JPH0325497B2 - - Google Patents

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JPH0325497B2
JPH0325497B2 JP173084A JP173084A JPH0325497B2 JP H0325497 B2 JPH0325497 B2 JP H0325497B2 JP 173084 A JP173084 A JP 173084A JP 173084 A JP173084 A JP 173084A JP H0325497 B2 JPH0325497 B2 JP H0325497B2
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JP
Japan
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aluminum alloy
tear strength
strength
packaging
score
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Expired
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JP173084A
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English (en)
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JPS60145346A (ja
Inventor
Takahisa Sawada
Hideyoshi Usui
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Containers Opened By Tearing Frangible Portions (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は引裂き強度の低いアルミニウム合金薄
板に関し、さらに詳しくは、引きちぎれ性に優れ
た、または、引きちぎれ易い、例へば、キヤツプ
および箔容器或いは簡易開放缶(Easy Open)
の端蓋に用いる引裂き強度の低い包装用のアルミ
ニウム合金薄板に関する。 一般に、包装用アルミニウム合金板に要求され
る品質特性は、 (1) 絞り加工性が良好なこと。 (2) 耳の発生が少ないこと。 (3) フローマークが発生しないこと。 (4) 肌荒れが生じないこと。 (5) ガス圧をかけて密封する場合フクレが生じな
い強度を有すること(例えば、炭酸飲料等の密
封)。 (6) スコア(切り込み溝)より引き裂いて開ける
Tear Off Cap、Ring Pull Cap(リツプキヤ
ツプ、マキシキヤツプ、プルアツプキヤツプ
等)、さらには箔容器、Easy Open缶の端蓋と
して使用する場合にあまり高い強度を有するも
のでないこと。 (7) 耐蝕性が良好なこと。 等である。 この種の用途に使用される材料として、
JIS1100、JIS3003、AA3105、JIS5052、JIS5182
があるが、これらの合金は何れも、包装用として
使用する際に次のような欠点を有している。例え
ば、JIS1100は耳率が高く、そのばらつきも大で
あり強度が低すぎ、特にキヤツプに印刷する場合
180〜200℃の温度でベーキングを行なうが、その
時強度低下が著しく炭酸飲料等ガスをかけて密封
する場合にキヤツプにフクレが生じ、また、
Tear Offキヤツプに用いる場合には加工硬化に
より引裂き強さ(Kg/mm)が大きくなり、スコア
部以外のところが引裂かれるという欠点がある。
また、JIS3003は深絞りに際しフローマークが発
生すると共に、結晶粒度が大きいので肌荒れを起
し易く、さらに、AA3105、JIS5052、JIS5182等
は強度が高く、かつ加工硬化も大きいことから
PPキヤツプ、T.Oキヤツプ、Ring Pull Cap、
Easy Open缶の端蓋として使用した場合に引裂
き難いという欠点がある。 本発明は上記説明した従来の包装用材料におけ
る種々の欠点を全く解消することができる引きち
ぎり性に優れた、即ち、引裂き強度の低いアルミ
ニウム合金薄板を提供するものである。 本発明に係る引裂き強度の低いアルミニウム合
金薄板は、(1)Fe0.7〜3wt%を必須成分として含
有し、残部Alおよび不純物からなるアルミニウ
ム合金で、圧延後の板厚方向単位断面積当り0.1
〜5μの金属間中間相微細粒子を10万〜200万個/
mm2有し、かつ、スコア加工が20〜70%施されてい
ることを特徴とする引裂き強度の低い包装用アル
ミニウム合金薄板を第1の発明とし、(2)Fe0.7〜
3.0wt%を必須成分として含有し、さらに、
Mn0.05〜0.8wt%、Si0.05〜1.5wt%を含有し、残
部Alおよび不純物からなるアルミニウム合金で、
圧延後の板厚方向単位断面積当り0.1〜5μの金属
間中間相微細粒子を10万〜200万個/mm2有し、か
つ、スコア加工が20〜70%施されていることを特
徴とする強度の低い包装用アルミニウム合金薄板
を第2の発明とする2つの発明よりなるものであ
る。 本発明に係る引裂き強度の低い包装用アルミニ
ウム合金薄板について以下詳細に説明する。 先ず、本発明に係る引裂き強度の低い包装用ア
