JPH0325486B2 - - Google Patents
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- JPH0325486B2 JPH0325486B2 JP10114286A JP10114286A JPH0325486B2 JP H0325486 B2 JPH0325486 B2 JP H0325486B2 JP 10114286 A JP10114286 A JP 10114286A JP 10114286 A JP10114286 A JP 10114286A JP H0325486 B2 JPH0325486 B2 JP H0325486B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G1/00—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
- C23G1/02—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts with acid solutions
- C23G1/08—Iron or steel
- C23G1/081—Iron or steel solutions containing H2SO4
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明はフエライト系ステンレス鋼及びマルテ
ンサイト系ステンレス鋼薄鋼板を研磨して使用す
る場合、研磨性のすぐれたステンレス鋼帯や鋼板
の製造法に関するものである。
ンサイト系ステンレス鋼薄鋼板を研磨して使用す
る場合、研磨性のすぐれたステンレス鋼帯や鋼板
の製造法に関するものである。
ステンレス鋼の研磨製品は、ステンレス薄板で
ある2B製品やBA製品からエメリーやバフ研磨を
経て製造され、その表面はきわめてすぐれた光沢
を有する鏡面仕上げが商品価値を決定している。
この研磨製品のすぐれた表面を得るには、素材で
ある2BやBAの表面性状の影響が大きく、研磨性
という言葉で表現されている。研磨性がよいステ
ンレス鋼は短時間の研磨ですぐれた表面となる
が、研磨性が劣るステンレス鋼は長時間研磨して
はじめてすぐれた表面となる。この研磨性を決め
る素材の性状としては表面粗さが影響することは
よく知られているが、更に特公昭58−18436号公
報によると、ステンレス熱延板の機械的デスケー
リング後のストリツプ表層部の変化がバフ研磨欠
陥発生の原因になることを明らかにしている。こ
うして従来から知られているバフ研磨性改善法
は、１ストリツプ表層部のベルト研削２冷間圧延
ラインとこれに引き続く焼鈍酸洗ラインを２回以
上通板する、に加えて３プロセツサー又はレベラ
ーによつて繰り返し曲げ歪を付与したあと硝酸と
弗酸を含有した酸洗液で酸洗すること等を明かに
している。
ある2B製品やBA製品からエメリーやバフ研磨を
経て製造され、その表面はきわめてすぐれた光沢
を有する鏡面仕上げが商品価値を決定している。
この研磨製品のすぐれた表面を得るには、素材で
ある2BやBAの表面性状の影響が大きく、研磨性
という言葉で表現されている。研磨性がよいステ
ンレス鋼は短時間の研磨ですぐれた表面となる
が、研磨性が劣るステンレス鋼は長時間研磨して
はじめてすぐれた表面となる。この研磨性を決め
る素材の性状としては表面粗さが影響することは
よく知られているが、更に特公昭58−18436号公
報によると、ステンレス熱延板の機械的デスケー
リング後のストリツプ表層部の変化がバフ研磨欠
陥発生の原因になることを明らかにしている。こ
うして従来から知られているバフ研磨性改善法
は、１ストリツプ表層部のベルト研削２冷間圧延
ラインとこれに引き続く焼鈍酸洗ラインを２回以
