JPH0329039B2 - - Google Patents

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JPH0329039B2
JPH0329039B2 JP60503293A JP50329385A JPH0329039B2 JP H0329039 B2 JPH0329039 B2 JP H0329039B2 JP 60503293 A JP60503293 A JP 60503293A JP 50329385 A JP50329385 A JP 50329385A JP H0329039 B2 JPH0329039 B2 JP H0329039B2
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ampoule
mixture
crystals
cdin
melt
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JP60503293A
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Ansonii Eru Jenteiru
Nansu Aaru Keiru
Furetsudo Dabuyu Hiru
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Raytheon Co
Original Assignee
Hughes Aircraft Co
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Publication date
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Publication of JPH0329039B2 publication Critical patent/JPH0329039B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B11/00Single-crystal growth by normal freezing or freezing under temperature gradient, e.g. Bridgman-Stockbarger method
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/46Sulfur-, selenium- or tellurium-containing compounds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10S117/901Levitation, reduced gravity, microgravity, space
    • Y10S117/902Specified orientation, shape, crystallography, or size of seed or substrate

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Description

請求の範囲 1 (a) 62〜90モル%のIn2Te3と38〜10モル%
のCdTeからなる混合物を調整し; (b) 前記混合物を単結晶を成長させるための下方
に円錐形の先端を有する汚れのない排気したア
ンプルに密封し; (c) 前記密封したアンプルを前記混合物の融点以
上に加熱することによつて前記混合物を溶融
し;および (d) 前記溶融混合物を前記アンプル内で
CdIn2Te4の単結晶の成長が開始し、かつ完結
するまで前記混合物の融点以下に冷却すること
からなるCdIn2Te4の大型で高品質の単結晶を
製造する方法。 2 前記混合物におけるIn2Te3のモル%が62な
いし72モル%である請求の範囲第1項記載の方
法。 3 前記混合物内におけるIn2Te3のモル%が64
