JPH03261689A - 長期無臭性肥料 - Google Patents

長期無臭性肥料

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JPH03261689A
JPH03261689A JP5666590A JP5666590A JPH03261689A JP H03261689 A JPH03261689 A JP H03261689A JP 5666590 A JP5666590 A JP 5666590A JP 5666590 A JP5666590 A JP 5666590A JP H03261689 A JPH03261689 A JP H03261689A
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organic fertilizer
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odorless
fertilizer
preservative
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Yukio Inaba
稲葉 悠紀夫
Kameo Kataura
片浦 亀生
Hideo Yamazaki
山崎 英雄
Yurio Hidaka
日高 百合男
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] この発明は、殺菌剤または防腐剤をそのままで、あるい
はまた、該殺菌剤または防腐剤を特定の成分組成のr籾
殻の燻炭化物」に添加または付着した後に、有機質肥料
と配合してなる長期無臭性肥料に関する。更に詳しくは
、窒素化合物の分解および/または醗酵を促進する菌を
不活性化しうる化合物からなる殺菌剤または防腐剤と、
鶏糞、油粕等の有機質肥料とを、あるいはまた、籾殻を
不活性ガス雰囲気で加熱処理し、次いで、アルカリ水溶
液に浸漬処理して無臭化したr籾殻の燻炭化物」に前記
の殺菌剤または防腐剤を添加または付着したものと、鶏
糞、油粕等の有機質肥料とを配合してなる、長期間に亙
って無臭性を有する有機質肥料に関する。
この発明によれば、鶏糞、油粕等の有機質肥料が短期間
で急激に分解・醗酵して不快な臭気を発生することを実
質的に防止し得る肥料を提供することができるので、そ
の使用に際して、好適な環境を長期間に亙って維持する
ことができるものである。
〔従来技術の説明] 近年、生活環境面での悪臭の発生の問題がクロズアップ
されてきている。例えば、市販の有機質肥料(鶏糞、油
粕等)は、長期間に亙って植物等に養分を保持し生育さ
せることができるが、そのプランタ−1家庭菜園、田畑
等への施肥に際しては臭いがひどいこと、また、集中化
されているものの養鶏場、養豚場等の糞尿臭の拡散等に
よる近隣への影響などが挙げられ、一般市民がより快適
な環境を求める傾向も強くなっているので、これらの悪
臭公害の発生に対する苦情件数は、増加の1頃向にある
一方、籾殻は、外殻が硬い珪素組織に覆われているため
に、従来は、農業経営上無用の廃棄物として焼却するか
、燻炭に焼き苗代用に着用するか、あるいはまた商品包
装の際のクツション材として使う以外、用途の無いもの
であった。しかも、近年、農業の構造改善事業の進歩に
伴い、ライスセンターやカントリーエレベータ−等の設
置が進み、米殻の乾燥調製が集中的に処理されるように
なった。このために、農業排棄物の籾殻も集中的に大量
に排出することとなり、公害の発生源ともなって、その
処置に苦しんでいたのである。
そこで、大量に存在し、且つ、安価に人手できる籾殻を
有効利用せんとして、前述したような用途以外にも種々
の用途開発がなされ、その−例として、籾殻を脱臭剤や
吸着剤として使用する方法が種々提案されている(特開
昭第51−128688号公報、特開昭第49−645
90号公報、特開昭第47−22398号公報など)。
しかしながら、これら特許公報に開示されている公知の
脱臭剤や吸着剤は、燻炭化による炭素分が40〜50重
