JP3830585B2 - 電線端末処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線を所定長さに切断し、この切断された電線の端部における被覆部を剥ぎ取り、その後、端部に端子を圧着するための電線端末処理装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電線端末処理装置として、例えば、特公平5ー78883号公報等に開示されているような電線端末処理装置が知られている。この電線端末処理装置は、長尺の電線を所定長さに切断し、その切断された電線の両端部の被覆部をそれぞれ剥ぎ取り、この被覆部が剥ぎ取られた電線両端部に端子をそれぞれ圧着させる構造とされている。
【0003】
この種の電線端末処理装置の一般的な構成について説明すると、プレフィーダ機構から順次供給される電線を所定寸法づつ間欠的に送り出す測長ローラを有する測長ユニットを備えており、該測長ユニットにおける電線送給方向下流側には、電線を把持するクランプ機構としてのフロント側クランプ(以下Fクランプと呼ぶ)およびリア側クランプ(以下Rクランプと呼ぶ)が備えられている。また、FクランプとRクランプとの間には電線の切断処理、被覆剥取処理を行うためのカッター機構が配設されている。さらに、Fクランプの側方にはフロント側端子圧着機構が配設され、Rクランプの側方にはリア側端子圧着機構が配設されており、前記FクランプおよびRクランプに把持された電線をそれぞれ対応する端子圧着機構位置に搬送するフロント側およびリア側搬送機構がそれぞれ配設されている。さらに、前記リア側端子圧着機構に近接した位置には処理後の電線を排出する電線排出機構が配設されている。
【0004】
そして、電線の処理動作としては、先ず、測長ユニットによって所定寸法だけ電線が各クランプに向って送り込まれ、この各クランプによって電線が把持される。なお、この状態にあっては、電線の送給方向先端部は、前の電線処理工程において被覆部の剥ぎ取りおよび端子の圧着が既に行われている。
【0005】
この状態において、カッター機構によりFクランプとRクランプとの中間位置において電線の切断およびこの切断された端部の被覆部の剥ぎ取りの処理が行われる。その後、この電線の端部への端子の圧着動作が行われる。
【0006】
この圧着動作は、先ず、Fクランプが電線を把持したままフロント側端子圧着機構位置に移動し、これと同時にRクランプが電線を把持したままリア側端子圧着機構位置に移動する。
【0007】
この状態でフロント側端子圧着機構およびリア側端子圧着機構において電線の端部への端子の圧着動作が行われ、その後、Fクランプは電線を把持したまま初期位置に戻り、一方、Rクランプは、電線を電線排出機構に受け渡した後、電線を把持することなく初期位置に戻る。このような動作が繰返されることにより、予め設定された所定長さで、両端部に端子が圧着処理された電線が順次、製造される構成とされていた。
【0008】
また、前記測長ユニット、Fクランプ、Rクランプ、カッター機構、各搬送機構の各駆動源はそれぞれサーボモータとされ、これらの各動作がデジタル制御可能に構成されている。そして、電線加工データとしての切断される電線長さ、被覆部が剥ぎ取られるストリップ長さ、電線に対するカッター切り込み量、端子圧着位置の二次元位置もしくは三次元位置の情報を操作パネル上で入力することによって、前記所定長さで、両端部に端子が圧着処理された電線が順次、製造されるように制御される構成とされていた。
【0009】
また、図10および図11に示される如く、前記各端子圧着機構1は、そのハウジング本体2の上部にクランク軸3が水平方向の軸心回りに回転自在に軸支された構造とされており、クランク軸3の一端部に、クランク軸3の軸心から偏心した軸心を有するスライダ軸4が設けられ、該スライダ軸4にベアリング5を介してスライダ6が套嵌状に装着されている。
【0010】
一方、前記ハウジング本体2の前記スライダ6側には、ラム7が上下方向にスライド自在に装着されている。そして、前記スライダ6がラム7に備えられた左右方向のスライド溝8にスライド自在に嵌合されている。
【0011】
また、ラム7の一側部に、高さ調整ボルト9により高さ調整自在にアプリケータ側に連結される取付部10が備えられている。
