JPH03251172A - 新規なl―乳酸脱水素酵素及びそれをコードする遺伝子 - Google Patents

新規なl―乳酸脱水素酵素及びそれをコードする遺伝子

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JPH03251172A
JPH03251172A JP2045967A JP4596790A JPH03251172A JP H03251172 A JPH03251172 A JP H03251172A JP 2045967 A JP2045967 A JP 2045967A JP 4596790 A JP4596790 A JP 4596790A JP H03251172 A JPH03251172 A JP H03251172A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規なL−乳酸脱水素酵素及びそれをコードす
る遺伝子に関する。
更に詳細には本発明は、ストレプトコッカス属菌、特に
ストレプトコッカス・サーモフィラス(Strepto
coccus thermophilus)(以下、「
S、サーモフィラス」ないしrS、 thermoph
ilusJということもある)由来の新規なL−乳酸脱
水素酵素、その製法及び該酵素をコードする遺伝子に関
するものである。
(従来の技術) L−乳酸脱水素酵素(EC1,1,1,27)は、以下
に示す反応、 を触媒とする酵素であって、生体内では反応は左方向に
傾いており、ピルビン酸を基質とし、NADH(red
uced nicotinawide adenine
 dinucleotide)を補酵素として、L−乳
酸を生成する。本酵素は、動物や植物の諸組織及び微生
物に広く存在しており、その中のかなりの種類のものが
単離精製され、構成アミノ酸の一次構造や立体構造の解
明も進んでいる。構造は由来の如何を問わず、約310
〜330個のアミノm<分子j135kd内外)からな
るサブユニットの四量体である。
L−乳酸脱水素酵素により生成されるL−乳酸は、食品
工業においては、ヨーグルトを始めとする種々の乳酸発
酵食品の呈味成分として重要である。
一方、乳酸にはL−乳酸の他に、光学異性体としてD−
乳酸が存在している。D−乳酸の過剰な摂取は健康に害
を及ぼすことが知られており、WHO(世界保健機構)
により1日当たりの摂取量の上限が定められている。
ところが、乳酸発酵食品の製造に用いられる乳酸菌の中
には1例えばヨーグルトの生産用のLactobaci
llus delbruekii 5ubsp、 bu
lgaricusのようにD−乳酸のみを産生ずる菌が
ある。そのために、このような菌を用いてヨーグルトを
製造すると、他の1.−乳酸のみを産生ずる菌(例えば
、5treptococcus thermophil
us )を用いていても、l−乳酸とD−乳酸の両者が
ヨーグルト中に蓄積されてしまう。そこで、D−乳酸の
みを産生ずる菌に、I。
乳酸脱水素酵素をコートする遺伝子を導入することによ
って、L−乳酸のみを産生ずる菌に形質転換させること
とした。こうして得られた菌を用いれば、L−乳酸のみ
を含むヨーグルトを製造することが可能となる。
そして、L−乳酸脱水素酵素のみを特異的に発現する微
生物を作呂するに当って、これに使用するL−乳酸脱水
素酵素の遺伝子は、L−乳酸の主たる用途が食品である
ことに鑑み、古くから食品の製造に用いられており、安
全性が確認されている菌に由来するものが好ましい。
しかるに、これまで様々な動植物や微生物由来の、数多
くのL−乳酸脱水素酵素が単離精製され。
その遺伝子も決定されているにも拘らず、上記の安全性
の条件を満たす菌に由来するL−乳酸脱水素酵素の遺伝
子は得られていないのが現状である。
(問題点を解決するための手段) そこで、本発明者らはL−乳酸脱水素酵素の遺伝子を、
ヨーグルトの製造に用いられてきているS、 ther
mophilusから取り出すことを試み、これに成功
した。乳酸菌を宿主域とする適当なプラスミドベクター
に本遺伝子を組み込み、これを乳酸菌に導入すれば、1
.−乳酸のみを産生ずる形質転換乳酸菌を得ることがで
き、L−乳酸を選択的に得ることができる。
本発明によれば、先ずL−ラクテートデヒドロゲナーゼ
産生能を有する供与体微生物よりその微生物のDNAを
分離精製した後、例えば、超音波、制限酵素などで切断
し、得られたDNA断片と、同様にしてベクターを切断
して得られたベクター断片とを、DNAリガーゼなどに
