JPH0326974Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は車両用ドアロツクの取付構造に関す
るものである。

［従来技術］ 従来における自動車のドアロツクは、例えば、
第９図から第１２図に示す如くロツク本体１０１
のベースプレート１０３に、アウトサイドレバー
１０５、キーレバー１０７、オープンレバー１０
６がそれぞれ取付けられ、また、ベースプレート
１０３から立上がる立上りプレート部１０９に
は、インサイドハンドル１１１と連結のインサイ
ドレバー１１３とロツクノブ１１５と連結のノブ
レバー１１７がそれぞれ設けられ、インサイドレ
バー１１３はアウトサイドレバー１０５に、ノブ
レバー１１７はキーレバー１０７にそれぞれ連繋
した構造となつている。このような構造をとるも
のに、例えば、山海堂発行の自動車工学全書第13
巻「乗用車の車体」第131頁に記載されている。

［考案が解決しようとする問題点］ かかる構成のドアロツク１１９において、ロツ
ク本体１０１はドア１２１のインナパネル１２３
とアウタパネル１２５をつなぐ側方パネル部１２
７に取付けビス等の固定具１２９によつて固定支
持されている。反面、立上りプレート部１０９は
ベースプレート１０３から立上がる形状のため、
立上り部位にビード等の補強部を設けて剛性の確
保を図つている。この剛性のエリアは立上り部位
のみでレバー１１３・１１７が取付けられた先端
部までは及んでいないために、例えば、インサイ
ドハンドル１１１による強制操作時等に該インサ
イドレバー１１３の取付部に大きな負荷が入力さ
れると立上りプレート部１０９に変形が起きるよ
うになる。立上りプレート部１０９に変形が起き
ると円滑な作動が期待できず操作性に影響がでた
り、場合によつては操作機能を損う等の問題があ
つた。

そこで、この考案は、ドアの補強機能と合せて
立上りプレート部に変形が起きることがないドア
ロツクの取付構造を提供することを目的としてい
る。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、この考案にあつて
は、ロツク本体のベースプレートに形成された立
上りプレート部に、操作機構と連動連繋の作動レ
バーを備え、サイドドアの内部に取付けられるド
アロツクにおいて、前記ロツク本体を、前記サイ
ドドアのインナパネルから一体に屈曲された側方
パネル部に固着する一方、立上りプレート部を、
該プレート部と対向し合う前記インナパネルに固
着してある。

［実施例］ 以下、第１図から第７図の図面を参照しながら
この考案の一実施例を詳細に説明する。

図中１はドアロツクを示しており、ロツク本体
３のベースプレート５には、操作機構を構成する
アウトサイドレバー７、キーレバー９、オープン
レバー１１等が組付けられ、オープンレバー１１
は、噛合機構を構成しかつ閉扉時ストライカに噛
み合うラツチ１３の回動を係止するポール（図示
略）と連結している。また、アウトサイドレバー
７とキーレバー９は、該キーレバー９が施錠位置
の時にアウトサイドレバー７又は後述するインサ
イドレバー１５を操作してもオープンレバー１１
に対して空振りするサブレバー１７が連結されて
いる。

一方、ベースプレート５からほぼ直角に立上が
る立上りプレート部１９には、インサイドハンド
ル２１に連結されたインサイドレバー１５とロツ
クノブ２３に連結されたノブレバー２５等から成
る作動レバーが取付けられている。インサイドレ
バー１５はアウトサイドレバー７と、ノブレバー
２５はキーレバー９とそれぞれ連繋し、インサイ
ドレバー１５及びノブレバー２５の取付部２７・
２７は、段付き円筒状をなし内側に雌ネジ部が形
成されたハトメ２９によつて回動自在に枢支され
ている。なお、４５はアウトサイドレバー７に連
結されたアウトサイドハンドル、４７はキーレバ
ー９に連結されたキーシリンダをそれぞれ示して
いる。

このように構成されたドアロツク１をドア３１
に取付けるには、ロツク本体３に設けられた３個
所の取付孔３３にドア３１の側方パネル部３５か
ら貫通した取付けビス等の固定具３７を螺合す
る。この時、立上りプレート部１９はドア３１の
インナパネル３９と対向し合うようになるから、
インサイドレバー１５の取付部２７とノブレバー
２５の取付部２７にビス等の固定具４１を螺合す
る。この時、インナパネル３９と立上りプレート
部１９の間にブツシユ４３をそれぞれ介装し、イ
ンナパネル３９と立上りプレート部１９の間隙を
所定量確保してある。

なお、立上りプレート部１９の取付手段は固定
具４１にかえて、第８図に示す如くドア３１のイ
ンナパネル３９にハトメ状に突起部４４を形成
し、該突起部４４を取付部２７のハトメ２９の孔
に嵌挿する手段とすることも可能である。この場
合には、ビス等の固定具の省略が図れるようにな
る。

したがつて、ロツク本体３はドア３１の側方パ
ネル部３５に、立上りプレート部１９はドア３１
のインナパネル３９にそれぞれ固着されるため、
インサイドレバー１５又はノブレバー２５の取付
部２７・２７に無理な負荷が加わつてもインナパ
ネル３９と一緒に踏んばるようになり変形は起き
なくなる。また、ドアロツク１は、軽衝突時の入
力に対してドア３１のインナパネル３９を補強す
る補強部材となり、インナパネル３９の支持剛性
が確保される。

また、立上りプレート部１９の取付けは、各取
付部２７・２７のハトメ２９・２９を利用してい
るため取付け孔の加工が省略できるメリツトがあ
る。

［考案の効果］ 以上、説明したように、この考案のドアロツク
の取付構造によれば、立上りプレート部の変形を
防ぐことができるためドアロツクの操作性を良好
に確保することができ、しかも、ドアパネルの支
持剛性の向上が図れるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のドアロツクの斜視図、第２
図はドアに実施した状態の斜視図、第３図はドア
ロツクの正面図、第４図は同上の側面図、第５図
は同上の上面図、第６図は第２図の−線断面
図、第７図は第６図の−線断面図、第８図は
別の実施例を示した第７図と同様の断面図、第９
図は従来例のドアロツク斜視図、第１０図は従来
例の第２図と同様の斜視図、第１１図は第１０図
のXI−XI線断面図、第１２図はドアロツクの背面
図である。 主要な図面符号の説明、１……ドアロツク、３
……ロツク本体、１９……立上りプレート部、１
５，２５……インサイドレバー、ノブレバー（作
動レバー）、３５，３９……側方パネル部・イン
ナパネル（車体パネル）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロツク本体のベースプレートに形成された立上
   りプレート部に、操作機構と連動連繋の作動レバ
   ーを備え、サイドドアの内部に取付けられるドア
   ロツクにおいて、前記ロツク本体を、前記サイド
   ドアのインナパネルから一体に屈曲された側方パ
   ネル部に固着する一方、立上りプレート部を、該
   プレート部と対向し合う前記インナパネルに固着
   したことを特徴とする車両用ドアロツクの取付構
   造。