JPH0323519B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0323519B2
JPH0323519B2 JP12561986A JP12561986A JPH0323519B2 JP H0323519 B2 JPH0323519 B2 JP H0323519B2 JP 12561986 A JP12561986 A JP 12561986A JP 12561986 A JP12561986 A JP 12561986A JP H0323519 B2 JPH0323519 B2 JP H0323519B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine powder
aln
mixed
transition metal
carbon black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP12561986A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62283900A (ja
Inventor
Tooru Kida
Masaru Akyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Carbon Co Ltd filed Critical Tokai Carbon Co Ltd
Priority to JP12561986A priority Critical patent/JPS62283900A/ja
Publication of JPS62283900A publication Critical patent/JPS62283900A/ja
Publication of JPH0323519B2 publication Critical patent/JPH0323519B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生成収率の高いAlNウイスカーの
製造方法に関する。
〔従来の技術〕
AlNウイスカーの生成技術としては、以下の
方法が知られている。
(1) 昇華法 AlN粉末を黒鉛ルツボに入れて例えば水平
型黒鉛管状抵抗炉のような加熱炉にセツトし、
炉内をN2ガス雰囲気に保ちながら2000℃近傍
の温度に加熱する。原料となるAlN粉末は
1550〜1700℃の温度領域で急速に昇華再結晶し
単結晶ウイスカーとしてルツボ壁に生成付着す
る。
(2) 金属AlとN2による反応生成法 金属Alを黒鉛ルツボに入れN2ガス雰囲気下
で加熱処理することによりルツボ内部にAlN
ウイスカーを生成する〔Porton:etal、
Porosh.Met.(USSR)10−5、10(1970)〕。
(3) Al2O3、CおよびN2による反応生成法 Al2O3粉末を黒鉛ルツボに入れ、N2雰囲気に
保持した黒鉛抵抗炉中で2100〜2200℃に加熱
し、その後空気を導入して黒鉛ルツボを燃焼さ
せてAlNウイスカーを得る〔Kohnetal.
Mineralogist 41、355(1965)〕。この方法はN2
雰囲気下でAl2O3をCで還元する生成機構によ
るもので、下記の反応式に従うものとされる。
Al2O3+3C+N2→2AlN+3CO↑ 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記従来の方法による場合には
粒状のAlNが多く生成し、AlNウイスカーとし
ての生成収率は良くない問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は従来方法に比べ高収率で生成しえる
AlNウイスカーの製造方法を提供するもので、
その構成はAl2O3微粉末をFe、NiまたはCoから
選ばれた遷移金属化合物の溶液と混和したのち加
熱処理して液媒を蒸発除去し、処理後のAl2O3
粉末にカーボンブラツクを均質混合して嵩密度
0.05〜0.15g/c.c.の混合物を調製し、該混合物を
N2ガス流下の反応炉中で1650〜1850℃の温度に
加熱することを特徴とする。
Al源原料となるAl2O3としては、粒径50μm以
下、望ましくは1〜30μmの微粉末が用いられ
る。Al2O3微粉末は、まず前記遷移金属化合物の
溶液と混和する。
遷移金属化合物は触媒成分となるもので、水溶
性の化合物とくにFe、Ni、Coの塩化物もしくは
硝酸塩が有効に用いられる。混和の手段としては
Al2O3微粉末を遷移金属化合物の溶液中に投入し
て撹拌する方法がとられるが、この際の溶液濃度
はAl2O3微粉末に対する遷移金属元素(Fe、Ni
またはCo)の量として0.5〜10重量%になるよう
に調整する。
この量が0.5%未満のときはウイスカー成長に
