JPH03288538A - 無機質微粒子粉体の製造方法 - Google Patents

無機質微粒子粉体の製造方法

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JPH03288538A
JPH03288538A JP2091857A JP9185790A JPH03288538A JP H03288538 A JPH03288538 A JP H03288538A JP 2091857 A JP2091857 A JP 2091857A JP 9185790 A JP9185790 A JP 9185790A JP H03288538 A JPH03288538 A JP H03288538A
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compound
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内野 博喜
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忠弘 米田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、各種溶剤中での分散性に優れた無機質微粒子
の粉体を製造する方法に関する。更に詳しくは、本発明
は、特定の装置を用いて、溶媒中に水を含む無機質微粒
子のスラリーを原料にして、凝集粒子が非常に少なく、
各種溶剤中に容易に分散しうる無機質微粒子の粉体を製
造する方法に関する。
〈従来の技術およびその課題〉 従来、無機質微粒子粉体を製造する方法としては、塊状
の粉体を溶剤中または非溶剤中で粉砕機にかける機械的
粉砕法、気化しうる金属化合物を気相で反応・分解した
り、微粒子原料となる金属板等からスパッタリング等に
よって微粒子粉体を得る乾式合成法、加水分解可能な金
属化合物を溶液中で加水分解したり、原料金属化合物を
溶液中で沈澱剤を添加またはイオン交換するなどの方法
により溶液中で微粒子を得る、いわゆる湿式合成法で微
粒子スラリーを製造した後、該スラリーより粒子を分離
・乾燥する方法などが知られている。
機械的粉砕法は粉砕に大きなエネルギーを必要とするう
え、粒径制御に限界があり該製法により得られる粒子は
形状が不定型で粒度分布が広く、粒子径が小さくなる程
凝集し易いという問題がある。特に、溶剤を使わない場
合は粒子の凝集が著しい。
乾式合成法は生成−次粒子が非常乙こ小さいものが出来
るが、得られる粉体は一次粒子の凝集した二次粒子から
Cす、緻密な粒子が得られず、かさ比重が非常に大きい
という問題がある。
湿弐合或法乙こおいて得られるスラリー中の微粒子は単
分散させたものが得やすいという長所がある反面、粒子
の分離・乾燥という複雑な工程を必要とする上に、スラ
リー中に水が存在するため、各工程で粒子が凝集し易く
分散性に優れた粉体を製造するには多大の労力と経費を
必要とする問題があった。
上記問題点の中の粒子の凝集を防止する方法として、例
えば、微粒子スラリーに有機溶剤を加えて水分の留出温
度以上に加熱して脱水した後、粒子の有機溶剤スラリー
より粒子を分離して乾燥する方法が提案されている。こ
の方法は粒子の凝集防止効果はあるものの、多量の有機
溶剤を必要とし、更にスラリーからの粒子の分離および
乾燥工程が別個に必要であるうえ、微粒子によっては各
工程で凝集が生起するという問題があった。
また、特開昭62−138310号公報に、金属アルコ
キシドを原料にして得られた金属酸化物微粒子のスラリ
ーを、炭酸ガスで超臨界的に処理することにより、凝集
のない粒子粉体を得る方法が提案されている。しかしな
がら、該方法は操作が難しく設備費も高いという欠点が
ある。
一方、種々の顔料微粒子のスラリーより該微粒子の粉体
を製造する経済的に有利な方法として、本発明で用いる
のと同様の粉体化装置を用いることが提案されている(
特公昭52−38272号公報)。
しかし、この方法では、スラリー中に水を含んでいる場
合、得られた粉体中には凝集粒子が多いという問題があ
った。
上記問題を解決する方法として、水が顔料微粒子のスラ
リー中に含まれている場合、水に不溶で揮発性の有機溶
剤を共存させる方法が提案されている(特公昭55−3
8588号公報)。しかし、本発明者らが、上述した改
良方法について追試して検討したところ、顔料微粒子が
無機質微粒子である場合、スラリー中に水に不溶の有機
溶剤を共存させても凝集を防止する効果は非常に弱いと
いう結果であった。特に、微粒子が湿式合成法で得られ
るような粒子表面が非常に活性な金属酸化物の微粒子の
場合、その効果はまったく認められなかった。
無機質微粒子の表面を有機化する処理方法には、種々の
製法によって得られた無機質微粒子のスラリーに、有機
高分子化合物、アルコール類、カップリング剤等の表面
処理剤を添加し、加熱などの手段で表面処理を施した後
、溶媒を蒸発させて粉体を得る方法が知られている。
ところが、一般に表面処理がされていない無機質微粒子
の表面は親水性が強く、多量の水が吸着されている。更
に、そのスラリーにおいては、上述した表面性質のため
に分散媒が水又は親水性の強い溶媒が使用される。従っ
て、スラリー中には微粒子への吸着水以外にも多量の水
が存在することになる。
これらの吸着水および共存水は微粒子表面と反応し結合
する表面処理剤による微粒子の表面処理の効果を低下さ
せる要因になっていた。従って、従来では表面処理剤を
大量に使用したり、−旦吸着水および共存水を減少させ
た後、表面処理剤による表面処理を行うなど、効率の悪
い方法を採用していた。更に、上述した吸着水および共
存水がある状態で表面処理された微粒子を粉体として得
ようとすると、それらの水の影響で微粒子が凝集しやす
く、分散性の良好な粉体を得ることが出来ないという問
題があった。
上記問題点の中で粒子を凝集させずに表面処理をする方
法として、例えば特公昭58−35736号公報に表面
被覆処理剤の溶液に微粒子を分散させ、得られた分散溶
液を本発明に於て用いるのと同様の粉体化装置を用いて
微粒子の表面被覆処理をする方法が提案されている。し
かし該方法では、微粒子表面と被覆処理剤が結合してお
らず単に処理剤が物理的に表面に析出又は被覆されてい
るにすぎないため、表面処理された微粒子を望みの溶剤
に再分散して使用する際に、溶剤によっては処理剤が溶
解剥離し、処理した効果が表れないので使用範囲が非常
に狭(限定されてしまう問題があった。
本発明の方法と、上記公知技術の基本的な相異点は、前
者でいう表面処理が、微粒子表面がそれと反応性を有す
る化合物によって化学結合されていることを意味すると
ころにある。
しかも、原料スラリー中に大量の水が存在するという条
件の中で、無機質微粒子の表面と反応して結合しうる化
合物との反応の可能性、及びその・ための製造条件につ
いて、上記文献は何ら開示していない。
〈課題を解決するための手段〉 したがって、本発明の目的は、溶媒中に水を含む無機質
微粒子のスラリーより各種溶媒中への分散性に優れた無
機質微粒子の粉体を製造する方法において、該スラリー
に(A)メタノールおよび(B)20℃における有機化
合物に対する水の溶解度が1.重量倍%以上でかつ水と
共沸し得るものであって水と該有機化合物との2成分共
沸混合物での水の共沸組成が4.重量倍%以上のもので
ある有機化合物よりなる群から選しヨれた少なくとも1
種のものを共存せしめてなる原料スラリーを、外部加熱
し得る管の一端が原料スラリー供給口であり、かつ他端
が減圧に保持された蒸気と粉体との分離装置であり、該
分離装置に粉体捕集室が連結されてなる粉体化装置を用
いて粉体化することよりlる無機質微粒子の粉体の製造
方法により達成される。
本発明方法により得られる粉体は、分散性が非常に優れ
ているので、各種塗料、インキ、樹脂、化粧品等の充填
剤として使用される際に、微粒子が容易に均質に分散ま
たは高充填される結果、それらの用途における機能を効
率よく高めることができる。また各種無機質成型体原料
として使用される際に、空げき率の非常に小さい緻密な