ルミニウム合金薄板に使用するアルミニウム合金
の含有成分および成分割合について説明する。 Feは従来のAl−Fe系合金に含有されており、
適切な組成、製造工程により加工軟化現象を示す
ものであり、この現象キヤツプ、箔容器、Easy
Open缶等の端蓋等引きちぎれ性が要求されると
ころに使用するものであり、含有量が0.7wt%未
満であつたり、また、3.0wt%を越える含有量で
は、上記した効果が得られない。よつて、Fe含
有量は0.7〜3.0wt%とする。 Si、Mnは加工軟化現象をそれ程害することが
なく、特にRing Pull Cap、Easy Open缶の端蓋
として使用する時には、強度低下を防止する効果
があり、即ち、工業的に密封性を良好にするため
にコンパウンド(シーリング剤)を使用するが、
その乾燥のために焼付塗装時の温度(180〜200
℃)よりも高温(230〜280℃)にさらされる場合
があり、AlにFeのみの含有の場合にはこのコン
パウンド(シーリング剤)乾燥時に全体の強度低
下を招来することがある。従つて、Mnは0.05〜
0.8wt%、Siは0.05〜1.5wt%の範囲に含有されて
いると、加工軟化現象を害することなく、かつ、
コンパウンド乾燥時に強度低下を防止することが
できる。 また、上記の含有成分以外に、Cu、Cr、Mgが
含有する場合があるが、これらの元素はスコア加
工による加工軟化現象を害するが、コンパウンド
(シーリング剤)乾燥時の強度低下防止には有効
であり、これらの元素は夫々0.3wt%以下の含有
であれば加工軟化現象は現わさないものの加工硬
化の程度もそれ程大きくないので、Cu、Cr、Mg
の含有量は夫々0.3wt%以下の含有は許容される。 さらに、加工軟化現象を現わすためには、本発
明者の研究によれば、分散物の存在が重要であ
り、特に分散物の大きさおよび存在割合も極めて
重要である。即ち、圧延後の板厚方向単位断面積
当り、0.1〜5μの金属間中間相微細粒子の分散物
が1mm2当り10万〜200万個存在しなければならな
い。これは、スコア加工した後の引きちぎり性、
即ち、引裂き強度を適正にするためであり、10万
個/mm2未満では転位の上昇運動による転位消滅が
生ぜず、加工軟化が不充分なため引裂き強度が高
くなり、一方、200万個/mm2を越える場合には加
工軟化は大きいが、容易に引裂かれるため落下等
の際にはスコア切れを招くからである。 また、この引裂き強度はスコア加工率に影響さ
れ、スコア加工率の増加と共に切り欠き効果が増
大する。但し、20%未満では不充分であり、一
方、70%を越える場合には引裂き強度が低くなり
すぎ、落下等の際にはスコア切れを招く。 従つて、スコア加工率は20〜70%である。 なお、スコア加工(Vノツチ)を施すのは、ス
コア線上に沿つて引裂くためであり、飲料缶蓋お
のよび広口ビンのキヤツプに用いられている。 次に、本発明に係る引裂き強度の低いアルミニ
ウム合金薄板の製造方法について説明する。 具体的には、本発明に係る引裂き強度の低いア
ルミニウム合金薄板に使用するアルミニウム合金
を鋳造→面削→均熱→熱間圧延→(焼鈍+冷間圧
延の組み合わせ)の工程であるが、特に、本発明
に係る引裂き強度の低いアルミニウム合金薄板に
おいては、微粒子を適正に分散させるため、均熱
については比較的低い温度(530℃以下)で長時
間行う必要がある。 この条件は鋳塊厚さにより変化するが、480〜
530℃(好ましい温度は510℃)の温度に4時間以
上(好ましくは10時間以上)行うのである。 また、荒焼鈍および中間焼鈍によりさらに析出
が進行し、340〜380℃(好ましくは360℃)の温
度で4時間以上(好ましくは10時間以上)行う。 なお、焼鈍温度の範囲は再結晶粒を考慮してお
り、340℃未満では未再結晶、380℃を越えると結
晶粒の粗大化が生じるので規制する。また、時間
については経済的範囲において決められるもので
あり、上限は24時間とする。 本発明に係る引裂き強度の低いアルミニウム合
金薄板の実施例を説明する。 実施例 1 厚さ55mmの第1表に示す合金鋳塊を510℃の温
度に4時間加熱後、300℃の温度において熱間圧
延し、6.0mm厚さの板を作製し、360℃の温度で4
時間析出処理を行ない、次いで、0.2mm厚さまで
冷間圧延し、脱脂後焼付塗装を実施した(焼付条
件200℃×10分)。さらに、Tear Offキヤツプ用
のスコア加工を実施し、コンパウンド乾燥相当の
熱処理(250℃×5分)を行なつて引裂き強度を
求めた。その結果を第2表に示す。 また、スコア加工率を種々変えて、引裂き強度
および硬度の変化を調査したのが第1図および第
2図であり、これらの結果から明らかなように、
No.3のJIS1100相当材はスコア加工により加工硬
化をおこし、従つて、引裂き強度が高いが、No.1
およびNo.2の本発明に係る引裂き強度の低いアル
ミニウム合金薄板においては加工軟化により引裂
き強度が低く、全体の強度が高いにもかかわらず
スコアの引裂き性が良好である。特にNo.2のMn
含有は強度が高く、かつ、開栓性に優れている。 なお、これら合金の金属間中間相微細粒子を調
査したところ、No.1およびNo.2は0.1〜5μの粒子
が50万〜150万個/mm2存在しているのに対して、
No.3は0.1〜5μの粒子が1万〜5万個/mm2存在す
るに過ぎなかつた。
【表】 第1表および第2表において