量%、そして灰分が30〜40重量%の割合で含有され
たr籾殻の燻炭化物」含有の脱臭剤や吸着剤であり、し
かも、その比表面積が3rd/g程度しかなく、鶏糞、
油粕等の有機質肥料の、例えば、プランタ−1家庭菜園
、田畑等への施肥に際して、これら公知の脱臭剤や吸着
剤を一緒に添加した場合、前記有機質肥料の有するアン
モニア腐敗臭に対する消臭効果が必ずしも満足のいくも
のでなく、臭いの拡散による生活環境の悪化などが問題
であった。
そこで、この発明者らは、先に特願平第1−18037
7号明細書において、籾殻を不活性ガス雰囲気で加熱処
理して燻炭化し、次いで、アルカリ水溶液に浸漬処理し
て無臭化することによって製造された、籾殻の燻炭化物
である「消臭剤jと有機質肥料とを含有してなる無臭有
機質肥料を提案した。
しかし、前記の「消臭剤」は、鶏糞、油粕等の有機質肥
料の有するアンモニア腐敗臭などの初期臭に対しては、
その高い吸着能により優れた消臭効果を示すものの、該
有機質肥料を長期間放置した場合に該有機質肥料の分解
・醗酵によって発生する不快臭(異臭)に対しては、そ
の消臭効果が必ずしも十分とは言えなかった。
従って、前記の無臭有機質肥料は、その無臭状態の長期
(少なくとも30日程度以上)持続性において問題があ
り、該無臭有機質肥料を、例えば、プランタ−1家庭菜
園、田畑等に施肥した後、長期間無臭状態に維持するた
めには、前記有機質肥料に対する前記「消臭剤jの配合
比を相当大きくしなければならず不経済である一方、前
記有機質肥料への前記「消臭剤jの配合を経済ベースで
行えば、前記無臭有機質肥料の前記プランタ−1家庭菜
園、田畑等への施肥後において、前記有機質肥料の分解
・醗酵により発生する不快臭のために再び生活環境の悪
化を招くなどの問題があったのである。
〔解決しようとする問題点] この発明者らが特願平第1−180377号明細書にお
いて先に提案したr無臭有機質肥料」は、前述のように
、その無臭状態の長期持続性において必ずしも満足のい
くものではないという問題があったが、そのような問題
を解消した(すなわち、有機質肥料の分解・醗酵により
発生ずる不快臭を除去し、その使用に際して好適な生活
環境を長期間に亙って維持できる)長期無臭性肥料の開
発が強く求められていた。
そこで、この発明の目的は、鶏糞、油粕等の有機質肥料
が有するアンモニア腐敗臭などの初期臭を極めて効果的
に除去することができると共に、前記有機質肥料の、プ
ランタ−1家庭菜園、田畑等への施肥後における前記有
@質肥料の短期間での分解・醗酵による不快な臭気の発
生を防止することができ、前記有機質肥料の施肥に際し
て、臭いの拡散による生活環境の悪化などを長期間に亙
って防止できる無臭の有機質肥料を提供しようとするも
のである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、天然有機質肥料に、窒素化合物の分解菌お
よび/または醗酵菌を不活性化しうる化合物からなる殺
菌剤または防腐剤が、該天然有機質肥料100重量部当
たり0.001〜0.5重量部の割合で配合されている
長期無臭性肥料に関する。
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
以下、この発明の有機質肥料を主成分とする長期無臭性
肥料について、さらに詳しく説明する。
この発明において使用される有機質肥料としては、アン
モニア腐敗臭などの特異臭を有する天然有機質肥料であ
り、例えば、動物性有機質肥料、植物性有機質肥料、人
糞尿、生鶏糞等の家畜糞尿、醗酵載置肥料、粗大有機物
および市販の有機質肥料などが挙げられる。さらに、動
物性有機質肥料としては、例えば、肉骨粉、生骨粉、蒸
製骨粉等の骨粉、魚鱗、カニ殻粉末、エビ殻粉末、ウニ
殻粉末等の魚廃物加工肥料、魚粕粉末、魚荒粕粉末、蒸
製皮革粉、蒸製毛粉、載皿などが挙げられ、植物性有機
質肥料としては、例えば、大豆油粕粉末、菜種油粕粉末
、綿実油粕粉末、落花生油粕粉末、米糠油粕、醤油油粕
粉末などが挙げられる。また、粗大有機物としては、例