より結合させ、j、−乳酸脱水素酵素遺伝子を含む組換
えDNAを形成する。
また、該酵素生産能を遺伝子組換えにより導入した形質
転換微生物を供与体微生物として利用することもできる
供与体微生物由来のDNAは、供与体微生物を培養し、
得られる培養物を遠心分離して集菌し、次いでこれを溶
菌させることによって調製することができる。溶菌方法
は、例えば、リゾチームやβ−グルカナーゼなどの細胞
壁溶解酵素による処理や超音波処理などが用いられる。
また、必要によりプロテアーゼ、リボヌクレアーゼなど
の他の酵素剤やラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性
剤が併用される。また凍結融解処理を施すこともある。
このようにして得られる溶菌物からDNAを分離、精製
するには、常法にしたがって、例えばフェノール抽出、
除蛋白処理、プロテアーゼ処理、リボヌクレアーゼ処理
、アルコール沈澱、遠心分離などの方法を適宜組み合わ
せることによって行うことができる。
DNA を切断する方法は、例えば、超音波処理、制限
酵素処理などにより行うことができる。切断後、必要に
応してホスファターゼやDNAポリメラーゼ等の修飾酵
素が用いられる。また種々のリンカ−やアダプターを用
いることによりDNA断片末端の塩基配列を変えること
ができる。
切断されたDNA断片から、蔗糖密度勾配遠心法や電気
泳動したゲルがらの抽出等によって最適な長さの断片の
みを得る。
一方、例えばS、サーモフィラス等り一乳酸脱水素酵素
生産菌の培養物がらL−乳酸脱水素酵素を生産せしめ、
更にこれを精製しておく。この精製標品についてそのア
ミノ酸配列の少なくとも一部を決定しておき、次いでそ
れから推定されるDNA配列配列補相補的リゴヌクレオ
チドを合成し、それにアイソトープ等の標識を付してプ
ローブを作成しておく。
このようにして作成したプローブを用いるコロニーまた
はプラークハイブリダイゼーション法によって、S、サ
ーモフィラス等の全ゲノムDNAの断片から目的とする
L−乳酸脱水素酵素遺伝子を含む断片を確認し、DNA
を分離精製する。これを開環したプラスミド等のベクタ
ー断片に連結し、これを宿主菌に導入して形質転換体と
する。
本発明において使用するベクターとしては、宿主微生物
で自律的に増殖し得るファージまたはプラスミドが適し
ている。
ファージとしては1例えば、エシェリヒア・コリ(Es
cherichia coli)を宿主微生物とする場
合には、λファージやM13ファージなどが使用出来る
また、プラスミドとしては1例えば、エシェリヒア・コ
リを宿主微生物とする場合には、 pBR322、pU
c18. pUc19、pHC79やそれらの派生体な
どが使用できる。更に、例えば、エシェリヒア・コリ、
バチルス・ズブチリスなどの二種以上の宿主微生物で自
律的増殖の可能な、例えば、pHY300PLK。
YIp5、YEp13などシャトルベクターを利用する
ことも可能である。このようなベクターを、先き番こ述
べたDNAと同様に制限酵素などで切断し、ベクター断
片を得る。
DNA断片とベクター断片とを結合させる方法は、公知
のDNAリガーゼを用いる方法であればよく、例えば、
DNA断片とベクター断片とをアニーリングの後、生体
外で適当なりNAリガーゼの作用により組換えDNAを
作成する。必要ならば、アニーリングの後、宿主微生物
に導入して、生体内のDNAリガーゼを利用して組換え
DNAにすることもできる。
宿主微生物としては、組換えDNAが安定かつ自律的増
殖が可能でその形質発現のできるものであればよい。
宿主微生物に組換えDNAを導入する方法は、公知の方
法、例えば、宿主微生物がエシェリヒア・コリの場合に
はカルシウム法(Lederberg、 E、 M。
and Cohen、 S、 N、、 J、 Bact
eriol、、υ−9,1072゜(1974))など
を採用することができる。
λフアージDNAであれば、イン ビトロ パツケイジ
フグ法(Horn、 B、+ Methods in 
Enzymology+68、299. (1979)
)によりλフアージ粒子を形成し、このλフアージ粒子
をエシェリヒア・コリの培養菌懸濁液に添加して、目的
とする酵素生産能を保有する特殊形質導入ファージを得
ることができる。
組換えDNAが導入された形質転換微生物の選択方法は
、液体選択培地で培養し、培養液中の目的とする酵素活
性を測定する。液体選択培地にはベクター上のマーカー
によって、最小培地や、抗生物質添加培地が適宜用いら
れる。