上通板する、に加えて３プロセツサー又はレベラ
ーによつて繰り返し曲げ歪を付与したあと硝酸と
弗酸を含有した酸洗液で酸洗すること等を明かに
している。
本発明者等は、研磨性の良否を検討した結果、
研磨の進行と共に表面の粗さ等はすぐ平滑化する
のに対して、鋼板表面に存在するかぶさり状の欠
陥は最後まで除去されず、このかぶさり状欠陥の
程度が研磨性の良否を決定していることを見出し
た。即ちSUS430・2B製品を１分間バフ研磨した
後の表面を400倍率に拡大した写真を模写した図
を第１図に示したが、第１図に示すように凸凹状
等は消えているが、かぶさり状欠陥が残存してい
る。このかぶさり状欠陥の成因については、熱延
板の酸洗中に生ずる粒界腐食が冷間圧延中にたお
れ込み、かぶさりになつたものである。而して本
発明は研磨性を支配するかぶさりを解決する方法
を含んだ、ステンレス鋼板の新しい製造方法を提
供するものである。
研磨の進行と共に表面の粗さ等はすぐ平滑化する
のに対して、鋼板表面に存在するかぶさり状の欠
陥は最後まで除去されず、このかぶさり状欠陥の
程度が研磨性の良否を決定していることを見出し
た。即ちSUS430・2B製品を１分間バフ研磨した
後の表面を400倍率に拡大した写真を模写した図
を第１図に示したが、第１図に示すように凸凹状
等は消えているが、かぶさり状欠陥が残存してい
る。このかぶさり状欠陥の成因については、熱延
板の酸洗中に生ずる粒界腐食が冷間圧延中にたお
れ込み、かぶさりになつたものである。而して本
発明は研磨性を支配するかぶさりを解決する方法
を含んだ、ステンレス鋼板の新しい製造方法を提
供するものである。
すでに述べた通り、研磨性を支配する原因は酸
洗中に生じた粒界腐食が冷延中にたおれ込んだも
のである。本発明者等はこのかぶさり状欠陥のな
い、新しい製造方法を開発するに際して、ステン
レス鋼板を更に高能率に且つ低コストで製造出来
るように、極力普通鋼プロセスに近い製造法で行
うこととした。即ち(1)熱延板焼鈍の省略、(2)コイ
ルグラインダー作業の省略、(3)高生産性大径ロー
ルを使用した冷延、の応用を進め、このプロセス
の中で研磨性の改善を検討した。その結果、焼鈍
を省略した熱延板の酸洗時に粒界腐食を発生させ
ない方法と、冷間圧延中に極力かぶさりを生じさ
せない方法を組合せることが重要であることを見
出して本発明を完成させたものである。即ち本発
明は、17％Cr鋼を主とするフエライト系ステン
レス鋼や13％Cr鋼を主とするマルテンサイト系
ステンレス鋼の熱延鋼帯を巻取り後、メカニカル
デスケーリングを施し、H2SO4やHClを主とする
酸洗液で酸洗した後、鋼板表面を乾燥させること
なく温水とブラシによる研掃作用によりデスマツ
ト処理し、しかる後ロール直径が200mm以上の大
径ロールによる冷延圧下率として30％以上の冷間
圧延を行い、最終仕上としては焼鈍酸洗あるいは
光輝焼鈍し必要により調質圧延することを特徴と
する、表面にかぶさりがなく研磨性のすぐれたス
テンレス鋼板の製造法であり、又前記の冷間圧延
が大径ロールによる冷延圧下率として30％以上の
冷間圧延後、直径100mm以下の小径ロールによる
冷延圧下率として20％以上を行う冷間圧延である
上記の研磨性のすぐれたステンレス鋼板の製造法
であり、又前記の冷間圧延が大径ロールによる冷
延圧下率として30％以上の冷間圧延後、中間焼
鈍・酸洗した後直径100mm以下の小径ロールによ
る冷延圧下率として20％以上を行う冷間圧延であ
る前記の研磨性のすぐれたステンレス鋼板の製造
法である。
洗中に生じた粒界腐食が冷延中にたおれ込んだも
のである。本発明者等はこのかぶさり状欠陥のな
い、新しい製造方法を開発するに際して、ステン
レス鋼板を更に高能率に且つ低コストで製造出来
るように、極力普通鋼プロセスに近い製造法で行