えば、生薬、厩肥、堆肥、野菜屑、動物内臓などが挙げ
られる。この発明においては、特に、生鶏糞等の家畜糞
尿および鶏糞、11Eグリンピー、フミグリーン、醗酵
油粕、レハートルフなど一般園芸用として市販されてい
る特異臭を有する有機質肥料の使用が好ましい。
また、この発明において使用される殺菌剤または防腐剤
としては、前記の天然有機質肥料類に含まれる窒素化合
物の分解菌および/または醗酵菌を不活性化し、アンモ
ニア等の発生を抑制する効果を有しうる化合物からなる
ものであり、特に、P−クミルフェノール、p−ノニル
フェノール、0−フェニルフェノール等、芳香族炭化水
素基や脂肪族飽和炭化水素基などの置換基を有するフェ
ノール系化合物、塩化ベンザルコニウムなどのベンザル
コニウム塩系化合物を、最も好適なものとして挙げるこ
とができる。
前記の殺菌剤または防腐剤としては、前述のフェノール
系化合物、ベンザルコニウム塩系化合物の他に、その他
の殺菌剤(例えば、ジメチルスルホキシド、酢酸、イタ
コン酸、エピクロルヒドリン、ソルビン酸、ジフェニル
エーテル、アスコルビン酸と硫酸第1鉄との混合物、ジ
クロロベンゼン、重炭酸ソーダと硫酸第1鉄との混合物
、ジフェニールなどの殺菌剤)、あるいは、その他の防
腐剤(例えば、安息香酸、サルチル酸、安息香酸ナトリ
ウム、ソルビン酸カリウム、p−ヒドロオキシ安息香酸
ブチル、P−ヒドロオキシ安息香酸イソブチル、p−ヒ
ドロオキシ安息香酸エチル、p−ヒドロオキシ安息香酸
イソプロピル、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸
ナトリウム、レゾルシン、イソプロピルアルコールなど
の防腐剤)を使用することもできるが、前述のrその他
の殺菌剤」またはVその他の防腐剤」は、この発明では
、前記有機質肥料類の急激な分解・醗酵を抑制する効果
において必ずしも充分ではなく、例えば、前述のフェノ
ール系化合物、ベンザルコニウム塩系化合物などと、少
い使用量割合で併用できる程度である。
この発明における長期無臭性肥料は、前記有機質肥料の
種類、前記有機質肥料中の悪臭成分の種類や初期濃度、
前記殺菌剤または防腐剤と前記有機質肥料との配合方法
などを勘案して決められた「前記殺菌剤または防腐剤と
前記有機質肥料との配合比」を有するものであるべきで
あり、−概に言うことはできないが、前記有機質肥料1
00重量部当たり、前記殺菌剤または防腐剤がO,OO
1〜0.5重量部、好ましくは0.005〜0,1重量
部配合されたものであるのが良い。
さらに、この発明における長期無臭性肥料は、前記「殺
菌剤または防腐剤が添加または付着された消臭剤J (
以下、「消臭剤混合物」という)と前記有機質肥料とを
含有してなる肥料であっても良い。この場合、前記消臭
剤混合物と前記有機譬肥料とを配合する割合は、前記有
機質肥料の種類、前記有機質肥料中の悪臭成分の種類や
初期濃度、前記消臭剤混合物と前記有機質肥料との配合
方法などによって異なるものであり、実際には、前記消
臭剤混合物と前記有機質肥料との配合に際して、これら
の要因を勘案して決めるべきであるが、この場合も、概
ね前記有機質肥料に対する前記殺菌剤または防腐剤の配
合割合が前述のようになるようにして、前記消臭剤混合
物と前記有機質肥料とを配合することが好ましい。
その消臭剤としては、籾殻を不活性ガス雰囲気下で約2
00〜700℃の高温に加熱して、籾殻を燻炭化した後
、その燻炭化物をアルカリ水溶液で浸漬処理し、次いで
中性の洗浄水で充分に水洗することにより製造され、炭
素分含有量が55〜80重景%、灰分含有量が1〜20
重景%、そして、比表面積が4〜100rrr/gであ
るとともに、10〜40重景倍の中性の水で数回洗浄し
た際の洗浄液のpH(Iが6.0〜8.5程度であり、
さらに、その製法および物性の詳細が、この発明者らが
先に提案した特願乎第1−180377号明細書に記載
されてたものである籾殻の燻炭化物が、脱臭効果の点に
おいて最適である。
さらには、前記の殺菌剤または防腐剤の前記消臭剤への
添加または付着量は、前記消臭剤と前記有機質肥料との