成型体が容易に得られるなど、工業的価値のあるもので
ある。
本発明の方法に従って製造れさる無機質微粒子の粉体は
、その原料となる該微粒子のスラリーの中に、仮に水が
数%〜数10%程度に大量に含まれているとしても、原
料スラリーの中に、特定する有機化合物が望ましくは特
定する範囲の量共存されること、及び、特定する粉体化
装置を用いることによって、安定にそして生産性高く製
造されることが可能である。本発明の方法は、凝集粒子
が殆んど無い金属酸化物微粒子の粉体を製造する場合に
、特に有効である。更に、本発明の方法に従えば、無機
質微粒子の表面に、該表面と反応しうる化合物が結合し
て微粒子が有機化され、そして有機化された微粒子が様
々な使用条件においても安定であるような表面処理され
た無機質微粒子の粉体が高い生産性で製造される。
本発明の方法に従って製造される無機質微粒子の粉体は
、その中の微粒子の形状、平均粒子径、粒度分布が原料
として用いたスラリー中の微粒子のそれらと実質的に同
等のものである。
本発明でいうところの特定の粉体化装置とは、外部加熱
される長管が設けられており、その長管の一端(入口)
が原料スラリーの供給口であって、その他端(出口)は
減圧に保持されている粉体の分離装置に連結されている
。そして、粉体捕集室が該分離装置に付設されている。
該分離装置は、例えばバッグフィルターのようなもので
ある。
この粉体化装置を用いて、特定する有機化合物が共存さ
れて調整された原料スラリーから粉体化を行なう具体的
な方法は、以下のようである。長管の入口より原料スラ
リーが連続的又は間けつ的に定量ポンプにより供給され
、スラリーが長管内で微粒子の粉体と溶媒の蒸気の混合
物に変換される。分離装置において、その混合物中の粉
体だけが分離され、分離された粉体は粉体捕集室に集め
られる。一方、分離装置を通過した溶媒の蒸気は、その
後に設けられた凝縮器により液化され分離される。真空
ポンプ等の減圧装置が凝集器の後に設けられており、そ
れによって粉体化装置全体を減圧に保持する。
本発明における無機質微粒子とは、銀、銅、鉄、アル旦
ニウム等の金属微粒子、炭化珪素、窒化珪素、窒化アル
ミニウム、窒化はう素等の非酸化物系無機化合物微粒子
、珪素、アル〔ニウム、ジルコニウム、マグネシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウム、インドリウム
、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン
、タングステン、マンガン、鉄、コバルト;ニッケル、
銅、銀、亜鉛、カドミウム、ホウ素、ガリウム、インジ
ウム、ゲルマニウム、錫、アンチモン、ビスマス等を主
成分とする金属酸化物または金属水酸化物微粒子(以下
、本発明においては金属水酸化物も金属酸化物の中に含
めるものとし、金属酸化物微粒子と総称する);チタン
酸バリウム、チタン酸鉛、ゼオライト等上記金属の2種
またはそれ以上の酸化物からなる複合酸化物微粒子;シ
リコン微粒子などのように無機元素の化合物に有機基が
結合している微粒子や、有機質の微粒子の外表面を無機
質化合物で被覆したマイクロカプセル粒子や、無機質化
合物と有機質化合物が単に混合されて構成しているよう
な微粒子などのいわゆる無機−有機複合系微粒子;等が
含まれる。
これらの微粒子の中でも、本発明の効果が顕著に表れる
ものとして、金属酸化物微粒子及び無機有機複合系微粒
子が挙げられる。
微粒子粉体の原料となる少なくとも水を含有する溶媒の
無機質微粒子スラリーは、無機質の粗い粒子を水を含む
溶媒中で湿式粉砕する方法、無機質微粒子粉体を水を含
む溶媒中で分級する方法、乾式合成法で得られる粉末を
水を含む溶媒で捕集する方法、水が存在する溶液中で金
属化合物を加水分解または沈澱剤の添加、イオン交換な
どにより無機質微粒子スラリーを製造する湿式合成法に
よる方法などによって得られる。
この中で微粒子粉体の原料としてはスラリー中の微粒子
が高分散し、粒子系が揃ったものが得られやすいという
点で湿式合成法によるものが好ましい。中でも加水分解
および縮合可能な有機金属化合物を有機溶媒中、加水分
解当量を越える水の存在下に加水分解および縮合して金
属酸化物または金属水酸化微粒子の含水有機溶媒スラリ
ーとする方法によって得られたものが特に好ましい。
該方法は、例えばジャーナル オプ コロイドアンド 
インターフェイス サイエンス(Journalof 
colloid and Interface 5ci
ence) 26巻、62〜69頁(1968)、及び
特開昭62−148316号公報等に記載されている。
有機金属化合物は、加水分解性有機基を有し、加水分解
および縮合して3次元に(金属−酸素)結合鎖を形成し
うる化合物で、工業的に人手しやすく安価であるものと
してシリコン、チタニウム、ジルコニウム等のアルコキ
シ金属化合物が好適に用いられる。それらは一般式■ R1mM(OR2)n(I)、         (1
)(但し、Mは金属元素、R’ は水素原子、置換基が
あってもよい炭素数10までのアルキル基、アリール基
、および不飽和脂肪族残基の群から選ばれる少なくとも
一種の基、R2はアルキル基を表す。mは0又は正の整
数であり、nは1以上の整数であり、かつm+n=金属
元素Mの原子価を満足する。また、m個のR1は異なっ
ていてもよく、n個のR2も同様である。)で示される
が、金属元素Mとして好ましくはシリコン、チタニウム
、ジルコニウム、アルミニウムが挙げられる。
R2は好ましくは炭素数8までの低級アルキル基が用い
られる。nが3以上のアルコキシ金属化合物は単独で使
用可能であるが、n=1または2で表される化合物は加
水分解性有機基を3個以上有する原料と共に使用しうる
。上記一般式R’6M(OR”)nで示される有機金属
化合物の具体例としてはテトラメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ
ブトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシ
ラン、トリメチルメトキシシラン、トリメトキシビニル
シラン、トリエトキシビニルシラン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3クロロプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、3− (2−アミノエチルアミノプロピル)トリ
メトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニ
ル) IJエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン
、ジメトキシメチルシラン、ジェトキシメチルシラン、
ジェトキシ−3−グリシドキシプロビルメチルシラン、
3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキ
シジフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン
、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラ
ン、ジメチルエトキシシラン、ジメトキシジェトキシシ
ラン、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラ
エトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタ
ニウムテトラブトキシド、チタニウムジエトキシジブト
キシド、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウム
テトラエトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシ
ド、チタニウムテトラ(2−エチルへキシルオキシド)
、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソ
プロポキシド、アルミニウムトリーn−ブトキシド、ア
ルミニウムトリー5ec−ブトキシド、アルミニウムト
リーtert−ブトキシドなどが挙げられる。
また、他の好ましい有機金属化合物としてこれらアルコ
キシ金属化合物の誘導体がある。−例として一部のアル
コキシ基(OR”)がカルボキシル基あるいはβ−ジカ
ルボニル基など、キレート化合物を形成しうる基で置換
された化合物、あるいはこれらアルコキシ金属化合物ま
たはアルコキシ基置換化合物を部分的に加水分解して得
られる低縮合物などである。
その他の有機金属化合物としては、例えばジルコニウム
アセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウム
ラクテート、チタニウムラクテートなどのチタンまたは
ジルコニウムのアシレート化合物;チタニウムアセチル
アセトナート、ジルコニウムアセチルアセトナート、チ
タニウムオクチルグリコラート、チタニウムトリエタノ
ールアミネートなどチタンまたはジルコニウムのグリコ
ール、β−ジケトン、ヒドロキシカルボン酸、ケトエス
テル、ケトアルコール、アミノアルコール、キノリンな
どのキレート化合物などが挙げられる。
上記した有機金属化合物以外ににナトリウム、カリウム
、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガ
リウム、イソジウムなどの有機金属化合物または無機塩
を共存せしめて加水分解することにより、シリコン、チ
タニウムおよび/またはジルコニウムとの複合酸化物と
することもできる。その場合、シリコン、チタニウム、
ジルコニウムの酸化物の割合を原子比で70%以上とす
るのが好ましい。
上記した有機金属化合物は水および有機金属化合物の少
なくとも一方が可溶な溶媒中に添加・混合して加水分解
されて、金属酸化物微粒子のスラリーが生成する。
溶媒の例として、メタノール、エタノール、n−プロパ
ツール、イソプロパツール、n−ブタノール、5ec−
ブタノール、イソブタノール、ter t−ブタノール
、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン
、ジオキサン、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノー
ル、2−ブトキシェタノール、乳酸メチル、乳酸エチル
、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン
、キシレンなどが単一でまたは混合物で用いられる。
反応に供給される水の量は、有機金属化合物を例えぽ上
述した一般式R1mM(OR2)n(I)、、と表した
とき、加水分解反応弐を R’、M (OR”)、、+  n/2HzO→R’、
MO,、、、+  nR”○H と表したときの水の当量以上の量とする。
該方法は採用することにより、水を含む種々の有機溶媒
に分散したスラリーが得られ、その中の微粒子は直径が
0.1〜30μmの範囲で任意に制御された金属酸化物
球状微粒子となり、加水分解の条件を好ましく選択する
ことにより凝集粒子が無く、しかも粒子系の変動係数が
2〜30%の範囲にあるような狭い粒度分布をもったも
のとなる。
本発明の方法は、このような微粒子のスラリーから、凝
集粒子が無く、しかも狭い粒度分布をもった金属酸化物
微粒子の粉体を得る方法として最適である。その際、微
粒子としては、珪素、アルミニウム、ジルコニウム、チ
タニウムなどの酸化物、それらの複合酸化物、およびさ
らにアルカリ金属、アルカリ土類金属などその他の金属
を含む複合酸化物を製造することができる。
湿式合成法で得られる無機質微粒子のスラリーは、溶媒
中に水を含有する結果、スラリー中より微粒子を分離・
乾燥すると凝集粒子の生成が避けられなかった。特に、
上述したような狭い粒度分布をもった微粒子の粉体にお
いては、少しの凝集粒子の混在も許されない。有機金属
化合物を加水分解して得たところの金属酸化物の微粒子
のスラリーは、その中の微粒子の濃度が、1〜15重量
%であって、そのスラリーにメタノール(A)及び/又
は有機化合物(B)を共存させてから粉体化装置に通し
る原料スラリーとすることができるが、粉体化の時に凝
集粒子の生成をより確実に防止するためには、該装置に
通じる以前に、反応後のスラリーは加熱される事が好ま
しいことが分った。その理由は、スラリー中に残存して
いる有機金属化合物の加水分解及び縮合反応を完結させ
ることにある。反応が完結せずにスラリー中有機金属化
合物またはその低縮合物が溶解していると、粉体化する
際にそれらがバインダーとなって粒子を凝集させるから
である。
加水分解反応における反応の完結の程度は、有機金属化
合物の種類、水の量、触媒などによって変化するため、
適切な加熱温度は特定されることができないが、30℃
以上、好ましくは50゛C以上の温度である。加熱は、
スラリー中の溶媒の一部を華発させる程度に行なわれる
のが反応の完結のために最も好ましい。そして、スラリ
ー中の微粒子濃度が10〜4重量倍%になるようにすれ
ば、粉体の生産性を高めても凝集粒子が無い粉体が得ら
れることが判った。
更に確実に凝集粒子の生成を防止する方法は、原料スラ
リーの中の水の量を3〜3重量倍%に制限することであ
る。通常の湿式合成法によって得られる微粒子のスラリ
ーの中に必然的に含まれる水の量を考慮して、下限量未
満にすることは経済的に不利である。上限の量を越える
と、粉体の生産性が低下するので好ましくない。
このようにして得られた、金属酸化物微粒子のスラリー
を用いる時、本発明に示す方法は、その特徴が最も発揮
される。
本発明者らは、凝集粒子が無し)か又は非常に少ない無
機質微粒子粉体が、上記した装置に上述した様な製法に
よって得られるところの水を含むスラリーを通じる際に
、特定の有機化合物をスラリーに共存させることによっ
て、確実にしかも生産性が高く製造されることを見い出
したのである。
該有機化合物は、(A)メタノール、及び/又は(B)
20℃における有機化合物に対する水の溶解度が1.重
量倍%以上のものであって、更に、水と共沸するもので
水と有機化合物との2成分共沸混合物の水の共沸組成が
4重量倍%以上のものである有機化合物である。
より、好ましい有機化合物(B)は、上述した特性の他
に、常圧沸点が120″C以下のものであり、更に好ま
しい有機化合物(B)は、常圧沸点が100℃以下のも
のである。なぜなら、有機化合物(B)の沸点が低いも
のである程、粉体の生産性が高められたからである。本
発明者らは、沸点が低いものは、水との共沸温度が低い
という傾向がある事と関係しているからであると考えて
いる。従って、常圧沸点が上記した範囲である好ましい
有機化合物(B)は、水との2成分共沸混合物における
共沸温度が95℃以下であるようなものと言い換えるこ
とができる。
本発明でいうところの水と共沸する有機化合物の種類、
及び、水とそれとの2成分共沸混合物における水の共沸
組成と共沸温度、及び常圧沸点は、例えば、Advan
ces In Chemistry 5eyies 1
16巻・Azeotyopic Pata−I[1(A
merican Chemical 5ociety発
行、1973年)に示されている。
有機化合物(B)において、水の溶解度が1.重量倍%
未満であると、共沸組成が上記範囲にあるような有機化
合物であっても、粉体中に凝集粒子が多くなる。又、有
機化合物が、それに対する水の溶解度が1.重量倍%以
上であっても、水と共沸しないものや、水の共沸組成が
4.重量倍%未満のものである場合、粉体中に凝集粒子
が多くなったり、凝集粒子の生成を防止しようとする生
産性が低下してしまう。
有機化合物に対する水の溶解度のデータは、例えば5o
lubilities of Inorganic a
nd OrganicCompounds (Perg
amon Press社刊1963 )およびThe 
Merck Index of Chemicals 
and Drugsに記載されている。
有機化合物(B)の具体例としては、エタノール、n−
