JPH0328456Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は写真やブロマイド、絵やパネル等を挟
着又は固定して壁面や掲示板に展示したり陳列し
たりする表示板に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、写真や絵等を壁面や掲示板に展示又は陳
列するには、押ピンで止めたり、直接のりで貼着
したりしていた。磁性体の黒板や壁への吸着支持
についても、別途に設けたクリツプ裏面にマグネ
ツトのついたものを用いる場合があり、クリツプ
が金属製であつて嵩張つたり、取扱いや搬送に不
便であつたり、さらに表面の被覆がなく、展示効
果に乏しい等の問題点があつた。

さらに、実公昭58−37081号及び実公昭58−
37082号公報等のようにマグネツト平板に切目を
設け、この切目より表示板を挿入した後、切目部
を気密に封じる被覆層を設けたものがみられる。
しかし、この場合、切目からの表示板の挿入、挿
入後の被覆層の形成等に手間がかかる他、表示板
に関する情報記載部がなく、取替えが面倒である
等の難点があつた。

考案の目的 本考案は上記のような問題点を解消し、平板状
で柔軟なマグネツト基板を利用して磁性体ならど
こへでも確実に吸着でき、嵩張ることなく、しか
も差替えも簡単で、被表示物の大きさに関係な
く、前記マグネツト基板とカバー体との間で挟着
でき、搬送も容易な柔軟なマグネツト基板を利用
した表示板を提供しようとするものである。

考案の構成 上記目的達成のため本考案は、柔軟なマグネツ
ト基板の一面を着色その他表面処理した表面層
と、前記マグネツト基板の周縁近辺に複数個設け
た切目と、前記マグネツト基板を打抜いた透孔部
と、前記切目に挟んで表面上に固定した写真や絵
その他の被表示物と、この被表示物の上を覆うよ
うに設けた透明又は半透明のカバー体とからな
り、前記カバー体にはマグネツト基板の切目に挿
入できる切目を設けた柔軟なマグネツト基板利用
の表示板とした。

柔軟なマグネツト基板を用いたので、磁性体面
に容易に吸着させることができ、軽量で板状であ
るので、搬送し易い。一面を着色その他美麗な表
面処理をしたので、写真や絵等の大きさに応じた
マグネツト基板を用いることにより縁取りの役目
を果たす。マグネツト基板の周縁近辺には複数の
切目を設けたので、この切目を利用して、写真や
絵の大きさに応じて適宜マグネツト基板に挟着し
て容易に且つ位置ずれのない確実な固定ができ
る。さらに、カバー体に設けた切目を前記マグネ
ツト基板に設けた切目に挿入して固定したので、
マグネツト基板の裏面に折込まれる折込み部がな
く、マグネツト基板を磁性体に確実に吸着させる
ことができる。

実施例の説明 以下、実施例として示した図面について説明す
る。

第１図は本考案品のカバー体を開いて示した斜
視図である。１はマグネツト基板で、柔軟なゴム
板又はプラスチツク基板にハードフエライト等の
強磁性紛末を混入し、着磁したものである。強磁
性紛末の混入状態により、着磁に異方性と等方性
の区別ができるが、本考案のマグネツト基板では
いずれもよく、特に裏面側が吸着面として磁性体
へ吸着できるように設ければよい。１ａは表面処
理した表面層、２は切目で、マグネツト基板１１
の周縁近辺に複数個設けた。この切目２は両端円
孔部２ａ間の折曲線２ｂを結んで舌片を形成する
弯曲線となつている。３は透孔部で、マグネツト
基板の中央部で貫通している。

４はカバー体で、透明なプラスチツク板を用い、
一端縁をマグネツト基板１の端縁で溶着固定する
と共にマグネツト基板１に設けた切目２に挿入可
能な切目４ａを有している。５は写真等の被表示
物を示す。

本考案は、柔軟なマグネツト基板を用いたの
で、磁性体で構成された壁面や黒板、家具、机等
の側面へ自由に吸着させて写真や絵その他の被表
示物を展示や陳列することができる。柔軟である
ので、自動車の車体や若干弯曲した面にも沿つて
吸着が可能である。マグネツト基板１の表面は着
色その他の表面処理をした表面層１ａとなつてい
るので、被表示物の大きさに応じて縁取りの作用
をするよう利用できる。被表示物５は基板の切目
２と基板１間に挟着することで固定される。切目
２の両端は円孔部２ａとして、舌片が折曲線２ｂ
により開閉するのに便利で、且つ裂け目が生じな
いようになつている。

この切目２はマグネツト基板１の両端縁で互い
に対向した形で複数個設けてあるので、被表示物
の大きさに応じて、切目を選択して挟着できる。
被表示物５がマグネツト基板１に固定された表面
をカバー体４で被覆することにより、写真等の被
表示物５の表面を保護でき、又、透明板を通して
目視できるので、おもむきを添えることとなる。

第２図は、切目２へカバー体４の切目４ａを挿
入して被表示物５を被覆すると共に固定した状態
を示す。この場合、カバー体の他端が裏面側へ折
込まれる折込部がないので、マグネツト基板の吸
着時に便利である。

第３図はカバー体４の切目４ａを被表示物５と
共に挟み込んだ状態の断面を示した縦断面図であ
る。

考案の効果 本考案は上記のような構成をとつたので、マグ
ネツト基板によつて、壁面や黒板その他磁性体で
構成された面に容易に吸着支持することができる
ので、展示や陳列に便宜である。又、柔軟なマグ
ネツト基板に複数個切目があるので、被表示物を
挟着固定でき、取付け、取外しが容易であると共
に被表示物の大きさに応じて選択して挟着状態を
確実とすることができる。さらに、被表示物はマ
グネツト基板の大きさを適宜選択することによ
り、表面層で縁取りして表示され、従来のように
縁枠を必要とせず、全体として、薄型にすること
ができ、使い勝手がよい。

又、表面はカバー体で覆われているので、写真
や絵等を保護でき、陳列効果をあげることがで
き、さらに前記カバー体は切目を設け、その切目
がマグネツト基板に設けた切目に挿入可能とした
ので、カバー体の一端縁にマグネツト基板の裏面
側へ折り込む折込部を設ける必要がなく、マグネ
ツト基板を磁性体に確実に吸着させる等種々の効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案品のカバー体を開いて示した斜
視図、第２図は被表示物を固定した状態を示す斜
視図、第３図は同縦断面図である。 １……マグネツト基板、１ａ……表面層、２…
…切目、３……透孔部、４……カバー体、４ａ…
…切目、５……被表示物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柔軟なマグネツト基板の一面を着色その他表面
   処理した表面層と、前記マグネツト基板の周縁近
   辺に複数個設けた切目と、前記マグネツト基板を
   打抜いた透孔部と、前記切目に挟んで表面上に固
   定した写真や絵その他の被表示物と、この被表示
   物の上を覆うように設けた透明又は半透明のカバ
   ー体とからなり、このカバー体にはマグネツト基
   板の切目に挿入できる切目を設けたことを特徴と
   する柔軟なマグネツト基板利用の表示板。