配合割合によって適宜変える必要があり、−概には言え
ないが、前記消臭剤に対して10〜5000重量ppm
、好ましくは100〜3000重量ppm程度の割合で
あるのが望ましい。
なお、この発明では、殺菌剤または防腐剤の適当量が添
加または付着されている消臭剤(消臭剤混合物)と有機
質肥料とが含有されてなる肥料が特に好ましい。
次に、この発明における長期無臭性肥料の調製に際して
、前記殺菌剤または防腐剤を前記有機質肥料と直接配合
する方法としては、前記殺菌剤または防腐剤を市販品の
状態でそのまま前記有機質肥料に配合しても良いが、メ
タノール、エタノール、プロパツールなどのアルコール
類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素溶媒、メ
チルケトン、エチルケトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類などの有機溶媒、または、水、水とアルコール
との混合溶媒などの水系溶媒に均一に溶解した希釈液と
して、前記有機質肥料に配合するのが、前記殺菌剤また
は防腐剤の前記有機質肥料への均一な配合のためにはよ
り好ましい。
また、この発明の長期無臭性肥料の調製において、前記
殺菌剤または防腐剤を前記消臭剤に一旦添加または付着
した後に前記有機質肥料と配合する場合、前記消臭剤に
、前記の殺菌剤または防腐剤を含浸または付着する方法
は、例えば、前記の殺菌剤または防腐剤が、前記の有機
溶媒や水系溶媒に均一に溶解している溶液に前記消臭剤
を浸漬して、その後、取り出して乾燥する方法を好適に
挙げることができる。この場合、前記の殺菌剤または防
腐剤溶液は、その殺菌剤または防腐剤の濃度が0.5〜
5.0重量%程度であるのが好ましい。
なお、この発明における前記消臭剤混合物と前記有機質
肥料とが含有されている長期無臭性肥料は、前記消臭剤
混合物と前記有機質肥料とを、前述したような配合割合
で単に配合したものに止まらず、さらに、それを造粒成
形して粒状にしたものであっても良い。
〔実施例〕
以下に、実施例および比較例を示し、この発明をさらに
詳しく説明するが、これらは、この発明を何ら限定する
ものではない。
なお、各実験例および比較実験例において、殺菌剤また
は防腐剤もしくは消臭剤混合物と有機質肥料との混合物
の臭気の状態は、6段階臭気強度表示法に基づき、7名
の専門パネルによる官能評価試験の結果として、次に示
す各ランク値に従って第1表に示した。
0:臭気まったくなし 1:極めて弱い臭気あり 2:ややわずかに臭う 3:少し臭いあり 4:かなり臭いあり 5:強い臭気あり 実施例1 シリコンゴム栓付きの細口瓶(容量IE)を用意した。
このシリコンゴム栓は、第1図に示されるように、その
中央部をガラス管(8mmΦ)とその先端に接続された
ゴム管から成るガス採取用の導管が貫通しており、さら
に、前記ゴム管の先端にスクリューコックが取り付けら
れたものから成っていた。
そこで、前記シリコンゴム栓付き細口瓶に生鶏糞log
を入れ、さらに、防腐剤の塩化ベンザルコニウム10重
量%水溶液を、生鶏糞に対して塩化ベンザルコニウム(
純分)500重量Ppmとなるような配合割合で入れ、
均一に配合して無臭有機質肥料を製造した。
実施例2 生鶏糞に対する塩化ベンザルコニウム(純分)の配合割
合を500重量ppmに代えて1000重量ppmとし
たことのほかは、実施例1と同様にして無臭有機質肥料
を製造した。
実施例3 塩化ベンザルコニウム10重量%水溶液に代えて、殺菌
剤のp−クミルフェノールの10重量%メタノール溶液
を生鶏糞と配合したことのほかは、実施例1と同様にし
て無臭有機質肥料を製造した。
実施例4 生鶏糞に対するP−クミルフェノール(純分)の配合割
合を500重量ppmに代えて1000重量ppmとし
たことのほかは、実施例3と同様にして無臭有機質肥料
を製造した。
実施例5 塩化ベンザルコニウム10重量%水溶液に代えて、殺菌
剤のp−ノニルフェノールの10重量%メタノール溶液
を生鶏糞と配合したことのほかは、実施例1と同様にし
