JP4773626B2 - 球状無機酸化物粒子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な球状無機酸化物粒子に関する。詳しくは、優れた分散性及び流動性を有し、しかも、粒子表面の活性が高い球状無機酸化物粒子を提供する。
【0002】
【従来の技術】
球状シリカ粒子は、アンチブロッキング性を改善するために、樹脂やフィルムに添加して使用されている。また、半導体素子を封止するエポキシ樹脂封止材においても、吸水率を下げたり、熱膨張係数を下げたりするために球状のシリカ粒子が添加されている。
【0003】
一方、球状シリカ粒子の中でも単分散性の高いものは、液晶ディスプレイのギャップ材として重用されている。また、液晶ディスプレイの外周部を封止する際にもギャップの調整用として単分散性の高い球状のシリカ粒子が封止樹脂に添加して使用されている。
【0004】
単分散性の高い球状シリカ粒子を得る方法としては、特開昭63−310714号公報に記載されているような、いわゆるゾル−ゲル法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記用途において、上記方法によって得られる球状シリカ粒子は、凝集性、流動性において改良の余地があり、更なる改良が求められていた。
【0006】
特に、液晶ディスプレイのギャップ材に球状シリカ粒子を使用する場合は、該粒子を液晶のセル内に均一に散布するために、より凝集が少なく、分散性に優れた球状シリカ粒子が望まれている。また、液晶ディスプレイの外周部の封止材に使用する場合は、エポキシ樹脂等に混合において、凝集が少なく、樹脂に分散し易い球状シリカ粒子が求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、核部として球状シリカ粒子を用い、該核部をシリカとチタニアを主成分とする複合酸化物より成る被覆層で被覆することによって、分散性や流動性が格段に向上し、また、該被覆層の耐性が高い球状無機酸化物粒子が得られること、更には、該被覆層により、粒子表面の活性が大幅に向上し、酸化スズ、金等の各種のコーティング処理を施すための基材粒子としても有用であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、シリカを主成分とする核部と、シリカとチタニアとを主成分とする複合酸化物の被覆層とよりなり、粒子径の変動係数が10%以下、真球度が0.95〜1.0の範囲であることを特徴とする球状無機酸化物粒子である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の球状無機酸化物粒子は、シリカを主成分とする核部を有する。即ち、シリカは、吸水率が低く、熱膨張係数が小さい等の特性から、前記用途に使用されるが、他の特性として、球状、特に、後記の真球度が0.95以上の真球に近い粒子が得られ易いという点がある。そのため、本発明においては、シリカを主成分とする核部により、得られる球状無機酸化物粒子の形状が形成される。
【0010】
かかる球状の粒子を他の酸化物によって得ることは困難であり、特に、粒子径が大きい球状粒子を得る場合、シリカを主成分とする粒子を核部として使用することによる効果が顕著である。該核部の粒子径が、具体的には、1μm以上、好ましくは2μm以上、更に好ましくは3μm以上であることが好ましい。また、粒子径の上限は、用途に応じて決定される。
【0011】
なお、核部を形成するシリカは、球状が得られ易い性質を損なわない範囲で、シリカ以外の金属酸化物を含んでいても良い。一般には、該核部中のシリカの含有率は、90モル%以上、好ましくは95モル%以上、更に好ましくは99モル%以上であることが好ましい。シリカ以外の金属酸化物としては、酸化ナトリウムや酸化カリウム等のシリカと結合可能な周期律表第I族の酸化物、及び酸化マグネシウムや酸化カルシウム等のシリカと結合可能な周期律表第II族の酸化物、及び酸化ホウ素や酸化アルミニウム等のシリカと結合可能な周期律表第III族の酸化物、及び酸化チタンや酸化ゲルマニウム等のシリカと結合可能な周期律表第IV族の酸化物などが挙げられる。
【0012】
上記核部の代表的な製造方法としては、特開昭63−310714号公報などに記載されているように、加水分解可能な有機珪素化合物を原料にアルカリ性含水アルコール溶媒中で加水分解・縮合する方法が挙げられる。