7’ロバノール、イソプロパツール、nブタノール、イ
ソブタノール、5ec−ブタノール、tert−ブタノ
ール、5ec−アミルアルコール、no−ヘキサノール
、イソアミルアルコール、tertアミルアルコール、
n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−メトキシ
エタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシェ
タノール、3メトキシ−1−ブタノール、フルフリルア
ルコール等の炭素数が2個以上の脂肪族低級アルコール
類;脂環式アルコール類;メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;蟻酸エチル
、酢酸メチル、酢酸エチル、エチレングリコールジ酢酸
エステル、マレイン酸ジエチル、酢酸−2−メトキシエ
チル、酢M−2−エトキシエチル等の低級カルボン酸エ
ステル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒ
ドロビラン等の環状エーテル類、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル等のニトリル類;シクロヘキシルアミン等
のアミン類等、蟻酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、
吉草酸、イソ吉草酸、クロトン酸、メタクリル酸等の有
機酸等が挙げられる。
これらの中で、好ましい有機化合物(B)の具体例は、
エタノール、n−プロパツール、イソプロパツール、n
−ブタノール、イソブタノール、5ec−ブタノール、
ter t−ブタノール、secアミルアルコール、t
er t−アミルアルコール、2−メトキシエタノール
、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、酢酸メチル、
酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラ
ヒドロピラン、アセトニトリル、プロピロニトリル等で
ある。
共存させる有機化合物の量は、有機化合物がメタノール
(A)の場合、スラリーに含まれてる水の量の1.重量
倍倍以上、好ましくは2.重量倍倍以上とする。有機化
合物が有機化合物(B)の場合、スラリー中に含まれる
水の量に対して2成分共沸混合物組成となる計算された
有機化合物(B)の量の0.重量倍倍以上、好ましくは
0.8重量倍以上の量とする。メタノール(A)と有機
化合物(B)を共に共存させる事もできる。
上述した量未満でも、凝集防止の効果は認められるが、
粉体の生産性を低下させる必要がある。
共存させる上限の量については特に制限はなく、少なく
とも上述した範囲の量であれば、その量が多くとも凝集
防止する効果は変らない。
本発明の方法を実施するに当り、原料スラリー中に、上
述したメタノール(A)及び/又は有機化合物(B)を
共存させた上に、20℃における水の溶解度が1.重量
倍%以上のものであって、更に、常圧における沸点が1
05〜300℃の範囲である有機化合物(C)を共存せ
しめた場合、粉体中の凝集粒子の生成がより防止される
事がある。
その場合、有機化合物(C)を共存させる量は、スラリ
ー中に含まれる水の量の0.1重量倍とするのが好まし
い。その共存量が1.重量倍倍を越える程度に多い場合
、凝集粒子の無い粉体の生産性が低下するので好ましく
ない。有機化合物(C)が水と共沸しないものであるな
ら、出来るだけ共存量を低下させる必要がある。
有機化合物(C)の具体例としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール
、グリセリン、L4−ブタンジオール、1.3−7”タ
ンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール等のポリオール類;乳酸メチル、乳酸エチルなど
のカルボン酸エステル;酢酸、アクリル酸等の有機酸等
が挙げられる。
本発明の方法を実施するに当り、原料スラリー中に、上
述した有機化合物の他に、無機質微粒子の表面と反応し
うる基を有する化合物(D)を更に共存させることによ
って、無機質微粒子の粉体の表面に化合物(D)が結合
しており、しかも凝集粒子が非常に少ない有機化された
無機質微粒子の粉体が生産性高く製造されることができ
る。
化合物(D)として、ヒドロキシル基を分子内に少くと
も一つ有する有機化合物、又はカップリング剤が好まし
い。
ヒドロキシル基を分子内に少くとも一つ有する有機化合
物は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパツ
ール、イソプロパツール、n−ブタノール、イソブタノ
ール、5ec−ブタノール、ter t−ブタノール、
アミルアルコール、5ec−アミルアルコール、n−ペ
ンタノール、2−メチル−1−フ’タノール、イソアミ
ルアルコール、tert−アミルアルコール、n−ヘキ
サノール、n−デシルアルコール、ラウリルアルコール
、シクロヘキサノール、2−メトキシエタノール、2〜
エトキシエタノール、2−ブトキシェタノール、3−メ
トキシ−1−ブタノール、2−(2−メトキシエトキシ
)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノー
ル、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、ベ
ンジルアルコール、フェノール、0−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、アリルアルコール、tr
ans −2−ブテン−1−オール、プロパギルアルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1
.3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1
,3ブタンジオール、cis−ブチンジオール、tra
ns−ブチンジオール、16−ヘキサンジオール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロ
ール、七ノエタノールアξン、ジェタノールアミン、(
±)−3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオ
ール、ジメチルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ
−2−プロパツール、3−ジメチルアミノ−1−プロパ
ツール、2〜シアノエタノール、2.2′ −チオジェ
タノール等、置換基があっても良い、脂肪族系、芳香族
系及び脂環式炭化水素のアルコール類である。これらの
有機化合物は、本発明で共存させる上述した有機化合物
(B)または(C)がアルコール類である場合はそれら
と同一であることができる。
カップリング剤は、シラン系、チタネート系、アルミニ
ウム系のカップリング剤が工業的に容易に入手できるの
で好ましいものである。それらは、例えば、メチルトリ
メトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘンシ
ルトリメトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラ
ン、3〜クロロプロピルトリメトキシシラン、ジメトキ
シジメチルシラン、ジェトキシメチルフェニルシラン、
エトキシトリメチルシラン、3−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロビル
)トリメトキシシラン、(N、N−ジメチル−3−アミ
ノプロピル)トリメトキシシラン、3−グリシドキシプ
ロビルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン
、ビニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、