有効作用せずに粒状AlNの状態で残留する比率
が増し、他方、10重量%を越える量はもはや結晶
促進化に寄与しなくなる。
混和後の溶液は加熱処理して液媒を蒸発除去
し、Al2O3微粉末を触媒成分が表面に均一付着し
た状態で乾涸させる。
上記の処理を施したAl2O3微粉末は、還元材と
なるカーボンブラツクと混合する。カーボンブラ
ツクとしては、窒素吸着比表面積40m2/g以上お
よびDBP吸油量90ml/100g以上の性状特性のも
のを選択使用することが好ましい。カーボンブラ
ツクはコークス粉、黒鉛粉のような通常の炭素質
物とは異質の表面性状と粒子構造を備えており、
とくに窒素吸着比表面積40m2/g以上の微細粒子
径のものを用いるとAl2O3微粉末との接触面積が
増大して還元反応が効果的に進行し、またストラ
クチアーの指標となるDBP吸油量が90ml/100g
以上の粒子凝集構造をもつものはAlNウイスカ
ーの生成に好適な多孔性を具備しており、得られ
るウイスカーの性状ならびに収率の向上に機能す
る。
カーボンブラツクはAl2O3微粉末100部に対し
100〜200部の比率で配合し、適宜なミキサーによ
り強撹拌して嵩密度0.05〜0.15g/c.c.の均一混合
物を調製する。この低嵩密度が針状結晶を発達さ
せるに有効な成長空間を形成し、曲がり、枝ある
いは毛玉等の異形物を含まないAlNウイスカー
を生成するために働く。なお、混合物の嵩密度が
0.05g/c.c.を下回る場合には、1回当りの反応処
理量が減少するため生産性の低下を招き好ましく
ない。
混合物は0.05〜0.15g/c.c.の嵩密度を保持した
状態に黒鉛ルツボに填め、図示のような反反応炉
を用いてN2ガス流下、1650〜1850℃の温度に加
熱反応させる。
図は本発明の実施に適用される反応炉を例示し
た縦断面図で、1は反応室、2は上記混合物3を
充填した黒鉛ルツボ、4はコークス粒5を投入し
たN2ガス加熱室、6はN2ガス導入菅、7は加熱
されたN2ガスを反応室1に送入するための通路、
8はガス排出管、9は測温管、そして10は反応
炉を加熱するための高周波コイルである。
反応室1内にセツトされた黒鉛ルツボ2は高周
波コイルにより加熱され、同時に加熱されたN2
ガスが通路7を通つて反応室1に流入する。この
段階でAl2O3、カーボンブラツクおよびN2が反応
してAlNウイスカーに転化するが、反応過程は
以下のようなVLS機構によつて進行するものと
推測される。
まず黒鉛ルツボが加熱されるに伴つてAl2O3
粉末の表面に存在する触媒成分(遷移金属)は
Al2O3に固溶し、やがて局部的にAl、Oおよび触
媒成分とからなる液滴を生じる。この液滴にN2
ガスおよびAl2O3とC(カーボンブラツク)の還
元反応によつて生成したAl2O3またはAlOの蒸気
が溶解して行き、飽和濃度を越えるとAlNとし
て析出する。AlNの析出が連続すると、黒鉛ル
ツボ内の生成空間にAlNウイスカーが生成する。
このようにして黒鉛ルツボ中にAlNウイスカ
ーを生成させたのち、残留する未反応のカーボン
ブラツク成分を消去処理により除去する。
消去処理後の生成物は、灰白色のAlNでこの
うちAlNウイスカーの占める比率は60%を越え
る。また、得られたAlNウイスカーの性状は直
径0.1〜1.0μm、長さ5〜100μmの真直性に優れ
た針状単結晶である。
〔作用〕
本発明によれば、触媒となるFe、NiまたはCo
の遷移金属元素が主原料であるAl2O3微粉末の表
面に均一付着しているから、上記したVLS機構
による反応過程で触媒成分が昇華飛散する前に
Al2O3に固溶し、極めて効果的な成長活性点(液
滴)をつくる。この特有の結晶成長作用カーボン
ブラツクによる十分な成長空間保有性の作用と相
俟つて、性状の優れたAlNウイスカーの生成を
著しく促進させる機能を営む。
実施例 1 平均粒径5μmのAl2O3微粉末20gを2%FeCl2
水溶液100mlに投入分散し、十分に混和した。こ
の溶液濃度は、Al2O3微粉末に対するFe量として
4.4重量%になる。
混和後の溶液を加熱煮沸して水分を蒸発乾涸
し、Fe触媒成分が均一に表面付着したAl2O3微粉
末を得た。
処理後のAl2O3微粉末に窒素吸着比表面積99
m2/g、DBP吸油量120ml/100gの特性を備え
るカーボンブラツク30gを配合し、回転翼ミキサ
ーで強撹拌して嵩密度0.09g/c.c.の混合物を調整
した。
混合物をそのまま内径120mm、高さ60mmの黒鉛
ルツボに移し入れ、図示の反応炉にセツトした。
ついで、炉を昇温し炉内にN2ガスを5/分の
流速で送入しながら1800℃の温度に4時間保持し
た。内容物を黒鉛ルツボから取出し、大気中で
700℃の温度に熱処理して残留するカーボンブラ
ツク成分を完全に燃焼除去した。
得られた生成物は灰白色を呈するAlNからな