得られた目的とする酵素生産菌を液体選択培地にて37
℃で培養し、公知の方法、例えば、アルカリ抽出法(B
irnboim、 H,C,and Doly、 J、
1Nucleic Ac1ds Res、、 7.15
13. (1979))によってプラスミドを得ること
ができる。
目的とする酵素遺伝子を含む組換えDNAは、上記の方
法で、適宜制限酵素で切断し、他のベクターに組み込ん
だり、他の宿主に導入することができる。
本発明に係る新規り一乳酸脱水素酵素は次のようにして
調製することができる。L−乳酸脱水素酵素生産菌、あ
るいは上記の方法によってL−乳酸脱水素酵素生産能を
獲得した形質転換微生物を液体培養する。培地としては
、該微生物の通常の培養に用いられるものであればいず
れでもよいが、例えば、炭素源としては澱粉、液化澱粉
、グルコース。
ラクトース、グリセリン、糖蜜、廃糖蜜などがあり、窒
素源としてはスキムミルク、ミルク、各種蛋白分解物、
大豆粉、肉エキス、ペプトン、尿素、硝酸塩、アンモニ
ウム塩、酵母エキス、コーンステイープリカーなどがあ
る。その他ビオチンなどの栄養素や微量金属などが適宜
使用される。
培養後、酵素が菌体内にある場合には、培養液を遠心分
離して菌体を得、超音波や細胞壁溶解酵素等で処理し、
破砕菌体を遠心分離して除き、粗酵素液とする。また、
酵素が培地中にある場合には、培養液を遠心分離して菌
体を除き、以後の精製を行なう。
得られた粗酵素液から、塩析、透析、イオン交換樹脂、
アフイニテイクロマトグラフ処理等一般的酵素精製法に
より目的とする酵素を単離することができる。
実施例I A、 S、 thermo hilus M−192株
菌体の調製明治乳業株式会社ヘルスサイエンス研究所に
おいて保存しているS、 thermophilus 
M −192株の種培養をスキムミルク培地25mQに
接種して37℃で一晩培養し、この培養液を、51(リ
ットル)のLCM培地(Efthymiou et a
l、 (1962)J、 Infect、 Dis。
110: 258)に1%グルコース及び1%ラクトス
を添加した培地に接種した。37℃で8時間培養後、培
養液を6,000r、p、m、で30分間遠心分離して
、S、 thermophilus@体14.3g(湿
重量)を得た。
B、 S、 thermophilus M−192株
 体中のL−酸 水A、で得られた菌体を、0.3阿の
水酸化カリウムを含む燐酸カリウム緩衝液(pH6,0
) 25tQに懸濁し、HEAT−5YSTEMS−U
LTRASONIC社(7)lj−375型超音波細胞
破砕機を用いて菌体を破砕した。この菌体破砕液を、1
5,0OOr、p、m、で10分間遠心分離して上清2
6.5mQを回収した。この上清中には9,330ユニ
ツトのし乳酸脱水素酵素が含まれており、D−乳酸脱水
素酵素活性は測定限界以下であった。ここで、L−乳酸
脱水素酵素活性の測定は、501の酢酸ナトリウム緩衝
液(PH5,0)に、基質の1mMピルビン酸ナトリウ
ム及び酵素の0.2yrM NADHを加えたものから
なる基質溶液に試料を添加して室温(25℃)で反応を
行い、毎分1μ1I101eのNAD”(oxidiz
ed nicotinamide adeninedj
nucleotide)を生成させる酵素量を1ユニツ
トと定義した。
C,L−乳酸脱水素酵素の単離精製 B、で得られた菌体破砕液上清をO’ Carraらの
方法(0’Carra et al、 (1972)F
EBS Lett、 21 : 281)に従って、オ
キサム酸固定化セファロースカラムを用いたアフィニテ
ィークロマトグラフィーにかけ、2,400ユニツトの
L−乳酸脱水素酵素を含む活性画分を得た6更にこの画
分をMONOQ HR515(ファルマシア社)にかけ
、25mM N−モルホリノプロパンスルホン酸・水酸
化ナトリウム緩衝液(pH7,0)中、0〜1−塩化ナ
トリウムのリニアグラジェントによって分画溶出した。
この中から活性画分を取って精製標品とした。精製標品
をSOSポリアクリアミド電気泳動(LaeIIllI
lli (1970)Nature 227 : 68
0)にかけたところ、約38,000ダルトンの位置に
単一バンドを示し、十分に精製されたことが示された(
純度99%以丘)。
C1で得られたL−乳酸説水素酵素の精製標品30μに
の溶媒系を純水に置換した後、AppliedBois
ysteo+社の470型Protein 5eque
ncerにかけて、]、−乳酸脱水素酵素のN末端から
25個のアミノ酸の配列を決定した。これを以下に示す
