JPH0329240Y2 - - Google Patents

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JPH0329240Y2
JPH0329240Y2 JP1985159629U JP15962985U JPH0329240Y2 JP H0329240 Y2 JPH0329240 Y2 JP H0329240Y2 JP 1985159629 U JP1985159629 U JP 1985159629U JP 15962985 U JP15962985 U JP 15962985U JP H0329240 Y2 JPH0329240 Y2 JP H0329240Y2
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【考案の詳細な説明】 <考案の分野> この考案は、樹脂成形品におけるヒンジ構造の
改良に関する。
<従来技術とその問題点> 例えば、後部座席とバツクドアとの間に荷物室
を有するハツチバツクタイプの自動車等におい
て、 この荷物室に回動可能な平板状のトリム部材で
あるリアパーセルを設けて荷物室を上下に2分割
するようにしたものが従来より良く知られてい
る。
このリアパーセルは、実開昭52−90838号公報
に示されるように、ボード芯材を2分割構成と
し、ボード芯材表面を表皮材を被覆するととも
に、ボード芯材の裏面の接合箇所に、合成、天然
皮革等の布材をリベツト固定することにより一方
のボード芯材に対し、他方のボード芯材を回動可
能に構成するというものである。
このように布製ヒンジを使用する場合、このボ
ード芯材を別個に形成し、かつ両者をリベツト等
の固定具で連接しなければならず、作業工数が多
大となり、加えてリベツト等の取付具が必要にな
る等コスト高を招来していた。
ところで、最近ではポリプロピレンのヒンジ特
性を利用してポリプロピレン、もしくはポリプロ
ピレン複合樹脂板等に細溝を形成し、この細溝を
薄肉ヒンジとして利用し、回動可能に構成した1
枚もののリアパーセルが使用、成形性の有利さか
ら多用される傾向にある。
しかしながら、このものの構成においても、ヒ
ンジ部分の強度がそれほど強くなく、回動操作を
繰り返した場合に細溝に沿つて樹脂芯材が破断す
るという不具合があつた。さらにこれに加えて、
この破断が生じた場合、この破断部分が通気性構
造となり、特にリアパーセルが車室内後部に配設
され、車室内の空気通路に位置しているため、こ
の破断部を通じて車室内のエアが車室外に流出
し、それに伴い車室内の塵、ゴミ等がリアパーセ
ル表面に付着し、細溝に沿つて線状の汚れとな
り、室内美観を著しく損うという欠点が同時に指
摘されていた。
<考案の目的> この考案は、上述の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは簡易な構成でありな
がら有効に機能する樹脂成形品のヒンジ構造であ
つて、製造コストを大幅に引き下げるとともに、
ヒンジ部を非通気性構造とすることにより、ヒン
ジ部破断時の外観不良を確実に防止するようにし
た樹脂成形品のヒンジ構造を提供することにあ
る。
<考案の構成と効果> 前記目的を達成するために、本考案は、樹脂板
もしくは複合樹脂板からなる樹脂芯材を予熱軟化
させた後、芯材表面に表皮材を積層し、両者を一
体にプレス成形し、樹脂芯材と表皮材とを接合す
るとともに、芯材の所要部に細溝を設け、この細
溝によりヒンジ部を形成した樹脂成形品におい
て、 上記芯材と表皮材との間に、表皮材に対向する
一面側に目付量50g/m2以上の感熱性接着剤層を
形成してなる網目部材を、上記細溝に沿つて介挿
させ、前記プレス成形時に一体的に貼着したこと
を特徴とする。
すなわち、前記構成によれば、芯材と表皮材と
の間には、細溝に沿つて網目部材が介挿され、一
体化されているので、この細溝を中心に樹脂成形
品の回動を繰り返し行なつたとしても、ヒンジ部
分の耐久性を著しく高め容易に破断することはな
い。
さらにこの樹脂成形品の製作にあたつて、網目
部材の表皮材側対向面に感熱性接着剤層が形成さ
れており、予熱軟化状態にある芯材上に、この網
目部材をセツトするだけで、芯材と表皮材とを成
形した場合、これら芯材、網目部材、表皮材の三
者が容易に一体化されるものであるから、従来の
成形装置を用い、網目部材を介挿するという簡単
な工程を付加するだけで良く極めて実用的であ
る。
さらに、網目部材の一面側に形成されている感
熱性接着剤層は、芯材の熱を受け、溶融すること
により表皮材と網目部材を接着させる作用を持つ
と同時に、この感熱性接着剤層の目付量を50g/
m2以上に設定すれば、確実に非通気性構造とな
り、樹脂成形品の回動操作を繰り返し行なつた場
合、芯材の細溝がもし破断したとしても、表皮材
ならびに網目部材があるので、ヒンジ機能は消失
することはないが、破断が生じた場合、この部分
が通気性構造となり、従来、エア流通に伴い表皮
材がフイルタの役目をし、表皮材表面に塵、ゴミ
等が付着し、表面外観の汚損を招いていたが、上
述したように感熱性接着剤層の目付量を50g/m
以上に設定すれば、確実に非通気性構造となるた
め、細溝破断によつても、製品表面の美観に悪影
響を及ぼすことはない等の効果がある。
<実施例の説明> 以下、本考案に係る樹脂成形品のヒンジ構造の
一実施例につき添付図面を参照しながら詳細に説
明する。
第1図は本考案を適用した自動車用リアパーセ
ルを示す斜視図、第2図はこのリアパーセルの製
作工程を示す縦断面図、第3図のグラフは感熱性
接着剤の目付量と漏水防止率との相関を示すグラ
フである。
第1図において、自動車用リアパーセル1は、
芯材2と表皮材3と、さらに芯材2の幅方向に沿
つて凹設された細溝4に沿つて、上記芯材2なら
びに表皮材3の間に介挿一体化される網目部材5
とから構成されている。
