JPH0326004B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ボツクス状の格納箱本体と格納箱本
体の開口部を閉鎖する格納箱ドアとを有する配電
盤格納箱であつて、格納箱本体の開口部内にドア
枠が挿入されていて、このドア枠が格納箱本体の
内壁に結合されていてかつ格納箱ドアを閉じたば
あいにシールウエブによつて格納箱ドアの内側に
設けられたシール部材に支持されるようになつて
いて、更に、格納箱ドアに環状に、格納箱ドアの
内側に向けて垂直に折り曲げられた縁部が設けら
れている形式のものに関する。

上記形式の公知の配電盤格納箱では、特に屋外
に設置したばあいには格納箱ドアと格納箱本体と
の間の範囲で申し分のないシール作用を得ること
ができない。格納箱ドアと格納箱本体との間のこ
の移行範囲は特に配電盤格納箱の水平な上側の片
部において問題を生ずる。それというのもこの辺
部には雨水が溜り、格納箱ドアを開放したばあい
配電盤格納箱内に進入するからである。

本発明の課題は冒頭に述べた形式の配電盤格納
箱において、配電盤格納箱内への雨水の進入を防
止されて配電盤格納箱を屋外に設置できるよう
に、格納箱ドアと格納箱本体との間のシール作用
を簡単な形式で改善できるようにすることにあ
る。

前記課題は本発明によれば、格納箱ドアの縁部
がこの縁部に向き合う格納箱本体の線部に対して
高さ方向で引き込まれて構成されて、ドア枠の脚
部が格納箱本体の縁部と共に格納箱本体の前面側
に向けて開かれた、前面側から接近可能な受容部
を形成しており、この溝状の受容部内に、ドア枠
と共に格納箱本体に結合されるカバー条材が差し
込まれており、カバー条材が閉じられた格納箱ド
アから突出しかつ格納箱ドアに面した側でシール
舌片を備えていて、このシール舌片が閉じられた
格納箱ドアの向き合う縁部の外面に支持されてい
ることによつて解決された。

カバー条材は格納箱本体と格納箱ドアとの間の
移行部をカバーするので、確実に雨水の進入が阻
止され、このばあいシール舌片によつてこの移行
部は申し分なく密閉される。通常、このようなカ
バー条材は格納箱本体の水平な上側の辺部にのみ
設けられれば十分である。しかしながら格納箱本
体の垂直な辺部および下側の水平は辺部にも同じ
形式でこのようなカバー条材を設け、格納箱ドア
と格納箱本体との間のすべての移行部を申し分な
くシールすることもできる。開放された格納箱ド
アが閉じられたばあい、シール舌片は格納箱ドア
の向き合う縁部に溜つたもしくは付着した液体を
掻き取るので、液体はカバー条材によつてカバー
された、格納箱ドアと格納箱本体との間の移行部
内に進入することはない。

格納箱本体とカバー条材とを結合するために本
発明の実施態様によれば、カバー条材およびドア
枠が格納箱本体の内壁に接着されていて、このば
あい接着材料によつて受容部が充填されかつ接着
材料内にカバー条材の付加部が埋め込まれてい
る。このような結合形式は、格納箱本体、ドア枠
および格納箱ドアがプラスチツク部材として構成
されかつ製作されているばあいに特に適してい
る。

格納箱本体とカバー条材との間に液体が溜らな
いようにするために本発明の別の実施態様では、
格納箱ドアとは反対側のカバー条材の面が格納箱
本体の向き合う縁部の外面に同一平面を成すよう
に接続されている。

更に本発明の実施態様では、カバー条材が両側
に段部を有していて、この段部が格納箱本体の端
面および受容部を制限するドア枠の脚部の端面に
当接することによつて受容部内へのカバー条材の
差し込運動を制限している。これによつて、カバ
ー条材の段部を受容部内に完全に埋込んで、ドア
枠を十分不動に格納箱本体に結合するために、受
容部内に接着材料のための十分なスペースが残さ
れる。更にこのために、格納箱ドアとは反対の、
受容部を制限するたドア枠の脚部の端部が、この
脚部に対して垂直に位置するウエブに移行してい
て、このウエブが溝底部において受容部の幅を規
定している。

構造的に簡単な本発明の実施態様によれば、シ
ール舌片がカバー条材に一体に成形されている。

カバー条材のために剛性的な材料が所望される
ばあい本発明の有利な実施態様では、シール舌片
が別個の部分として構成されて、ウエブによつて
カバー条材の溝内に差し込まれてカバー条材に保
持されている。別個の部分として製作されたシー
ル舌片は十分な弾性を有する材料から製作するこ
とができる。

雨水の導出を改善するために別の有利な実施態
様では、カバー条材の自由端部に、格納箱ドアに
面した側で連続した滴下突起が成形されており、
格納箱本体の縁部の外面が格納箱本体の開口部に
対して90度よりも多少小さな角度を成している。