モル%である請求の範囲第2項記載の方法。 4 前記混合物の前記融点が、785〜702℃である
請求の範囲第1項記載の方法。 5 前記アンプルが、前記混合物を溶融するため
に785〜900℃の温度に加熱される請求の範囲第1
項記載の方法。 6 前記アンプルが、垂直耐熱炉内で加熱される
請求の範囲第1項記添の方法。 7 前記耐熱炉が、直径76mmの管状である請求の
範囲第6項記載の方法。 8 前記溶融混合物が、前記耐熱炉内で1.1〜3.5
℃/mmの範囲の温度勾配上の融点に沿つて冷却さ
れる請求の範囲第7項記載の方法。 9 前記溶融混合物を収納するアンプルを、前記
垂直耐熱炉の温度勾配に沿つて0.05〜0.6mm/時
の速度で下降させる請求の範囲第8項記載の方
法。 10 前記結晶を成長させるアンプルの下向きの
円錐の頂点が切り取られ、種結晶は該アンプルの
切り取られた箇所に載置される請求の範囲第1項
記載の方法。 11 前記下向きの円錐の先端を形成する前の前
記アンプルの直径が19〜55mmである請求の範囲第
1項記載の方法。 12 請求の範囲第1項記載の方法によつて形成
されるCdIn2Te3の大型で高品質の単結晶。 13 CdIn2Te4の大型で高品質の単結晶を形成
する方法において、(a)高純度のCd、InおよびTe
から、これらの相対的な割合が混合物全体に対し
てそれぞれIn2Te3が62〜90モル%、CdTeが38〜
10モル%となるように調製した混合物を準備し、
(b)前記混合物を汚れのない排気した下向きに円錐
形の先端を有するアンプル内に密封し、(c)前記密
封したアンプルを前記混合物の融点以上に加熱し
て前記混合物を溶融し、そして(d)前記溶融混合物
を前記密封したアンプル内で、CdIn2Te4単結晶
の成長を開始させ、完結するまで維持するため、
前記混合物の融点以下にまで徐冷する方法。 14 前記高純度の混合物におけるCd、Inおよ
びTeの割合が、In2Te3およびCdTeからなる混合
物において、それぞれIn2Te3が62〜75モル%、
CdTeが38〜25モル%となるような量に対応する
請求の範囲第13項記載の方法。 15 前記高純度の混合物におけるCd、Inおよ
びTeの割合が、In2Te3およびCdTeからなる混合
物において、In2Te3が64モル%となるような量
に対応する請求の範囲第14項記載の方法。 16 前記融点が702〜785℃である請求の範囲第
13項記載の方法。 17 前記アンプルを、前記混合物を溶融するた
めに785〜900℃に加熱する請求の範囲第13項記
載の方法。 18 前記アンプルが垂直耐熱炉内で加熱される
請求の範囲第13項記載の方法。 19 前記垂直耐熱炉が直径約76mmの管状である
請求の範囲第18項記載の方法。 20 前記溶融混合物が、前記耐熱炉内で1.1〜
3.5℃/mmの範囲の温度勾配上の融点に沿つて冷
却される請求の範囲第19項記載の方法。 21 前記溶融混合物を含有するアンプルを、前
記垂直耐熱炉の温度勾配に沿つて0.05〜0.6mm/
時の速度で下降させる請求の範囲第20項記載の
方法。 22 前記結晶を成長させるアンプルの下向きの
円錐形の頂点が切り取られ、種結晶は該アンプル
の切り取られた箇所に載置される請求の範囲第1
3項記載の方法。 23 前記下向きの円錐の先端を形成する前の前
記アンプルの直径が19〜55mmである請求の範囲第
13項記載の方法。 24 請求の範囲第13項記載の方法によつて形
成されるCdIn2Te3の大型で高品質の単結晶。 25 CdIn2Te4の大型で高品質の単結晶を形成
する方法において、(a)62〜90モル%のIn2Te3
38〜10モル%のCdTeから混合物を調製し、(b)前
記混合物を、汚れのない排気した下向きに円錐形
の先端を有する直径19〜50mmの融解シリカアンプ
ルに密封し、(c)前記密封したアンプルを垂直耐熱
炉内で785〜900℃に加熱して前記混合物を溶融
し、そして(d)前記密封したアンプルを前記耐熱炉
内で0.05〜0.6mm/時の速度で1.1〜3.5℃/mmの範
囲の温度勾配上の融点に沿つて下降させ、