るウイスカーと粒状物の混在物であつた。このう
ちAlNウイスカーは直径0.1〜1.0μm、長さ5〜
100μmの真直性の針状単結晶で、全生成物に占
めるウイスカーの比率は75%と高収率であること
が確認された。
実施例 2 実施例1と同一のAl2O3微粉末20gを2%
CoCl2水溶液(Al2O3に対するCo量として4.5重量
%)および3%Ni(NO32水溶液(Al2O3に対す
るNi量として4.8重量%)にそれぞれ混和し、実
施例1と同処理を施してCoおよびNi触媒成分が
均一に表面付着したAl2O3微粉末を作成した。処
理後の各Al2O3微粉末と窒素吸着比表面積80m2
g、DBP吸油量98ml/100gの特性をもつカーボ
ンブラツクを激しく撹拌して嵩密度0.12g/c.c.の
混合物を調製し、実施例1と同一の装置および条
件を用いて生成反応させた。
残留カーボンブラツク成分を燃焼除去したのち
の生成物はAlNのウイスカーおよび粒状物が混
在する組成であつたが、このうちAlNウイスカ
ーの占める比率は、Co触媒を使用した場合は70
%、Ni触媒使用時は65%であつた。得られた
AlNウイスカーは、直径0.1〜1.0μm、長さ5〜
50μmの真直状単結晶であつた。
比較例 1 カーボンブラツクの代りに平均粒径50μの黒鉛
粉末を用い、嵩密度0.62g/c.c.の混合物としたほ
かは実施例1と同一の方法を用いて生成反応をお
こなつた。得られた生成物はAl2O3およびAlNの
混在粒状物で、AlNウイスカーの生成は認めら
れなかつた。
比較例 2 平均粒径5μmのAl2O3微粉末20gにFe2O3粉1.0
gと実施例1で用いたカーボンブラツク30gを混
合して嵩密度0.09g/c.c.の混合物とし、これを実
施例1と同一手法により生成反応を実施した。
生成物はAlNウイスカーと粒状物との混在組
成を呈していたが、全生成物に占めるAlNウイ
スカーの比率は40%と低収率であつた。
〔発明の効果〕
以上のとおり、本発明によれば特有の触媒作用
と結晶空間形成作用により優れた性状のAlNウ
イスカーを高収率で製造することができる。した
がつて、各種の複合用途に有効な強化材として量
産化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施に適用される反応炉を例示し
た縦断面図である。 1……反応室、2……黒鉛ルツボ、3……原料
混合物、4……N2ガス加熱室、10……高周波
コイル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Al2O3微粉末をFe、NiまたはCoから選ばれ
    た遷移金属化合物の溶液と混和したのち加熱処理
    して液媒を蒸発除去し、処理後のAl2O3微粉末に
    カーボンブラツクを均質混合して嵩密度0.05〜
    0.15g/c.c.の混合物を調整し、該混合物をN2
    ス流下の反応炉中で1650〜1850℃の温度に加熱す
    ることを特徴とするAlNウイスカーの製造方法。 2 遷移金属化合物をFe、Ni、Coの塩化物もし
    くは硝酸塩とし、その溶液濃度をAl2O3微粉末に
    対する遷移金属元素の量として0.5〜10重量%に
    なるように調整する特許請求の範囲第1項記載の
    AlNウイスカーの製造方法。 3 カーボンブラツクが窒素吸着比表面積40m2
    g以上、DBP吸油量90ml/100g以上の特性を有
    するものであり、処理後のAl2O3微粉末100部に
    対し100〜200部の割合で混合する特許請求の範囲
    第1項記載のAlNウイスカーの製造方法。
JP12561986A 1986-06-02 1986-06-02 AlNウイスカ−の製造方法 Granted JPS62283900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12561986A JPS62283900A (ja) 1986-06-02 1986-06-02 AlNウイスカ−の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12561986A JPS62283900A (ja) 1986-06-02 1986-06-02 AlNウイスカ−の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62283900A JPS62283900A (ja) 1987-12-09
JPH0323519B2 true JPH0323519B2 (ja) 1991-03-29

Family