ドア枠のための有利な実施態様では、ドア枠の
シールウエブがこのシールウエブに対して直角に
位置する結合ウエブを介して受容部を制限する脚
部に結合されており、シール部材が格納箱ドアの
内側で、格納箱ドアの内側から垂直に突出する２
つの保持ウエブの間に保持されている。これによ
つてカバー条材用の十分大きな受容部が得られか
つシールウエブを格納箱本体の内側から大きな間
隔をおいて配置できるようになる。

格納箱本体と閉じられた格納箱ドアとの間の間
隔を小さく維持するために本発明の実施態様で
は、縁部に隣接する保持ウエブが縁部から離れた
保持ウエブよりも短く形成されている。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

図面では、ボツクス状のプラスチツク部材とし
て構成された格納箱本体２０のうち、上側の側壁
の一部分のみ示されていて、この側壁の縁部は符
号２１で示されている。格納箱本体の前面側に向
けて開いた開口部内にはドア枠２２が挿入されて
いてかつ、受容部２６内に設けられた接着材料２
７から明らかなように接着されている。受容部２
６はドア枠の脚部２３と格納箱本体の内壁とによ
つて形成されていて、このばあい脚部２３から直
角に突出するウエブ２４が溝状の受容部の幅を溝
底部において規定している。ドア枠の結合ウエブ
２５はシールウエブ３９に案内されていて、この
シールウエブ３９は格納箱本体の内壁に対して間
隔を置いて位置しかつ格納箱本体の開口部から突
出している。格納箱ドア１０は、格納箱ドアの内
側に対してほぼ垂直に位置する環状の縁部１１を
有している。更に格納箱ドアの内側には異なる長
さの２つの保持ウエブ１２，１３が成形されてい
て、この保持ウエブ１２，１３の間には、格納箱
ドア１０を閉じたばあいにドア枠２２のシールウ
エブ３９を支持するシール部材１４が保持されて
いる。ドア枠は一体のフレーム部分として又は４
つの成形対区分から構成される。

上記公知の配電盤格納箱を屋外に設置したばあ
いには雨水、雪等が格納箱本体と閉じられた格納
箱ドアとの間に進入して、シールウエブ３９上に
溜るのは明らかである。

このことを回避するために本発明ではカバー条
材３０が設けられている。このばあい第２図から
明らかなように、格納箱ドア１０の縁部１１は、
格納箱本体がカバー条材を支持する側で、受容部
２６に前面側から接近できるように高さ方向で引
き込まれている。受容部２６内にはカバー条材３
０の付加部３１が差し込まれている。付加部３１
は縮小部分３２に移行していて、この縮小部分は
一緒に接着材料内に埋め込まれているので、カバ
ー条材３０はドア枠２２と共に格納箱本体２０の
内壁に結合される。カバー条材３０の段部３４，
３５は、これら段部が格納箱本体２０の端面およ
びドア枠の脚部２３の端面に衝突するため、受容
部２６内への付加部の差し込み運動を制限する。
シールウエブ３９は公知の配電盤格納箱と同じ形
式でシール部材１４に対するシールを行う。カバ
ー条材３０は閉じられた格納箱ドア１０から突出
しかつシール舌片３６によつて格納箱ドア１０の
向き合う縁部１１の外面に支持される。第２図の
実施例ではシール舌片３６は格納箱ドア１０に面
したカバー条材側に成形されている。カバー条材
の外面３３は配電盤格納箱２０の縁部２１の外面
に同一平面を成して接続されている。この外面は
後方に向けて多少傾斜していてもよく、従つて外
面は配電盤格納箱の開口部に対してほぼ90度より
小さな角度を成して位置する。カバー条材の自由
端部は格納箱ドアに面した側で連続して滴下突起
３８を支持していて、この滴下突起によつてカバ
ー条材から液体が申し分なく導出される。

第３図による実施例ではシール舌片３６は別個
の部分として構成されて、ウエブによつてカバー
条材の溝３７内に差し込まれかつこの溝内で保持
される。シール舌片３６の機能は同じであるが、
カバー条材用の材料とは別の弾性的な材料から製
作できる。

開放された格納箱ドアを閉じたばあいにはシー
ル舌片３６は格納箱ドア１０の向き合う縁部１１
を擦過するので、格納箱ドア１０を閉じたばあい
縁部上に液体が留まることはない。

ドア枠２２は配電盤格納箱の開口部に環状に設
けられているので、例えば配電盤格納箱の水平な
上側の辺部にのみカバー条材３０を設けるか又は
配電盤格納箱の３つの辺部又はすべての４つの辺
部をカバー条材３０によつてカバーすることがで
き、このばあいカバー条材３０はフレームを部分
的にもしくは完全に補つて統合される。