うこととした。即ち(1)熱延板焼鈍の省略、(2)コイ
ルグラインダー作業の省略、(3)高生産性大径ロー
ルを使用した冷延、の応用を進め、このプロセス
の中で研磨性の改善を検討した。その結果、焼鈍
を省略した熱延板の酸洗時に粒界腐食を発生させ
ない方法と、冷間圧延中に極力かぶさりを生じさ
せない方法を組合せることが重要であることを見
出して本発明を完成させたものである。即ち本発
明は、17％Cr鋼を主とするフエライト系ステン
レス鋼や13％Cr鋼を主とするマルテンサイト系
ステンレス鋼の熱延鋼帯を巻取り後、メカニカル
デスケーリングを施し、H2SO4やHClを主とする
酸洗液で酸洗した後、鋼板表面を乾燥させること
なく温水とブラシによる研掃作用によりデスマツ
ト処理し、しかる後ロール直径が200mm以上の大
径ロールによる冷延圧下率として30％以上の冷間
圧延を行い、最終仕上としては焼鈍酸洗あるいは
光輝焼鈍し必要により調質圧延することを特徴と
する、表面にかぶさりがなく研磨性のすぐれたス
テンレス鋼板の製造法であり、又前記の冷間圧延
が大径ロールによる冷延圧下率として30％以上の
冷間圧延後、直径100mm以下の小径ロールによる
冷延圧下率として20％以上を行う冷間圧延である
上記の研磨性のすぐれたステンレス鋼板の製造法
であり、又前記の冷間圧延が大径ロールによる冷
延圧下率として30％以上の冷間圧延後、中間焼
鈍・酸洗した後直径100mm以下の小径ロールによ
る冷延圧下率として20％以上を行う冷間圧延であ
る前記の研磨性のすぐれたステンレス鋼板の製造
法である。
17％Cr鋼を代表とするフエライト系ステンレ
ス鋼や13％Cr鋼を代表とするマルテンサイト系
ステンレス鋼において、熱延板焼鈍を省略した熱
延鋼帯は、巻取り中に500〜800℃に保持・除冷さ
れるために、Cr炭化物が析出して鋭敏化するこ
ととなる。こうしてこれら鋼帯にシヨツトブラス
トや砂鉄を含んだ高圧水のメカニカルデスケーリ
ングを施した後に硝弗酸中で酸洗すると、極めて
はげしい粒界腐食を生じる。鋭敏化した鋼帯の酸
洗液として粒界腐食を生じない酸洗液を検討した
結果、150g/〜500g/のH2SO4や30g/〜300
ｇ／のHClを主とする活性溶解型の酸で酸洗する
とことが重要であることを見出した。このような
活性溶解型の酸で酸洗した鋼板表面にはスマツト
と呼ばれる汚れが付着している。従来は150g/
程度のHNO3や50g/HNO3＋15g/HFがこの
スマツトの除去に有効であつたが、前述した通り
焼鈍を省略した鋼板は鋭敏化しているため、これ
らのスマツト除去処理中に粒界腐食が生じる。し
たがつて極力これらの酸は使用しないことが望ま
しく、湿式でメカニカルなデスマツト処理が有効
である。この目的のためには表面を乾燥させずに
温水スプレーとブラシがブラシロールによる研掃
作用を活用するデスマツト処理方法が最も望まし
い。尚酸洗後の表面粗さは小さい方が望ましく、
従つてメカニカルデスケーリングとしては表面凸
凹を浅くする方法がよいが、砂鉄粒を含んだ高圧
水吹きつけ法は有効であり、又ブラシロールの活
用も有効である。以上の方法で得られた酸洗鋼板
を冷延するにあたつて、かぶさりを生ぜしめない
ことが必要であるが、そのためには冷延ロール径
の効果が重要であることを見出した。すなわち従
来のゼンジミヤー方式の小径（ロール直径約60
mm）ロール冷延と大径（ロール直径200mm及び400
mm）ロール冷延の作用を比較した結果、小径ロー
ルを用いた冷延では酸洗板表面の凸凹は冷延中鋼
板表面に作用するせん断応力の作用でたおれ込み
易くかぶさりになつていく。ところが直径200mm
や400mmの大径ロールを用いた冷延では、冷延中
鋼板表面に作用するせん断応力が小さく、むしろ
圧縮応力が強く作用する結果、表面の凸凹はたお