【0012】
前記クランク軸3の他端部には、フライホイール11が転動自在に支持され、該フライホイール11とハウジング本体2下部に備えられたインダクションモータ12に備えられた駆動プーリ13とにわたって駆動ベルト14が張設されている。
【0013】
また、クランク軸3とフライホイール11との相互間には、フライホイール11の回転をクランク軸3に断接自在に伝動するクラッチ機構15およびクランク軸3の回転を規制するストッパー機構16が備えられている。
【0014】
そして、インダクションモータ12の駆動による駆動プーリ13の回転がフライホイール11に伝動され、フライホイール11の回転がクラッチ機構15を介してクランク軸3に伝動される。
【0015】
クランク軸3が回転すると、図11および図12に示される如く、スライダ軸4が回転し、スライダ6はスライド溝8に沿って左右にスライドする。このスライダ6の左右スライドによるスライダ軸4の回転により、ラム7が昇降動作され、ラム7の取付部10に取り付けられたアプリケータが動作して電線の端部に端子の圧着がなされるように構成されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構造の電線端末処理装置によれば、操作パネルにより前記電線長さ、ストリップ長さ、カッター切り込み量、端子圧着位置等の各種電線加工データを入力することができるが、端子圧着機構1におけるクリンプハイト(端子圧着時の圧着面高さ)を調整する場合には、メカニカルな構造であるため、操作パネルで行うことができず、手動で調整ボルト9を操作することにより取付部10の高さを調整する必要があり、またアプリケータの交換の都度、その調整を行う必要があり、面倒な作業となっていた。
【0017】
また、圧着ストロークLは端子圧着機構1自体で一定のストロークに決まっており、途中で変更することはできなかった。
【0018】
さらに、圧着動作途中におけるラム7が圧着ストロークLのどの位置に位置するのか見当がつきにくい欠点もあった。
【0019】
また、1ストロークの速度も一定でしか使用できず、クラッチ機構15の断接による音も大きく騒音の原因となっていた。
【0020】
さらに、圧着ストロークL途中で停止できない構造であり、クローズドバレル等の特殊方法による圧着ができない欠点がある。
【0021】
また、圧着ストロークL範囲内におけるラム7の現在位置が認識し難い構造であり、端子圧着後の電線の移動等に際して電線と端子圧着機構1側との接触等の干渉を回避して動作を確実にするため、余裕を見て前記搬送機構を動作させる必要があり、端子圧着処理の1サイクルにおける時間が長くなり、端子圧着処理における稼働効率が悪くなるという問題もあった。
【0022】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、操作パネル上よりクリンプハイトの調整を可能とし、高さ調整の容易化や圧着ストロークの変更が可能等、上記各問題点の解消を図った管理が容易で使い勝手に優れる電線端末処理装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための技術的手段は、電線を所定寸法づつ間欠的に送り出す測長ユニットと、該測長ユニットの電線送給方向下流側に順次配設されると共に前記送り出された電線を解除自在に把持する第1クランプ機構および第2クランプ機構と、前記両クランプ機構間に位置して配設されると共に前記各クランプ機構で把持された電線の切断処理・被覆剥取処理を行うカッター機構と、前記各クランプ機構の側方に対応してそれぞれ配設されると共に前記被覆剥取処理された電線端部に端子を圧着する第1端子圧着機構および第2端子圧着機構と、前記第1クランプ機構および第2クランプ機構のクランプ部にそれぞれ把持された電線をそれぞれ対応する第1端子圧着機構および第2端子圧着機構位置に搬送する第1搬送機構および第2搬送機構と、前記測長ユニット、第1クランプ機構、第2クランプ機構、カッター機構、第1端子圧着機構、第2端子圧着機構、第1搬送機構、および第2搬送機構の各動作を制御する制御部と、該制御部を操作するための操作パネルとを備えた電線端末処理装置において、前記各端子圧着機構は、動力を供給するためのサーボモータと、ラムをガイドに