トリメチルクロロシラン、ジエチルジクロロシラン等の
クロロシラン類、アセトキシトリエチルシラン、ジアセ
トキシジフェニルシラン、トリアセトキシビニルシラン
等のアセトキシシラン類、等の分子中に1種または2種
以上の(置換)アルキル基、(W換)フェニル基、ビニ
ル基等を有するシラン系カップリング剤、イソプロピル
トリイソステアロイルチタネート、ビス(ジオクチルパ
イロホスフェート)オキシアセチ−トチ等のチタネート
系カップリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジイ
ソプロピレート等のアルミニウム系カップリング剤等が
挙げられるがこれに限定されることはない。これらの化
合物(D)は単独で、または2種以上混合して用いられ
る。
化合物(D)の種類および使用量は、スラリー中の微粒
子の種類や濃度によって変化する。化合物(D)の使用
量は、それがアルコール類である場合、微粒子に対して
重量比で0.01以上であれば良く、カップリング剤の
場合重量比で0.001〜0.1が好ましい。下限を下
回ると表面処理効果が小さく、上限を上回っても効果は
あるが経済的ではない。
本発明で言う表面処理とは微粒子の表面の−M1−OH
基(M +は微粒子を構成する金属元素)と化合物(D
)とのエステル化、縮合反応等の化学結合を伴う反応を
行なわしめることをいう。
湿式合成法で得られる微粒子のスラリーは、溶媒中に水
を含有する結果、スラリー中に化合物(D)を添加しそ
のまま加熱しても表面処理され難く、しかも、化合物(
D)を共存させたスラリーから得られた粉体は凝集粒子
の多いものとなる。
この理由は、微粒子が粉体となる時、その表面にM’ 
−○H基が未だ多量に存在するがらであると考えられる
本発明者ら(ま、微粒子の水を含むスラリーに、上述し
た有機化合物及び化合物(D)を共存させたものを原料
スラリーとすること、及びその原料スラリーを特定され
た粉体化装置を用いて粉体化することによって、凝集粒
子が無いか、もしくは非常に少なく、且つ化合物(D)
で表面処理された無機質微粒子粉体が容易に製造しうる
ことを見いだした。
更に、本発明者らは、微粒子のスラリーが有機金属化合
物を水を含む溶媒中で加水分解して得られたものであっ
て、粉体が上述した方法に従って得られたところの、表
面処理された金属酸化物の微粒子の粉体である時、その
微粒子の表面に結合している有機基が分解する程度の温
度以上の温度で、該粉体を焼成することにより、該粉体
は下記に示す物性を全て満足するような凝集粒子が非常
に少Cい多孔質な金属酸化物の微粒子の粉体の工業的に
有利な原料となることもlli LEした。即ち、その
物性とは、微粒子が球状であって、その直径が0.1〜
3.0μmの範囲にあって粒子系の変動係数が2〜30
%の範囲にあって、しかも、SXd×ρ〉30(但し、
SはBET法により測定した微粒子粉体の比表面積(r
rf/g)、dは電子顕微鏡観察により測定した数平均
粒子径(m)、ρは微粒子粉体の真の密度(g/m)を
それぞれ表す、)を満足するようC多孔質のことである
。その際、アルコール類は2個以上の炭素数を有するも
のである方が好ましい。
一般に、粒子表面に凹凸が無く平滑で、しかも非孔質な
真球状微粒子においては、5XdXρ−6の関係がある
有機基が分解する温度は、有N基の種類によって変るが
、300″C以上の温度で、好ましくは800℃以下の
温度である。
本発明における粉体化装置の操作条件は限定されないが
、温度は、原料スラリー中に含有する溶媒や、共存させ
る有機化合物及び化合物(D)の操作圧力における露点
以上であれば良い。操作圧力は大気圧以下の低コストで
安定運転が可能な圧力で、好ましくは粉体捕集室の圧力
が20〜500Torrである。
(実施例) 本発明を実施例によって説明するが、本発明の範囲がこ
れらによって制限されるものではない。
なお、参考例及び実施例における、微粒子の形状及び平
均粒子径、粒子径の変動係数、粒度分布、粉体の比表面
積及び密度、スラリー中の微粒子濃度及び含水量は以下
のようにして測定した。
・微粒子の形状及び平均粒子径 50.000倍の透過型電子顕微鏡の画像より微粒子の
形状を観察し、更に100個以上の粒子(測定粒子数=
n)について個々の粒子径(Di)を実測し、以下の式
に基づいて平均粒子径(d)を算出した。二!で、おの
おのの粒子径は、粒子の最長径と最短径の平均値をとっ
た。又、粒子が凝集している場合は、凝集している粒子
の塊を一つの粒子とみなした。
・粒子径の変動係数 上述した方法によって測定したDi及びdから、次式に
基づいて計算した ・粒度分布 参考例で得られたスラリー、及び実施例又は比較例で得
られた粉体を各種溶剤に分散したスラリーについて、遠
心沈降式粒度分布測定装置(品性製作新製 5A−CP
a型)を用いて測定した。
・粉体の比表面積 実施例及び比較例で得られた粉体を、400〜800″
Cの範囲で5時間、空気雰囲気下で焼成した後の試料に
ついて、BET法によって測定した。
・粉体の密度 比表面積を測定するのと同し試料について品性製作所製
オートビクツメーター1320を用いて測定した。
・スラリー中の微粒子濃度 参考例で得られた微粒子のスラリーについて、精秤され
たスラリー中の溶媒を蒸散させた後、1000℃で焼成
した残分を微粒子量として精秤し、重量%として算出し
た。
・スラリー中の水含量 参考例で得られた微粒子のスラリーについて、カールフ
ィッシャー法によって測定した。
虹     のスラI−の 告 各参考例で得られたスラリー中の水分量、及びその中の
微粒子の物性を表−1に示す。
参考例1−(1) シリコンカーバイドの粗粉25kgに、水50kgを混
合したものを、偏心振動ミルを用いて湿式粉砕を行ない
、シリコンカーバイド”の微粒子のスラリーを得た。得
られた微粒子は、その平均粒子径が2.5μmであり、
粒子径の変動係数は47%であり、粗粒子側の粒度分布
が、10μm以上1重量倍%、20μm以上2重量%で
あるようなものであった。
参考例1−(2) ムライトの粗粉25kgに、水3 kg及び酢酸エチル
97kgを混合したものを、偏心振動ミルを用いて湿式
粉砕を行ない、ムライトの微粒子のスラリーを得た。
参考例1−(3) 参考例1−(2)において、酢酸エチルの替りにアセト
ンを使用した他は同様に行ない、ムライトの微粒子のス
ラリーを得た。
参考例1−(4) 塩化イツトリウム、及び塩化ジルコニウムの水溶液(0
,1mof / I2)にアンモニア水を添加して加水
分解を行ない、イツトリア−ジルコニア複合水和物微粒
子(酸化物換算でイツトリア10mof%)の懸濁液を
得た。該懸濁液を濾過して純水で充分水洗してケーキと
した。該ケーキを再び純水に分散させて、微粒子のスラ
リーを得た。
参考例!−(5) テトラメトキシシランの部分縮合物(平均4量体)50
kg及びアセトン160kgからなる溶液を、30%ア
ンモニア水45kg、水35kg及びアセトン160k
gからなる溶液に加え、均一に混合した後静置してシリ
カの球状微粒子(5,重量倍%)、アセトン(69,8
重量%)、水(14,3重量%)、メタノール(7,4
重量%)、アンモニア(2,9重量%)からなるスラリ
ーを得た。
参考例1−(6) 水26kg、メタノール102kgの混合溶液にアンモ
ニア6kgを溶解させた。該溶液に、平均粒子径が5.
0μmの単分散したシリカの球状微粒子1ぺを添加して
完全に分散させた。該分散液にテトラメトキシシラン6
6kgを除々に加えてゆき、微粒子を成長させてシリカ
微粒子のスラリーを得た。
該スラリーの組成は、シリカの球状微粒子(13,4重
量%)、メタノール(78,4重量%)、水(5,2重
量%)、アンモニア(3,重量倍%)であった。
参考例1−(7) 水228kg、アンモニア72kgをイソプロピルアル
コールL640ffiに混合した溶液を撹拌しながら、
該溶液にトリイソプロポキシアル≧ニウム130kgを
除々添加して、加水分解、縮合反応を行ない、アルξす
の球状微粒子(1,9重量%)、水(12,2重量%)
、アンモニア(4,2重量%)、イソプロピルアルコー