【0013】
上記方法によれば、単分散性の指標となる粒子径の変動係数が10%以下のものも容易に得られるため、得られる球状無機酸化物粒子の単分散性を向上させるために有効である。
【0014】
本発明の球状無機酸化物粒子は、上記のシリカを主成分とする核部を、シリカとチタニアとを主な構成成分とする複合酸化物よりなる被覆層で被覆した二層構造を有する。
【0015】
即ち、かかる被覆層の成分として含有されるチタニアにより、得られる球状無機酸化物粒子の分散性及び流動性を、前記球状シリカ粒子に比べて著しく改良することが可能である。
【0016】
また、被覆層にシリカとチタニアよりなる複合酸化物を用いることにより、従来のシリカのみで構成されたシリカ粒子の表面に比べて極めて高い活性を有する表面に改質することができる。そして、本発明の球状無機酸化物粒子は、シリカとチタニアの組成比を変えることにより、その表面活性を調節することができる。
【0017】
本発明において、被覆層がチタニアと共にシリカを含有せしめる理由は、核部の主な構成成分であるシリカと同一の成分を含有せしめることにより、密着性を向上せしめ、耐性の高い被覆層を形成するためである。即ち、核部と被覆層とを全く異なる物質で構成した場合、熱膨張係数の違いなどによって、被覆層にクラックが入ったり、割れて剥がれたりすると言った問題が起こる場合がある。
【0018】
本発明の被覆層は、シリカとチタニアとを主成分とする複合酸化物により構成することにより、核部の球状粒子上に極めて均一な層で形成することができ、該核部によって形成された粒子の性状を損なうことなく、球状無機酸化物粒子を形成することができる。この理由は、明らかではないが、本発明者らは、チタニアは、シリカと化学的に結合しやすいため、分子オーダーで均一な組成の複合酸化物層を形成し易いことによるものと推定している。
【0019】
被覆層中におけるチタニアの含有率は、特に制限はないが、1〜50モル%、好ましくは3〜30モル%、さらに好ましくは5〜20モル%である。
【0020】
即ち、チタニアの含有率が1モル%より少ない場合、優れた分散性や流動性が得られ難くなる傾向があり、また、表面活性の向上効果も低下する傾向がある。一方、チタニアの含有量が50モル%を超えた場合は、前記被覆層の密着性が低下すると共に、均一な被覆を行うことが困難となり、真球度が低下する傾向がある。
【0021】
尚、本発明において、上記シリカとチタニアとを主成分とする複合酸化物は、チタニアとシリカが化学的に結合しており、物理的に分離不可能なものである。かかる状態は、複合酸化物の内部でシリカがマトリックスを形成し、該シリカマトリックス中にチタニアが分子レベルあるいは微粒子として均質に分散した状態であるといえる。このような複合酸化物をX線回折試験で分析すると、アモルファスまたは上記チタニアがわずかに結晶相として検出される程度であり、該結晶の大きさは、熱処理する温度にも依存するが、50nm以下、好ましくは20nm以下、更に好ましくは10nm以下である。
【0022】
複合酸化物層中のシリカとチタニアの混合状態がこのように均質な状態であると、表面活性は粒子表面全体で均一であり、また被覆層の光学的な均一性も高く、好ましい。
【0023】
本発明の球状無機酸化物粒子の被覆層は、主な構成成分であるシリカとチタニアの合計が該被覆層に対して少なくとも80モル%以上、好ましくは90モル%以上含まれていれば良く、他の成分として、例えば、周期律表第I族のアルカリ金属酸化物、周期律表第II族のアルカリ土類金属酸化物等を含んでいても構わない。
【0024】
複合酸化物よりなる被覆層にアルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物を添加することによって、粒子表面の活性を制御することもできる。
【0025】
本発明において球状無機酸化物粒子の被覆層の厚みは、少なくとも1nm以上、好ましくは10nm以上、更に好ましくは20nm以上であることが好ましい。1nm未満では、被覆層の厚みが不均一な場合がある。また、被覆層の厚みの上限は特に限定されないが、厚い被覆層を形成することは非常に手間と時間がかかるため、最大でも1μm程度までが好適と言える。
【0026】