れこまず、かぶさりになりにくい事を見出した。
こうして酸洗表面に粒界腐食を生じさせず、かつ
表面の凸凹を小さくする酸洗法と、大径冷延ロー
ルによる冷延を組み合せることによつて、鋼板表
面のかぶさり状欠陥をきわめて少なくすることが
出来る。この大径ロールによる冷延効果は大径ロ
ール冷延の圧下率として30％以上で差が現われ
る。冷延の初期に大径ロールよる冷延を行い表面
の凸凹を平滑化してしまえば、後段は大径ロール
のままであれ、小径ロール冷延との組合せであ
れ、更に大径ロール冷延と小径ロール冷延の間に
中間焼鈍・酸洗を加えたものであれ、作用効果に
あまり差は出ない。大径ロールの冷延効果は大径
ロールの冷延の圧下率として85％までで飽和す
る。冷延後の鋼板は、最終仕上としては例えば、
750〜1000℃間で連続焼鈍され、ソルト処理後硝
酸電解酸洗等が行われたり、又同温度で光輝焼鈍
され、その後必要に応じて調質圧延される。以上
のように製造されたステンレス鋼板は、表面粗さ
も小さく、特に表面にかぶさりがなく、研磨性の
すぐれたステンレス鋼板となる。
ス鋼や13％Cr鋼を代表とするマルテンサイト系
ステンレス鋼において、熱延板焼鈍を省略した熱
延鋼帯は、巻取り中に500〜800℃に保持・除冷さ
れるために、Cr炭化物が析出して鋭敏化するこ
ととなる。こうしてこれら鋼帯にシヨツトブラス
トや砂鉄を含んだ高圧水のメカニカルデスケーリ
ングを施した後に硝弗酸中で酸洗すると、極めて
はげしい粒界腐食を生じる。鋭敏化した鋼帯の酸
洗液として粒界腐食を生じない酸洗液を検討した
結果、150g/〜500g/のH2SO4や30g/〜300
ｇ／のHClを主とする活性溶解型の酸で酸洗する
とことが重要であることを見出した。このような
活性溶解型の酸で酸洗した鋼板表面にはスマツト
と呼ばれる汚れが付着している。従来は150g/
程度のHNO3や50g/HNO3＋15g/HFがこの
スマツトの除去に有効であつたが、前述した通り
焼鈍を省略した鋼板は鋭敏化しているため、これ
らのスマツト除去処理中に粒界腐食が生じる。し
たがつて極力これらの酸は使用しないことが望ま
しく、湿式でメカニカルなデスマツト処理が有効
である。この目的のためには表面を乾燥させずに
温水スプレーとブラシがブラシロールによる研掃
作用を活用するデスマツト処理方法が最も望まし
い。尚酸洗後の表面粗さは小さい方が望ましく、
従つてメカニカルデスケーリングとしては表面凸
凹を浅くする方法がよいが、砂鉄粒を含んだ高圧
水吹きつけ法は有効であり、又ブラシロールの活
用も有効である。以上の方法で得られた酸洗鋼板
を冷延するにあたつて、かぶさりを生ぜしめない
ことが必要であるが、そのためには冷延ロール径
の効果が重要であることを見出した。すなわち従
来のゼンジミヤー方式の小径（ロール直径約60
mm）ロール冷延と大径（ロール直径200mm及び400
mm）ロール冷延の作用を比較した結果、小径ロー
ルを用いた冷延では酸洗板表面の凸凹は冷延中鋼
板表面に作用するせん断応力の作用でたおれ込み
易くかぶさりになつていく。ところが直径200mm
や400mmの大径ロールを用いた冷延では、冷延中
鋼板表面に作用するせん断応力が小さく、むしろ
圧縮応力が強く作用する結果、表面の凸凹はたお
れこまず、かぶさりになりにくい事を見出した。
こうして酸洗表面に粒界腐食を生じさせず、かつ
表面の凸凹を小さくする酸洗法と、大径冷延ロー
ルによる冷延を組み合せることによつて、鋼板表
面のかぶさり状欠陥をきわめて少なくすることが
出来る。この大径ロールによる冷延効果は大径ロ
ール冷延の圧下率として30％以上で差が現われ
る。冷延の初期に大径ロールよる冷延を行い表面
の凸凹を平滑化してしまえば、後段は大径ロール
のままであれ、小径ロール冷延との組合せであ
れ、更に大径ロール冷延と小径ロール冷延の間に
