JPH03291289A - ホスファチジルアスコルベート、その製造方法、乳化剤、過酸化脂質抑制剤及び化粧料 - Google Patents

ホスファチジルアスコルベート、その製造方法、乳化剤、過酸化脂質抑制剤及び化粧料

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JPH03291289A
JPH03291289A JP2093191A JP9319190A JPH03291289A JP H03291289 A JPH03291289 A JP H03291289A JP 2093191 A JP2093191 A JP 2093191A JP 9319190 A JP9319190 A JP 9319190A JP H03291289 A JPH03291289 A JP H03291289A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、アスコルビン酸のリン脂質誘導体であるホ
スファチジルアスコルベート(以下、PVCと記す)、
その製造法、PvCを主成分とする乳化剤、過酸化脂質
抑制剤及び化粧料に関するものである。更に詳しく付言
すると、本発明で開示する新規な化合物であるpvcは
、界面活性作用や紫外線抑止効果を持ち、またホスホリ
パーゼ等の酵素により分解されてビタミンCとしての生
理効果を発揮するものであり、食品や医療品、あるいは
化粧品に広く用いられることが期待されるものである。
(但し、式中R+、 R2は水素原子又は炭素数2〜2
2の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、×1は1価の
陽イオンを表わす) で表されたホスファチジルアスコルベートを主成分とす
る化粧料。
[従来の技術] 下記の構造式を有するアスコルビン酸(即ち、ビタミン
C)はビタミンとしての生理効果の他に、天然の優れた
抗酸化剤として広く食品、医療品に用いられ、更に殺菌
剤や皮膚を白くする漂白剤として化粧品に用いられてい
るが、水溶性であるためにその使用方法及びそれによる
効果も限定されたものであった。
このためビタミンCに脂溶性としての特性を付与するた
めに脂肪酸を直接エステル結合させたり、あるいはリポ
ソーム中に内包する方l去などが用いられてきた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、アスコルビン酸脂肪酸エステルの場合に
は、化学合成によるため、エステル結合が複数の水酸基
(例えば、2.6位)に生じるので制御や分画が煩雑と
なっていた。また、リポソームを用いる場合には、アス
コルビン酸の包含率が低いために多大なロスを生じてい
た。
このため、脂溶性を付与することによる生理的利点、例
えば経皮吸収性、無刺激性、安全性についてもさらによ
い材料が望まれていた。
そこで本発明者らは、アスコルビン酸のより優れた脂溶
性誘導体を作ることを目的に鋭意研究を重ねた結果、リ
ン脂質とアスコルビン酸とを反応させること、しかもホ
スホリパーゼを用いたホスファチジル基転移反応を応用
することにより、優れた性質を備えたアスコルビン酸の
新規なリン脂質誘導体を作ることに成功した。
本発明は、生体親和性、抗酸化性、乳化性、生理効果等
に優れたアスコルビン酸の新規なリン脂質誘導体を提供
し、有効に利用することを目的とするものである。
[問題を解決するための手段] 本第1発明に係るPVCでは、リン脂質とアスコルビン
酸との反応物である。
本第2発明に係るpvcでは、前記第1発明に記載のP
VCにおいて、 一般式 H2C−R1 (但し、式中R1,R2は水素原子又は炭素数2〜22
の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、x3は1価の陽