て無臭有機質肥料を製造した。
実施例6 生鶏糞に対するp−ノニルフェノール(純分)の配合割
合を500重量ppmに代えて1000重量ppmとし
たことのほかは、実施例5と同様にして無臭有機質肥料
を製造した。
実施例7 塩化ベンザルコニウム10重量%水溶液に代えて、殺菌
剤の0−フェニルフェノールの10重量%メタノール溶
液を生鶏糞と配合したことのほかは、実施例1と同様に
して無臭有機質肥料を製造した。
実施例8 生鶏糞に対する0−フェニルフェノール(純分)の配合
割合を500重量ppmに代えて1000重量ppmと
したことのほかは、実施例7と同様にして無臭有機質肥
料を製造した。
実施例9 〔消臭剤の製造〕 電気炉(籾殻焼成用金属製内筒の容積601)に籾殻5
kgを入れ、窒素ガスパージを行って酸素ガスを除去し
、その後、継続的に窒素ガスを通しなから昇温を開始し
た。昇温速度は100″C/hで、350°Cまで昇温
し、2時間この温度に保持して前記籾殻を加熱焼成した
。その後、電気炉の加熱を止め、窒素ガスで70°Cま
で冷却し、さらに40°Cまで空冷して、特異臭を有す
る籾殻の燻炭化物3kgを得た。この籾殻の燻炭化物は
、殆ど原料の籾殻本来の形状を留めていた。
次に、この籾殻の燻炭化物の全量、すなわち、3kgを
温度50°Cに保持された恒温槽中の20重量%水酸化
ナトリウム水溶液中に1時間浸漬した後、玉網にて濾過
し、さらに前記の籾殻の燻炭化物に対し20倍重量の6
0°Cの中性の温水で7回水洗濾過を繰り返したところ
、濾液のpH値が7.1となった。そこで、玉網上の籾
殻の燻炭化物を十分に水切りした後、乾燥器に入れて、
lomnHgの減圧下に120°Cの温度で真空乾燥し
、さらに、室温まで冷却して籾殻の燻炭乾燥物、すなわ
ち、この発明の消臭剤2.1 kgを得た。
なお、この籾殻の燻炭乾燥物は、炭素分及び灰分の含有
量がそれぞれ75.41重量%及び3.32重量%、そ
して、水分含有量が1.78重量%であるとともに、比
表面積が40.7rrr/gであり、また、前記水酸化
ナトリウム水溶液による浸漬処理前の特異臭が殆ど感し
られず、無臭の消臭剤が得られたことが判った。
〔無臭有機質肥料の製造〕
実施例1と同様のシリコンゴム栓付きの細口瓶(容量I
f)を用意した。
このシリコンゴム栓付き細口瓶に有機質肥料である油粕
5gを入れ、さらに、上記によって得られた消臭剤に防
腐剤の塩化ベンザルコニウム(純分)が100重量pp
mの割合で添加されたものを、油粕に対して10重量%
となるような配合割合で入れ、均一に配合して無臭有機
質肥料を製造した。
比較例1 実施例9によって得られた消臭剤に、防腐剤の塩化ベン
ザルコニウムを添加しなかったことのほかは、実施例9
と同様にして無臭有機質肥料を製造した。
実施例10〜12 r実施例9によって得られた消臭剤に防腐剤の塩化ベン
ザルコニウム(純分)が100重量ppmの割合で添加
されたものjの油粕に対する配合割合を、10重量%に
代えて実施例10では20重量%、実施例11では30
重量%、そして実施例12では50重量%とじたことの
ほかは、実施例9と同様にして無臭有機質肥料を製造し
た。
比較例2および3 実施例9によって得られた消臭剤の油粕に対する配合割
合を、10重量%に代えて比較例2では20重量%、そ
して、比較例3では30重量%としたことのほかは、比
較例1と同様にして無臭有機質肥料を製造した。
実施例13 有機質肥料として、油粕に代えてレバートルフ5gを使
用したことのほかは、実施例9と同様にして無臭有機質
肥料を製造した。
比較例4 有機質肥料として、油粕に代えてレバートルフ5gを使
用したことのほかは、比較例1と同様にして無臭有機質
肥料を製造した。
実施例14〜16 「実施例9によって得られた消臭剤に防腐剤の塩化ベン
ザルコニウム(純分)が100重量ppmの割合で添加
されたもの1のレバートルフに対する配合割合を、10
31景%に代えて実施例14では20重量%、実施例1
5では30重量%、そして実施例16では50重量%と
したことのほかは、実施例13と同様にして無臭有機質
肥料を製造した。