【図面の簡単な説明】

第１図は格納箱ドアを閉じた状態での格納箱ド
アと格納箱本体との移行範囲の公知の配電盤格納
箱の水平な上側の辺部の部分断面図、第２図は格
納箱本体に結合される、シール舌片を一体成形さ
れたカバー条材を有する、第１図に相応する部分
断面図、第３図は別個の部分として構成されたシ
ール舌片を差し込まれたカバー条材を有する、第
２図に相応する図である。 １０……格納箱ドア、１１……縁部、１２，１
３……保持ウエブ、１４……シール部材、２０…
…格納箱本体、２１……縁部、２２……ドア枠、
２３……脚部、２４……ウエブ、２５……結合ウ
エブ、２６……受容部、２７……接着材料、３０
……カバー条材、３１……付加部、３２……縮小
部分、３３……外面、３４，３５……段部、３６
……シール舌片、３７……溝、３８……滴下突
起、３９……シールウエブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ボツクス状の格納箱本体と格納箱本体の開口
   部を閉鎖する格納箱ドアとを有する配電盤格納箱
   であつて、格納箱本体の開口部内にドア枠が挿入
   されていて、このドア枠が格納箱本体の内壁に結
   合されていてかつ格納箱ドアを閉じたばあいにシ
   ールウエブによつて格納箱ドアの内側に設けられ
   たシール部材に支持されるようになつており、更
   に、格納箱ドアに環状に、格納箱ドアの内側に向
   けて垂直に折り曲げられた縁部が設けられている
   形式のものにおいて、格納箱本体の少なくとも水
   平な上側の辺部において、格納箱ドア１０の縁部
   １１がこの縁部に向き合う格納箱本体２０の縁部
   ２１に対して高さ方向で引き込まれて構成され
   て、ドア２２枠の脚部２３が格納箱本体２０の縁
   部２１と共に格納箱本体の前面側に向けて開かれ
   た、前面側から接近可能な受容部２６を形成して
   おり、この溝状の受容部２６内に、ドア枠２２と
   共に格納箱本体２０に結合されるカバー条材３０
   が差し込まれており、このカバー条材３０が閉じ
   られた格納箱ドア１０から突出しかつ格納箱ドア
   に面した側でシール舌片３６を備えていて、この
   シール舌片が閉じられた格納箱ドアの向き合う縁
   部１１の外面に支持されていることを特徴とす
   る、配電盤格納箱。 ２ カバー条材３０およびドア枠２２が格納箱本
   体２０の内壁に接着されていて、このばあい接着
   材料２７によつて受容部２６が充填されかつ接着
   材料２７内にカバー条材３０の付加部３２が埋め
   込まれている、特許請求の範囲第１項記載の配電
   盤格納箱。 ３ 格納箱ドア１０とは反対側のカバー条材の面
   ３３が格納箱本体２０の向き合う縁部２１の外面
   に同一平面を成すように接続されている、特許請
   求の範囲第１項又は第２項記載の配電盤格納箱。 ４ カバー条材３０が両側に段部３４，３５を有
   していて、この段部が格納箱本体２０の端面およ
   び受容部２６を制限するドア枠２２の脚部２３の
   端面に当接することによつて受容部２６内へのカ
   バー条材３０の差し込み運動を制限している、特
   許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１
   項記載の配電盤格納箱。 ５ シール舌片３６がカバー条材３０に一体に成
   形されている、特許請求の範囲第１項から第４項
   までのいずれか１項記載の配電盤格納箱。 ６ シール舌片３６が別個の部分として構成され
   て、ウエブによつてカバー条材３０の溝３７内に
   差し込まれてカバー条材に保持されている、特許
   請求の範囲第１項から第５項までのいずれか１項
   記載の配電盤格納箱。 ７ カバー条材３０の自由端部に、格納箱ドアに
   面した側で連続した滴下突起３８が成形されてい
   る特許請求の範囲第１項から第６項までのいずれ
   か１項記載の配電盤格納箱。 ８ ドア枠２２のシールウエブ３９がこのシール
   ウエブに対して直角に位置する結合ウエブ２５を
   介して受容部２６を制限する脚部２３に結合され
   ており、シール部材１４が格納箱ドア１０の内側
   で、格納箱ドアの内側から垂直に突出する２つの
   保持ウエブ１２，１３の間に保持されている、特
   許請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１
   項記載の配電盤格納箱。 ９ 受容部２６を制限するドア枠２２の脚部２３
   の、格納箱ドア１０とは反対側の端部が脚部に対
   して垂直に位置するウエブ２４に移行していて、
   このウエブ２４が溝底部において受容部２６の幅
   を規定している、特許請求の範囲第１項から第８
   項までのいずれか１項記載の配電盤格納箱。 １０ 格納箱本体２０の縁部２１の外面が格納箱
   本体の開口部に対して90度よりも多少小さな角度
   を成している、特許請求の範囲第１項から第９項
   までのいずれか１項記載の配電盤格納箱。 １１ 格納箱本体２０とドア枠２２と格納箱ドア
   １０とがプラスチツク部材として構成されかつ製
   作されている、特許請求の範囲第１項から第１０
   項までのいずれか１項記載の配電盤格納箱。