上記のような複合酸化物よりなる被覆層が形成されていることは、各種の表面分析装置、例えばX線光電子分光法(ESCA)やオージェ電子分光法(AES)等を用いて確認することができる。シリカとチタニアよりなる複合酸化物は、特定の赤外吸収スペクトルを示すため、FT−IR等を用いて確認することもできる。被覆層の厚みについては、前述のESCAやAES等でも確認できるが、粒子の断面を透過型電子顕微鏡で直接観察することもできる。なお、合成段階においては、核部の粒子径と被覆後の粒子径の差より求めることができる。
【0027】
本発明の球状無機酸化物粒子の具体的な製造方法としては、次のような製造方法が挙げられる。
【0028】
先ず、核部に関しては、前記した方法を含め、公知の方法が採用できる。例えば、加水分解可能な有機珪素化合物をアルカリ性含水アルコール溶媒中に滴下して、上記有機珪素化合物を加水分解することによって、単分散性の高い球状のシリカ粒子を製造する方法が挙げられる。有機珪素化合物としては、メチルシリケートやエチルシリケートなどのアルキルシリケートが代表的である。
【0029】
なお、必要に応じて、上記で製造したシリカ粒子は分級処理しても良い。即ち、上記の製造段階で、核粒子とは別に新たに微粒子が発生する場合があるが、そのような場合はデカンテーション等によって微粒子を除去することができる。また、上記の製造段階で二個もしくはそれ以上の粒子が融着してしまうこともあるが、そのような場合もデカンテーションや水簸分級等でよって融着粒子を除去し、単分散性を高めることもできる。
【0030】
次に、被覆層に関しては、次のような方法が採用できる。例えば、加水分解可能な有機チタニウム化合物と加水分解可能な有機珪素化合物の混合物原料を、上述した核部となるシリカ粒子を含むアルカリ性含水アルコール溶媒中に滴下して、上記混合物原料を加水分解することによって、核部となるシリカ粒子の表面にシリカとチタニアよりなる被覆層を形成する方法がある。ここで、加水分解可能な有機チタン化合物とは、Ti(OCH3)4、Ti(OC2H5)4、Ti(OC3H7)4、Ti(OC3H7)4、Ti(OC4H9)4等の有機チタニウム化合物を挙げることができる。加水分解可能な有機珪素化合物としては、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、またはそれらの低級縮合物等が挙げられる。アルカリ性含水アルコールとは、アンモニア水やNaOHまたはKOHの水溶液とメタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコールの混合溶媒である。
【0031】
なお、上記の製造方法において、有機珪素化合物と有機チタニウム化合物の混合物原料を調製する際に、両者を混合する前に、該有機珪素化合物を酸性下で該有機チタニウム化合物の1〜5倍モルの水を加えて予め予備加水分解した後、該有機チタニウム化合物を加えて前駆体溶液を調製して、混合物原料にしても良い。そうすることによって、シリカとチタニアよりなる均一な複合酸化物の被覆層を形成し易く、好ましい。
【0032】
また、必要に応じて、上述した核部と同様に、複合酸化物層で被覆した球状無機酸化物粒子も分級処理することによって単分散性を高めることができる。即ち、製造段階で発生した微粒子や融着粒子は、デカンテーションや水簸分級等の処理によって単分散性を高めることができる。
【0033】
本発明の球状無機酸化物粒子は、必要に応じて加熱処理することができる。加熱温度は、1200℃以下、好ましくは1100℃以下、さらに好ましくは1000℃以下である。加熱時間は、1〜24時間の範囲が好適である。なお、1200℃を超えた温度で加熱すると、粒子同士が焼結して単分散性を損なう場合がある。
【0034】
本発明の球状無機酸化物粒子の平均粒子径は特に制限されないが、2μm以上、好ましくは3μm以上の粒子において、有用である。また、かかる粒子径の上限は用途に応じて適宜決定すればよいが、50μm、特に、20μm程度である。
【0035】
本発明の球状無機酸化物粒子の平均粒子径は、後で詳述するように、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、粒子像を解析して求めた値である。
【0036】
また、本発明の球状無機酸化物粒子は、粒子径の変動係数が10%以下、好ましくは7%以下であることが好ましい。
【0037】
上記粒子の粒子径の変動係数は、前記の粒度分布計や電子顕微鏡像のデータを画像解析することによって得られる。
【0038】