沿って往復動作させるべくサーボモータの動力をラムに伝動する連動機構部とをそれぞれ備え、前記連動機構部は、前記サーボモータの駆動軸に連動連結されたボールネジ軸と、該ボールネジ軸に進退自在に螺合されたナット体と、前記端子圧着機構のハウジング本体に対する前記ナット体の回転を規制する回転規制機構と、前記ラムを往復動作させるべく前記ハウジング本体と前記ナット体と前記ラムとの相互間にわたって装着されたトグル機構とを備え、前記トグル機構は、ハウジング本体側に一端部が枢支連結された第1トグルアームと、前記ラムの上端部に一端部が枢支連結された第2トグルアームと、前記ナット体側に一端部が枢支連結された第3トグルアームとを備え、各トグルアームの他端部が互いに枢支連結されてなる点にある。
【0024】
また、前記測長ユニット、第1クランプ機構、第2クランプ機構、カッター機構、第1搬送機構、および第2搬送機構の各駆動源がそれぞれサーボモータとされ、前記操作パネルにより電線加工データを入力可能とした構造としてもよい。
【0025】
さらに、前記操作パネルに、前記端子圧着機構のサーボモータの回転位置に応じたラムの位置を表示するディスプレイ部を備えてなる構造としてもよい。
【0026】
また、前記回転規制機構は、前記ボールネジ軸の軸心と平行な軸心を有すると共にボールネジ軸を挟んで両側にそれぞれ配設された一対のガイドレールと、各ガイドレールにそれぞれ摺動自在に備えられたシュー体と、各シュー体と前記ナット体を連結する連結部とを備えてなる構造としてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1および図2において、20は電線端末処理装置で、従来同様、電線21を所定寸法づつ間欠的に送り出す測長ローラ22を有する測長ユニット23を備えており、該測長ユニット23における電線送給方向P下流側には、電線21を解除自在に把持するクランプ部を有する第1および第2クランプ機構としてのFクランプ24およびRクランプ25が順次備えられている。
【0028】
また、Fクランプ24とRクランプ25との間には電線21の切断処理、被覆剥取処理を行うためのカッター機構26が配設されている。さらに、Fクランプ24の側方には第1端子圧着機構としてのフロント側端子圧着機構27が配設され、Rクランプ25の側方には第2端子圧着機構としてのリア側端子圧着機構28が配設されており、前記Fクランプ24およびRクランプ25に把持された電線21をそれぞれ対応する端子圧着機構27、28位置に搬送する第1および第2搬送機構としてのフロント側およびリア側搬送機構29、30がそれぞれ配設されている。さらに、前記リア側端子圧着機構28に近接した位置には処理後の電線21を所定位置に排出するための電線排出機構が適宜、配設されている。
【0029】
また、図1において、32は電線21を円滑に供給するためのプレフィーダ機構、33は各種の電線加工データを入力するための操作パネル、34は連続状の端子を支持する連続端子支持部である。
【0030】
さらに、前記測長ユニット23、Fクランプ24、Rクランプ25、カッター機構26、各搬送機構29、30の各駆動源はそれぞれサーボモータとされ、これらの各動作がデジタル制御可能に構成されている。なお、各サーボモータの制御はエンコーダのパルス数を検出することにより管理される。
【0031】
即ち、操作パネル33に入力された電線長さ、ストリップ長さ、カッター切り込み量、端子圧着位置の各データに基づき、電線端末処理装置20全体を制御する制御部からの指令に従って、測長ユニット23においては、サーボモータの駆動により測長ローラ22が所定量、回転駆動され、ここに電線21の送り出し量が制御される。また、Fクランプ24およびRクランプ25においては、サーボモータの駆動によってそのクランプ部による電線21の把持および解除が制御される。さらに、カッター機構26においては、サーボモータの駆動によってカッター刃が所定距離、昇降動作されるように制御される。また、各搬送機構29、30においては、サーボモータの駆動によって、前記Fクランプ24、Rクランプ25が水平面内(X・Y座標面内)で所定方向に所定距離、移動操作されるように制御されている。
【0032】
なお、各搬送機構29、30は二次元での移動制御に限らず、三次元で移動制御する方式であってもよい。