CdIn2Te4単結晶の成長を開始させ、かつ完結す
るまで維持するため、前記混合物の702〜785℃の
融点以下にまで徐冷し、そして(e)さらに前記単結
晶を室温まで冷却する方法。 26 前記結晶を成長させるアンプルの下向きの
円錐の頂点が切り取られ、種結晶は該アンプルの
切り取られた箇所に載置される請求の範囲第25
項記載の方法。 27 請求の範囲第25項記載の方法によつて形
成されるCdIn2Te3の大型で高品質の単結晶。 合衆国政府の権利 合衆国政府は空軍契約番号F19628−81−C−
0081の本発明において権利を有する。 発明の技術的背景 本発明は三元カルコゲン単結晶の製造方法に関
する。より詳しくは本発明は、CdTe−In2Te3
の相平衡関係に基づく非化学量論的溶融液を用い
て、テルル化カドミウムインジウム(CdIn2Te4
の大型で高品質の単結晶を製造する方法に関す
る。本発明の方法によれば、従来の技術では得ら
れなかつたCdIn2Te4の大型で高品質の単結晶を
製造することができる。こうしてつくられた結晶
は大きな電気光学係数を有するため、電気光学装
置の部品に用いるのに適している。 従来の技術はテルル化カドミウムインジウムの
結晶をつくるのに成功したとされてきたが、その
技術では電気光学装置用の十分な大きさと純度を
有する結晶をつくることはできなかつた。実際従
来の技術でつくつた結晶は、研究者にとつてその
電気光学的特製の存在と程度を測定するのに十分
な大きさと品質を有するものではなかつた。従来
の結晶の製造方法はチヨクラルスキー法によつて
いた。この方法は結晶を、その結晶と同じ組成の
溶融液から引き上げるものである。しかし溶融液
の組成は均質でないため、チヨクラルスキー法に
よつて沈殿物のない高純度の結晶を得るのは、不
可能ではないにしても困難であつた。 さらにチヨクラルスキー法は、揮発性で過圧を
招く成分を溶融液に用いることができない。その
結晶最終的な結晶の化学量論的組成が変化するた
め、結晶の電気的光学的特製もそれに伴つて変化
する。 そこで本発明の主要な目的は、最適な電気的光
学的性質を確保できる純度の高いCdIn2Te4の大
型で高品質の単結晶を製造する方法を提供するこ
とである。さらに本発明は、研究目的および電気
光学装置における使用のために、従来は得られな
かつた大きさを有する高品質の単結晶を成長させ
る方法を提供する。 発明の概要 一般的にいうと、本発明は、テルル化カドミウ
ム(CdTe)−テルル化インジウム(In2Te3)系
における相平衡関係に基づくテルル化カドミウム
インジウムの三元カルコゲン単結晶を成長させる
ことによつて、上記の目的を達成する。単結晶
は、固体CdIn2Te4が溶融液と平衡状態で存在す
るCdTe−In2Te3系の相から選ばれる溶融組成物
から成長する。 本発明の単結晶の製造方法は、Cd−In2Te3
の相平衡関係(これについてはベーガーおよびプ
ロクカン“三元ダイヤモンド類似半導体”(1969
年)第83頁、コンサルタント・ビユーロー、ニユ
ーヨーク、に記載がある。)に基づき、その開示
された情報をより精緻にし、変更を加えて利用す
るものである。 本発明の方法は、化学量論的な大型の単結晶を
成長させるため、非化学量論的な溶液を用いる。
結晶を成長させるに当たつては、自信を種とする
か又は種結晶を用いる。要約すれば、本発明の方
法は次の工程からなる。 (a) 約62〜90モル%のIn2Te3および約38〜10モ
ル%のCdTeに対応する高純度のカドミウム、
インジウムおよびテルルの混合物を調製する。 (b) この混合物は、自身を種として結晶を成長さ
せる場合には、下向きに円錐形の先端を有する
汚れのない排気したアンプルに、また種結晶を
用いる場合には種結晶を載置できるように先端
が平頭になつているアンプルに入れて密封す
る。 (c) 密封したアンプルを混合物の融点以上に加熱
して、混合物を溶融する。 (d) こうして得られた“溶融物”を、混合物の融
点まで速度を制御しながら除冷し、アンプルの
円錐形の先端又はアンプル内の種結晶において
