JPH03258319A - 空気清浄用フィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は空気中の悪臭を除去するための空気清浄用フィ
ルターであり、特に圧損失が低く、しかも清浄効果が高
いフィルターに関するものである。

〔従来の技術〕

空気中の悪臭を除去するため吸着剤を使用したフィルタ
ーとしては従来、粒状活性炭を空気の通過する多数の小
さなセルに詰めたもの、ウレタンフオームに粉末状活性
炭を付着させたもの、繊維状活性炭を抄紙して紙状とし
た後、コルゲーション加工・積層によりフィルター形状
にしたもの等が使用されてきた。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来量も多く使用されている粒状活性炭吸着層は悪臭物
質の吸着速度があまり早くないため、吸着速度を高める
ためには活性炭の粒径が小さいものを使用するかまたは
充填層を厚くする必要がある。しえし、圧損失が大きく
なって充分な風量を確保しようとするとファンの騒音が
問題となるため、圧損失の低いものとする必要があった
。さらに、粒状活性炭を使用した場合はセルの中に、全
て適量の粒状活性炭を詰めるために作業工数が多くかか
り、またフィルター全体を軽量にするのは困難である欠
点があった。

ウレタンフオームに粉末状活性炭を付着させたものは、
ウレタンフオームの特性から、開口率を均一にすること
が難しく、また、ウレタンによっては耐久性に乏しい等
の欠点がある。また、通気抵抗を下げるのにはその構造
から、自ずと限界がある。

繊維状活性炭を用いて抄紙した後、コルゲーション加工
をして積層することが行われているが、繊維状活性炭は
嵩比重が小さいので、必要とする活性炭の重量を持った
フィルターを作ろうとすると、かなり大きなものになっ
てしまう欠点がある。

また、コルゲーションのための接着剤により、吸着性能
が低下する問題点もあった。

一方、薄い不織布等に粉末状活性炭を付着した後、コル
ゲーション加工を施し積層することによりフィルターと
することも可能である。この方法では、繊維状活性炭抄
紙物を使用した場合と同様、コルゲーションのための接
着剤により、吸着性能が低下する欠点を有する。

従って空気中の悪臭を除去する機能が高く、且つ圧損失
が低いフィルターが要望されていた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者等は活性炭微粉末を特殊な接着剤で接着せしめ
た表面は、空気中の悪臭物質を吸着除去する速度が極め
て速いことを見出し、更にフィルターの形態としてバル
キー性が高く且つ圧損失が極めて低いダブルラッセル編
み地が好適であることを見出して本発明に到達した。

すなわち、編み目がネット状で、編み地は粗で且つ厚い
ダブルラッセル編み地に粉末活性炭を添着せしめてなる
空気清浄用フィルターである。

以下本発明について詳しく説明する。

本発明に使用する編み地の目はネット状とする必要があ
る。編み地すなわちニットフアプリックスの編み目の形
状は千差万別であるが、差損失が極めて低いフィルター
とするためには編み目はネット状で成る程度大きなもの
とする必要がある。

後述の脱臭性も考慮して本発明の場合内径は６〜Ｂｍｎ
位が好ましい。また編み目の形状はネット状またはメツ
シュ状であればよく特に限定しないが亀甲つなぎの形状
が好ましい。

圧損失を極めて低くして、且つ高い悪臭除去能力を付与
するためには、吸着性が非常に高い脱臭剤を添着させる
ことを前提としても、編み地はかなり厚くする必要があ
る。ダブルラッセル編み機では通常厚さＢｍｎ位までの
ものが得られるが本発明では４〜６ｍ位が必要である。

組織は粗で且つ、編み糸は主としてフィラメントが、脱
臭及び圧損失の点から好ましい。またファンによって常
に多量の空気が編み地の中を流れるため編み地は堅牢な
組織とする必要がある。編み地は織物にくらべて一般に
ずれ易いが本発明の場合打ち込み糸のオーバーラツプし
てからまるダブルラッセル編み地としており、本発明の
フィルターに使用するためには充分な堅牢性をもってい
る。

空気を浄化する場合通常ファンで循環させる形式が多い
が、編み目を細かくする程、悪臭除去機能は高まるが、
単位時間に一定量の空気を通過させる場合に要する圧損
失は増大し、ファンの騒音も大きくなる。従って、可及
的に悪臭の吸着・除去速度を高め、編み目を粗くして、
圧損失を低下させる必要があり、一方編み地には高い吸
着性を有する脱臭剤を添着させておく必要がある。

編み地に添着させる活性炭は、ヤシ殻系でも、木炭系で
もまたは石炭系のもののいづれでも使用可能で、あるが
、ココヤシの殻を原料としたものが最も吸着性能が高く
好適である。

また活性炭の粒度が悪臭成分の吸着速度に及ぼす影響は
非常に大きく、粒度が小さい程吸着速度が速くなる。本
実施例に示すようにヤシ殻を原料とした活性炭で、３０
０メツシユバスの成分が９０％、平均粒径が約２０μｍ
位のものが好適である。