【0033】
また、前記各端子圧着機構27、28は、図3ないし図5に示される如く、ハウジング本体35と、駆動源としてのサーボモータ36と、ラム37をハウジング本体35のガイド孔38に沿って往復動作させる連動機構部39とから主構成されている。
【0034】
そして、サーボモータ36はハウジング本体35の上部一側に装着され、前記ガイド孔38はハウジング本体35の他側部にその軸心を上下方向として形成されている。
【0035】
前記連動機構部39は、ボールネジ軸41と、該ボールネジ軸41に進退自在に螺合されたナット体42とを備え、前記ボールネジ軸41はサーボモータ36の駆動軸36aの軸心と同心状として、ハウジング本体35内の中央部にベアリング部43を介して回転自在に支持されている。なお、駆動軸36aおよびボールネジ軸41の軸心は水平方向とされている。
【0036】
そして、駆動軸36aとボールネジ軸41とがカップリング44を介して互いに連動連結されている。
【0037】
また、前記ボールネジ軸41の軸心と平行な軸心を有すると共に、ボールネジ軸41を挟んで、上下両側にそれぞれ離隔して一対のガイドレール45がハウジング本体35内にそれぞれ配設されている。
【0038】
前記各ガイドレール45には、その軸心方向に沿って摺動自在で、かつ軸心回りに相対回動不能に、それぞれシュー体46が備えられている。なお、本実施形態では、上側のガイドレール45には2個のシュー体46が備えられ、下側のガイドレール45には単一のシュー体46が備えられている。
【0039】
そして、各シュー体46と前記ナット体42とが連結部としての連結部材47により互いに連結され、ハウジング本体35に対するナット体42の相対的な回転が規制される。ここに、これら各シュー体46と連結部材47によりナット体42の回転を規制する回転規制機構が構成される。
【0040】
従って、サーボモータ36が駆動されて、駆動軸36aが正転もしくは逆転駆動されれば、ボールネジ軸41も一体的に正転もしくは逆転駆動され、ボールネジ軸41の回転量に応じてナット体42がボールネジ軸41の軸心方向に進退移動される。
【0041】
また、前記連動機構部39は、前記ラム37を往復動作させるべく、ハウジング本体35とナット体42とラム37との相互間にわたって装着されたトグル機構48を備えている。
【0042】
即ち、トグル機構48は、第1トグルアーム49と第2トグルアーム50と第3トグルアーム51とを備え、前記第1トグルアーム49はハウジング本体35の前記ガイド孔38上方位置に一端部が支軸53により枢支連結されている。
【0043】
また、前記第2トグルアーム50は前記ラム37の上端部に一端部が支軸54により枢支連結されており、前記第3トグルアーム51は前記ナット体42側の連結部材47に一端部が支軸55により枢支連結されている。
【0044】
そして、各トグルアーム49、50、51の他端部が支軸56により互いに枢支連結されている。
【0045】
また、各端子圧着機構27、28のサーボモータ36は電線端末処理装置20全体を制御する前記制御部58によって前述同様、制御されており、操作パネル33によって入力されたデータに基づいてサーボモータ36の駆動が制御されるように構成されている。さらに、操作パネル47にはサーボモータ36の回転位置に応じたラム37の位置を表示するディスプレイ部33aが備えられている。
【0046】
そして、操作パネル33に入力された設定に基づき、サーボモータ36の駆動が制御部58により制御され、サーボモータ36の回転位置に応じたラム37の位置がディスプレイ部33aに表示される。なお、サーボモータ36の制御はエンコーダのパルス数を検出することにより管理される。
【0047】
また、ラム37下端部の取付部に従来同様、端子圧着用のアプリケータが取り付けられる。
【0048】
本実施形態は以上のように構成されており、操作パネル33に電線長さ、ストリップ長さ、カッター切り込み量、端子圧着位置、クリンプハイト(端子圧着時の圧着面高さ)等の各種電線加工データを入力して、電線端末処理装置20を作動させれば、先ず、プレフィーダ機構32から順次供給される電線21が測長ユニット23によって所定寸法だけ各クランプ24、25に向って送り込まれ、その後、この各クランプ24、25によって電線21が把持される。なお、この状態にあっては、図8や図9にも示される如く、電線21の送給方向先端部は、前の電線処理工程において被覆部の剥ぎ取りおよび端子60の圧着が既に行われている。