ル(81,7重量%)からなるスラリーを得た。
参考例1−(8) 水44kg、n−プロパツール1,880j2からなる
溶液に、該溶液を撹拌しながら、テトラn−ブトキシジ
ルコニウム82kgを添加して加水分解、縮合反応を行
ない、ジルコニアの球状微粒子(3,5重量%)、水(
1,4重量%)、n−プロパツール(86、5重量%)
、n−ブタノール(8,5重量%)からなるスラリーを
得た。
参考例1−(9) 水36に、g、メタノール1.88042からなるン容
液に、3亥?容液を撹拌しながら、テトライソプロポキ
シチタニウム86kgを除々に添加して加水分解、縮合
反応を行ない、チタニアに球状微粒子(1,5重量%、
水(1,重量倍%)、メタノール(92,5重量%)、
イソプロパツール(4,4重量%)からなるスラリーを
得た。
参考例1−QO) 水4,000kg及び28%アンモニア水50kgから
なる均一な溶液に、メチルトリメトキシシラン600k
gを注ぎ下層が水相、上層がメチルトリメトキシシラン
である2層の状態にした。次いで、2層の状態を緯持し
ながら緩く撹拌し、界面で加水分解、縮合反応を行ない
、5時間後には上層が消失して単一相のスラリーを得た
。該スラリーの組成は、ポリメチルシルセスキオキサン
(CHzSi(h/z)の球状微粒子(6,4重量%)
、水(84,2重量%)、アンモニア(0,3重量%)
、メタノール(9,1重量%)であった。
扮魯の、′スラリーの+1−遺 参考例−2において、原料スラリー中二二共存させる有
機化合物の名称、スラリー中二二存在する水に対する有
機化合物の重量比20″Cにおける有機化合物に対する
水の溶解度(即ち、20℃において、水が飽和して溶解
している有機化合物相100g中の水の含有重量(グラ
ム数)を示すものでS−で表わす。)、有機化合物の常
圧沸点(Bpで表わす。)、有機化合物が水と2成分共
沸混合物をつくる場合、該共沸混合物における水の組成
(Cwで表わす。)、原料スラリー中に共存する水の量
と2成分共沸の組成になるとして計算される有機化合物
の量に対する、共存させる有機化合物の量の重量比(k
で表わす。)、及び、原料スラリー中の微粒子濃度(重
量%)、等は表−2に記載されている。
参考例2−(1) 参考例1で得たシリコンカーバイトの微粒子のスラリー
75kgにメタノール40kgを混合して均−なシリコ
ンカーバイドの原料スラリーを製造した。
参考例2−(2) 参考例2−(1)においてメタノールの量を90kgに
した以外は同様にして、シリコンカーバイドの原料スラ
リーを製造した。
参考例2−(3) 参考例2−(1)において、メタノールの替りに同量の
水を混合した他は参考例2−(1)と同様に行ない、シ
リコンカーバイドの原料スラリーを得た。
参考例2−(4) 参考例2−(1)において、メタノールの替わりに同量
のエチレングリコールを混合した他は、参考例2−(1
)と同様に行ない、シリコンカーバイドの原料スラリー
を得た。
参考例2−(5) 参考例1−(2)で得た、ムライトの微粒子のスラリー
をそのま\原料スラリーとした。
参考例2−(6) 参考例1−(3)で得た、ムライトの微粒子のスラIJ
−125kgにトルエン30kgを混合したものを原料
スラリーとした。
参考例2−(7) 参考例1− (4)で得た、イツトリア−ジルコニア複
合水和物微粒子のスラリー60kgにメチルエチルケト
ン220kgを混合して均一な原料スラリーとした。
参考例2−(8) 参考例2−(7)において、メチルエチルケトンの量を
102kgとした他は同様にして原料スラリーを製造し
た。
参考例2−(9) 参考例2−(7)において、メチルエチルケトン220
kgの替りに、2−メトキシエチルアセテート25、8
 kg使用した他は参考例2−(7)と同様に行ない原
料スラリーを製造した。
参考例2−GO) 参考例2−(7)においてメチルエチルケトン220心
の替りにn−プロパツール66、5 kgを使用した他
は参考例2−(7)と同様に行ない原料スラリーを製造
した。
参考例2−(10 参考例2−(7)においてメチルエチルケトン220k
gの替りにメタノール50kgを使用した他は参考例2
−(7)と同様に行ない原料スラリーを製造した。
参考例2−02) 参考例2−00においてメタノールの替りにアセトンを
使用した他は同様に行ない得られたスラリーを原料スラ
リーとした。
参考例2−aつ 参考例2−Q7Jで得たスラリー110kgにプロピレ
ングリコール50kgを混合して原料スラリーとした。
参考例2−04) 参考例2−02)で得たスラリー110kgにシクロヘ
キサノン50kgを混合して原料スラリーを得た。
参考例2−15) 参考例1−(5)で得たシリカの球状微粒子のスラリー
をそのま\原料スラリーとした。
参考例2−06) 参考例1−(6)で得たシリカの球状微粒子のスラリー
をそのま\原料スラリーとした。
参考例2−0力 参考例1−(6)で得たシリカの球状微粒子のスラリー
を外部より加熱できる撹拌機付の蒸発釜に仕込み、スラ
リーの温度が60℃以上で2時間加熱して熱処理をその
間、蒸発する溶媒は凝縮させて系外に取り出した。この
ようにして、シリカの球状微粒子(23,4重量%)、
メタノール(63,2重量%)、水(13,3重量%)
、アンモノア(0,1重量%)からなる原料スラリーを
製造した。
参考例2−側 参考例2−07)において、熱処理して得られたシリカ
の球状微粒子のスラリーに、エチレングリコールをシリ
カに対し0.3重量倍添加して原料スラリーとした。
参考例2−09) 参考例1−(7)で得たアルミナの球状微粒子のスラリ
ーを、外部加熱しうる撹拌機付の蒸発釜に仕込み、スラ
リーの温度が81″Cで2時間加熱して、溶媒の一部を
留去すると共に熱処理を行なった。
このようにして、アルミナの球状微粒子(10,5重量
%)、水(16、重量倍%)、イソプロピルアルコール
(73,5重量%)からなる原料スラリーを製造した。
参考例2−12(ll 参考例1−(8)で得たジルコニアの球状微粒子のスラ
リーをそのま\原料スラリーとした。
参考例2− (21) 参考例1−(9)で得たチタニアの球状微粒子のスラリ
ーを、外部加熱できて、撹拌機付の蒸発釜に仕込み、5
0″C以上に1時間加熱して溶媒の一部を留去すると共
に熱処理を行なった。このようにして、チタニアの球状
微粒子(8,重量倍%)、水(4,8重量%)、メタノ
ール(82,4重量%)、イソプロピルアルコール(4
,8重量%)かラナル原料スラリーを製造した。
参考例2− (22) 参考例1−Go)で得たポリメチルシルセスキオキサン
の球状微粒子のスラリーを参考例2− (21)と同様
にして熱処理して濃縮されたスラリーを得た。
該スラリーの組成は、微粒子(26、5重量%)、水(
72,3重量%)、メタノール(1,2重量%)であっ
た。該スラリー100kgに対し、プロピオン酸11.
0kgを加えて混合し原料スラリーとした。
参考例2− (23) 参考例2−00で得た、メタノールが混合されたイツト
リア−ジルコニア複合水和物の微粒子のスラリー55k
gにフェニルトリメトキシシラン0.27心を添加して
充分に混合して原料スラリーを製造した。
参考例2− (24) 参考例2−07)において、熱処理して得られたシリカ
の球状微粒子のスラリーに3−アミノプロピルトリエト
キシシランをシリカに対し0.05重量倍添加して原料
スラリーを製造した。
拳     1  の   の U含 銀下の実施例及び比較例で得られた粉体の各種溶剤への
分散性の評価方法は、次のようにして行なった。即ち、
各粉体試料5gを、溶剤としてのメチルエチルケトン(
MEK)、トルエン、メチルメタアクリレート(MMA
)、水の各100mf中に添加した後、超音波ホモジナ
イザーを用いて20分間すべて同し条件で粉体を分散さ
せた分散液について粒度分布の測定を行ない、その粒度
分布が参考例1で得たそれぞれのスラリーの粒度分布と
ほとんど同一となって、粉体化に伴なう粒子の凝集が無
いものは◎、粒度分布が粒子径の大きい方に僅かにずれ
て、凝集が僅かにあるものは○、粒度分布が大きくずれ