更に、本発明の球状無機酸化物粒子は、シリカを核部とし、且つ、これに前記被覆層を形性することにより、真球度が高い粒子を得ることが可能であるという特徴を有する。
【0039】
本発明の球状無機酸化物粒子においては、上記真球度が0.95〜1.0の範囲、好ましくは0.96〜1.0の範囲のものを容易に製造することができ、液晶ディスプレイ用のギャップ材として使用する場合などに最適である。
【0040】
上記真球度は、後で詳述するように、電子顕微鏡像を画像解析することによって調べることができる。
【0041】
本発明の球状無機酸化物粒子は、分散性に優れ、また、流動性が高いという特徴がある。かかる性質の指標としては、後で詳述するように、篩を用いて篩った際の篩上残量を流動性の指標とすることができる。
【0042】
本発明の球状無機酸化物粒子は、かかる篩上残量が30%以下、好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下を達成することが可能である。
【0043】
特に、前記製造方法において、500℃以上といった高温で加熱処理した球状無機酸化物粒子において、流動性の向上効果が大である。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明より理解されるように、本発明の球状無機酸化物粒子は、シリカを主成分とする核部と、該核部を被覆するシリカとチタニアとを主な構成成分とする複合酸化物よりなる被覆層の二層構造を有することにより、分散性、流動性に優れ、且つ、真球度の高い球状無機酸化物粒子を提供することが可能である。
【0045】
また、本発明の球状無機酸化物粒子は、チタニアとの複合酸化物よりなる被覆層を有しているため、シリカに比べて表面の活性が高いという特徴を有する。
【0046】
そのため、分散性、流動性が求められる液晶ディスプレイ用のギャップ材として有用である。また、その高い表面活性により、金やニッケルのような金属層で被覆したり、酸化スズのような透明な導電性の金属酸化物層で被覆するための基材粒子としても極めて有用である。
【0047】
更に、本発明の複合酸化物粒子は、核部となるシリカ粒子を均質なシリカーチタニア層で被覆しているため、光学的な均一性にも優れており、各種の光学用フィラーや光触媒等としても有用である。
【0048】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
【0049】
以下の実施例における球状無機酸化物粒子の構造や組成は、以下の方法により測定した。
【0050】
(1)粒子の形状、平均粒子径、粒子径の変動係数、真球度
粒子の形状は走査型電子顕微鏡(以下、SEMという)の撮影像より確認した。平均粒子径と粒子径の変動係数及び真球度は、SEM写真を画像解析装置で処理することにより求めた。画像処理するサンプル数は200個以上とした。なお、ここで定義する真球度は、SEMの撮影像を画像処理することによって求められる円形度を代用した。即ち、画像処理で得られた粒子の面積をS、粒子の周囲長をLとすると、円形度=(4・π・S)/(L2)である。また、粒子径としては、円相当径=(4・S/π)1/2を用いた。
【0051】
(2)粒子の元素分析
球状無機酸化物粒子を構成する元素の同定と定量は化学分析によった。即ち、球状無機酸化物粒子をフッ硝酸に溶解させた後、蒸発乾固してシリカ分を気散させ、その残さを硝酸で溶解させた液をICP−AES装置を用いて同定と定量分析を行なった。
【0052】
(3)粒子の分散性、流動性
粒子の流動性は、振動篩を用いて評価した。即ち、粒子1gを目開き75μmの篩(ステンレス製)に入れ、振動数60Hz、振幅1mmで1分間、振動篩で篩った後の篩上残量(重量%)を測定することによった。粒子の凝集性が弱く(分散性が良く)、流動性が良い場合は篩上残量が少なく、粒子の凝集性が強く、流動性が悪い場合は篩上残量が多い。
【0053】
(4)粒子の比抵抗
ベークライト製の直径15mmの絶縁性ダイスに、粒子2gを入れて、銅製の直径15mmのパンチで粒子を上下から圧力100kg/cm2でプレスした。圧力をかけたまま、銅製上下パンチに電極をつないで直流二端子法により粒子成型体の抵抗(R、単位;Ω)を測定した。粒子成型体の厚さ(L、単位;cm)とパンチの断面積(S、単位;cm2)から下式より粒子の比抵抗(Rv、単位;Ω・cm)を測定した。
【0054】
Rv=R・S/L
なお、パンチとプレス機の間には、絶縁板を敷いてプレス機の抵抗を検出しないようにした。