【0049】
この状態において、カッター機構26によりFクランプ24とRクランプ25との中間位置において電線21の切断およびこの切断された端部の被覆部の剥ぎ取りの処理が行われる(図6および図8参照)。その後、この電線21の端部への端子60の圧着動作が行われる。この圧着動作は、先ず、Fクランプ24が電線21を把持したままフロント側端子圧着機構27位置に移動し、これと同時にRクランプ25が電線21を把持したままリア側端子圧着機構28位置に移動する(図2仮想線参照)。
【0050】
この状態でフロント側端子圧着機構27およびリア側端子圧着機構28において電線21の端部への端子60の圧着動作が行われ(図7および図9参照)、その後、Fクランプ24は電線21を把持したまま初期位置(図2実線で示す位置)に戻り、一方、Rクランプ25は、電線21を電線排出機構に受け渡した後、電線21を把持することなく初期位置(図2実線で示す位置)に戻る。このような動作が繰返されることにより、設定された所定長さで、両端部に端子60が圧着処理された電線21が順次、製造される。
【0051】
そして、前記各端子圧着機構27、28は、サーボモータ36が正逆駆動されることによりボールネジ軸41、ナット体42を介してトグル機構48が動作され、トグル機構48の動作に連動してラム37が上下方向に昇降動作される方式であり、端子圧着機構27、28におけるラム37の最上端位置A(上死点)および最下端位置B(下死点)が定まっており、ラム37の昇降動作における最大ストロークSが定まっている。
【0052】
従って、このラム37の昇降動作の範囲内において、操作パネル33からの入力によってサーボモータ36の正逆転量を制御することにより、ラム37の上死点および下死点を任意に設定でき、ここにクリンプハイト(端子圧着時の圧着面高さ)を調整する場合には、アプリケータに応じた設定を操作パネル47により入力することによりラム37の上死点および下死点の高さの調整が容易に行え、またアプリケータの交換の都度、その調整を行う場合にも調整が容易となり、高さの調整における位置決めの再現性も高いという利点がある。即ち、操作パネル33により従来同様、電線長さ、ストリップ長さ、カッター切り込み量、端子圧着位置だけでなく、クリンプハイト等の各種電線加工データを全て入力することができ、電線加工データの設定変更に容易迅速に対応できる。
【0053】
また、サーボモータ36の正逆転量を制御することにより、ラム37の上死点および下死点を任意に設定できるため、前記最大ストロークSの範囲内で圧着ストロークの変更を所望に設定でき、またその変更作業も操作パネル47に対する入力により容易に行えるという利点がある。
【0054】
さらに、圧着動作途中におけるラム37が圧着ストロークのどの位置に位置するかをディスプレイ部33aによって容易に把握できる利点もある。
【0055】
また、サーボモータ36を使用しているため、その回転の速度制御も容易に行うことができ、ここに圧着される端子60の種類に応じてその端子60の最適な圧着スピードを選択することができる。
【0056】
さらに、サーボモータ36の正逆回転によりラム37を昇降動作させる方式であり、従来のようにクラッチ機構の断接による構造を採用していないため、大きな音が生じず、騒音低減が図れる。
【0057】
また、サーボモータ36を停止させることにより、ラム37を圧着ストロークの任意の位置で停止でき、クローズドバレル等の特殊方法による圧着も容易に対応できる利点がある。
【0058】
さらに、圧着ストロークにおけるラム37の現在位置が容易に把握、管理できる構造であり、ここにラム37の上昇位置が管理でき、端子60圧着後の電線21の移動等に際して余裕を見て動作させなくても相互の干渉を回避した確実な動作が行え、電線端末処理装置20全体としての一連の端子圧着処理時間の短縮化が図れ、電線21に対する端子圧着処理における稼働効率が向上できる利点もある。
【0059】