中間焼鈍・酸洗を加えたものであれ、作用効果に
あまり差は出ない。大径ロールの冷延効果は大径
ロールの冷延の圧下率として85％までで飽和す
る。冷延後の鋼板は、最終仕上としては例えば、
750〜1000℃間で連続焼鈍され、ソルト処理後硝
酸電解酸洗等が行われたり、又同温度で光輝焼鈍
され、その後必要に応じて調質圧延される。以上
のように製造されたステンレス鋼板は、表面粗さ
も小さく、特に表面にかぶさりがなく、研磨性の
すぐれたステンレス鋼板となる。
通常のSUS430を溶製し、連続鋳造鋳片とした
後、3.0mm厚みに連続熱間圧延し610〜680℃で巻
取つた。該熱延鋼帯は砂鉄粒を含んだ高圧水を吹
きつけてメカニカルデスケーリングをした後、
250〜330g/のH2SO4水溶液中、80〜95℃の温
度で40〜90秒間浸漬して酸洗デスケールした。そ
の後スプレーをかけながらブラツシングロールに
より表面のスマツト除去処理をして酸洗板とし
た。その後直径が250〜600mmの大径ロールからな
るタンデム冷間圧延機で、潤滑油の濃度を普通鋼
の冷延時よりも濃くして高速冷延し１mm厚さの冷
延鋼板とした。その後ゼンジミヤー冷延機で直径
60mmの小径ロールによる冷延で、厚さ0.4mmまで
冷間圧延後、840〜980℃の間で一部は連続焼鈍酸
洗し又一部は光輝焼鈍し、調質圧延して2B及び
BA鋼板を得た。比較材としてはスマツト除去処
理を150g/HNO3中で行い、他は同一の方法で
製造したものを使用した。これらの鋼板を用いて
研磨性の比較試験を実施した。研磨性試験は、
＃250のAl2O3バフを使用し、押付圧力30Kg/m2で
300rpmの速度で実施した。バフ研磨時間と表面
の性状を比較した結果、本発明法による鋼板では
研磨時間１分で極めて良好な鏡面が得られたが、
比較材では表面のかぶさり状欠陥が消滅せず、
2.5分研磨後に消滅した。
後、3.0mm厚みに連続熱間圧延し610〜680℃で巻
取つた。該熱延鋼帯は砂鉄粒を含んだ高圧水を吹
きつけてメカニカルデスケーリングをした後、
250〜330g/のH2SO4水溶液中、80〜95℃の温
度で40〜90秒間浸漬して酸洗デスケールした。そ
の後スプレーをかけながらブラツシングロールに
より表面のスマツト除去処理をして酸洗板とし
た。その後直径が250〜600mmの大径ロールからな
るタンデム冷間圧延機で、潤滑油の濃度を普通鋼
の冷延時よりも濃くして高速冷延し１mm厚さの冷
延鋼板とした。その後ゼンジミヤー冷延機で直径
60mmの小径ロールによる冷延で、厚さ0.4mmまで
冷間圧延後、840〜980℃の間で一部は連続焼鈍酸
洗し又一部は光輝焼鈍し、調質圧延して2B及び
BA鋼板を得た。比較材としてはスマツト除去処
理を150g/HNO3中で行い、他は同一の方法で
製造したものを使用した。これらの鋼板を用いて
研磨性の比較試験を実施した。研磨性試験は、
＃250のAl2O3バフを使用し、押付圧力30Kg/m2で
300rpmの速度で実施した。バフ研磨時間と表面
の性状を比較した結果、本発明法による鋼板では
研磨時間１分で極めて良好な鏡面が得られたが、
比較材では表面のかぶさり状欠陥が消滅せず、
2.5分研磨後に消滅した。
研磨性が必要なステンンレス鋼板の製造におい
て、すぐれた研磨性を確保できる鋼板の製造方法
を明かにしたが、従来必要とした熱延板焼鈍やコ
イル研削工程を省略し、かつ普通鋼のタンデム冷
延プロセスで製造可能にしたもので、発明の効果
は著しいものである。
て、すぐれた研磨性を確保できる鋼板の製造方法
を明かにしたが、従来必要とした熱延板焼鈍やコ
イル研削工程を省略し、かつ普通鋼のタンデム冷
延プロセスで製造可能にしたもので、発明の効果
は著しいものである。
第１図はSUS430製品を１分間研磨後の表面を
400倍に拡大した写真を模写した図である。
