JPH0326284Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば自動車の吸排気系統に用いら
れる弁を駆動するアクチユエータのロツドのスト
ツパー構造に関する。

（従来の技術） 従来、この種バルブを開閉駆動するアクチユエ
ータ１は、第３図及び第４図に示されるように、
該アクチユエータに一体連結された略Ｌ字形のブ
ラケツト２を介して、弁本体３のアルミ製上面に
ネジ等４で固定されていた。この場合において、
弁本体３に対するアクチユエータ１の取付け精度
を高めるために、弁本体３の上面側縁にピン５を
突設しておき、上記ブラケツト２に穿設した透孔
２ａとピン５とを一致させるようにして、アクチ
ユエータの取付け精度を出していた。

このようにして弁本体３に固定されたアクチユ
エータ１のロツド６の自由端は、リンクピン７を
介して弁本体側のシヤフト８に軸支せしめられた
レバー９の自由端にピン結合されており、アクチ
ユエータ１の作動によつてロツド６を図面におい
て左右へストロークさせれば、シヤフト８の回転
運動に変換できる構造となつていた。而して、シ
ヤフト８の反対端には弁本体３内部のポートを開
閉するバタフライ弁（図示せず）が設けられてお
り、しかもこの従来例にあつては、シヤフト８の
過度なな回転によつてバタフライ弁とポート壁面
との接触面圧が必要以上に上がつてバタフライ弁
が破損するのを防止するため、弁本体の上面であ
つて前記レバー９の近傍位置には、バタフライ弁
の開閉度すなわちシヤフト８の回転角αを規制す
るためのピン状のストツパー１０が突設されてい
た。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の上記したアクチユエータ
ロツドのストツパー構造によると、ストツパー１
０を支持している弁本体３の上面部３ａが、比較
的軟質なアルミ部材からなつており、しかもその
板厚も比較的薄く形成されていたことから、、ス
トツパー１０に対する上面部３ａの支持剛性が不
足し、レバー８側からの衝撃荷重によりストツパ
ー１０が容易に変形したり破損したりする問題が
あつた。また、ストツパー１０の変形によりアク
チユエータロツドの収縮方向ストロークが過大に
なると、アクチユエータ１に内蔵されているダイ
ヤフラムの金属リテーナ（図示せず）がアクチユ
エータの内壁面と干渉して内部破損の問題を生じ
ていた。

さらに、従来例の上記した構造によると、スト
ツパー１０によつてシヤフト８の回転角αを正確
に規制し得たとしても、例えばピン５の位置決め
精度がないために、該シヤフト８に作動連結され
たロツド６のストロークの基準位置に精度が出な
い場合、すなわちアクチユエータ１とストツパー
１０との相対的位置関係が不正確な場合には、ス
トツパー１０に過負荷が作用して該ストツパーの
破損を招いたり、或いはアクチユエータ内部の破
損を生じる等の問題点があつた。

そこで本考案は、従来例の上記した問題点を解
決するためになされたもので、その目的とする処
は、アクチユエータ装着用ブラケツトの弁本体取
付け部において、位置決めピンの機能を兼備した
ストツパーピンをブラケツトと弁本体の双方で二
重に支持し得るようになすと共、単一のピンによ
つてシヤフトの回転角規制とアクチユエータの位
置決めの両要請を同時に満足できるアクチユエー
タロツドのストツパー構造を提供することにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するために、本考案は次のよ
うな構成としたことを特徴とする。弁本体にブラ
ケツトを介してアクチユエータを取付けると共
に、該アクチユエータのロツドと弁本体のシヤフ
トとをレバーを介して作動連結し、さらに上記ブ
ラケツトの弁本体取付け部において、上記シヤフ
トの回転角を規制するためのストツパーピンを、
前記ブラケツト及び弁本体によつて二重支持する
ようにしたものである。

（作用） 上記のように構成したので、アクチユエータの
位置決めとシヤフトの回転角規制を兼用するスト
ツパーピンの支持強度が増大して、該ストツパー
ピンの変形または破損を生じることがなく、また
アクチユエータロツドの過大なストロークによる
アクチユエータ内部の破損も生じることがない。
更に単一のピンによつてアクチユエータの位置決
めとレバーのストツプ位置規制とを同時に達成で
きるため、弁本体やアクチユエータの内部機構を
安全に保護できる。

（実施例） 以下に、本考案を図示の一実施例に基づいて説
明する。第１図は本考案に係るアクチユエータロ
ツドのストツパー構造の一実施例を示す要部断面
図、第２図は同平面図である。

第１図及び第２図において、従来例と同一の構
成要素については同一の符号を付して説明する
と、アクチユエータ１は略Ｌ字形のブラケツト２
を介して弁本体３の上面部３ａにネジ４等によつ
て固着されており、しかも該ブラケツト２の弁本
体取付け部には、弁本体の上面部３ａに突設され
たストツパーピン１１を嵌合させるための透孔２
ｂが貫通状に形成されている。この場合におい
て、前記ストツパーピン１１はブラケツト２と弁
本体３の双方によつて二重に支持され、ストツパ
ーピン１１の支持強度は大幅に増大している。

６はアクチユエータ１の伸縮ロツドで、その自
由端はレバー９の一端にピン結合されている。一
方、レバー９の他端は円周方向の角度ガタを生じ
ないように、リンクピン７を介して弁本体３のシ
ヤフト８に連結され、アクチユエータ１を作動さ
せてロツド６を左右へストロークさせれば、弁本
体３のシヤフト８が回動するようになつている。

而して、ブラケツト２の透孔２ｂより突出する
ストツパーピン１１は、リンクピン７を支点とし
て回転するレバー９の自由端が描く円周線に対し
て半径方向内方に位置しており、ロツド６の収縮
方向ストローク時にレバー９がシヤフト８と同期
して時計方向へ回転すると、レバー８の自由端は
ストツパーピン１１と当接して、それ以上の回転
を規制されるので、シヤフト８の回転角βを一定
に保持できる。

（考案の効果） 本考案は以上の構成及び作用から成るもので、
ストツパーピンの二重支持構造を採用することに
より、ストツパーピンの支持剛性を増大させたの
で、ストツパーピンの変形や破損を防止し得てシ
ヤフトの回転角（すなわち弁の開閉度）を精度よ
く制御できるばかりかアクチユエータの内部機構
を安全に保持できる。また、単一のストツパーピ
ンによつてアクチユエータの位置決めとレバーの
ストツプ位置を規制するため、シヤフトの回転角
を一層正確に制御し得て、弁本体やアクチユエー
タの内部機構の保護がより完全となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るアクチユエータロツドの
ストツパー構造の一実施例を示す要部断面図、第
２図は同平面図、第３図は従来のアクチユエータ
の取付け構造を示す要部断面図、第４図は同平面
図である。 符号の説明、１…アクチユエータ、２…ブラケ
ツト、２ｂ…透孔、３…弁本体、６…ロツド、７
…リンクピン、８…シヤフト、９…レバー、１１
…ストツパーピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁本体にブラケツトを介してアクチユエータを
   取付けると共に、該アクチユエータのロツドと弁
   本体のシヤフトとをレバーを介して作動連結し、
   さらに上記ブラケツトの弁本体取付け部におい
   て、上記シヤフトの回転角を規制するためのスト
   ツパーピンを、前記ブラケツト及び弁本体によつ
   て二重支持することを特徴とするアクチユエータ
   ロツドのストツパー構造。