イオンを表わす) で表されたものである。
本第3発明に係るpvcの製造方法では、リン脂質とア
スコルビン酸とを反応させる方法である。
本第4発明に係るpvcの製造方法では、前記第1発明
に記載のPvCの製造方法において、リン脂質とアスコ
ルビン酸とを、ホスホリパーゼDで転移反応させて、−
数式 %式% (但し、式中R11R2は水素原子又は炭素数2〜22
の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、x3は1価の陽
イオンを表わす) で表されるPvCを得る方法である。
更に第5発明、第6発明及び第7発明では、前記PVC
を主成分とした乳化剤、過酸化脂質抑制剤及び化粧料を
開示するものである。
[作 用] 本発明は、リン脂質とアスコルビン酸との反応物であり
、全く新規な化合物であるPvCを得るものである。
このPvCは、リン脂質と同様の乳化特性や、ビタミン
Cと同様の紫外線抑止による過酸化脂質生成抑制効果を
持ち、またホスホリパーゼD等の酵素により分解されて
ビタミンCとしての生理効果を発揮するものである。
このPVCを製造するためには、リン脂質とアスコルビ
ン酸とを反応させる化学合成法を用いることもできるが
、リン脂質分解酵素であるホスホリパーゼの転移反応を
利用する方法が、最も効率的である。
リン脂質には、大別してグリセロリン脂質と、スフィン
ゴリン脂質とがあり、当然両者と反応するホスホリパー
ゼであれば、それぞれのリン脂質とアスコルビン酸とを
反応させた反応物であるPVCが得られる。
更に、本発明では、好適な例として、グリセロリン脂質
とアスコルビン酸とをホスホリパーゼDで反応させて、
−数式 %式% (但し、式中R1,R2は水素原子又は炭素数2〜22
の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、X′″は1価の
陽イオンを表わす) で表されるPvC及びその製造方法を開示するものであ
る。
このホスホリパーゼDは、キャベツや人参などの植物由
来のものを使うこともできるが、微生物、とりわけ放線
菌の産生ずる酵素を用いるのが有利である(特開昭63
−219373号)。
ホスファチジル基転移反応の方法は、リン脂質やアスコ
ルビン酸、酵素を水に懸濁溶解して行なう水系反応、ア
スコルビン酸と酵素を水に、リン脂質を有機溶媒に溶か
して行なう2相系反応(特開昭63−245684号)
、或いは多量のリン脂質を有機溶媒に溶かし、少量の酵
素水溶液と混合して透明均質な溶液にして反応させる均
一相反応(特開昭63−245685号)等を挙げるこ
とができる。
有WAN媒としては、エステル類、エーテル類、ケトン
類、飽和炭化水素類、有機ハロゲン類等の広い範囲から
選ぶことができ、とりわけ酢酸エチル、ジエチルエーテ
ル、ヘキサン、クロロホルム等が有利である。
本発明に使用するリン脂質としては、化学合成のリン脂
質、或いは天然のリン脂質いずれも用いることができ、
天然のリン脂質としては、大豆レシチンや卵黄レシチン
あるいはそれらの分画濃縮物を使うのが有利であるが、
菜種レシチン、コーンレシチン、サフラワーレシチン等
も使うことができる。更に、近年応用研究が活発化して
いる酵素等によって改質したりゾレシチン・転移レシチ
ン(所謂、ホスファチジルグリセロール)等の改質レシ
チンを出発材料としても優れた特性を有するPvCが得
られるものである。
PVCは、リン脂質と同様の界面活性作用や、ビタミン
Cと同様の紫外線抑止効果を持ち、またホスホリパーゼ
等の酵素により分解されてビタミンCとしての生理効果
を発揮するものであるため、アスコルビン酸の脂溶性誘
導体としての性質を有し、乳化剤、過酸化脂質抑制剤及
び化粧料等として幅広く利用することができるものであ