結晶の成長を開始させる。そしてCdIn2Te4
単結晶が完成するまで、密封されたアンプル内
でこの成長を続ける。 この混合物は元素の単体からだけではなく、前
記の文献に開示されているモル%のIn2Te3およ
びCdTeを利用して直接調製することもできるだ
ろう。カドミウム、インジウムおよびテルルは、
カドミウムとテルルについては、昇華の過程(こ
れは精製の工程としても働く。)で反応させてテ
ルル化カドミウムを、そしてインジウムとテルル
については溶融物の中で反応させてテルル化イン
ジウムを形成し、その後初期の混合物として望ま
しい割合に混合することができる。 本発明においては、In2Te3が約62モル%で
CdTeが約38モル%のものから、In2Te3が約90モ
ル%でCdTeが約10モル%のものまで様々な組成
の溶融液が用いられる。好ましい混合物の組成
(よい収率を与えるもの)は、In2Te3が約62〜75
モル%のものである。さらに最適な混合物は、
In2Te3が約62モル%のものである。 こうして得られた混合物の融点は、その組成に
よつて異なるが、高い場合で約785℃(In2Te3
62モル%のとき)、低い場合で約702℃(In2Te3
が90モル%のとき)である。これらの融点から求
められるCdTe−In2Te3系の温度−組成平衡図に
おいては、CdIn2Te4は溶融液と平衡に共存し、
かつ溶融液から最初に成長する固相であることが
わかつた。約702℃以下では、混合物は多結晶質
の塊として急速に固化する。しかしこの急速な結
晶化は、それに先立つて成長しているCdIn2Te4
の単結晶に何の影響も及ぼさない。 CdIn2Te4の単結晶を徐々に成長させる代わり
に、これらの溶融液を過度に冷却して、多結晶質
の物質を急速に結晶化させることも可能である。
従つて溶融液は制御された比較的遅い速度で、冷
却するのが望ましい。以下で詳しく論ずるよう
に、本発明においてはブリツジマン法を変形した
方法を用いる実施態様が可能である。即ち加熱し
たアンプルを冷却する速度は、所定の温度勾配を
有する垂直炉内においてアンプルを下降させる速
度によつて定まる。 当業者は以下の詳しい説明と図面から、本発明
について、他の目的、特徴及び利点を発見するこ
ともできるだろう。
【図面の簡単な説明】
本図面は、我々の研究から得られたテルル化カ
ドミウム(CdTe)−テルル化インジウム
(In2Te3)系における温度−組成の相平衡図であ
り、本発明の原理を示している。
【発明の詳細な説明】
温度−組成の相平衡図について、さらに詳しく
説明する。本発明においては、In2Te3が約62モ
ル%から90モル%(CdTeが約38〜10モル%)存
在する溶融混合物を調製して、CdIn2Te4を純度
が高く大型で高品質の単結晶を形成する。相平衡
図のCdTe−In2Te3系に示されているように、約
785−702℃の高温の温度範囲(図のa−a′の部
分)においては、CdIn2Te4の結晶はこの組成範
囲の溶融液と平衡に存在する。このテルル化イン
ジウムとテルル化カドミウムの組成領域において
は、温度はa−a′の線に沿つて低下するため、溶
融液から最初に晶出する物質は、化学量論的な
CdIn2Te4である。 この時点でベーガーおよびプロクカンによつて
明らかにされたCdTe−In2Te3の平衡な相は、
In2Te3に富んでいることがわかつた。そしてこ
れは本発明にとつて好ましい領域である。この
In2Te3に富んでいるという事実は、この領域に
ある溶融液からは、化学量論的なCdIn2Te4を晶
出させることが不可能であることを示している。
図面に示すように、我々が改めた相平衡図は我々
の研究結果を反映している。即ちCdIn2Te4に対
応する化学量論的混合物は、垂線βで表され、先
に述べたようなIn2Te3の増加は、我々の系にお
いては実際には生じないことを示している。従つ
て本発明によれば非化学量論的な溶融物から化学
量論的な結晶が得られるという驚くべき事実が発
見された。 本発明によれば、In2Te3が約62〜90モル%の