実施例17 有機質肥料として、油粕に代えてフ旦グリーン5gを使
用したことのほかは、実施例9と同様にして無臭有機質
肥料を製造した。
比較例5 有機質肥料として、油粕に代えてフミグリーン5gを使
用したことのほかは、比較例1と同様にして無臭有機質
肥料を製造した。
実施例18〜20 r実施例9によって得られた消臭剤に防腐剤の塩化ベン
ザルコニウム(純分)が100重量ppmの割合で添加
されたもの1のフミグリーンに対する配合割合を、10
重量%に代えて実施例18では20M量%、実施例19
では30重量%、そして実施例20では50重量%とじ
たことのほかは、実施例17と同様にして無臭有機質肥
料を製造した。
比較例6〜8 実施例9によって得られた消臭剤のフミグリーンに対す
る配合割合を、10重量%に代えて比較例6では20重
量%、比較例7では30重量%、そして比較例8では5
0重量%としたことのほかは、比較例5と同様にして無
臭有機質肥料を製造した。
実験例1〜8(無臭有機質肥料の消臭効果試験)第1図
に示されるシリコンゴム栓付きの細口瓶(容tl l)
内において、実施例1〜8によって無臭有機質肥料を製
造した後、これら細口瓶中のガスを比相式アンモニアガ
ス検知管(ガスチック社製)にて採取し、アンモニア濃
度を測定した。
これら細口瓶中のガスを採取後、臭いが外部に出ないよ
うに直ちに、これら細口瓶にゴム栓をし、さらに、これ
ら細口瓶の導管部のスクリューコンりを締め、これら細
口瓶を密封して90日間放置した。なお、これら細口瓶
の各々について、密封してから10日経過毎にスクリュ
ーコックを開き、細口瓶中のガスを比相式アンモニアガ
ス検知管にて採取し、アンモニア濃度を測定した。細口
瓶中のガスを採取後は、直ちにスクリューコックを締め
、細口瓶を密封した。
別に空試験として、第1図に示される前記の細口瓶(容
量11)1個を用意し、これに生鶏糞10gを入れて、
直ちにこの細口瓶中のガスを比相式アンモニアガス検知
管にて採取し、アンモニア濃度を測定したところ、20
ppmであり、これを生鶏糞のアンモニア初期濃度とし
た。
この細口瓶中のガスを採取後は、直ちにスクリューコッ
クを締め、細口瓶を密封して90日間放置した。そして
、密封してから10日経過毎にスクリューコックを開き
、細口瓶中のガスを比相式アンモニアガス検知管にて採
取し、アンモニア濃度を測定すると共に、細口瓶中のガ
スを採取後は、直ちにスクリューコックを締め、細口瓶
を密封した。
一方、前記無臭有機質肥料が入った細口瓶および生鶏糞
が入った空試験用の細口瓶の各々について、前記無臭有
機質肥料の製造直後もしくは生鶏糞を入れた直後、およ
び密封してから30日経過毎に、前述した要領で臭気の
状態も測定した。
そこで、アンモニア濃度ならびに臭気の状態の経時変化
を、第1表に示し、さらに、アンモニアの濃度の変化と
時間(日)との関係を、第2図に示す。
実験例9〜20(無臭有機質肥料の消臭効果試験)第1
図に示されるシリコンゴム栓付きの細口瓶(容量If)
内において、実施例9〜20によって無臭有機質肥料を
製造した後、臭いが外部に出ないように直ちに、これら
細口瓶にゴム栓をし、さらに、これら細口瓶の導管部の
スクリューコックを締め、これら細口瓶を密封して11
0日間放置した。なお、これら細口瓶の各々について、
密封してから30日口重60日0.90日0および11
0日目口重クリューコックを開き、前述した要領で臭気
の状態を測定した。そして、臭気の状態を測定後は、直
ちにスクリューコックを締め、細口瓶を密封した。
別に空試験として、第1図に示される前記の細口瓶(容
量11)3個を用意し、これらの細口瓶に油粕、レハー
トルフおよびフミグリーンをそれぞれ5gづつ入れた後
、直ちに前記の要領でこれらの細口瓶を密封し110日
間放置した。そして、これらの細口瓶の各々について、
密封してから30日口重60日0.90日0および11
0日目口重クリューコックを開き、細目瓶中の臭気の状
態を、前述した要領で測定すると共に、臭気の状態を測
定後は、直ちにスクリューコックを締め、細口瓶を密封
した。