り、更に生体内でアスコルビン酸としての生理効果を発
揮することができると考えられ、化粧品を始めとして食
品、医薬品、工業品などの分野に広く応用されるもので
ある。
尚、天然のリン脂質を使用した際には、出発材料のリン
脂質には炭素数の相違した種々の化合物が含有されてい
るため、得られるPVCも炭素数の相違した種々のPV
C混合物が得られる。このpvc混合物でも充分使用目
的を達成することができると考えられるものの、PVC
の高純度品を製造したい場合は、出発材料に高純度のリ
ン脂質を用いてもよいし、或いは反応終了後にクロマト
グラフィーや、溶媒分画法により目的成分を濃縮するこ
ともできる。クロマトグラフィーの担体としては疎水性
のものなら何でも使えると考えられるが、シリカゲルか
好適である。展開溶媒としては第一溶媒としてヘキサン
、クロロホルム等の非極性溶媒を用い、これに第二溶媒
としてエタノール、メタノール、インプロパツール等の
極性溶媒を組み合わせて用いることによりよい結果を得
ることができる。溶離時間を短縮するために展開溶媒に
水や鉱酸類を加えるのも良い方法である。
[実施例] 以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。
実施例1 ジパルミトイルルーα−ホスファチジルコリン(シグマ
社製)100mgに、18mILの酢酸エチルを加えて
溶解し、これに2gのアスコルビン酸ナトリウム塩を 
3.4 mj2の水に溶かしてp)15.2に調整した
ものを加えて45℃にて保温した。
更に、ホスホリパーゼD80単位を含む酵素液80μ立
を加えて反応を開始し、攪拌しながら3時間45℃に保
ちホスファチジル基転移反応を完了させた。
得られた反応物を二次元′fi#層クロマトグラフィー
にて分析したところスポットは、一つだけであった。こ
の反応物をクロロホルムに熔かし水で数回洗浄した後、
クロロホルム画分を乾固して白色の粉末70mgを得た
得られた粉末の質量分析、赤外吸収スペクトラム、NM
Rスペクトラムを測定した。
尚、質量分析は、試料をクロロホルムに溶解後3−ニト
ロベンジルアルコールと混和し得られた溶液を銀製サン
プルホルダーに塗布し、日立M−80B形ガスクロマト
グラフ質量分析計(SIMSイオン源付)を用い二次イ
オン質量分析法によりマススペクトルを測定した。得ら
れたスペクトルを第1図に示した。図に示す通り、m 
/ z =829の分子イオンピークが観察された。
また、赤外吸収スペクトラムは、試料を臭化カリウム粉
末と共にメノウ乳鉢中で混和し、打錠後、日立260−
30形赤外分光光度計にて赤外吸収スペクトルを測定し
た。その結果を第2図に示した。
更に、NMRスペクトラムは、試料を重クロロホルムに
溶解し、日本電子Gx−400型FTNMR9置を用い
てプロトン完全デカップル注で13C−N M Rスペ
クトル及び ’H−N M Rスペクトルを測定した。
得られたスペクトルを第3図及び第4図に示した。第3
図に示す通り、バルミチン酸のアシル炭素のビーつてあ
る173.7、+7:+、3(ppm)t アスコリビ
ン酸残基のカルボニル炭素のピークである172.7 
(pp+n) 、アスコリビン酸残基のピークである1
52.9j18.8,75.9.69.6.65゜4 
(ppml 、グリセロール残基のピークである68.
2.67.5.62.2(ppm)   そしてバルミ
チン酸の末端メチル基のピークである+4.0(ppm
)が観察された。また、第4図に示す通り、 −0)1
基の水素原子のピーク7 、18 (ppm)、グリセ
ロールとアスコルビン酸のメチル基の水素原子のピーク
5 、19〜4 、10 (1)I)In)   −0
−CH2−基の水素原子のピーク2.28〜2.21(
ppa+) 、脂肪酸側&R(D水素原子のピーク1.