組成の溶融混合物を用いても、所望のCdIn2Te4
の単結晶が得られるが、テルル化カドミウムイン
ジウムの結晶の収率を最大にするには、混合物の
組成は化学量論的組成のCdIn2Te4にできるだけ
近いものを選ぶのが望ましい。したがつて単結晶
について所望の最大の収率を得るのに好ましい組
成の混合物は、In2Te3が約62〜75モル%のもの
である。しかし化学量論的な溶融物(図の垂線β
に沿う組成の混合物)を用いると、温度−組成の
相平衡図における異つた領域の溶融物も混在する
ようになり、異つた化合物(実質上インジウムが
ドープされたテルル化カドミウム)をも、冷却時
に最初の固相として晶出させてしまう。またその
ような化学量論的組成の混合物の融点は、上記の
望ましい組成範囲の混合物のそれとかなり異つて
おり、この意味でも化学量論的な混合物は、本発
明の方法にとつて適当でない。 In2Te3が約64モル%の混合物は、CdIn2Te4
結晶の収率を最大にするが、同時にこの混合物
は、化学量論的な溶融物に対応する望ましくない
領域に、徐徐に近づいていくことがわかつた。 本発明の方法を実施例する場合には、適当な組
成の混合物を、In2Te3が約62〜90モル%の範囲
のものから選択する。出発物質はCdIn2Te4結晶
の各構成元素、即ち高純度(最低でも約99.999%
の純度)のカドミウム、インジウムおよびテルル
化である。ここまでの段階において所望の混合物
を調製する方法は、2つある。第1の方法は構成
元素の重量を計量して、所望の構成の溶融物に混
合する方法である。第2の方法は、カドミウムと
テルルを昇華させてテルル化カドミウムを形成
し、次いでインジウムとテルルを溶融反応させて
テルル化インジウムを形成する。最後にCdTeと
In2Te3を適当な割合で混合して、所望の組成の
混合物を得るものである。 どちらの方法によつても、混合物を汚れのない
排気されたアンプルに密封する。好ましくは、ア
ンプルは融解シリカ製で、できるだけ汚れのない
ものがいい。アンプルに汚れのないことはきわめ
て重要な要件である。でないと好ましくない酸化
物が生じて、望ましい結晶特性の多くを悪化させ
るか又は破壊するだけでなく、成長した結晶がア
ンプルの内壁に付着する事態を引き起こす。従つ
てそのような付着を防止するためアンプルの内壁
を熱分解炭素で塗装することもできる。しかしこ
の炭素による塗装は、本発明の方法にとつて重要
なことではない。 アンプルの先端の形状は、自身を種として結晶
を成長させる場合は下向きの円錐形、種結晶を用
いる場合は平頭形にする。アンプルの先端が円錐
形の場合は、冷却されて結晶に成長する加熱され
た塊の量が、先端において少くなるため、溶融液
を過冷するおそれがなくなる。過冷(液体を凝固
物を生じることなく凝固点以下に冷却すること)
は、溶融液の融点以下の比較的狭い温度範囲でお
こる。これは多結晶の物質の急速な固化を引き起
こすため、望ましくない。加熱された塊の量を減
らせば、冷却温度を制御することが容易になり、
この事態を回避できるようになる。 アンプルは、混合物を密封する前に、混合物を
入れた状態で排気する。そして水素やヒドラゼン
のような還元ガスを用いて約600℃の高温で処理
し、上述の理由で物質の表面に存在する可能性が
ある酸素を除去する。酸素を除去できるならば、
他の方法も本発明の範囲に含まれる。 カドミウム−インジウム−テルルの混合物が酸
素や他の汚染雰囲気にさらされるのを防ぎ、かつ
排気されたアンプル中に混合物を密封するため、
CdIn2Te4結晶の化学量論的組成は保証される。
前述のチヨクラルスキー法とは異なり、本発明の
方法は混合物が過剰のIn2Te3とともに排気され
たアンプルに密封されるため、揮発性の構成成分
が成長する結晶から損失するのを防ぐ。 本発明の次の工程はアンプル内に密封された混
合物を、混合物の融点以上にアンプルを加熱する
ことによつて溶融することである。もう一度述べ
るが、混合物の融点はその組成に依存して約785
℃(In2Te3の最初の組成が62モル%)〜約702℃
