JPH03234703A - 架橋粒子含有ポリマーおよびその組成物 - Google Patents

架橋粒子含有ポリマーおよびその組成物

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JPH03234703A
JPH03234703A JP2824390A JP2824390A JPH03234703A JP H03234703 A JPH03234703 A JP H03234703A JP 2824390 A JP2824390 A JP 2824390A JP 2824390 A JP2824390 A JP 2824390A JP H03234703 A JPH03234703 A JP H03234703A
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澄 笠井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゴムおよび合成樹脂などの補強あるいは性能
改質に有用な架橋粒子含有ポリマーおよびその組成物に
関する。
〔従来の技術〕
従来、ゴム、合成樹脂などの補強あるいは性能改良を企
図し、カーボンブラック、シリカ粒子、タルク、炭酸カ
ルシウム、二酸化チタンなどの無機粒子、あるいは有機
ポリマー粒子を添加することが行われている。
しかしながら、これらの効果を出すためには、マトリッ
クスポリマーであるゴム、合成樹脂の中への粒子の良好
な分散性およびその界面での強い結合力が必要である。
ところが一般に、粒子をゴムあるいは合成樹脂に混合す
る場合には、上記の二つの条件は互いに相反するもので
あって、これを同時に満足させることは特別の条件下で
ないと困難であった。
例えば、一般に無機粒子は、粒子径の制御が困難で粗大
粒子あるいは微小粒子が混入し、これらはポリマー組成
物の製品の品質を劣化させている。
また、有機ポリマー粒子は、強度、耐熱性および粒子表
面でのポリマーマトリックスとの結合力が不足している
。この有機ポリマー粒子にこれらの性能を付与するには
、該粒子に高度の架橋を行うとともに、粒子表面に反応
基を付与する必要がる。しかしながら、有機ポリマー粒
子の有力な合成法の一つである乳化重合では、従来、高
い架橋度の粒子を該重合法で合成することは困難である
これは、乳化重合においては重合初期に多数の微小核が
形成されるが、すぐに合一して一定数の重合核となり、
以降、これがモノマーを吸収しながら成長するというメ
カニズム(スミス・エバート理論)で粒子形成がなされ
るのに対し、架橋性モノマーが数重量%以上存在すると
、微小核の合一が困難となり、また重合核のモノマー吸
収能力がなくなり、重合系に多数の微小核が形成されて
重合系のコロイド安定性が悪化し、重合を維持できなく
なるためである。
一方、有機ポリマーの他の有力な合成法である懸濁重合
法で得られるポリマー粒子は、大粒径であるとともに粒
子径分布が非常に幅広いものであって、ゴムあるいは合
成樹脂への添加には好ましくないものである。
このため、従来は、一般に高度な架橋ポリマー粒子であ
って、かつマトリックスポリマーに対して性能を劣化さ
せる粒径5μm以上の粗粒のない有機ポリマー粒子を得
ることは困難であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来技術の課題を背景になされたもので
、ゴムおよび合成樹脂などの補強あるいは性能改質に有
用な架橋粒子含有ポリマー、ならびに該粒子をポリマー
マトリックス中に配合することにより、強度、伸び、耐
衝撃性、耐熱性および耐熱流動性に優れたポリマーa底
物を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、数平均分子1500〜20,000の実質的
に非架橋のビニル重合ポリマー粒子をシードにして架橋
性モノマーを5重量%以上含有するモノマー成分をシー
ド乳化重合して得た架橋粒子の存在下に、スチレン系モ
ノマー、アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸
エステル系モノマーおよびジエン系モノマーから選ばれ
た少なくとも1種のモノマー(以下「第3モノマー」と
いうことがある)を重合して得られるポリマー(A)で
あって、該ポリマー(A)中の架橋粒子の含有量が0.
