断電線が順次製造
される。

次に、線種の変更や寿命等によりカッター５３を交換し
た場合におけるカッターの切込位置調整方法を第４図の
フローチャートに基づいて説明する。ここでは、上記動
作用プログラム中の基準位置データが“Ｏ゛に設定され
ているものとして話を進める。

まず、サーボモータ５６の回転駆動部５６ａへの通電を
遮断してボールネジ５４を手動で回転操作できるように
するとともに、その回転位置をエンコーダ５６ｂにより
検出できるようにする。

こうしておいて、ステップＳ１に示すように、所定のカ
ッター切込位置を実現するカッター５３間寸法に対応し
た径寸法を有する基準部材、例えばピン９０を一対のカ
ッター５３間に配置する。

次に、ステップＳ２に示すように、ハンドル５５により
ボールネジ５４を手操作により回転させてカッター５３
を閉成させていき、カッター５３の先端がビン９０に当
接したところで、カッター５３の移動を停止させる。こ
の場合、ビン９０の径寸法は、所定のカッター切込位置
のときのカッター５３間寸法に設定されているので、上
記カッター５３の停止位置はカッター５３の最適切込位
置となる。

次に、ステップＳ３に示すように、上記最適切込位置で
のエンコーダ５６ｂの出力信号から最適位置データを求
める。この最適位置データは基準位置データに対する偏
差データとして求められ、いま仮にその値を６ｇとする
。

次に、ステップＳ４に示すように、ステップＳ３で検出
した最適位置データΔ９と動作用プログラム中の基準位
置データとの差を演算し、補正データを得る。ここでは
基準位置データが“０“に設定されているため、補正デ
ータは最適位置データと同じΔｐとなる。

次に、ステップＳ５に示すように、記憶手段７０内にス
トアされている補正データを、上記新たな補正データΔ
９によって更新する。

なお、上記操作手順において、基準位置データを“０′
に設定しているので、ステップＳ３で検出した最適位置
データをそのまま記憶手段７０に記憶させる（ステップ
Ｓ５）ことができ、したがってステップＳ４の手順を省
略することもできる。

こうして、カッター５３の切込位置の調整作業が完了す
る。

なお、上記被覆剥取装置において、上記ステップＳ３な
いしＳ５の手順は、ステップＳ２が終了した後、入力手
段８０に設けられた切込位置調整ボタンを押操作するこ
とにより、自動的に行われるように構成している。

このようにカッター５３の切込位置調整を行った後、被
覆剥取装置により被覆剥取処理を行うと、カッター５３
の切込位置が、動作用プログラム中の基準位置データと
上記補正データΔｐに基づいて決定されるので、電線３
０の最適な位置にカッター５３が切込まれることになる
。

このカッターの切込位置調整方法によれば、カッター５
３間にピン９０を挾み込んで切込位置調整ボタ、ンを押
操作するだけで最適な切込位置を設定できる。このため
、従来例のようにトライアンドエラ一方式を用いる必要
がなく、作業者等のノウハウ的技術が関与しなくなって
、カッター切込位置の調整作業を安定した精度でかつ短
時間で行なえる。

また、上記実施例では、動作用プログラムの基準位置デ
ータを補正データで補正するようにしているため、カッ
ターを交換しても、動作用プログラムを変更せずにその
まま使用することができる。

（発明の効果） 以上のように、この発明の被覆剥取装置におけるカッタ
ーの切込位置調整方法によれば、所定寸法の基準部材を
カッターで挾み込み、そのときのカッター駆動手段の駆
動量に基づいて位置データを補正するようにしているの
で、カッター切込位置の調整作業を、安定した精度でか
つ短時間で行なえるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例であるカッターの切込位置
設定方法か適用された被覆剥取装置を示す要部斜視図、
第２図はその装置の概略側面図、第３図はその被覆剥取
装置の制御系を示すシステム図、第４図は上記一実施例
方法の手順を説明するためのフローチャート、第５図は
従来の被覆剥取装置を示す要部斜視図である。 ３０・・・被覆電線、　　　　５３・・カッター５６・
・・サーボモータ、　５６ａ・・・回転駆動部、５６ｂ
・・・エンコーダ、　７０・・・記憶手段、９０・・・
ビン 第 １ 図 ６ 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）一対のカッターと、前記一対のカッターを開閉駆
   動するカッター駆動手段と、前記カッター駆動手段の駆
   動量から前記カッターの開閉位置を検出する検出手段と
   、前記カッターの切込位置を決定する位置データがスト
   アされた記憶手段とを備え通常運転時には、前記位置デ
   ータに基づきその位置データに対応する駆動量だけ前記
   カッター駆動手段を駆動して前記カッターを被覆電線の
   一端側の被覆部に切込ませ、その切込状態のまま前記被
   覆電線をその他端側に移動させることにより前記被覆電
   線の一端側の被覆部を剥取るようにした被覆剥取装置に
   おいて、 所定の切込位置を実現するカッター間寸法に対応した径
   寸法を有する基準部材を前記一対のカッターにより挟み
   込み、そのときの前記カッター駆動手段の駆動量を前記
   検出手段により検出し、その検出データに基づいて前記
   位置データを補正するようにしたことを特徴とする被覆
   剥取装置におけるカッターの切込位置調整方法。