JPH0324668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は特に小型便所に使用され、便器洗浄用
ロータンクやそのロータンクに接続する便器洗浄
管等の諸配管及び収容ボツクスを内蔵した便所用
収容装置に関するものである。

（従来技術） 従来、この種の便所用収容装置には特開昭50−
7344号公報や実開昭57−86000号公報記載のもの
がある。

この先行技術は大便器の背後に洗浄用ロータン
クを配設し、その洗浄用ロータンクに隣接して収
納ボツクスを配設し、該ロータンク前方を化粧板
でカバーし、上部を手洗い器を中央に有するカウ
ンターで被蓋してなり、化粧板でロータンクをカ
バーし且つその化粧板と面一状に収納部の前扉を
位置させることで、整然とした一体感を受感する
ように纏められている。

（考案が解決しようとする課題） しかし、先行技術にあつては大便器とロータン
クとの位置が同一軸線上であることから、ルーム
側壁とそのロータンクとの間寸法が大きく確保で
きず、大型な収容ボツクスを配設できなかつた。

特にルーム側壁間寸法を0.7ｍ〜1.2ｍとする便
所にあつてはロータンクは両側或は一側に配設す
る収納部が極めて薄幅なものとなり、嵩ばるトイ
レ用備品を収納できず、使用勝手が非常に悪かつ
た。

また、手洗い器を挾んで短寸なカウンターが配
設される為、収納部に入りきれないトイレ用備品
を、１ケ所に整然と載置できないばかりか嵩ばる
トイレ用備品を載置することも不可能であつた。

本考案は上記従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、化粧板でロータンクを
カバーし且つその化粧板と面一状に収容部の前面
を位置させた便所用収容装置でありながら、大型
な収容ボツクスを配設できるようにし、且つその
収容ボツクス真上に入りきれない嵩ばるトイレ用
備品等を一ケ所に整頓して載置できるようにする
ことにある。

（課題を解決する為の手段） 上記目的を達成する為に講じた技術的手段は、
洗浄用ロータンクが化粧板の背後に、該大便器の
長手方向の中心線に対して偏心させ且つルーム一
側壁に寄せて設けられ、収容ボツクスが一側面を
ルーム他側壁に当接し、他側面を洗浄用ロータン
クに近接して設けられ、且つ上記手洗い器を洗浄
用ロータンク真上に位置させると共にその手洗い
器一側端とルーム他側壁とに亘つてカウンターを
設けて収容ボツクスの真上にそのカウンターを位
置させていることを要旨とする。

（作用） 上記技術的手段によれば、洗浄用ロータンクを
化粧板背後において大便器の長さ方向の中心線に
対して偏心させ、且つルーム一側壁に寄せた分、
そのロータンクとルーム他側壁との間のスペース
が拡張され、そのスペースに収容ボツクスが配設
される。また、手洗い器を洗浄用ロータンク真上
に位置させている為、その手洗い器一側端とルー
ム他側端との間に設けられているカウンターが長
尺になる。

（実施例） 以下、本考案の一実例を図面に基いて説明する
と、本考案便所装置Ａは給水用技管１を側面に、
便器洗浄管２を下面に夫々接続した洗浄用ロータ
ンクa₁と、該ロータンクa₁の前面を被覆する化粧
板a₂と、トイレルームＢにおける側壁b₁一方と相
対する他側壁b₁′と前記ロータンクa₁との間に形
成されたスペースＣに配される収容ボツクス
C′と、前記ロータンクa₁の上面に位置する手洗器
a₄の上面側端から前記ルーム他側壁b₁′とにわた
つて設けられるカウンターa₃とからなる。

洗浄用ロータンクa₁は、大便器Ｄのボール部及
びトラツプを通過する中心線ｄに対して一方のル
ーム側壁b₁側に偏芯させてルーム背面壁b₂に固定
した型の受板３上に載置固定して出来るだけ一
方のルーム側壁b₁側に寄せて設けるもので、その
上面に手洗い器a₄を備えてなる。

手洗い器a₄は、洗浄用ロータンクa₁内のボール
タツプ水栓（図示せず）に連動して給水する手洗
い管a₄′を有するもので、前記ロータンクa₁の直
上に配備して大便器Ｄを跨がずとも大便器Ｄサイ
ドとルーム側壁b₁一方との間の動作空間９に位置
して手洗い可能としてなり、ルーム背面壁b₂やル
ーム側壁b₁に固定した受板３に一側を、カウンタ
ーa₃に他側を載置して吊持状に配備する。