ID=14914556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12561986A Granted JPS62283900A (ja) 1986-06-02 1986-06-02 AlNウイスカ−の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62283900A (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5693305A (en) * 1995-10-19 1997-12-02 Advanced Refractory Technologies, Inc. Method for synthesizing aluminum nitride whiskers
JP5349373B2 (ja) * 2004-07-08 2013-11-20 日本碍子株式会社 窒化アルミニウム単結晶の製造方法
JP4774959B2 (ja) * 2005-04-13 2011-09-21 住友電気工業株式会社 AlN単結晶の成長方法
JP5569844B2 (ja) * 2010-08-23 2014-08-13 国立大学法人東北大学 窒化アルミニウムワイヤーの製造方法、及び窒化アルミニウムワイヤーの製造装置
JP6635826B2 (ja) * 2016-02-26 2020-01-29 株式会社トクヤマ 窒化アルミニウムウィスカーの製造方法
CN106801258A (zh) * 2016-12-28 2017-06-06 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种具有六棱柱状氮化铝晶须的制备方法
JP7308636B2 (ja) * 2019-03-27 2023-07-14 株式会社トクヤマ 窒化アルミニウムからなる複合構造体
CN112210833B (zh) * 2020-10-13 2022-03-04 哈尔滨化兴软控科技有限公司 一种提高氮化铝长晶原料纯度的装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62283900A (ja) 1987-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4292276A (en) Apparatus for producing silicon carbide
JPS58145700A (ja) 炭化けい素ウイスカ−の製造方法
JP2603776B2 (ja) オレフィンの酸化によるα,β−不飽和アルデヒド製造用触媒組成物
JPH03503883A (ja) 炭化ホウ素の製造方法
CN109665512A (zh) 一种多壁碳纳米管的制备方法
JPH0323519B2 (ja)
JP3007983B1 (ja) 超微細カーボンチューブの製造方法
JPH01257125A (ja) 青酸製法
KR20230104343A (ko) 텅스텐 탄화물 입자의 제조방법 및 이로부터 제조된 텅스텐 탄화물 입자
US3377141A (en) Process for producing metal carbides utilizing a solution treatment prior to reaction
JPH0411519B2 (ja)
US4216034A (en) Process for the production of a hard solid solution
JP2023127129A (ja) 炭化タングステン粉末の製造方法
JPH0138042B2 (ja)
RU2207320C1 (ru) Способ получения высокодисперсного карбида вольфрама или смеси карбида вольфрама и кобальта
JPH0383900A (ja) 単結晶炭化ケイ素繊維及びその製造方法
KR20170107734A (ko) 그래핀을 이용한 그래핀 복합체 및 나노금속 제조방법
KR20170107736A (ko) 그래핀 산화물을 이용한 그래핀 복합체 및 나노금속 제조방법
JPH0264100A (ja) AlNウィスカーの製法
JPH0649639B2 (ja) SiCウイスカーの製造方法
WO2020184330A1 (ja) アクリロニトリル合成触媒、アクリロニトリル合成触媒の製造方法、アクリロニトリルの製造方法
KR20210122834A (ko) 촉매, 촉매의 제조 방법, 아크릴로니트릴의 제조 방법
JPS6310120B2 (ja)
JPS6177608A (ja) α型窒化ケイ素微粉末の製造方法
Manthiram et al. Synthesis of WC-Co nanocomposites using polymer as carbon source