1                      10
Thr  Ala  Thr  Lys  Leu  
His  Lys  Lys  Val  Ile0 Leu Val Gly Asp Gly Ala V
al Gly Ser Ser5 Tyr Ala Phe Ala Leu以上のアミノ
酸配列から推定されるL−乳酸脱水素酵素遺伝子のDN
Aの配列を以下に示す。
AA GG CTT GTT GGT GAT ccc AA GG TTA TTA GCT TTT GCT ccc A G GGT GCT GTT GGT ccc AAA GGG A TCT TCT C A G AGT AGT C 以上の推定 DNA塩基配列の中で上線を付した14塩基部分に相補
的なオリゴヌクレオチド、3’  GTATTTTTT
CAATA 5’CCG をApplied Biosystem社の380型D
NA合成機を用いて合成し、これを5T6R1と命名し
た。更にこの5T6R1に、T4ポリヌクレオチドキナ
ーゼ(宝酒造)及び〔γ−37′P)ATPを用いて5
′末端を32p標識し、L−乳酸脱水素酵素遺伝子をク
ローニングするためのプローブとした。
A、と同様にして調製したS、 thermophil
us M−192株の培養液500IIIQから菌体を
集菌し、得られた菌体から斎藤らの方法(Saito 
et al、 (1963)Biochim、 Bio
phys、 Acta 72: 619)に従って、S
thermophilusのゲノムDNAを調製した。
約1μgのDNAを制限酵素EcoRVで完全に消化し
、これを1%アガロースゲル電気泳動で分離した。この
アガロースゲルを、0.5N水酸化ナトリウムと1.5
M塩化ナトリウムとを含む溶液中に30分間浸してDN
Aを変性させた。更に0.25M水酸化ナトリウムと1
.5M塩化ナトリウムとを含む溶液を用いて、 アガロ
ースゲル中のDNAをナイロンメンブレン(アマジャム
社の1ybond−N)にプロットした。こうして調製
されたナイロンメンブレンと、D、で調製した標識プロ
ーブ5T6R1とを室温で一晩ハイブリダイゼーション
を行った。ハイブリダイゼーション終了後、0.3M塩
化ナトリウムと0.03Mクエン酸ナトリウムとを含む
溶液中、30℃で30分間づつナイロンメンブレンを2
回洗浄して、ハイブリダイゼーションをしていない標識
プローブを除去した。
この洗浄されたナイロンメンブレンのオートラジオグラ
ムをとったところ、約3kbpの位置に標識プローブが
ハイブリダイズしており、この位置にL−乳酸脱水素酵
素遺伝子が含まれていることが判明した。
F、 L−乳酸脱水素酵素遺伝子のクローニングE、と
同様にして調製したS、 thermophilus 
M−192株のゲノムDNA約5μgをEcoRVで完
全消化し。
これを1%アガロースゲル電気泳動にかけた。E。
においでL−乳酸脱水素酵素遺伝子はアガロースゲル上
で約3 kbpの位置にあることが判明しているので、
この部分のゲルを紫外線照射下で切り出した。BIOI
O1社のGENE CLEAN DAN精製キットを用
いて、この切り出されたゲルからDNAを回収した。
回収されたDNAと、EcoRVで消化して開環したプ
ラスミドベクターpBR322とを連結して、組換えプ
ラスミドベクターを作成した。この組換えプラスミドベ
クターを塩化カルシウム法を用いてE。
coli 761株(アマージャム社)に導入した。形
質転換株はアンピシリン(50μg/IIIQ)によっ
て選択した。
アンピシリン耐性株のコロニー約1,000個をナイロ
ンメンブレン(アマジャム社のHybond−N)に移
し、常法に従って標識プローブ5T6R1を用いてコロ
ニーハイブリダイゼーションを行った。オートラジオグ
ラムにより標識プローブとハイブリダイズしていた1株
をとり、菌体中のプラスミドを調べたところ、約3 k
bPのEcoRV断片が挿入されたPBR322を保有
していた。この組換えプラスミドをρBEVIと命名し
た(第3図)。
G、 L−酸 水 酵  伝子の  の確騨PBEV 
1を保持している161株、ρBR322を保持してい
る761株、及びプラスミドを保持していないTGIを
LB培地を培養して集菌し、B、記載の方法に従って菌
体を超音波破砕して、破砕液の上清を遠心分離によって
得た。この上清液中の酵素活性を8゜に記載されている
方法に従って酵素活性を測定した。
この結果を以下の表に示す。表中の値はユニット/II
Q培養液を示し、また、N、 D、は測定限界以下の値