【0055】
(5)核部(シリカ粒子)の製造例
(核生成工程)攪拌機付きのガラス製反応容器(内容積5リットル)に、イソプロパノール(以下、IPAとも言う)およびアンモニア水(25重量%)をそれぞれ400gおよび100g仕込み、よく混合して反応液を調製した。次に、反応液の温度を30℃に保ちつつ、エチルシリケート(関東化学(株)、品名;テトラエトキシシラン、純度;3N)を5g加え、30分間攪拌して核粒子を生成させた。次いで、エチルシリケート(Si(OEt)4、コルコート(株)、品名;エチルシリケート28)を8.3g/minの速度で、アンモニア水(25重量%)を2.7g/minの速度で、それぞれ別々に反応液中に液中同時滴下した。滴下開始から4時間後に滴下を終了し、エチルシリケートを合計で2,000g、アンモニア水を640g滴下した。さらに1時間攪拌を続けた後、系内の溶液を取り出し、5リットルのビーカーに移して静置した。
【0056】
粒子が沈降した後に上澄み液を捨てた。上記沈殿にメタノール4リットルを加え、超音波を照射しながら粒子を再度、分散させた後、静置した。上記の操作(デカンテーション)を5回繰返すことにより、微粒子を取り除いた(該沈殿物をシリカケークAとする)。
【0057】
上記シリカケークAの一部を蒸発皿に移し、風乾後150℃の乾燥機で乾燥させてシリカ粒子を得た(乾燥粒子Aと言う)。
【0058】
(再成長工程)上記シリカケークAのうち140gとメタノール400g、IPA400gを攪拌機付きのガラス製反応容器(内容積5リットル)に入れて攪拌後、アンモニア水(25重量%)160gを加え、40℃に保持した。
【0059】
次いで、エチルシリケートとアンモニア水(25重量%)を0.5g/minの速度で、それぞれ別々に反応液中に液中同時滴下した。それぞれの滴下速度を徐々に増加させながら約5時間かけて、エチルシリケートを900g、アンモニア水を740g滴下した。滴下終了後1時間攪拌を続けた後、系内の溶液を取り出し、5リットルのビーカーに移して静置した。
【0060】
粒子が沈降した後に上澄み液を捨てた。上記沈殿にメタノール3リットルを加え、超音波を照射しながら粒子を再度、分散させた後、静置した。上記の操作(デカンテーション)を5回繰返すことにより、微粒子を取り除いた(シリカケークBとする)。
【0061】
次に、上記シリカケークBの一部を純水に分散させ、精密分級(水簸分級)を行なうことにより、微粒子や融着粒子を分離し、精製した。
【0062】
上記で精製した沈殿を再度メタノールに分散させ、デカンテーションを数回繰り返して溶媒をメタノールに置換した。得られた沈殿を蒸発皿に移し、風乾後150℃の乾燥機で乾燥させてシリカ粒子を得た(乾燥粒子Bとする)。
【0063】
(再成長工程の繰返し)
更に、上記シリカケークBを用いて上記(再成長工程)と同じ操作を繰り返し、シリカケークとシリカ粒子を得た(シリカケークC及び乾燥粒子Cとする)。
【0064】
また更に、上記シリカ粒子Cを用いて上記(再成長工程)と同じ操作を繰り返し、シリカケークとシリカ粒子を得た(シリカケークD及び乾燥粒子Dとする)。
【0065】
上記乾燥粒子A〜Dの平均粒子径、変動係数、真球度を測定した結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
実施例1
まず、テトラメチルシリケート(コルコート(株)製、商品名;メチルシリケート39、以下TMSとも言う)403.7gにメタノール115gと0.035重量%塩酸16.2gとを加えて15分間混合した。これにテトライソプロピルチタネート(日本曹達(株)製、商品名;A−1、以下TPTとも言う)85.3gをIPA180gに溶かした溶液を加え、更に15分間混合した。以上の操作により、Ti/(Si+Ti)=10モル%の組成の有機珪素化合物と有機チタニウム化合物よりなる前駆体溶液(混合物原料)を調製した。
【0068】
また予め、前述した核部(シリカ粒子)の製造例に記載のシリカケークDを200g取り分け、メタノール1600gに超音波分散機を用いてよく分散させたスラリーを調製した。攪拌機付きのガラス製反応容器(内容積5リットル)に、前記スラリーとアンモニア水(25重量%)400gを仕込み、100rpmで攪拌しながら40℃に保持した。
【0069】