そこで、臭気の状態の経時変化を、第2表に示す。
比較実験例1〜8(殺菌剤または防腐剤が添加されてい
ない無臭有機質肥料の 消臭効果試験) 第1図に示されるシリコンゴム栓付きの細口瓶(容量1
1)内において、比較例1〜8によって無臭有機質肥料
を製造した後、臭いが外部に出ないように直ちに、これ
ら細口瓶にゴム栓をし、さらに、これら細口瓶の導管部
のスクリューコックを締め、これら細口瓶を密封して1
10日間放置した。なお、これら細口瓶の各々について
、密封してから30日口重60日0.90日0および1
10日目口重クリューコックを開き、前述した要領で臭
気の状態を測定した。そして、臭気の状態を測定後は、
直ちにスクリューコックを締め、細口瓶を密封した。
そこで、臭気の状態の経時変化を、第2表に示す。
〔本発明の作用効果〕
この発明は、前述したように、この発明者らが先に提案
した消臭剤、すなわち、籾殻を不活性ガス雰囲気で加熱
処理し、次いで、アルカリ水溶液に浸漬処理して無臭化
したr籾殻の燻炭化物jが、鶏糞、油粕等のアンモニア
腐敗臭等の不快臭(異臭)を有する有機質肥料に混ぜて
、それらを無臭化するに際して、有機質肥料の分解・醗
酵によって前記不快臭、特にアンモニア腐敗臭の発生が
促進されるため、その消臭効果の長期持続性において必
ずしも十分とは言えなかったのに対し、前記有機質肥料
中の分解菌および/または醗酵菌を不活性化し得る殺菌
剤または防腐剤と、前記有機質肥料とを、あるいはまた
、前記消臭剤に前記殺菌剤または防腐剤を添加または付
着したものと、前記有機質肥料とを配合することによっ
て、前記有機質肥料の短期間の分解・醗酵を極めて効果
的に防止し、そのプランタ−1家庭菜園、田畑等への施
肥に際しては、前記有機質肥料の肥料としての有効成分
を殆ど消失することなく、かつ、長期間に亙って悪臭が
発生せず、その使用後においても土壌に有効還元され、
公害等の問題も派生せず、生活環境を好適なものにする
長期無臭性肥料を提供する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の無臭有機質肥料の製造およびその
消臭効果試験に用いられた器具の縦断面図である。そし
て、第2図は、この発明の殺菌剤または防腐剤と有機質
肥料(生鶏糞)とを配合して得られた無臭有機質肥料の
アンモニア濃度の変化と時間(日)の関係を図示するも
のである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)天然有機質肥料に、窒素化合物の分解菌および/
    または醗酵菌を不活性化しうる化合物からなる殺菌剤ま
    たは防腐剤が、該天然有機質肥料100重量部当たり0
    .001〜0.5重量部の割合で配合されている長期無
    臭性肥料。
  2. (2)窒素化合物の分解菌および/または醗酵菌を不活
    性化しうる化合物からなる殺菌剤または防腐剤を10〜
    5000重量ppmの割合で添加または付着した消臭剤
    と、有機質肥料とを含有してなる特許請求の範囲第(1
    )項記載の長期無臭性肥料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10287487A (ja) * 1997-04-08 1998-10-27 Kumiai Chem Ind Co Ltd 農薬分解能を有する農業用および緑化用資材
US7691630B2 (en) * 1998-12-03 2010-04-06 Redox Chemicals, Inc. Compositions for protecting plants from pathogens

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JPS63209798A (ja) * 1987-02-24 1988-08-31 Tokyo Met Gov Gesuidou Service Kk 汚泥消臭剤

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