(In2Te3の最初の組成が90モル%)の範囲にあ
る。完全な溶融と目的の領域の相における適当な
平衡を達成するため、好ましくはアンプルを混合
物の融点以上に加熱する。この目的のための温度
は約785〜約900℃又はそれ以上がよい。しかしア
ンプルを900℃を超えて加熱することは、本発明
の方法の実施には必ずしも必要なことではない。
一旦混合物が溶融したら、密封したアンプルは混
合物の温度以下に冷却する。この融点は前述のよ
うに図のa−a′で示される曲線上にあり、溶融組
成物に対応する。溶融液の過冷を避けるため、温
度は平頭型のアンプルの先端でCdIn2Te4の結晶
の核が生成し成長するまで徐冷する。温度を低下
させる際の好ましい方法は、アンプルの先端の温
度を低下する温度の勾配に沿つて低下させること
である。単結晶がアンプルの中で成長する際、溶
融混合物の組成は変化し、In2Te3に富むように
なる。この結果、図に示すように、混合物の融点
がa−a′に沿つて低下する。この線上において
は、CdIn2Te4の固体結晶が、溶融液と平衡状態
で存在する。従つて溶融液の徐冷を続けると、化
学量論的なCdIn2Te4の単結晶の成長は、残存す
る溶融液の組成がそれに対応してCdTeで満たさ
れていく間、維持される。残存する溶融液の温度
が約702℃に達すると、該結晶はIn2Te3に富む多
結晶塊として急速に固化する。しかしこの急速な
固化は、これに先立つて成長しているCdIn2Te4
の単結晶に何の影響も及ぼさない。固化した結晶
の冷却は、結晶をアンプルから取り出せる室温に
到達するまで続ける。 本発明の方法を実施するためには、密封したア
ンプルを加熱して混合物を溶融する方法が用いら
れるが、アンプルを加熱するのに最も便利な方法
は、垂直耐熱炉でアンプルを加熱する垂直ブリツ
ジマン法を変形した方法である。アンプルは円錐
の頂点を下にして、耐熱炉内に設置する。炉は
900〜785℃の温度範囲では相対的に平坦な温度プ
ロフアイルを示し、785〜600℃の温度範囲では相
対的に急勾配の温度プロフアイルを示すように目
盛る。このような温度勾配は、785〜702℃で成長
するCdIn2Te4の結晶の熱を除去するのに都合が
よい。結晶の成長に要求される処理の条件は、結
晶を成長させる溶融物の組成およびアンプルの大
きさ(直径)に依存する。実施例では、直径76mm
の管状の炉(結晶の成長相(785−702℃)の範囲
内で約1.1〜約3.5℃/mmの温度勾配を有する)を
用い、アンプルはその直径に応じて、好ましくは
0.05〜0.6mm/時の一定の速度で炉内を下降させ
る。溶融物が固化したら、結晶をより急速に、好
ましくは約0.5〜5.0℃/時の速度で室温まで冷却
する。垂直耐熱炉を用いると、結晶を生成する混
合物に好ましい速度で溶融し、次いで冷却するの
が容易になる。しかし繰り返して強調するが密封
したアンプル内で、混合物を他の方法で加熱冷却
することも本発明の範囲に含まれる。結晶は、こ
れを収納したアンプルが支障なく取扱えるような
温度に冷却されれば、様々な方法でアンプルから
取り出せるようになる。融解シリカ製アンプル
は、塩酸に溶解するか又は溝をつけて破壊するか
して、中に収容されている結晶を取り出す。 以下は、本発明によつてCdIn2Te4の大型で高
品質の単結晶を成長させる場合の詳細な実施例で
ある。 実施例 1 最初にIn2Te4が63モル%そしてCdTeが37モル
%の溶融混合物を、次の方法に従つて調製した。
高純度のIn2Te3132.8gをCdTe30.6gと混合し
た。両化合物は前述のようにして調製し、精製し
ておいた。こうして調製した混合物は、直径約19
mmで汚れのない排気した融解シリカ製アンプルに
密封した。密封したアンプルは、直径76mmの管状
の垂直耐熱炉内を下降させた。この炉は、予め混
合物の加熱溶融領域において、883℃の相対的に
平坦な温度プロフアイルを与えるように較正して
おいた。混合物が密封したアンプル内で溶融した
後、アンプルの温度を炉の温度勾配に従つて低下
