JPH03281219A - ２軸配向ポリエステルフイルム及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は２軸配向ポリエステルフィルムに関し、更に詳
しくは、強力に優れ、かっスＩＪ　ソｌ−ＰＩ等の加Ｉ
ユ特性をも優れた２軸配向ポリエステルフィルム及びそ
の製造方法に関するものである。

（従来の技術） 例えば、特公昭６５　４０９２９　’ｊなどで知られる
ように、従来より２軸配向ポリエステルフィルムは、オ
ーディオ、ビデオ等の磁気記録媒体のベースフィルムと
して使われる。

しかしながら、かかる２軸配向ポリエステルフィルトは
、ベースフィルム生産時、例えば、広［１１のロールか
ら幾つかのロールにスリットする場合、又はテンターで
クリップ等に把楯されていた端部をスリットする場合、
また、磁気テープｆＩＪ造時、例えば広ｒｌ］のロール
に磁性層を塗布後、市販のテープの巾にスリットする場
合のスリット性が必ずしも良好であるとはいえず、スリ
ット時のロール端面にフィルムの耳立ちが起こったり、
切り［１がケバ立った状態になったりしてベースフィル
ム生産時の生産性を低下させたり、磁気テープに加工す
る際の収率を落としたり、また、スリットの際のフィル
ムのけずれ粉がロール内に入り、ドロ。

プアウトの原因となったりする。更に近年、ビデオデツ
キ等の小型軽量化に伴い、ベースフィルムの薄膜化が髪
求されており、このためフィルムの長手方向の強力を増
加させると、−・般的には、スリット性が悪化する傾向
を示す。このため、長子方向の強力の高い薄膜フィルム
においては、良好なスリット性が要望されていた。

（発明が解決しようとする課題） フィルムの長手方向の強力向上に伴うスリット性の悪化
を改善し、強力に優れ、かつスリット性等の加工性の優
れたフィルムを提供せんとするものである。

（課題を解決するための手段） 発明者らは、フィルムのスリット性がフィルムの１１１
方向の強度に関係すると考え、巾方向に切りだしたフィ
ルム試片の応力歪曲線を測定した結果、ある特定の形杖
を有する応力・歪曲線の場合に良好なスリット性が得ら
れること、また通常、磁気テープ用ベースフィルム用途
として薄膜フィルムを製造するため、長手方向の強力を
増加させることが必要であるが、公知のプロセスによっ
て長手方向の強力を増加させると、」１記の特定の応力
・歪曲線が得られず、特定の製膜プロセスを用いると上
記の特定の応力・歪曲線が得られることを各々見出し、
本発明を提案するに到った。

即ち本発明の要旨は、 （１）　　長手方向のＦ５値が１５ｋｇ／−以りである
２軸配向フィルムにおいて、１１方向の破断強度、Ｆ５
値が次式を溝たすことを特徴とする、２軸配向ポリエス
テルフィルム及びその製造方法に存する。

ＴｓＴＤ／Ｆ５Ｔｏ　≦　２．２０　　−・・（１）（
ここで、Ｔ　Ｓ　ＴＤＮ　Ｆ　５ｔｎは各々、１］方向
に測定したフィルムの破断強度及びＦ５値である。）本
発明でいうポリエステルとはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアルキレンナフタレート等の結晶性ポリエステ
ルであり、特に限定されないが、とりわけポリエチレン
テレフタレートが適しており、なかんずく、その繰返し
単位の８０モル％以−にがエチレンテレフタレートから
なるものであり、他の共重合成分としてはイソフタル酸
、ｐ−β−オキシエトキン安息香酸、２，６−ナフタレ
ンジカルボン酸、４．４’　−ジカルボキシルジフェノ
ール、４．４’　−ジカルボキシルベンゾフェノン、ビ
ス（４−カルボキシルフェノール）エタン、アジピン酸
、セバシン酸、５−ナトリウムスルホイソフタル酸、シ
クロヘキサン−１，４−ジカルボン酸等のジカルボン酸
成分、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキ
サンジオール、ビスフェノールＡのエチレンオキサイド
付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール等のグリコール
成分、Ｐ−オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成分
等を任意に選択することができる。

５− この他、共重合成分として少量のアミド結合、ウレタン
結合、エーテル結合、カーボネート結合を含何する化合
物を含んでいてもよい。

該ポリエステルの重合法としては、芳香族ジカルボン酸
とグリコールを直接反応させるいわゆる直接重合法、芳
香族ジカルボン酸のジメチルエステルとグリコールをエ
ステル交換反応させるいわゆるエステル交換法など任意
の製造法を適用することができる。これらのポリエステ
ルには必要に応じて、滑剤等として作用する不活性微粒
子を金石させることができる。

本発明の２軸配向フィルムの長子方向に測定したＦ５値
は１５ｋｇ／ｎＪ以上である。こういった機械特性を有
する２軸配向フィルムは、いわゆる、硬くて強い（強靭
な）フィルムであり、長時間録画用のビデオテープまた
８■ビデオテープあるいは長時間録音用のオーディオテ
ープとして使用される。

本発明のフィルム、即ち、長手方向のＦ５値が１５ｋｇ
／−以」二のフィルムにおいて、１１１方向に１ｌｌｌ
６− 定した、破断強度及びＦ５値から求めた値Ｔ　５ＴＩ）
／Ｆ５工。の値は、２．２０以下であることが必要であ
り、２．００以ドであると好ましく、史に好ましくは１
．７５以ドである。

Ｔ　Ｓ　Ｔｌｌ／　Ｆ　５　ＴＤの値が２．２０以ｌ−
になると、製造した２軸配向フィルムのスリットを行う
際、フィルｌ、の耳立ちか起こったり、切り１１がケバ
立った状態になったり、磁性層を塗布後スリｙ）する場
合に、フィルムのけすれ粉が原因でドロップアウトを起
こすといった現象が極めて顕著に起こりやすくなる。こ
れは、スリットの際、カッターの刃等でフィルムが切断
される場合に局所的な降伏伸びが発生することに起因し
、ス’Ｊ　ソト端面が細かく、不連続に伸びたり、フィ
ルムが微細に千切れるために起こるものと考えられる。

Ｔ　ｓ　Ｔｎ／Ｆ５ＴＤが２．２０以下であると、こう
いった局所的な降伏伸びが起こらず、良好なスリット性
が得られる。バランスフィルム、即ち長手方向の強力と
１１１方向の強力がバランスした、長手方向・巾方向の
Ｆ５値とも１０〜１３ｋｇ／ｍＪ程度のフィルムにおい
て、Ｔ　Ｓ　ＴＤ／　Ｆ　５　Ｔｌ３の値を２．２０以
ドにするためには、フィルムの固有粘度を下げる方法が
有効であるが、本発明のように長手方向に、Ｖ：ノ、い
強力を有するようなフィルムにおいて、固自粘度を一ド
げることは、フィルムの強力を低下させたり、フィルム
の靭性を失うことにつながったりして好ましくない。こ
のため高強力、即ち長手方向Ｆ５値が１５ｋｇ／ｎ＋イ
以−■ユのフィルムにおいて、Ｔｓア、。

／　Ｆ　５　ｔｎを２．２０以ドにするためには、２軸
配向させる過程で、特定の製造方法を用いる必妥がある
。

以下に本発明のポリエステルフィルムの製造方法につい
て詳細に説明する。即ち、本発明の製造方法は、前述し
た重合方法、即ち、直接重合法、エステル交換法、なと
によって得られたポリエステルを公知の方法により溶融
押出し、シート成形した実質的に未配向のフィルムを、
横力向・縦方向の順に８０〜１３０℃の温度で２．５〜
５．０倍に逐次延伸して２軸配向フィルムとし、次いで
縦方向に１００〜１８０℃の温度で１．０５〜２．０倍
に再延伸し、１６０〜２４０℃で熱固定する方法である
。本発明では、まず未配向フィルムを横力向に延伸した
後、縦方向に延伸する横・縦延伸を行って２軸配向させ
る。この場合の延伸倍〉ネ（は、横方向及び縦方向とも
８０〜１３０℃の温度下で２．５〜５．０倍に設定され
るが、横方向と縦方向とてオニ−ｔ：倍率を相違させ、
横方向には、８０〜１００″Ｃで２．５〜４．０倍に延
伸し、縦）ｊ向には、９０〜１３０℃で３．０〜５．０
倍に延伸することが好ましい。

本発明では上記の横・縦延伸で得られた２軸配向フィル
ムを史に縦ノｊ向に再延伸するのであるが、このときの
延伸倍率は、１００〜１８０℃の温度ドで、１．０５〜
２．０倍、好ましくは、１２０〜１６０℃の温度下で１
．０５〜１．５０倍に設定される。ぞして、この縦方向
に再延伸されたフィルムは、熱固定のために温度１６０
〜２４０℃、好ましくは、２００〜２２０℃で熱処理さ
れる。

処理峙間は２〜３秒が好ましい。この熱処理は士。

記のｉＱ：　延伸フィルムの両端をクリップで把持して
一 行うが、幅方向には弛緩状態であってもよい。こういっ
た横延伸・縦延伸、次いでｌＩＴ縦妊伸といったいわば
２段縦延伸プロセスを用いることによって、長手方向の
Ｆ５値を１５ｋｇ／−にし、かつ、［１］方向の破断強
度、Ｆ５値から求められる、Ｔ　Ｓ　ＴＤ／　Ｆ　５　
ＴＤの値を２．２０以ド・にすることができる。

（実施例） 以下に本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発
明は、これらの実施例に限定されるものではない。フィ
ルムの各物性の測定方法は以ドのとおりである。

（１）　　破断強度、Ｆ５値 東洋ボールドウィン社製テンシロンＵＴＭ−ｎ−５００
型を使用し、２３℃、６５％ＲＨの条件ドで測定した。

ここでいう破断強度とは、引張試験を行った際の試料破
断時の応力の値を試験前の試料の断面積で除した、中位
断面積当りの応力の値を意味し、またＦ５値は試料５％
伸長時の（１１１断面積当りの応力を意味する。