次いで、前記混合物原料を0.5g/minの速度で反応液中に液中滴下した。徐々に滴下速度を増加させ、約5時間かけて混合物原料をすべて滴下した。滴下終了後、更に1時間攪拌を続けた後、系内の溶液を取り出し、5リットルのビーカーに移して静置した。合成後の反応液をSEMで観察したところ、核部として用いた乾燥粒子−Dとほぼ同じ約6μmの粒子と共にサブミクロンの微粒子がたくさん生成していることがわかった。
【0070】
粒子が沈降した後に上澄み液を捨てた。続いて、約3リットルのメタノールを加えて、超音波分散した後、静置した(デカンテーション処理)。上記デカンテーション処理を更に7回繰り返すことによって微粒子を除去したシリカケークを得た(シリカケークE)。
【0071】
次に、上記デカンテーション後の沈殿の一部を純水に分散させ、精密分級(水簸分級)を行なうことにより、微粒子や融着粒子を分離し、精製した。
【0072】
上記で精製した沈殿を再度メタノールに分散させ、デカンテーションを数回繰り返して溶媒をメタノールに置換した。得られた沈殿を蒸発皿に移し、風乾後150℃の乾燥機で乾燥させた(乾燥粒子−E)。
【0073】
また、乾燥後の粉末の一部は電気炉を用いて、空気中、700℃で10時間焼成した(焼成粒子−E)。
【0074】
上記で製造した各球状無機酸化物粒子の物性を測定した。結果を表2に示す。
【0075】
以上の結果から明らかなように、極めて単分散性が高く、真球度にも優れた球状無機酸化物粒子であることがわかった。
【0076】
なお、焼成粒子−Eの元素分析の結果、球状無機酸化物粒子中にはTiO2が2200ppm含まれていることがわかった。シリカケークDはTiO2を全く含んでいなかったことより、球状無機酸化物粒子の表面層にはシリカとチタニアよりなる複合酸化物層が形成できていることがわかった。
【0077】
したがって、核部(乾燥粒子−D)の平均粒子径と本実施例で製造された球状無機酸化物粒子(乾燥粒子−E)の粒子径の差より、複合酸化物層の厚さは0.03μmと見積もられた。
【0078】
また、確認のためにオージェ電子分光法(AES)を用いて焼成粒子−Eの表面分析を行なったところ、粒子の表面層からはTiが検出され、更にアルゴンイオンで表面をスパッタリングしながらTiの深さ方向の分布を調べたところ、Tiを含む表面層の厚みは約0.03μmであることが確認できた。
【0079】
以上のように、シリカとチタニアよりなる複合酸化物でシリカ粒子を被覆した二層構造の球状無機酸化物粒子が製造できた。
【0080】
次に、上記で製造した球状無機酸化物粒子の流動性を調べた。結果を、表2に示すが、このように極めて流動性の高い粉体であることがわかった。
【0081】
比較例1
前述の核部(シリカ粒子)の製造例におけるシリカケークDと同様にしてシリカ粒子を製造した(シリカケークFという)。
【0082】
次に、上記シリカケークFの一部を純水に分散させ、精密分級(水簸分級)を行なうことにより、微粒子や融着粒子を分離し、精製した。
【0083】
上記で精製した沈殿を再度メタノールに分散させ、デカンテーションを数回繰り返して溶媒をメタノールに置換した。得られた沈殿を蒸発皿に移し、風乾後150℃の乾燥機で乾燥させた。乾燥後の粉末の一部は電気炉を用いて、空気中、700℃で10時間焼成した(焼成粒子−Fと言う)。
【0084】
上記の焼成粒子−Fの流動性を調べたところ、表2のような結果となった。このように、粒子径や形状がほとんど同じであるにもかかわらず、複合酸化物層で被覆された本発明の球状無機酸化物粒子は、シリカよりなる従来の球状シリカ粒子と比べて、粉体の流動性の面で極めて優れていることがわかった。特に、焼成粒子において流動性の差は顕著であった。
【0085】
実施例2
シリカケークDの代わりに、実施例1で製造したシリカケークEを用いた以外は、実施例1と同様にして複合酸化物層の被覆を行なった。実施例1と同様にメタノールでデカンテーション処理を7回繰返してシリカケークを得た。
【0086】
上記のシリカケークを用いて、上記と同様にしてもう一回、複合酸化物層の被覆処理を繰り返した。
【0087】
次に、デカンテーション後の沈殿の一部を純水に分散させ、精密分級(水簸分級)を行なうことにより、微粒子や融着粒子を分離し、精製した。
【0088】
上記で精製した沈殿を再度メタノールに分散させ、デカンテーションを数回繰り返して溶媒をメタノールに置換した。得られた沈殿を蒸発皿に移し、風乾後150℃の乾燥機で乾燥させた(乾燥粒子−G)。
【0089】