400倍に拡大した写真を模写した図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ フエライト系ステンレス鋼やマルテンサイト
系ステンレス鋼の熱延鋼帯を巻取り後、メカニカ
ルデスケーリングを施し、H2SO4やHClを主とす
る酸洗液で酸洗した後、鋼板表面を乾燥させるこ
となく温水とブラシによる研掃作用によりデスマ
ツト処理し、しかる後ロール直径が200mm以上の
大径ロールによる冷延圧下率として30％以上の冷
間圧延を行い、最終仕上としては焼鈍酸洗あるい
は光輝焼鈍し必要により調質圧延することを特徴
とする、表面にかぶさりがなく研磨性のすぐれた
ステンレス鋼帯と鋼板の製造法。 ２ 冷間圧延が大径ロールによる冷延圧下率とし
て30％以上の冷間圧延後、直径100mm以下の小径
ロールによる冷延圧下率として20％以上を行う冷
間圧延である特許請求の範囲第１項に記載の研磨
性のすぐれたステンレス鋼帯と鋼板の製造法。 ３ 冷間圧延が大径ロールによる冷延圧下率とし
て30％以上の冷間圧延後、中間焼鈍・酸洗した
後、直径100mm以下の小径ロールによる冷延圧下
率として20％以上を行う冷間圧延である特許請求
の範囲第１項に記載の研磨性のすぐれたステンレ
ス鋼帯と鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10114286A JPS62260021A (ja) | 1986-05-02 | 1986-05-02 | 研磨性のすぐれたステンレス鋼帯と鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10114286A JPS62260021A (ja) | 1986-05-02 | 1986-05-02 | 研磨性のすぐれたステンレス鋼帯と鋼板の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62260021A JPS62260021A (ja) | 1987-11-12 |
| JPH0325486B2 true JPH0325486B2 (ja) | 1991-04-08 |
Family
ID=14292831
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10114286A Granted JPS62260021A (ja) | 1986-05-02 | 1986-05-02 | 研磨性のすぐれたステンレス鋼帯と鋼板の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62260021A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19532278B4 (de) * | 1995-09-01 | 2006-07-27 | Bwg Bergwerk- Und Walzwerk-Maschinenbau Gmbh | Verfahren zur Herstellung eines kaltgewalzten Bandes in einem Durchlauf |
| CN109208011B (zh) * | 2018-10-18 | 2021-01-19 | 泉州罕韩环保科技有限公司 | 一种硝酸抑雾剂及其制备方法 |
-
1986
- 1986-05-02 JP JP10114286A patent/JPS62260021A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62260021A (ja) | 1987-11-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |