JPH0324767Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は浴室ユニツトの点検口に収納機能を有
する点検口蓋を取付けると共に防水構造とした浴
室ユニツトの点検口部の構造に関する。

［背景技術］ 従来より浴室ユニツトの水栓器具の配管工事の
ために、水栓器具の取付け面の下方に洗い場側に
開口した点検口を設け、この点検口に点検口蓋を
取付けているが、この点検口蓋にシヤンプーや石
鹸等の小物を配置するための棚部を形成して収納
機能を具備させようと試みられている。しかしな
がら第６図に示すように水栓器具１の取付け面の
下部は給水、給湯の配管４を配設しているためス
ペース的に余裕がなく点検口蓋７の棚部６の奥行
きを大きく取れず、第７図に示すように配管４と
接するように点検口蓋７の棚部６を形成してもそ
の収納能力の大幅な向上が期待できないものであ
つた。又第６図のように点検口蓋７の後方に間隙
がある場合には裏板などを取付けて防水性を確保
できるが、第７図のようにすると、点検口蓋７の
棚部６と配管４との間に間隙が殆どなく点検口３
と点検口蓋７との間に第８図のように防水パツキ
ン１６などを嵌め込み防水を確保しなければなら
なく、防水パツキン１６の状態により水漏れが生
じる恐れがあつた。一方棚部６を前方に突出させ
てその収納機能を高めることも可能であるが、そ
うすると洗い場の有効空間を徒に占有してしまう
という問題があつた。

［考案の目的］ 本考案は上記事情に鑑みて為されたものであ
り、その目的とするところは、浴室ユニツトの水
栓器具の配管接続工事のための点検口の防水性を
確保でき、しかも洗い場の有効空間を徒に占有す
ることなく点検口蓋の棚部の収納スペースも大き
く取れるようにすることにある。

［考案の開示］ 本考案の浴室ユニツトの点検口部の構造は、浴
室ユニツトＡの水栓器具１の取付け面の下方に洗
い場２側に開口する点検口３を設け、水栓器具１
の配管４を点検口３から離れるように後方に向け
て略逆Ｌ字状に屈曲させて配設し、断面略Ｌ字状
の裏板５を配管４を覆うように取付けて裏板５の
下横片１０を前方に突出させると共に裏板５の上
端より配管４の上端部を前方に突出させて水栓器
具１と接続し、点検口３に後方に突出した棚部６
を有する断面略コ字状の点検口蓋７を取付けて棚
部６を裏板５の下横片１０に載置させて成るもの
であり、この構成により上記目的を達成できたも
のである。

以下本考案を添付の図面に示す実施例に基づい
て説明する。FRP製又はステンレス製の浴槽ユ
ニツトＡの洗い場２の溶槽８側のコーナ部には水
栓器具１の取付部９を設けており、水栓器具１の
取付け面の下方、即ち取付部９の浴槽８寄りの前
面には洗い場２側に開口する点検口３を設けてい
る。水栓器具１の配管４は第１図に示すように、
点検口３から離れるように後方に向けて逆Ｌ字状
に屈曲させて配設している。５はFRP製又はス
テンレス製の裏板であり、前方及び上方が開口し
た箱状であり、下横片１０の前端から固定片１１
を垂下させており、上端部の中央には配管取出し
孔１２を穿孔している。この裏板５を第２図に示
すように配管４を覆うように配置し、上端を取付
部９の後面上方に位置させる共に固定片１１を点
検口３の下方に位置させ周囲を樹脂１３で被覆し
て取付け、配管取出し孔１２より配管４の上端部
を取出して前方に突出させている。この配管３の
上端部と水栓器具１とを接続管１４により接続さ
せている。点検口蓋７には第４図に示すように中
央部を後方に突曲させて棚部６を形成しており、
この点検口蓋７を四隅のビス孔１５を介して点検
口３にビス止めしている。この場合裏板５により
防水性を確保できるので、点検口蓋７と点検口３
との間には防水パツキンを介在させなくてもよく
取付けを簡単にできる。又配管４を逆Ｌ字状に屈
曲させているので、点検口蓋７の棚部６を後方に
大きく突出させ収納スペースを大きくすることが
できる。

［考案の効果］ 本考案にあつては、浴室ユニツトの水栓器具の
取付け面の下方の洗い場側に開口する点検口に点
検口蓋を取付けると共に裏板を水栓器具の配管を
覆うように取付けているので、裏板と点検口蓋と
の２重構造と成り、点検口部の確実な防水性を確
保できるものであり、又水栓器具の配管を点検口
から離れるように後方に向けて逆Ｌ字状に屈曲さ
せて配設し、断面略Ｌ字状の裏板を配管を覆うよ
うに取付けて裏板の下横片を前方に突出させ、点
検口に後方に突出した棚部を有する断面略コ字状
の点検口蓋を取付けて棚部を裏板の下横片に載置
させているので、裏板と点検口との間のスペース
を大きく取ることができ、従つて点検口蓋の棚部
を後方に大きく突出させて棚部の収納機能を大幅
に向上させることができるものであり、しかも点
検口蓋の棚部を裏板の下横片に載置させているの
で、棚部が補強され強固な構造となるものであ
り、更にこのように棚部を前方に突出させて洗い
場の有効空間を徒に占有させなくても通常デツド
スペースと成りがちである水栓器具の取付け面の
下部を最大限に利用して棚部の収納スペースを大
きく取ることができ、しかも裏板の上端より配管
の上端部を前方に突出させて水栓器具と接続して
いるので、点検口蓋を取り外すだけで水栓器具の
配管接続工事を行うことができ、工事に支障をき
たすことがないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側断面図、第
２図は同上における裏板の取付けを示す側断面
図、第３図は同上における裏板を示す斜視図、第
４図ａ，ｂは同上における点検口蓋を示す正面
図、側断面図、第５図は同上を採用した浴室ユニ
ツトを示す斜視図、第６図は従来例を示す側断面
図、第７図は他の従来例を示す側断面図、第８図
は同上の点検口蓋の取付けを示す側断面図であつ
て、Ａは浴室ユニツト、１は水栓器具、２は洗い
場、３は点検口、４は配管、５は裏板、６は棚
部、７は点検口蓋、１０は下横片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴室ユニツトの水栓器具の取付け面の下方に洗
   い場側に開口する点検口を設け、水栓器具の配管
   を点検口から離れるように後方に向けて略逆Ｌ字
   状に屈曲させて配設し、断面略Ｌ字状の裏板を配
   管を覆うように取付けて裏板の下横片を前方に突
   出させると共に裏板の上端より配管の上端部を前
   方に突出させて水栓器具と接続し、点検口に後方
   に突出した棚部を有する断面略コ字状の点検口蓋
   を取付けて棚部を裏板の下横片に載置させて成る
   浴室ユニツトの点検口部の構造。