させた。結晶を成長させる際の炉の温度勾配
(785〜702℃)は、炉の行程につき785℃において
は1.2℃/mm、702℃においては2.9℃/mmであつ
た。アンプルは、結晶の成長が完結するまで、温
度勾配にそつて約0.504mm/時の速度で下降させ
た。結晶の成長が完結すると、残存の溶融液は多
結晶塊として急速に固化した。アンプルは約0.5
〜5℃/時の速度で室温まで徐冷し、この温度で
結晶をアンプルから取り出した。CdIn2Te4の直
径約16mmの大型で高品質の単結晶が得られた。 実施例 2 最初にIn2Te3が70モル%そしてCdTeが30モル
%の溶融混合物を、次の方法に従つて調製した。
高純度のIn2Te395.2gをCdTe16.0gと混合した。
両化合物は前述のようにして調製し、精製してお
いた。こうして調製した混合物は、直径約19mmで
汚れのない排気した融解シリカ製アンプルに密封
した。密封したアンプルは直径76mmの管状垂直耐
熱炉内を下降させた。混合物が密封したアンプル
内で溶融した後、アンプルの温度を炉の温度勾配
に従つて低下させた。炉の温度勾配は実施例1と
同じである。アンプルは炉内を0.60mm/時の速度
で下降させた。これはアンプルを、図のa−a′で
示される組成の混合物の融点にそつて下降させる
ためである。自身を種とする単結晶の成長は、密
封したアンプルの円錐形の頂点で開始した。成長
の速度はその完結に到るまで0.60mm/時で維持さ
れた。結晶の成長が完結すると、残存溶融液は多
結晶塊として急速に固化した。アンプルは約0.5
〜5℃/時の速度て室温まで徐冷し、この温度で
結晶をアンプルから取り出した。CdIn2Te4の直
径約16mmの大型で高品質の単結晶が得られた。 実施例 3 最初にIn2Te3が63モル%そしてCdTeが37モル
%の溶融混合物を、次の方法に従つて調製した。
高純度のIn2Te3485.0gをCdTe111.9gと混合し
た。両化合物は前述のようにして調製し、精製し
ておいた。こうして調製した混合物は、直径約50
mmで汚れのない排気した溶解シリカ製アンプルに
密封した。密封したアンプルは、垂直耐熱炉内で
下降させた。この炉は予め、混合物の加熱溶融領
域において、900℃の相対的に平坦な温度プロフ
アイルを与えるように較正しておいた。混合物が
密封したアンプル内で溶融した後、アンプルの温
度を炉の温度勾配に従つて低下させた。炉の温度
勾配は実施例1と同じである。アンプルは炉内を
0.101mm/時の速度で下降させた。これはアンプ
ルをa−a′で示される組成の混合物の融点にそつ
て下降させるためである。自身を種とする単結晶
の成長は、密封したアンプルの円錐形の頂点で開
始した。成長の速度はその完結に到るまで0.101
mm/時で維持した。結晶の成長が完結すると、残
存溶融液は多結晶塊として急速に固化した。アン
プルは約0.5〜5℃/時の速度で室温まで徐冷し、
この温度で結晶をアンプルから取り出した。
CdInTe4の直径約47mmの大型で高品質の単結晶が
得られた。
JP60503293A 1984-07-20 1985-07-17 テルル化カドミウムインジウム単結晶の成長方法 Granted JPS61502746A (ja)

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US632982 1984-07-20

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JPS61502746A JPS61502746A (ja) 1986-11-27
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JPS61502746A (ja) 1986-11-27
EP0187843A1 (en) 1986-07-23
DE3568801D1 (en) 1989-04-20
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