て、凝集が多いものは×と標示して評価した。表−4に
おける粒度分布は粉体をMEKに分散した時の測定値で
ある。
無機質微粒子が金属酸化物の微粒子であって、化合物(
D)が原料スラリー中に共存している場合に、化合物(
D)が得られた粉体の微粒子表面に結合している事を、
フーリエ赤外線分光光度計を用いて、その吸収スペクト
ルから確認した。−方、結合している化合物(D)の定
量を以下の方法で行なった。即ち、精秤された粉体試料
約10gを0.05 N−NaOH水溶液に加え、室温
で10時間加水分解を行なわせる。加水分解されて遊離
した化合物(D)は水溶液に抽出されるので、水溶液中
の化合物(D)をガスクロマトグラフによって定量した
。更に、粉体を各m溶剤中に室温下、1週間撹拌しなが
ら接触させた後、微粒子を分離した粉体が元の粉体とそ
の物性について変化が無い事を確認することによっても
、化合物(D)が微粒子の表面に結合している事が証明
された。
実施例1 内径が8閣で長さが8mであるステンレス製の長管は覆
われているシャケ、トに加圧水蒸気を通しる事によって
加熱されており、その長管の一端(原料スラリー供給口
)から参考例2−(1)で得られたシリコンカーバイド
微粒子の原料スラリーを定量ポンプで連続的に送入した
。長管の他端は、一定の減圧度に緯持されていて、粉体
と蒸発した溶媒を分離するバッグフィルターに連結され
ており、そこで分離されたシリコンカーバイドの微粒子
の粉体は、同し減圧度である粉体捕集室で捕集された。
粉体化における操作条件は表−3に示されている。この
ようにして、5時間連続的に運転したが、蒸発管である
長管内に微粒子が付着して析出していた。長管を洗浄す
ることにより同条件で再び運転することができた。得ら
れた粉体の物性を表4に示す。
比較例−1 らせん状の撹拌翼が撹拌軸に取り付けられている横型の
撹拌装置が備えられた容量が30fである半円柱状のニ
ーダ−を粉体化の装置として用いた。ニーダ−にはジャ
ケントが付設されており加圧水蒸気(200℃)を通し
てスラリー中の溶媒を蒸発させる加熱源となる。又、ニ
ーダ−内部は一定の減圧度に緯持できるようになってい
る。該ニーダ−に初しめ参考例2−(1)で得たシリコ
ンカーバイド微粒子の原料スラリーを仕込んだ後、系内
を200 Torrに保ち、ジャケットに加圧蒸気を通
じて溶媒を蒸発させた。次いで、ニーダ−内のスラリー
の液面を保持するために定量ポンプを用いて原料スラリ
ーを供給した。このようにして、3時間運転した後、ニ
ーダ−の加熱を続けたま\にして原料スラリーの供給を
停止した。粉体の温度が150 ℃になった時に加熱・
減圧を停止してシリコンカーバイドの微粒子の粉体をえ
た。粉体の物性を表−4に示す。
実施例2 実施例1において、原料スラリーとして参考例2−(2
)で得たスラリーを使用した他は実施例1と同様にして
シリコンカーバイドの粉体を製造した。5時間運転を続
けたが、長管内に微粒子が析出して付着することは無か
った。操作条件及び粉体の物性を表−3、表−4に示す
比較例2,3 実施例1において、原料スラリーとして参考例2−(3
)又は参考例2−(4)で得たスラリーを使用した他は
実施例1と同様にしてシリコンカーバイドの粉体を得た
。ところが、いずれも30分後には原料スラリーの供給
が不可能となった。停止して長管内を観察した結果、そ
の入口部に微粒子が多量に析出して付着していた。又、
得られた粉体は凝集粒子が多(存在した。操作条件及び
粉体の物性を表−3、表−4に示す。
実施例3 実施例1において、原料スラリーとして参考例2−(5
)で得たスラリーを使用した他は同様にしてムライトの
粉体を製造した。5時間運転後も長管内に微粒子の付着
及び析出は見られなかった。操作条件及び粉体の物性を
表−3、表−4に示す。
比較例4 実施例1において原料スラリーとして参考例2(6)で
得たスラリーを使用した他は同様に行ないムライトの粉
体を得た。ところが1時間後には原料スラリー〇供給が
不可能になった。停止して長管内を観察した結果、その
入口部に微粒子が多量に析出して固着していた。又、得
られた粉体は凝集粒子が多く存在していた。操作条件及
び粉体の物性を表−3、表−4に示す。
実施例4〜9 実施例1において、原料スラリーとして参考例2−(7
)〜0υ及び、2−04)で得た各原料スラリーを用い
た他は実施例1と同様に行ない、イツトリアジルコニア
複合水和物微粒子の粉体を製造した。
これらの実施例において、すべて安定な連続運転が可能
であり、得られた粉体の分散型!よ良好であった。しか
し、参考例2−(8)、  2−(9)、及び2圓で得
た原料スラリーを用いた実施例5,6及び9においては
、凝集のない粉体を得るためには他の実施例に比べ粉体
収量を低下させる必要があった。操作条件及び粉体の物
性を表−3、表−4及び表−5に示す。
比較例5〜6 比較例1において、原料スラリーとして参考例2−(7
)及び2−(10)で得た原料スラリーを用いた他は、
比較例1と同様に行ない粉体を得た。得られた粉体の物
性を表−4及び表−5に示す。
比較例7〜8 実施例1において原料スラリーとして参考例202)、
 03)で得た各原料スラリーを用いた他は実施例1と
同様に行ない、各々の粉体を得た。ところが、いずれも
長管内に微粒子が固着したため、1時間以上の運転がで
きなかった。操作条件及粉体の物性を表−3、表−4に
示す。
実施例10 実施例1において原料スラリーとして参考例2051で
得たスラリーを用いた他は同様に行ない、シリカの粉体
を製造した。表−3に示した操作条件においては、粉体
の分散性は良好であったが、原料スラリーの供給速度を
その1.3倍とすると、粉体の分散性は悪くなった。し
かし、その場合も連続運転は可能であった。粉体の物性
を表−4及び表−5に示す。
実施例11〜19 実施例1において原料スラリーとして参考例206)〜
(24)で得た各原料スラリーを用いた他は実施例1と
同様に行ない、それぞれの粉体を製造した。各実施例に
おいて、5時間連続運転しても何のトラブルも無く、更
に長時間運転が可能である事が分った。それぞれの操作
条件及び粉体の物性を表−3、表−4及び表−5に示す
比較例9,10 比較例1において原料スラリーとして参考例2a′7)
又は、2−08)で得たスラリーを用いた他は比較例1
と同様に行ないシリカの粉体を得た。粉体の物性を表−
4及び表−5に示す。
実施例20 実施例11で得たシリカの球状微粒子の粉体を、空気雰
囲気下、400℃で5時間焼成して、該微粒子の多孔質
の粉体を製造した。該粉体は凝集粒子が殆んど無く、分
散性に優れたものであった。
結果を表−6に示す。
実施例21〜24 実施例■3〜16で得たシリカ、アルミナ、ジルコニア
、チタニアの各球状微粒子の粉体を実施例20と同様に
焼成してそれぞれの多孔質な粉体を製造した。結果を表
−6に示す。
比較例11 比較例10で得たシリカの球状微粒子の粉体を実施例2
0と同様に焼成した。結果を表−6に示す。
表 表 2の(1) 表 2 の (2) 表 の (1) 表 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、溶媒中に水を含む無機質微粒子のスラリーより各種
    溶媒中への分散性に優れた無機質微粒子の粉体を製造す
    る方法において、該スラリーに(A)メタノールおよび
    (B)20℃における有機化合物に対する水の溶解度が
    1.0重量%以上でかつ水と共沸し得るものであって、
    水と該有機化合物との2成分共沸混合物での水の共沸組
    成が4.0重量%以上のものである有機化合物よりなる
    群から選ばれた少なくとも1種のものを共存せしめてな
    る原料スラリーを、外部加熱し得る管の一端が原料スラ
    リー供給口であり、かつ他端が減圧に保持された蒸気と
    粉体との分離装置であり、該分離装置に粉体捕集室が連
    結されてなる粉体化装置を用いて粉体化することよりな
    る無機質微粒子の粉体の製造方法。 2、共存させる有機化合物の量が、該有機化合物がメタ
    ノール(A)の場合はスラリーに含まれる水の量の1.