また、乾燥後の粉末の一部は電気炉を用いて、空気中、700℃で10時間焼成した(焼成粒子−G)。
【0090】
上記で製造した各球状無機酸化物粒子の物性を測定した。結果を表2に示す。
【0091】
以上の結果から明らかなように、極めて単分散性が高く、真球度にも優れた球状無機酸化物粒子であることがわかった。
【0092】
焼成粒子−Gの元素分析の結果、球状無機酸化物粒子中にはTiO2が6800ppm含まれていることがわかった。核部として用いたシリカ粒子Dは、TiO2を全く含んでいなかったことより、球状無機酸化物粒子の表面層にはシリカとチタニアよりなる複合酸化物層が形成できていることがわかる。
【0093】
したがって、核部(乾燥粒子−D)の平均粒子径と本実施例で製造された球状無機酸化物粒子(乾燥粒子−G)の粒子径の差より、複合酸化物層の厚さは0.10μmと見積もられた。
【0094】
また、確認のためにAESを用いて表面分析を行なったところ、粒子の表面層からはTiが検出され、更にアルゴンイオンで表面をスパッタリングしながらTiの深さ方向の分布を調べたところ、チタニアを含む表面層の厚みは約0.1μmであることが確認できた。
【0095】
次に、上記で製造した球状無機酸化物粒子の流動性を調べた。結果を、表2に示すが、このように極めて流動性の高い粉体であることがわかった。
【0096】
【表2】
【0097】
実施例3
シリカケークDの代わりに、シリカケークAを用いた以外は、実施例1と同様にしてシリカーチタニア複合酸化物層を被覆した球状無機酸化物粒子を製造した。
【0098】
得られた粒子の物性を表3に示す。
【0099】
比較例2
攪拌機付きの内容積1リットルのガラス製反応容器に、IPA350gとアンモニア水(25重量%)150gを仕込み、反応液の温度を40℃に保持しつつ攪拌した。
【0100】
次に、5リットルの容器に、TMS1363gを仕込み、攪拌しながら、メタノール384gと0.035重量%塩酸54gを加え、約15分間攪拌した。続いて、TPT284gをIPA601gに溶かした溶液を加え、更に15分間混合した。以上の操作により、Ti/(Si+Ti)=10モル%の組成の有機珪素化合物と有機チタニウム化合物よりなる前駆体溶液(混合物原料)を調製した。
【0101】
上記混合物原料を1.1g/minの速度で1時間滴下したところ0.15μmの粒子が生成した。続いて、反応液の液面上すれすれの位置に、上部よりチューブを差し込み固定し、反応液を系外に排出する方向にポンプを作動させた。それと同時に、上記混合物原料を3.0g/minの速度で、アンモニア水(25重量%)を1.3g/minの速度で、それぞれ別々に反応液中に同時滴下した(滴下開始を0時間とした)。8時間後からは、混合物原料とアンモニア水の滴下速度を1/2に絞り、さらに8時間滴下を継続した。
【0102】
滴下開始から16時間後に滴下を止め、系内の溶液を取り出し、静置した。粒子が沈降した後に上澄み液を捨てた。続いて、約1リットルのメタノールを加えて、超音波分散した後、静置した。上記デカンテーション処理を更に7回繰り返すことによって微粒子を除去したシリカケークを得た。
【0103】
次に、上記デカンテーション後の沈殿の一部を純水に分散させ、精密分級(水簸分級)を行なうことにより、微粒子や融着粒子を分離し、精製した。
【0104】
上記で精製した沈殿を再度メタノールに分散させ、デカンテーションを数回繰り返して溶媒をメタノールに置換した。得られた沈殿を蒸発皿に移し、風乾後150℃の乾燥機で乾燥させた。以上の操作により、粒子全体の組成が均一なシリカーチタニアよりなる複合酸化物粒子(乾燥粒子−I)が得られた。また、乾燥後の粉末の一部は電気炉を用いて、空気中、700℃で10時間焼成した(焼成粒子−I)。
【0105】
上記の粒子の物性を測定した結果を表3に示す。
【0106】
以上の結果から明らかなように、実施例3で得られた本発明の球状無機酸化物粒子は、従来技術で製造された複合酸化物粒子と比較して、粒子径の変動係数や真球度の点で優れていることがわかった。
【0107】
【表3】
Claims (1)
- シリカを主成分とする核部と、シリカとチタニアとを主成分とする複合酸化物の被覆層とよりなり、粒子径の変動係数が10%以下、真球度が0.95〜1.0の範囲であることを特徴とする球状無機酸化物粒子。
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