JPH0323936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は点検口パネルを天井面に取付ける構造
に関するものである。

従来技術と問題点 天井パネルを天井に取付ける際、張り仕舞とし
て、又は各種の修理点検用として、天井面の一部
に作業者の身体が入る点検口を設ける必要があつ
た。

従来、これらの点検口は、天井面の点検口部分
のみをくり抜き、その部分に、外枠を固定用に内
枠を開閉用にした点検用部材を取付けるものが多
かつた。しかし、これらのものは、開閉するのが
内枠だけなので身体を入れる大きさが十分にとり
にくい点、点検口部分のみが他のパネルと異つた
形になり外観上好ましくない点、取付の際、下方
から片手で押さえながらビス止め作業をする点、
点検口を連続して何個かを設けることができない
点、および片開き式では隣接のパネルに衝接する
おそれがある点等、種々の問題点があつた。

考案の目的 本考案はこれらの問題点を解決して、取付け取
り外しが容易で、他のパネルと同形であり、かつ
連続して点検口を形成できる点検口パネルの取付
構造を提供するものである。

考案の概要 すなわち、本考案は外方に目地板を突設させ、
内部にＶばねを対向して設けた箱形状の点検口パ
ネルと、野縁を取付ける野縁受けに互いに背向し
て固定したばねハンガー、および目地板に着脱す
るホルダーと、保持部材に挿入するコイル状の基
部、およびばねハンガーに係脱する鉤状の係止部
を有するＶばねとからなり、Ｖばねとばねハンガ
ーとの係脱、およびホルダーと目地板との着脱に
よつて、点検口パネルを天井面に着脱する、点検
口パネルの取付構造である。

本考案の特徴は、目地板を突設した点検口パネ
ルの内部に保持部材を設け、野縁受けにホルダー
とばねハンガーを互いに背向して固定し、保持部
材に挿入したコイル状の基部を有するＶばねをば
ねハンガーに係脱すると共に、ホルダーと目地板
とを着脱することにより点検口パネルの取付け取
り外しをするようにした構成にある。

したがつて、下から見て他の天井パネルと全く
同じ形状の点検口パネルを野縁受けに沿つて（野
縁に直交して）、何個か連続してどこにでも取り
つけることができる。また、取付は押し上げるだ
けでＶばねがばねハンガーに係止するので手で押
さえることなくビス止めができ、取り外しもビス
を外し下方へ引つ張るだけで作業が容易となる。

本考案において、野縁はチヤンネル状でもＴ状
でもどちらでも適用でき、また、各部材の材質は
ステンレス製、アルミ製のいずれでも使用でき
る。

実施例 本考案の実施例を図面において説明する。

第１図〜第３図の実施例において、箱形状の点
検口パネル１は、外面を他の天井パネル２と同一
に形成してあり、内方に直角に折り曲げて対向し
た折曲片３，３を設け、その折曲片３にＬ状片４
を、Ｌ状片４にリング状の保持部材５をそれぞれ
設けてある。さらに、一方の折曲片３には、取付
けた際、隣接する天井パネル２の目地板６の下面
に接触するように目地板７を突設してある。

コ状に形成した野縁受け８は、天井パネル２を
固定部材９により固定するチヤンネル状の野縁１
０をクリツプ１１で固定してある。野縁受け８に
は、Ｌ状のホルダー１２を点検口パネル１の外方
に、Ｌ状のばねハンガー１３を点検口パネル１の
内方に、それぞれを互いに背向させて固定してあ
る。ホルダー１２はその下片１４を天井パネル２
の目地板６の上面に接触するように形成してあ
る。

ばねハンガー１３は、上端を外方に折り曲げた
起立片１５と底片１６とでほぼＬ状に形成してあ
り、底片１６には切欠き１７を設け、切欠き１７
の両側縁には溝１８を対向させて設けてある。Ｖ
ばね１９は、リング状の保持部材５に挿通するコ
イル状の基部２０と、基部２０からＶ状に延設す
る脚部２１，２１と、その両端に鉤状に設けた係
止部２２，２２とで形成してある。