    0重量倍以上であり、また該有機化合物が有機化合物(
    B)の場合はスラリーに含まれる水の量に対して2成分
    共沸混合物組成となるように計算された該有機化合物(
    B)の量の0.6重量倍以上である請求項1に記載の方
    法。 3、有機化合物(B)が120℃以下の常圧沸点を有し
    てなる請求項1に記載の方法。 4、有機化合物(B)が100℃以下の常圧沸点を有し
    てなる請求項1に記載の方法。 5、無機質微粒子スラリーが、湿式合成法によって得ら
    れた金属酸化物スラリーであり、かつ無機質微粒子粉体
    が金属酸化物微粒子粉体である請求項1に記載の方法。 6、金属酸化物微粒子スラリーが、加水分解および縮合
    可能な有機金属化合物を有機溶媒中で加水分解当量を越
    える水の存在下に加水分解および縮合して得られるスラ
    リーである請求項5に記載の方法。 7、加水分解および縮合して得られたスラリーを加熱濃
    縮することにより微粒子濃度が10〜40重量%である
    スラリーとしてなる請求項5に記載の方法。 8、粉体中の微粒子が球状で、その平均粒子径が0.1
    〜30μmの範囲であり、かつ粒子径の変動係数が2〜
    30%の範囲にある請求項6に記載の方法。 9、有機金属化合物がアルコキシ化合物である請求項6
    に記載の方法。 10、アルコキシ化合物が一般式 I R^1_mM(OR^2)_n( I ) (但し、Mは金属元素、R^1は水素原子、置換基があ
    ってもよい炭素数10までのアルキル基、アリール基、
    および不飽和脂肪族残基よりなる群から選ばれる少なく
    とも一種の基、R^2はアルキル基を表す。mは0又は
    正の整数であり、nは1以上の整数であり、かつm+n
    =金属元素Mの原子価を満足する。また、m個のR^1
    は異なっていてもよく、n個のR^2も同様である。)
    で示される請求項9に記載の方法。 11、金属元素がシリコン、チタン、ジルコニウムおよ
    びアルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種
    のものである請求項10に記載の方法。 12、金属酸化物微粒子が、シリカ、チタニア、ジルコ
    ニアおよびアルミナよりなる群から選ばれた少なくとも
    1種のものを主成分とするものである請求項5に記載の
    方法。 13、原料スラリー中の含水量が3〜30重量%である
    請求項1に記載の方法。 14、原料スラリー中に、無機質微粒子の表面と反応し
    得る基を有する化合物(D)を共存させることにより無
    機質微粒子粉体がその微粒子表面に該化合物(D)が結
    合して有機化されたものである請求項1に記載の方法。 15、該化合物(D)がその分子内にヒドロキシル基を
    少なくとも1個有する有機化合物である請求項14に記
    載の方法。 16、該化合物(D)がカップリング剤である請求項1
    4に記載の方法。 17、共存させる有機化合物の量が、原料スラリー中の
    微粒子に対し重量比で0.01以上である請求項15に
    記載の方法。 18、共存させるカップリング剤の量が、原料スラリー
    中の微粒子に対し、重量比で0.001〜0.1の範囲
    である請求項16に記載の方法。 19、該有機化合物がメタノール(A)または有機化合
    物(B)である請求項15に記載の方法。 20、カップリング剤がシラン系、チタネート系または
    アルミネート系カップリング剤である請求項16に記載
    の方法。 21、金属酸化物微粒子の原料スラリー中に、分子内に
    ヒドロキシル基を少なくとも1個有する有機化合物を共
    存させることにより、該微粒子の粉体がその表面に該有
    機化合物が結合しているものである請求項6に記載の方
    法によって得られた粉体を、結合している有機化合物が
    分解する温度以上で焼成することよりなる微粒子が球状
    であり、その平均粒子径が0.1〜30μmの範囲にあ
    り、該粒子径の変動係数が2〜30%の範囲にあって、
    しかも一般式(II) S×d×ρ>30(II) (ただし、SはBET法により測定した微粒子粉体の比
    表面積(m^2/g)、dは電子顕微鏡観察により測定
    された数平均粒子径(m)、ρは微粒子粉体の密度(g
    /m^3)をそれぞれ表わす)を満足する分散性に優れ
    た多孔質金属酸化物の微粒子粉体の製法。 22、該有機化合物が2個以上の炭素数を有するもので
    ある請求項21に記載の方法。 23、焼成温度が300〜800℃の範囲である請求項
    21に記載の方法。 24、さらに20℃における有機化合物に対する水の溶
    解度が1.0重量%以上のものであってかつ常圧におけ
    る沸点が105〜300℃の範囲のものである有機化合
    物(C)を共存させてなる請求項1に記載の方法。 25、共存させる有機化合物(A)および/または(B
    )の量が、該有機化合物がメタノール(A)の場合はス
    ラリーに含まれる水の量の1.0重量倍以上であり、ま
    た該有機化合物が有機化合物(B)の場合はスラリーに
    含まれる水の量に対して2成分共沸混合物組成となるよ
    うに計算された該有機化合物(B)の量の0.6重量倍
    以上である請求項24に記載の方法。 26、有機化合物(B)が120℃以下の常圧沸点を有
    してなる請求項24に記載の方法。 27、有機化合物(B)が100℃以下の常圧沸点を有
    してなる請求項24に記載の方法。 28、無機質微粒子スラリーが、湿式合成法によって得
    られた金属酸化物スラリーであり、かつ無機質微粒子粉
    体が金属酸化物微粒子粉体である請求項24に記載の方
    法。 29、金属酸化物微粒子スラリーが、加水分解および縮
    合可能な有機金属化合物を有機溶媒中で加水分解当量を
    越える水の存在下に加水分解および縮合して得られるス
    ラリーである請求項28に記載の方法。 30、加水分解および縮合して得られたスラリーを加熱
    濃縮することにより微粒子濃度が10〜40重量%であ
    るスラリーとしてなる請求項28に記載の方法。 31、粉体中の微粒子が球状で、その平均粒子径が0.
    1〜30μmの範囲であり、かつ粒子径の変動係数が2
    〜30%の範囲にある請求項29に記載の方法。 32、有機金属化合物がアルコキシ化合物である請求項
    29に記載の方法。 33、アルコキシ化合物が一般式 I R^1_mM(OR^2)_n( I ) (但し、Mは金属元素、R^1は水素原子、置換基があ
    ってもよい炭素数10までのアルキル基、アリール基、
    および不飽和脂肪族残基よりなる群から選ばれる少なく
    とも一種の基、R^2はアルキル基を表す。mは0又は
    正の整数であり、nは1以上の整数であり、かつm+n
    =金属元素Mの原子価を満足する。また、m個のR^1
    は異なっていてもよく、n個のR^2も同様である。)
    で示される請求項32に記載の方法。 34、金属元素がシリコン、チタン、ジルコニウムおよ
    びアルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種
    のものである請求項33に記載の方法。 35、金属酸化物微粒子が、シリカ、チタニア、ジルコ
    ニアおよびアルミナよりなる群から選ばれた少なくとも
    1種のものを主成分とするものである請求項28に記載
    の方法。 36、原料スラリー中の含水量が3〜30重量%である
    請求項24に記載の方法。 37、原料スラリー中に、無機質微粒子の表面と反応し
    得る基を有する化合物(D)を共存させることにより無
    機質微粒子粉体がその微粒子表面に該化合物(D)が結
    合して有機化されたものである請求項24に記載の方法
    。 38、該化合物(D)がその分子内にヒドロキシル基を
    少なくとも1個有する有機化合物である請求項37に記
    載の方法。 39、該化合物(D)がカップリング剤である請求項3
    7に記載の方法。 40、共存させる有機化合物の量が、原料スラリー中の
    微粒子に対し重量比で0.01以上である請求項38に
    記載の方法。 41、共存させるカップリング剤の量が、原料スラリー
    中の微粒子に対し、重量比で0.001〜0.1の範囲
    である請求項39に記載の方法。 42、該有機化合物が有機化合物(C)である請求項3
    8に記載の方法。 43、カップリング剤がシラン系、チタネート系または
    アルミネート系カップリング剤である請求項39に記載
    の方法。 44、金属酸化物微粒子の原料スラリー中に、分子内に
    ヒドロキシル基を少なくとも1個有する有機化合物を共
    存させることにより、該微粒子の粉体がその表面に該有
    機化合物が結合しているものである請求項29に記載の
    方法によって得られた粉体を、結合している有機化合物
    が分解する温度以上で焼成することよりなる微粒子が球
    状であり、その平均粒子径が0.1〜30μmの範囲に
    あり、該粒子径の変動係数が2〜30%の範囲にあって
    、しかも一般式(II) S×d×ρ>30(II) (ただし、SはBET法により測定した微粒子粉体の比
    表面積(m^2/g)、dは電子顕微鏡観察により測定
    された数平均粒子径(m)、ρは微粒子粉体の密度(g
    /m^3)をそれぞれ表わす)を満足する分散性に優れ
    た多孔質金属酸化物の微粒子粉体の製法。 45、該有機化合物が2個以上の炭素数を有するもので
    ある請求項44に記載の方法。 46、焼成温度が300〜800℃の範囲である請求項
    44に記載の方法。
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