59〜t、t8(ppm) 、脂肪酸メチル基の水素原
子のピーク0.80(ppm)が観察された。
これらの結果により、この白色粉末は下記の式に示した
ような構造を持つジパルミトイルPvCであることが判
った。
このジパルミトイルPVCのll11gを10μ角のジ
エチルエーテルに溶かし、1車位のホスホリパーゼDを
含む緩衝液BOullを加えて50℃で作用させた0反
応液の水溶性画分を高速液体クロマトグラフィーで分析
すると加水分解産物であるアスコルビン酸が遊離してい
ることが確かめられた。
実施例2 大豆レシチンを分画してホスファチジルコリンを約85
%含む濃縮物を6g調整した。これを酢酸エチル10g
に溶解し、さらに3.6gのアスコルビン酸を含むpH
4,5の水溶液8−1を加えた。
一方、シリカゲルに共有結合固定化した放線菌由来のホ
スホリパーゼD600車位を加えて45℃で6時間攪拌
しながら反応をおこなわせてPvCを40.7%含む反
応物を得た。
溶媒分画により脂溶性画分を取り、そのIgをシリカゲ
ルカラム(φ5 x 30 cm)にかけ、溶離液には
ヘキサン:エタノール:水=30 : 40 ニアを用
いPvCの分離を行なった。その結果、PvCを約85
%含む濃縮物300mgが得られた。
この濃縮物について、紫外線による皮膚過酸化脂質生成
抑制効果、及び乳化特性を調べた。
尚、過酸化脂質生成抑制効果は、2%ラット皮膚ホモジ
ネートの10mftをシャーレにとり、これに得られた
PvC濃縮物を、アスコルビン酸換算て0.2mMある
いは2mMになるようにエタノールに熔かして添加した
。室温に30分間放置後、シャーレを水冷しながら長波
長紫外線(20ワ・ソトBLBランプ、東芝製)を30
分(照射エネルギ2.7J/cm2) 、 60分(5
,4J/cm2L120分(10、8J/cm2)照射
し、対照区(エタノールのみ添加)に対する過酸化脂質
の生成抑制率(マロンジアルデヒドを定量)を調へた。
結果を次の第1表に示す。
第1表(過酸化脂質の生成抑制率) 第1表に示す通り、PVC2mM、30分の試料を除い
てすべて対照との間にP<0.05の有意差が認められ
、本発明によるpvcが、長波長紫外線による皮膚組織
の過酸化脂質生成抑制効果を発揮することが確かめられ
た。
次に、PvCを約20%含む粗生成物についても、同様
な過酸化脂質の生成を抑制する効果があることを確認し
た。
尚、乳化特性は、上記PVCa縮物の0.5gをビカー
にとり、80IIIIlの水に加えて60℃に加温しな
がらTKホモミキサーにて3000 rpmで2分間溶
解した。回転数を5000 rpmに上げて菜種サラダ
油を徐々に滴下後、回転数をさらに8000 rpmに
上げて5分間均質化を行なった。乳化7夜を目盛り付き
試験管(100mu) に入れて室温にて保存試験を行
なった。
その結果、乳化液は製造後数時間は分離せず安定で、室
温3日後も73ml1が乳化状態となっており、油分離
は認められず、PvCが良好な乳化能を持っていること
がわかった。
実施例3 実施例2に準じてpvcを製造し、pvcを約95%含
む濃縮物300+agを得た。これを10−塩化カルシ
ウム水溶液10mILに溶解し、苛性ソーダでpuを8
に調整した。これにすい臓由来のバンクレアチン(シグ
マ社製)を100車位加え、37℃で一晩反応させた。
反応中はpHが8を維持するように苛性ソーダ溶液を滴
下した。得られた反応液より遊離の脂肪酸をカルシウム
塩として遠心除去した。上溝中の脂質成分はβ位が加水
分解されているリゾホスファチジルアスコルベートで薄
層クロマトフラフィーでほぼ単独のスポットを与えた。
このリゾホスファチジルアスコルベート水溶液の界面活
性能を、帆布(φ2cmのキャンパスディスク#6)を
用いる浸透力試験により調べた。帆布を静かに試刺溶液
上に載せると、帆布が濡れて布目から空気が追い出され
てディスクは沈む。ディスクが水没するまでの時間を測
定して浸透力の目安とする(沈降するまでの時間が短い
ほど浸透力が強い)、測定は5回繰り返し行い、最長と
最短を除く3測定値の平均値を求めた。対照には10m
M塩化カルシウム水溶液と0.25%ポリグリセリン脂
肪酸エステルML750 (HLB:15)水溶液を用
いた。
その結果、リゾホスファチジルアスコルベート試料溶液
では沈降するまでの平均時間が3分5秒だったのに対し
、塩化カルシウム溶液では30分以上、ML750溶液
では4分55秒であって。
浸透力が強いとされているML750よりも優れた浸透
力を示したことから、本発明により得られたりゾホスフ
ァチジルアスコルベートが良好な界面活性機能を有して
いることが判った。
実施例4 スフィンゴミエリン(シグマ社製)(lomg)を 0
.5mlのクロロホルムに溶解する。これにアスコルビ
ン酸(100B )の水溶液(0,1ml1.0.1N
NaOHでpH6,0に調整)を加え、更にホスフォリ
パーゼD (20−L−ット、20μA )を加え、5
0℃で3時間攪拌した。
得られた反応液をシリカゲル丁LCでクロロホルム:メ