　１０− 巾方向の破断強度及びＦ５値は、測定するフィルムを長
平方向（以下Ｍ＋）と略す。）　１０　ｍＶ１ｒ１１方
向（長手方向と鉛直をなす方向、以ドＴＤと略す。）１
５０ｍｍの長方形に切り、チャック間１００　ｍｆｆ１
にして引張速度１００％／分で引張試験を行い、求めた
値である。

■　スリット性 スリット性は、２軸配向を１ｆったフィルムをスリット
して、巻き取ったロールの端面を目視によって判定した
。ロール端面にケバ立ちゃスリットによるしわなどがな
いものを良好なものとし、１〜４の４ランクで判定した
。

実施例１ 固有粘度０．６０のポリエチレンテレフタレートのペレ
ットを１−分に乾燥した後、押出し機によって供給して
、温度２８０℃で溶融押出し、これを３０℃に冷却され
たドラムに接触させて冷却固化し、厚み１６０μの未配
向フィルムを得た。次にこの未配向フィルムを温度９０
℃で横方向に３．３倍延伸し、続いて９５℃の温度で縦
方向に４６３倍延伸して２軸配向フィルムを得た。そし
てこの２軸配向フィルムを、更に１３０℃の温度で縦方
向に１．０５倍再延伸して、２１０℃、２秒間の熱固定
処理を施し、冷却してフィルムを右取り、実施例１のフ
イルノ・（厚み１０μ）を得た。

得られた２軸配向フィルムの特性を第１表に示す。

この表から明らかなように得られたフィルムは、長手方
向の強力が高く、スリット性も良好であった。

実施例２ 実施例１と同様の方法で得た未配向フィルムを温度９０
℃で横方向に３．３倍延伸し、続いて９５℃の温度で縦
方向に４．５倍延伸して２軸配向フィルムを得た。そし
て、この２軸配向フィルムを、更・に１３０℃の温度で
縦方向に１．１０倍再延伸して、２１０℃、２秒間の熱
固定処理を施し、冷却して巻取り、実施例２のフィルム
（厚み９．５μ）を得た。得られた２軸配向フィルムの
特性を第１表に示す。得られたフィルムは長手方向の強
力の値が高く、スリット性も良好であった、。

実施例３ 実施例１と同様の方法で得た未配向フィルムを温度９０
℃で横方向に３．３倍延伸し、続いて９５℃の温度で縦
方向に４．５倍延伸して２軸配向フィルムを得た。そし
て、この２軸配向フィルムを、更に１３０℃の温度で縦
方向に１．２５倍再延伸して、２１Ｏ℃、２秒間の熱固
定処理を施し、冷却して巻取り、実施例３のフィルム（
厚み９．５μ）を得た。得られた２軸配向フィルムの特
性゛を第１表に示す。得られたフィルムは、長手方向の
強力が極めて高く、スリット性も良好であった。

比較例１ 実施例１において、１．０５倍の再縦延伸を行なわなか
った以外は、実施例１と同様にして２軸配向フィルム（
厚み９．５μ）を得た。得られた２軸配向フィルムの特
性を第１表に示す。得られた２軸配向フィルムの長手方
向の強力の値は富かったが、良好なスリット性が得られ
なかった。

比較例２ １３一 実施例１と同様の方法で得た未配向フィルムを温度９０
℃で横方向に２．５倍延伸し、続いて９５℃の温度で縦
方向に４．８５倍延伸して２１０℃、２秒間の熱固定処
理を施し、冷却して巻き取り、２軸配向フィルム（厚み
１０μ）を得た。得られた２軸配向フィルムの特性を第
１表に示した。得られた２軸配向フィルムの長手方向の
強力の値は高かったが、良好なスリ・ノド性は得られな
かった。

以ド余白 　１４− 特開平３ ２８１２１９　（５） （発明の効果） 本発明によれば強力に優れ、がっス’Ｊ　ソ）性が良好
なため磁気テープ用途などに極めて有用なことがわかる
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）長手方向のＦ５値が１５ｋｇ／ｍｍ＾２以上であ
   る２軸配向フィルムにおいて、巾方向の破断強度、Ｆ５
   値が次式を満たすことを特徴とする２軸配向ポリエステ
   ルフィルム。 Ｔｓ＿Ｔ＿Ｄ／Ｆ５＿Ｔ＿Ｄ≦２．２０・・・（１）（
   ここで、Ｔｓ＿Ｔ＿Ｄ、Ｆ５＿Ｔ＿Ｄは各々、巾方向に
   測定したフィルムの破断強度及びＦ５値である。）（２
   ）２軸配向フィルムが実質的に未配向のフィルムを横・
   縦の順に８０〜１３０℃で２．５〜５．０倍逐次延伸し
   た後、次いで１００〜１８０℃で１．０５〜２．００倍
   再縦延伸し、しかる後に１６０〜２４０℃で熱固定され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の２
   軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。