点検口パネル１を天井面に取付けるには、野縁
受け８に固定したばねハンガー１３の溝１８内
に、点検口パネル１の保持部材５に基部２０を挿
通させたＶばね１９の脚部２１を挿入すると、脚
部２１はばねの弾発力で溝１８に沿つて上昇し、
ホルダー１２の下片１４と重なつている隣接の天
井パネル２の目地板６に、目地板７が衝接し停止
する。この状態で点検口パネル１はＶばね１９の
弾発力により係止されている。次いで、この重な
つた下片１４、目地板６、および目地板７をドリ
ルで孔あけをし、タツピングネジ２３でねじ止め
し、点検口パネル１の取付けを完了する。こうし
て下から見ると、点検口パネル１と他の天井パネ
ル２と全く同一な外観をゆうする。

点検口パネル１を取り外すには、取付作業と逆
であつて、まずタツピングネジ２３を外し、点検
口パネル１をＶばね１９の弾発力に抗して下方へ
引つ張り、Ｖばね１９の脚部２１を溝１８に沿つ
て下降させ、鉤状の係止部２２が溝１８の底部と
下片１４の側縁との間に挟持させ、下降を停止さ
せる（第３図）。次いで、このＶばね１９を少し
浮かせて係止部２２の係止を外し、脚部２１をさ
らに弾発に抗して互いに近接させると、脚部２１
は溝１８および切欠き１７から外すことができ、
Ｖばね１９とともに点検口パネル１は野縁受け８
から取り外すことができる。

考案の効果 本考案は以上のような構成であるので、Ｖばね
をばねハンガーの溝内に挿入し、それを押し上げ
るだけでＶばねが拡開しつつばねハンガーに係止
できるようになる。したがつて、手で押さえなが
らビス止めしなくてもよくなり、かつ、取り外し
も上下動だけでできるので隣接の天井パネルと衝
接するおそれもない。

また、箱形パネルの裏側の折曲片上でＶばねを
上下動する構造であるため、点検口パネルを箱形
パネルと全く同じ外観に形成でき、深い目地部を
形成することができる。

また前記構造のために、点検口パネルの取付け
箇所を特定せずに、その時の必要に応じて野縁受
けに沿つた任意の箇所に点検口パネルを取付けす
ることができ、かつ、点検口パネルを１個のみで
なく連続して複数個設置することもできるので、
天井面に大きな点検口が得られ修理点検作業がや
り易くなる。

さらに、点検口パネルに固定した目地板を、下
地材に取付けたホルダーの下片に着脱するように
したため目地板を水密状に取付けできる。特に、
建物外部の庇等の天井面において雨水の浸透を防
げる等の格別の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の縦断面図、第２図は
ばねハンガーとＶばねの基部の斜視図、第３図は
第１図の−線断面図である。 １……点検口パネル、２……天井パネル、５…
…保持部材、６……目地板、８……野縁受け、１
０……野縁、１２……ホルダー、１３……ばねハ
ンガー、１８……溝、１９……Ｖばね、２０……
基部、２１……脚部、２２……係止部、２３……
タツピングネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内方への折曲片３を有する箱形状で天井パネル
   ２と同一外形をなす点検口パネル１と、天井パネ
   ル２を固定する野縁１０と、野縁１０を固定する
   野縁受け８と、溝１８を有するＬ状のばねハンガ
   ー１３と、コイル状の基部２０と鉤状の係止部２
   ２を有するＶばね１９と、平板状の目地板７と、
   Ｌ状で下片１４を有するホルダー１２からなり、
   折曲片３に目地板７を固定して外方に突出させ、
   野縁受け８にばねハンガー１３とホルダー１２を
   対向して取付け、折曲片３にＶばね１９の基部２
   ０を取付けると共に、ばねハンガー１３の溝１８
   内にＶばね１９を移動可能に挿入し、かつ、ホル
   ダー１２の下片１４を目地板７に着脱してなる、
   点検口パネルの取付構造。