活性炭粒子を編み地に添着するのはどのような方法でも
よいが、編み地の繊維に添着するためのバインダーが必
要となる。しかも、このバインダーにより吸着能力の低
下は避は難いが、その種類により低下の度合いが大幅に
異なる。一般に懸濁している粒子の粒径が大きなラテッ
クス系のものが吸着能力低下の度合いが小さい。本実施
例で使用したアクリロニトリルブタジェン系ラテックス
はその一例である。

このようなラテックスに活性炭微粒子を分散させ、その
中に前記の編み地を浸漬し、かるくしぼって乾燥させる
ことにより編み地の繊維表面に活性炭微粒子を添着させ
ることができる。

〔作用・効果〕

編み地としてナイロンフィラメント等合成繊維のバルキ
ーな組織で、編み目はかなり大きく、また厚さも４〜５
市以上のものを使用した場合は、圧損失が極めて低いた
め、小容量のファンで多量の空気で循環させることがで
き、騒音も小さい。

また活性炭微粒子を繊維表面に添着させた場合は悪臭成
分の吸着速度が非常に大きいためフィルターの通過時間
が短くても充分な脱臭効果がある。

従って、本空気清浄用フィルターはオフィス、家庭の室
内、クルマの中等の空気清浄機用のフィルターとして好
適である。

〔実施例〕

以下実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが本
発明はこれにより何等限定されるものではない。

本発明実施例に用いたダブルラッセル編み地は、厚さ５
ｍｍ、表および裏の生地に使用した糸は３デニル、１２
本撚りポリエステルスパン糸、内部の糸は１５０デニル
ナイロンモノフイラメントである。表面から見た開口部
の形状は、縦方向の径が８ｍｍ、横方向の径が６ａｎｎ
のものを使用した。

試料Ｎα１　ダブルラッセル編み地を用いたシート状活
性炭。

通常の吸着能力を持つ微粉末ヤシ殻活性炭１００部を水
１２０部に分散させ、接着剤として、２％ＣＭＣ水溶液
４０部と、４５％アクリロニトリルブタジェン系ラテッ
クス２６０部を加えた懸濁液を作り、ダブルラッセル編
み地を懸濁液内に浸漬して、引き上げた後、絞って、１
２０℃で乾燥した。

１セルの開口部面積は０．１５ｃｄであった。ダブルラ
ッセル編み地の形状を第１図に示す。

試料狙２　ポリウレタン発泡シートを用いたシート状活
性炭（比較例１） ポリウレタン発泡シートのセル抜き品（１インチ間のセ
ル数８ケ、５ミリ厚さ）を、試料Ｔｈｌと同様の活性炭
懸濁液に浸漬し、活性炭付着量が試料Ｎα１と同量にな
るように絞った後、１２０℃で乾燥した。

Ｉセルの開口部面積は０．０８ａｉであった。

試料隘３　活性炭繊維を抄紙し、コルゲーション加工後
積層した市販脱臭材を入手し、試料Ｎα３とした。活性
炭含有率５０％、シート厚み０．２５ミリをコルゲーシ
ョン・積層し、５＋ａｍ厚さにスライスしたものである
（比較例２）。

■セルの開口部面積はＯ，１５ａｌであった。

次の第１表に活性炭目付量と圧損失の関係を示した。

活性炭日付量は、ＪＩＳＭ−８８１２ｒ石炭類およびコ
ークス類の工業分析法」に準じて測定した。また圧損失
は１ｍ／ｓｅｅの風速を用い、２５°Ｃ１試料厚さ５ｍ
ｍで測定した。

以下余白 第　　１ 表 以下余白 これらの試料の吸着性能を第２図に示す。吸着性能は空
気清浄装置運転時間と硫化水素ガスの残存率の関係で示
した。その測定方法は下記のようである。

試料を１００　ａｎＸ　３００ａｏに裁断して、フィル
ターを作り、風速１ｍ／ｓｅｅのガスを処理できる空気
清浄装置に装着して、予め硫化水素ガス濃度１１０００
ｐｐに調製した１ｄアクリル製ボツクス内にセットする
。空気清浄装置の送風を開始し、ガス濃度の経時変化を
調べた。試料毎のガス残存率を求め、結果を第１図に示
す。

ガス濃度測定は、ＦＰＤ検出器（Ｆｌａｍｅ　Ｉｏｎｉ
ｚａｔｉｏｎ　Ｄｅｔｅｃｔｏｒ　　）付き高感度ガス
クロを用いた。

【図面の簡単な説明】

第１図はダブルラッセル編み地を拡大した斜視図、第２
図はその断面図を示す。尚ｌは表面、２は裏面、３は編
み地の内部である。第３図はフィルターの吸着性能を示
す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 編み目がネット状で、編み地は粗で且つ厚いダブルラッ
   セル編み地に粉末活性炭を添着せしめてなる空気清浄用
   フィルター。