タノール:28亀アンモニア水(60:35・5)で展
開すると、スフィンゴミエリンの残存スポットの他に、
スフィンゴホスファチジルアスコルベートのスポットが
観察された。
実施例5 実施例2で得られたPVCを使用して、常法により以下
の第2表及び第3表の組成のクリーム及び乳液を調整し
た。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明は、リン脂質とアスコルビン
酸との反応物であり、全く新規な化合物であるPvCを
得るものである。
このpvcは、リン脂質と同様の界面活性作用や、ビタ
ミンCと同様の紫外線抑止効果を持ち、またホスホリパ
ーゼ等の酵素により分解されてビタミンCとしての生理
効果を発揮するものである。
このPvCを製造するためには、リン脂質とアスコルビ
ン酸とを反応させる化学合成法を用いることもできるが
、リン脂質分解酵素であるホスホリパーゼの転移反応を
利用するものが、最も効率的である。
PvCは、リン脂質と同様の界面活性作用や、ビタミン
Cと同様の紫外線抑止効果を持ち、またホスホリパーゼ
により分解されてビタミンCとしての生理効果を発揮す
るものであるため、アスコルビン酸の脂溶性誘導体とし
ての性質を有し、乳化剤、過酸化脂質抑制剤及び化粧料
ひいては薬品等として幅広く利用することができる特性
を有する。また、生体内でアスコルビン酸としての生理
効果を発揮することができると考えられ、化粧品を始め
食品、医薬品、工業品などの分野に広く応用されること
が期待される。
結果を示すチャート、第3図は13C−N M Rスペ
クトルの結果を示すチャート、第4図は ’H−NMR
スペクトルの結果を示すチャートである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)リン脂質とアスコルビン酸との反応物であるホス
    ファチジルアスコルベート。
  2. (2)前記請求項1に記載のホスファチジルアスコルベ
    ートにおいて、 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、式中R_1,R_2は水素原子又は炭素数2〜
    22の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、X^+は1
    価の陽イオンを表わす) で表されたホスファチジルアスコルベート。
  3. (3)リン脂質とアスコルビン酸とを反応させることを
    特徴とするホスファチジルアスコルベートの製造方法。
  4. (4)前記請求項3に記載のホスファチジルアスコルベ
    ートの製造方法において、 リン脂質とアスコルビン酸とを、ホスホリパーゼDで転
    移反応させて、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、式中R_1,R_2は水素原子又は炭素数2〜
    22の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、X^+は1
    価の陽イオンを表わす) で表されるホスファチジルアスコルベートを得ることを
    特徴とするホスファチジルアスコルベートの製造法。
  5. (5)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、式中R_1,R_2は水素原子又は炭素数2〜
    22の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、X^+は1
    価の陽イオンを表わす) で表されたホスファチジルアスコルベートを主成分とす
    る乳化剤。
  6. (6)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、式中R_1,R_2は水素原子又は炭素数2〜
    22の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、X^+は1
    価の陽イオンを表わす) で表されたホスファチジルアスコルベートを主成分とす
    る過酸化脂質抑制剤。
  7. (7)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、式中R_1,R_2は水素原子又は炭素数2〜
    22の飽和或は不飽和脂肪酸アシル残基を、X^+は1
    価の陽イオンを表わす) で表されたホスファチジルアスコルベートを主成分とす
    る化粧料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04117392A (ja) * 1990-09-06 1992-04-17 Natl Food Res Inst アスコルビン酸リン脂質誘導体及びその製造方法
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