さらに詳しくは、上記芯材2は、ポリプロピレ
ン樹脂と木粉とを混合し、Tダイ押出機によりシ
ート状に押出したものを、所要形状にコールドプ
レス成形することにより得られ、表皮材3は天然
繊維、合成繊維からなるクロス、カーペツト、不
織布を使用しても良く、またPVCシート、ポリ
オレフイン樹脂シート、発泡樹脂シート(発泡
PVC、発泡オレフイン)など任意に選択して良
い。そして表皮材3は、上記芯材2のコールドプ
レス成形時、その芯材2表面に一体的に貼着され
る。
さらに網目部材5は、クロス、不織布、金網、
ガラスロービング網等繊維(カーボン繊維、ガラ
ス繊維等も含む)を編成、織成して形成しても良
く、またシートの適宜箇所に貫通孔を設けて形成
しても良い。いわゆる部材内に空隙部を備えてい
れば良いものである。
なおこの網目部材5の一面側(表皮材に対面す
る側)にはEVA,PE,ポリアミド,塩ビ・酢ビ
コポリマー等の感熱性接着剤層6が形成されてい
る。
このように本実施例のリアパーセル1において
は、ヒンジ部分となる細溝4に沿つて、芯材2と
表皮材3との間に網目部材5が介挿一体化されて
いるので、この細溝4を中心に回動操作を繰り返
したとしても、網目部材5の補強により、この細
溝4が容易に破断することはなく、製品の耐久性
が著しく向上する。
仮に、長期の使用により、万一この芯材2の細
溝4が破断したとしても、網目部材5と表皮材3
により、継続してヒンジ機能を備えたものとな
る。さらに破断に生じるエア流通の不具合は、感
熱性接着剤層6により、細溝4の設定箇所は非通
気性構造となつているため、従来ヒンジ部破断に
より生じていた製品表面の汚損は本願により解決
される。
第3図に示すグラフは、感熱性接着剤層の目付
量を横軸に、漏水防止率を縦軸に設定して、両者
の相互関係を示すグラフである。このグラフから
明らかなように、感熱性接着剤層の目付量を
50g/m2以上に設定したとき、漏水防止率は100
%となり、したがつて網目部材5の一面に形成さ
れる感熱性接着剤層6の目付量を50g/m2以上に
すれば、長期の使用により細溝4が破断したとし
ても、この部分の表皮材3表面に塵、ゴミ等が付
着し製品美観を損うことはないのである。
なお上記芯材2は、本実施例では木粉入りポリ
プロピレン樹脂板を用いたが、木粉の代わりにタ
ルク、炭カル、マイカ等のフイラーを添加しても
良く、またポリプロピレン樹脂板単独もしくは
ABS、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂等を
用いても良いことは勿論である。
次いで、上記リアパーセル1の製造工程につい
て説明する。
第2図中符号10はプレス下型であり、この下
型10表面に上記細溝4を形成するための突条1
0aが突設されている。このプレス下型10表面
にまず芯材2が図示しないヒータ装置等により加
熱軟化された状態で載置される。
次いでこの芯材2上面に突条10aに沿つて網
目部材5が積層され、さらに芯材2の外形よりや
や大きめにトリムされた表皮材3が積層される。
そしてこれら芯材2、網目部材5、表皮材3を
積層した状態でプレス上型11が図示しない駆動
装置により下降し、プレス下型10とプレス上型
11の嵌合圧締めにより所要形状のリアパーセル
1が成形される。
そして芯材2からの熱により、感熱性接着剤6
が溶融し、網目部材5と表皮材3とは強固に接着
し、かつ網目部材5が芯材2内に喰い込む、いわ
ゆるアンカー効果により網目部材5と芯材2とが
強固に接合し、結果的に芯材2、網目部材5、表
皮材3の三者は堅固に固着される。
本実施例においては、本考案をリアパーセルに
適用した場合を示したが、本考案はこの実施例に
制限されるものではなく、樹脂芯材と表皮材との
積層樹脂成形品であつて、樹脂芯材に細溝を形成
しヒンジ構造を有するものであれば良く、その適
用範囲は広いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を適用したリアパーセルを示す
一部破断斜視図、第2図は同リアパーセルの成形
工程を説明する縦断面図、第3図は感熱性接着剤
の目付量と漏水防止率の相関関係を示すグラフで
ある。 1……リアパーセル、2……樹脂芯材、3……
表皮材、4……細溝、5……網目部材、6……感
熱性接着剤層、10……プレス下型、10a……
凸状、11……プレス上型。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 樹脂板もしくは複合樹脂板からなる樹脂芯材を
    予熱軟化させた後、芯材表面に表皮材を積層し、
    両者を一体にプレス成形し、樹脂芯材と表皮材と
    を接合するとともに、芯材の所要部に細溝を設
    け、この細溝によりヒンジ部を形成した樹脂成形
    品において、 上記芯材と表皮材との間に、表皮材に対向する
    一面側に目付量50g/m2以上の感熱性接着剤層を
    形成してなる網目部材を、上記細溝に沿つて介挿
    させ、前記プレス成形時に一体的に貼着したこと
    を特徴とする樹脂成形品のヒンジ構造。
JP1985159629U 1985-10-18 1985-10-18 Expired JPH0329240Y2 (ja)

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JPS6267853U JPS6267853U (ja) 1987-04-27
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JP2012040969A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Suzuki Motor Corp 車体後部構造

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