そして、端子圧着処理時間の短縮化が図れるため、電線21を2本毎供給する従来方式に変えて、単一本の電線21を供給する方式であっても同様の生産量が確保でき、ここに、電線端末処理装置20のコンパクト化が図れると共に、電線21の交換に際しても1本だけで済み、作業性に優れる。
【0060】
また、ボールネジ軸41の上下にガイドレール45をそれぞれ設け、各ガイドレール45に摺動自在に備えられたシュー体46とナット体42とを連結部材47で連結し、ナット体42の回転を上下両側のガイドレール45とシュー体46との係合によりバランスよく規制しているため、こじれの発生が有効に防止でき、ボールネジ軸41の回転によるナット体42の進退移動が円滑になされる利点もある。
【0061】
なお、ガイドレール45が円形断面の軸体とされ、シュー体46がこの軸体に外嵌状とされる構造であってもよく、上記実施形態の回転規制機構の形状、構造に何等限定されない。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電線端末処理装置によれば、配設される各端子圧着機構が動力を供給するためのサーボモータと、ラムをガイドに沿って往復動作させるべくサーボモータの動力をラムに伝動する連動機構部とをそれぞれ備え、前記連動機構部は、前記サーボモータの駆動軸に連動連結されたボールネジ軸と、該ボールネジ軸に進退自在に螺合されたナット体と、前記端子圧着機構のハウジング本体に対する前記ナット体の回転を規制する回転規制機構と、前記ラムを往復動作させるべく前記ハウジング本体と前記ナット体と前記ラムとの相互間にわたって装着されたトグル機構とを備え、前記トグル機構は、ハウジング本体側に一端部が枢支連結された第1トグルアームと、前記ラムの上端部に一端部が枢支連結された第2トグルアームと、前記ナット体側に一端部が枢支連結された第3トグルアームとを備え、各トグルアームの他端部が互いに枢支連結されてなるものであり、サーボモータの正逆転量を制御することにより、ラムの上死点および下死点を任意に設定でき、クリンプハイト(端子圧着時の圧着面高さ)の調整が容易に行え、またアプリケータの交換の都度、その調整を行う場合にも調整が容易に行え、高さ調整における位置決めの再現性も高いという利点がある。さらに、ラムの上死点および下死点を任意に設定できるため、圧着ストロークの変更が容易に行えるという利点がある。
【0063】
また、圧着動作途中におけるラムが圧着ストロークのどの位置に位置するかをサーボモータの回転位置によって管理できと共に、サーボモータの回転の速度制御も容易に行うことができ、ここに圧着される端子の種類に応じてその端子の最適な圧着スピードを選択することができるという利点もある。
【0064】
さらに、サーボモータの正逆回転によりラムを昇降動作させる方式であり、従来のようにクラッチ機構の断接による構造を採用していないため、大きな音が生じず、騒音低減が図れ、また、サーボモータを停止させることにより、ラムを圧着ストロークの任意の位置で停止でき、クローズドバレル等の特殊方法による圧着も容易に対応できる利点がある。
【0065】
さらに、圧着ストロークにおけるラムの現在位置が容易に把握、管理できる構造であり、ここにラムの上昇位置が管理でき、端子圧着後の電線の移動等に際して余裕を見て動作させなくても相互の干渉を回避した確実な動作が行え、電線端末処理装置全体としての一連の端子圧着処理時間の短縮化が図れ、端子圧着処理における稼働効率が向上できる利点もある。
【0066】
また、測長ユニット、第1クランプ機構、第2クランプ機構、カッター機構、第1搬送機構、および第2搬送機構の各駆動源がそれぞれサーボモータとされ、前記操作パネルにより電線加工データを入力可能とした構造とすれば、操作パネルにより全ての電線加工データの入力設定が行え、設定変更に容易迅速に対応できる利点がある。
【0067】
さらに、操作パネルに、サーボモータの回転位置に応じたラムの位置を表示するディスプレイ部を備えてなる構造とすれば、ディスプレイ部により圧着動作途中におけるラムが圧着ストロークのどの位置に位置するかを容易に把握できる利点がある。
【0068】