であったことを示す。
表 この表に示されるように、PBEV lを保持している
761株の菌体内にのみL−乳酸脱水素酵素活性が検出
されたことから、ρBEVIにL−乳酸脱水素酵素遺伝
子が含まれていることが確認された。
更に、 pBEVlを保持している161株の細胞破砕
液上清液からC9に従ってL−乳酸脱水素酵素を単離精
製し、SOSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った
ところ、S、 thermophilus由来のL−乳
酸脱水素酵素と同じ移動度を示した。
また、この単離精製されたI、−乳酸脱水素酵素のN末
端のアミノ酸配列を分析したところ、 1番目のアミノ
酸がS、 thermoρh i ]、u s由来のL
−乳酸脱水素酵素と同じスレオニンであるものが約90
%、開始コドンに対応するメチオニンであるものが約1
0%であった。そして、N末端から2〜10番目のアミ
ノ酸配列は、S、 thermophilus由来のL
−乳酸脱水素酵素と全く同一であった。
以上から、pBEVlに組み込まれた S、 thermophilus由来のL−乳酸脱水素
酵素が、ρVEVIを保持している161株で発現して
いることが確認された。
H,L−乳酸脱水素酵素遺伝子の塩基配列の決pBEV
1を制限酵素sph I及びBa■H1lで消化して線
状とし、キロシーフェンス用DNAプリージョン・キッ
ト(全酒造)を用いて欠失体を13個作成した。
この欠失体の一つをEcoRV及びAat IIで消化
し、逆方向の欠失体をキロシーフェンス用DNAプリー
ジョン・キットにより13個作成した。
これらの欠失体を、 UNITED STATESBI
OCHEMICAL CoRPORATION社の5E
QUENCE ver、 2.07−deaza−dG
TP DNAシークエンスキットを用いて、それぞれ塩
基配列を決定した(第2図)。それぞれの欠失体の塩基
配列から、  pBEVlに挿入されている塩基配列3
 、073を決定したにの配列中で、開始コドンと終結
コドンに挟まれており、かつ、D。
で推定した5′末端の塩基配列と一致する箇所を探した
ところ、この配列の1,851〜2,838番目に該当
するオープンリーディングフレームが含まれていた。即
ち、この領域がL−乳酸脱水素酵素をコードする遺伝子
である。更に、このオープンリーディングフレームの塩
基配列から、L−乳酸脱水素酵素のアミノ酸配列が確定
した(第1図)。
このアミノ酸配列を、他の既にアミノ酸配列が知られて
いるL−乳酸脱水素酵素と比較してホモロジーを調べた
ところ、Lactobaeills casei (H
ensel et al、 (1983) Eur、 
J、 Biochim、 134: 503 )とでは
66.0%、5treptococcus cremo
ris (Crossley et al、 (197
9) Biochim、 Biophys、 Acta
 581:342)とでは68.5%であった。
〔発明の効果〕
本発明に係るL−乳酸脱水素酵素遺伝子を使用すれば、
L−乳酸脱水素酵素を工業的に製造することができる。
この酵素は従来未知の新規酵素であり、この酵素を使用
することによりイン ビトロでピルビン酸からL−乳酸
を得ることができるほか、この酵素をコードする本発明
に係る遺伝子を導入した形質転換乳酸菌を培養すること
により、L−乳酸を直接製造することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るL−乳酸脱水素酵素のアミノ酸配
列を示した図であり、第2図は上記アミノ酸配列をコー
ドするL−乳酸脱水素酵素遺伝子の塩基配列を含む塩基
配列を示した図であり、第3図は本発明に係るL−乳酸
脱水素酵素遺伝子を含む組換えプラスミドPBEV 1
の構築図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、第1図に示すアミノ酸配列からなるL−乳酸脱水素
    酵素。 2、請求項1に記載のアミノ酸配列をコードするL−乳
    酸脱水素酵素遺伝子。 3、第2図に示すDNA塩基配列からなるL−乳酸脱水
    素酵素遺伝子。 4、ストレプトコッカス属に属する請求項1に記載され
    たL−乳酸脱水素酵素を生産する微生物を培養し、培養
    物から該酵素を分離採取することを特徴とする該酵素の
    製造方法。
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