No.1およびNo.2:本発明
No.3:従来材
【表】 の値
実施例 2 厚さ55mmの第3表に示す合金鋳塊を510℃の温
度に12時間加熱後、300℃の温度で熱間圧延し、
5.0mm厚さの板を作製し、360℃の温度で12時間析
出処理を行ない、次いで、0.2mmまで冷間圧延し、
脱脂後焼付塗装を実施した(焼付条件200℃×10
分)。さらに、Easy Open缶の端蓋を成形し、ス
コア加工(スコア加工率50%)を行ない、コンパ
ウンド乾燥相当の熱処理(250℃×3分)後開缶
性を評価した。その結果を第4表に示す。この第
4表から明らかであるが、本発明に係る引裂き強
度の低いアルミニウム合金薄板は加工軟化により
開缶性が良好である。 この開缶性の評価は第3図に示すように、縦軸
に荷重、横軸に変位をとり、A点のスコア亀裂開
始荷重、B点の引裂き荷重、C点の破断荷重によ
り評価した。 また、硬度減少率(マイクロビツカース硬度)
は次式により算出した。 [(非スコア部硬度−スコア部硬度)/(非スコア部硬
度)]×100 なお、これら合金の金属間中間相微細粒子を調
査したところ、No.1〜No.4の本発明に係る引裂き
強度の低いアルミニウム合金薄板が0.1〜5μ粒子
が10万〜180万個/mm2存在しているが、No.5〜No.
8の従来合金は0.1〜5μの粒子が1万〜5万個/
mm2存在するのみであつた。
【表】
【表】 以上説明したように、本発明に係る引裂き強度
の低いアルミニウム合金薄板は上記の構成を有し
ているものであるから、キヤツプ、箔容器、
Easy Open缶端蓋等引きちぎり性に優れた、即
ち、引裂強度の低い包装用のアルミニウム合金と
して有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はスコア加工率と引裂き強さとの関係を
示す図、第2図はスコア加工率と硬度との関係を
示す図、第3図は開缶性を評価するための説明図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Fe0.7〜3.0wt%を必須成分として含有し、残
    部Alおよび不純物からなるアルミニウム合金で、
    圧延後の板厚方向単位断面積当り0.1〜5μの金属
    間中間相微細粒子を10万〜200万個/mm2有し、か
    つ、スコア加工が20〜70%施されていることを特
    徴とする引裂き強度の低い包装用アルミニウム合
    金薄板。 2 Fe0.7〜3.0wt%を必須成分として含有し、さ
    らに、Mn0.05〜0.8wt%、Si0.05〜1.5wt%の1種
    または2種を含有し、残部Alおよび不純物から
    なるアルミニウム合金で、圧延後の板厚方向単位
    断面積当り0.1〜5μの金属間中間相微細粒子を10
    万〜200万個/mm2有し、かつ、スコア加工が20〜
    70%施されていることを特徴とする引裂き強度の
    低い包装用アルミニウム合金薄板。
JP173084A 1984-01-09 1984-01-09 引裂き強度の低いアルミニウム合金薄板 Granted JPS60145346A (ja)

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JPS60145346A JPS60145346A (ja) 1985-07-31
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JPS62149838A (ja) * 1985-12-24 1987-07-03 Showa Alum Corp 成形性に優れたアルミニウム合金箔
JPH07820B2 (ja) * 1986-04-21 1995-01-11 昭和アルミニウム株式会社 成形後のスプリングバックの少ない包装用アルミニウム合金箔

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JPS60145346A (ja) 1985-07-31

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