また、前記回転規制機構は、前記ボールネジ軸の軸心と平行な軸心を有すると共にボールネジ軸を挟んで両側にそれぞれ配設された一対のガイドレールと、各ガイドレールにそれぞれ摺動自在に備えられたシュー体と、各シュー体と前記ナット体を連結する連結部とを備えてなる構造とすれば、ボールネジ軸の回転によるナット体の進退移動が円滑になされるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】同要部概略説明図である。
【図3】端子圧着機構の一部断面図である。
【図4】同動作説明図である。
【図5】図4におけるV−V線断面矢視拡大図である。
【図6】電線の処理状態説明図である。
【図7】電線の処理状態説明図である。
【図8】電線の処理状態説明図である。
【図9】電線の処理状態説明図である。
【図10】従来例を示す要部断面正面図である。
【図11】図10におけるXI−XI線断面矢視拡大図である。
【図12】図11の動作説明図である。
【符号の説明】
20 電線端末処理装置
21 電線
23 測長ユニット
24 Fクランプ
25 Rクランプ
26 カッター機構
27 端子圧着機構
28 端子圧着機構
29 搬送機構
30 搬送機構
33 操作パネル
33a ディスプレイ部
35 ハウジング本体
36 サーボモータ
37 ラム
38 ガイド孔
39 連動機構部
41 ボールネジ軸
42 ナット体
45 ガイドレール
46 シュー体
47 連結部材
48 トグル機構
49 第1トグルアーム
50 第2トグルアーム
51 第3トグルアーム
58 制御部
60 端子

Claims (4)

  1. 電線を所定寸法づつ間欠的に送り出す測長ユニットと、該測長ユニットの電線送給方向下流側に順次配設されると共に前記送り出された電線を解除自在に把持する第1クランプ機構および第2クランプ機構と、前記両クランプ機構間に位置して配設されると共に前記各クランプ機構で把持された電線の切断処理・被覆剥取処理を行うカッター機構と、前記各クランプ機構の側方に対応してそれぞれ配設されると共に前記被覆剥取処理された電線端部に端子を圧着する第1端子圧着機構および第2端子圧着機構と、前記第1クランプ機構および第2クランプ機構のクランプ部にそれぞれ把持された電線をそれぞれ対応する第1端子圧着機構および第2端子圧着機構位置に搬送する第1搬送機構および第2搬送機構と、前記測長ユニット、第1クランプ機構、第2クランプ機構、カッター機構、第1端子圧着機構、第2端子圧着機構、第1搬送機構、および第2搬送機構の各動作を制御する制御部と、該制御部を操作するための操作パネルとを備えた電線端末処理装置において、
    前記各端子圧着機構は、動力を供給するためのサーボモータと、ラムをガイドに沿って往復動作させるべくサーボモータの動力をラムに伝動する連動機構部とをそれぞれ備え、
    前記連動機構部は、前記サーボモータの駆動軸に連動連結されたボールネジ軸と、該ボールネジ軸に進退自在に螺合されたナット体と、前記端子圧着機構のハウジング本体に対する前記ナット体の回転を規制する回転規制機構と、前記ラムを往復動作させるべく前記ハウジング本体と前記ナット体と前記ラムとの相互間にわたって装着されたトグル機構とを備え、
    前記トグル機構は、ハウジング本体側に一端部が枢支連結された第1トグルアームと、前記ラムの上端部に一端部が枢支連結された第2トグルアームと、前記ナット体側に一端部が枢支連結された第3トグルアームとを備え、各トグルアームの他端部が互いに枢支連結されてなることを特徴とする電線端末処理装置。
  2. 前記測長ユニット、第1クランプ機構、第2クランプ機構、カッター機構、第1搬送機構、および第2搬送機構の各駆動源がそれぞれサーボモータとされ、前記操作パネルにより電線加工データを入力可能としたことを特徴とする請求項1記載の電線端末処理装置。
  3. 前記操作パネルに、前記端子圧着機構のサーボモータの回転位置に応じたラムの位置を表示するディスプレイ部を備えてなることを特徴とする請求項2記載の電線端末処理装置。
  4. 前記回転規制機構は、前記ボールネジ軸の軸心と平行な軸心を有すると共にボールネジ軸を挟んで両側にそれぞれ配設された一対のガイドレールと、各ガイドレールにそれぞれ摺動自在に備えられたシュー体と、各シュー体と前記ナット体を連結する連結部とを備えてなることを特徴とする請求項3記載の電線端末処理装置。
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