化粧板a₂は、洗浄用ロータンクa₁上方に設けた
カウンターa₃や手洗い器a₄の下面と床Ｅ上に立設
された廻し縁４との間と略同一寸法で上記ロータ
ンクa₁を隠蔽するに必要な最小限度の大きさをも
つて形成された金属や木製のものである。

また、この化粧板a₂は、カウンターa₃や手洗い
器a₄の下面に上端を当接させた状態においてロー
タンクa₁の操作レバー５と対峙する部分に通孔
５′を開孔すると共に下縁には正面〓型状の上向
き切欠き６を有してなり、その操作レバー５を通
孔５′を挿通させて取付け、上向き切欠き６を便
器洗浄管２に嵌合状に係止めして落下不能に支持
し、操作レバー５の連結を解いて取外ずし可能と
する。尚、この化粧板a₂の上向き切欠き６部分に
おいては図示するように便器洗浄管２に吊下げた
目隠し板７を進退可能なカバー８により押動する
ことにより目隠しする。

収容ボツクスC′は、前記スペースＣ内一杯に収
まるように前出巾及び横巾に形成し、図示例にあ
つてはキヤビネツト状の扉付きタイプを示すが限
定はされず、ゴミ箱、その他の道具類を配備する
一般に知られているタイプのものが含まれる。

カウンターa₃は、ルーム背面壁b₂やルーム他側
壁b₁′に固定した受板３に載置して手洗い器a₄の
上面側端a₄″から前記ルーム他側壁b₁′にわたつて
手洗い器a₄と並設して吊持状に配備される一枚も
の（第１図）あるいは分割もの（第６図）であつ
てもよく任意である。

また、カウンターa₃は、前記ロータンクa₁の側
面を被覆する蓋体１０を利用して支持しても任意
である。

（考案の効果） 本考案は上記のように化粧板の背後において、
大便器の長手方向の中心に対して偏心させ且つル
ーム一側壁に寄せて洗浄用ロータンクを設けて、
ルーム他側壁とそのロータンクとの間に広いスペ
ースを確保しているから、より大型な収容ボツク
スを配設することが可能になり、ロータンク用の
化粧板とその収容ボツクスとの両者が前面略面一
状の整然とした一体感を損わずに、小物から嵩ば
る大形のトイレ用備品まで一括して収納できる。

また、上記収容ボツクスに入りきれないトイレ
用備品を２分割化せずに、収容ボツクス上の広い
カウンター面に集合して載置し得るから、収納機
能部が大便器の両サイド空間一方側に集中し、取
出し動作が楽になり、カウンター長尺化によつて
嵩ばるバケツ等の清掃用具をも載置でき、大変便
利である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案便所用収容装置の実施例を示
し、第１図は正面図で一部切欠する、第２図は２
−２断面図、第３図は３−３断面図、第４図は使
用状態を示す斜視図、第５図は５−５断面図、第
６図は他の例の正面図で一部切欠する。 尚図中、Ａ：便所装置、a₁：便器洗浄用ロータ
ンク、a₂：化粧板、a₃：カウンター、a₄：手洗い
器、a₄″：上面側端、Ｃ：スペース、C′：収容ボ
ツクス、Ｄ：大便器、ｄ：中心線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手洗い器とその手洗い器に隣接するカウンター
   との下の空間に便器洗浄用ロータンク及び収納ボ
   ツクスを設け、その洗浄用ロータンク前端下を化
   粧板でカバーすると共に、化粧板前方に大便器を
   設置した便器キヤビネツト装置において、上記洗
   浄用ロータンクは化粧板の背後に、該大便器の長
   手方向の中心線に対して偏心させ且つルーム一側
   壁に寄せて設けられ、上記収容ボツクスは一側面
   をルーム他側壁に当接し、他側面を洗浄用ロータ
   ンクに近接して設けられ、且つ上記手洗い器を洗
   浄用ロータンク真上に位置させると共にその手洗
   い器一側端とルーム他側壁とに亘つてカウンター
   を設けて収容ボツクスの真上にそのカウンターを
   位置させていることを特徴とする便所用収容装
   置。