01〜50重量%であることを特徴とする架橋粒子含有
ポリマーを提供するものである。
また、本発明は、前記ポリマー(A)と他の重合体(B
)とを主成分とする組成物(C)であって、組成物(C
)中の架橋粒子の含有量が0.01〜50重量%である
ことを特徴とする架橋粒子含有ポリマー組成物を提供す
るものである。
本発明において使用される架橋粒子は、特定の方法で合
成されたものである必要がある。
すなわち、本発明における架橋粒子は、数平均分子量が
500〜20,000、好ましくは700〜7,000
、さらに好ましくは900〜5.000の実質的に非架
橋のビニル重合ポリマー粒子をシードとして、前記架橋
性モノマーを含有するモノマー成分をシード乳化重合す
ることにより得られるものである。
ここで、実質的に非架橋のビニル重合ポリマー粒子の数
平均分子量は、該ポリマー粒子の溶液の粘度測定あるい
は粘度測定に基づくゲルパーミェーションクロマトグラ
フィー(ポリスチレン換算)などの通常の方法で測定さ
れる数平均分子量である。
この実質的に非架橋のビニル重合ポリマー粒子の数平均
分子量が20,000を超えると、モノマー吸収能力が
小さく、架橋性モノマー成分が該ポリマー粒子吸収され
ないまま独自に重合するため、目的とするものとは異な
る粒子径のポリマー粒子(通常、0.5μm以下の微小
粒子)が大量に生産されるとともに、これらの異粒子の
ために重合反応系の安定性が悪くなり、重合時に凝固物
が多量に発生するようになる。また、前記ビニル重合ポ
リマー粒子の数平均分子量が500未満では、分子量が
小さすぎてやはり架橋性モノマーを含有するモノマー成
分の吸収能力が小さく上記と同様の問題が生ずる。
また、このシード粒子となるビニル重合ポリマー粒子は
、実質的に非架橋であることが必要であり、該粒子に架
橋構造が存在すると次工程での架橋粒子の合成において
重合安定性が低下する。
なお、このビニル重合ポリマー粒子の粒子径および粒子
径分布は、生成される架橋粒子の粒子径および粒子径分
布に影響を与えるので、できるだけコントロールされた
狭い粒子径分布を有する、粒子径の揃ったビニル重合ポ
リマー粒子を用いることが好ましい。具体的には、粒子
径が、0.07〜2μmのポリマー粒子であって粒子径
分布が狭いもの、例えばその変動係数が10%以下のも
のが好適に用いられる。
このビニル重合ポリマー粒子の組成は、重合に用いる架
橋性モノマー含有成分に溶解または膨潤するものであれ
ば特に制限されないが、重合に用いる該モノマー成分と
同系統のラジカル重合性のものであることが好ましい。
ビニル重合ポリマー粒子を構成するモノマーとしては、
具体的にはスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、ブタジェン、アニオン、酢酸ビニルなどが
挙げられ、さらにこれらにアクリル酸、メタクリル酸、
スチレンスルホン酸などのラジカル重合性官能基含有モ
ノマーを併用することもできる。
このビニル重合ポリマー粒子を得る方法は特に制限ない
が、例えばメルカプタン系の分子量調整剤を比較的多量
に用いた乳化重合法あるいはソープフリー重合法によっ
て合成することができる。
次に、本発明で使用される架橋粒子は、前記実質的に非
架橋のビニル重合ポリマー粒子をシードとして、架橋性
モノマーを含有するモノマー成分をシード乳化重合して
得られるものである。
ここで、架橋性モノマーとしては、ジビニルベンゼンに
代表される非共役ビニル化合物、あるいはトリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレートに代表される多価アクリレート化合
物などの2個以上、好ましくは2個の共重合性二重結合
を有する化合物を好ましく用いることができる。
本発明に使用することのできる前記多価アクリレート化
合物の例としては、次の化合物を挙げることができる。
ポリエチレングリコールジアクリレート、1゜3−ブチ
レングリコールジアクリレート、1.6ヘキサングリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなど
のジアクリレート化合物。
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタン
トリアクリレートなどのトリアクリレート化合物。
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、1.3−ブチレングリコールジメタクリレート、1
,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1.6−
ヘキサンゲリコールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレートなどのジメタクリレート化合
物。
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチ
ロールエタントリメタクリレートなどのトリメタクリレ
ート化合物。
以上のうちう、特にジビニルベンゼン、エチレングリコ
ールジメタクリレートまたはトリメチロールプロパント
リメタクリレートを用いることが好ましい。また、これ
らの架橋性モノマーは、2種以上を混合して用いること
もできる。
本発明において、前記架橋性モノマーとともに用いられ
る重合性モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチ
レン、フルオロスチレン、ビニルピリジンなどの芳香族
ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリレートリル
などのシアン化ビニル化合物、ブチルアクリレート、2
−エチルへキシルアクリレート、メチルメタクリレート
、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート、N、N’ −ジメチルアミノエチルメタ
クリレートなどのメタクリル酸エステルモノマー、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの
モノまたはジカルボン酸およびジカルボン酸の酸無水物
、アクリルア1ド、メタクリルアごドなどのアごド系モ
ノマーを用いることができる。また、重合速度および重
合安定性の点で許容される範囲内において、ブタジェン
、イソプレンなどの共役二重結合化合物や酢酸ビニルな
どのビニルエステル化合物、4−メチル−1ペンテン、
その他のα−オレフィン化合物を使用することもできる
本発明においては、モノマー成分中の架橋性モノマーの
割合は、モノマー成分の全成分に対して、5重量%以上
、好ましくは5〜100重量%、さらに好ましくは10
〜100重量%、特に好ましくは20〜100重量%で
あり、5重量%未満ではマトリックスポリマーとなるゴ
ムあるいは合成樹脂への性能改良の効果が充分ではない
なお、架橋性モノマーを含むモノマー成分の使用量は、
シードのビニル重合ポリマー粒子100重量部に対して
、通常、3〜200重量部、好ましくは5〜30重量部
程度である。
本発明で使用される架橋粒子は、ビニル重合ポリマー粒
子をシードとして、前記モノマー成分をシード乳化重合
して得られる。
ここで、このシード乳化重合の具体例としては、シード
の水分散体に全ての架橋性モノマーを含有するモノマー
成分を加えてから行う、いわゆる−括重合でもよく、ま
た一部あるいは全部の該モノマー成分を重合に進行に合
わせて重合系中連続的もしくは間欠的に添加する重合で
もよい。
この重合に際しては、重合安定性を維持するために適当
量の界面活性剤あるいは分散剤などを使用することがで
きる。
このようにして得られる架橋粒子は、架橋度が高く、粒
子表面に活性なビニル基が残っており、これが次工程で
の第3モノマーとの重合において該第3モノマーのポリ
マーと強固に化学結合し、性能の向上に大きく寄与する
ものと考えられる。
本発明に使用する架橋粒子は、重合後さらに官能基含有
モノマーとの共重合、重合時の処理、重合後の表面処理
などにより、粒子表面にカルボキシル基、水酸基、アミ
ノ基、エポキシ基、スルホン酸基、ア藁ド基、シリル基
、メルカプト基などの官能基を付与することにより、本
発明の効果をさらに増すこともできる。
本発明における架橋粒子は、平均粒子径が0.1〜3μ
m、好ましくは0.1〜2μm、さらに好ましくは0.
1〜1μmであり、0. 1μm未満あるいは3μmを
超えると、マトリックスポリマーとなるゴムあるいは樹
脂の物性改良効果が充分でない場合がある。
本発明の架橋粒子含有ポリマーは、このようにして得ら
れる架橋粒子の存在下に、第3モノマーを重合すること
によって得られる。
ここで、第3モノマーとしては、スチレン系モノマー、
アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸系モノマ
ーおよびジエン系モノマーから選ばれた少なくとも1種
のモノマーが挙げられる。
このうち、スチレン系モノマーとしては、スチレン、α
−メチルスチレン、2−メチルスチレン、エチルビニル
ベンゼン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、モノ
クロルスチレンなどが挙げられる。
アクリル酸エステル系モノマーとしては、一般式(I) (式中、R’ は炭素数l〜18のアルキル基または置
換アルキル基を示す) で表される化合物であり、例えばメチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチル
へキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート
、N、N’−ジメチルアミノエチルアクリレートなどが
挙げられる。
メタクリル酸エステル系モノマーとしては、−般式II
I) (式中、R1は前記に同じ) で表される化合物であり、例えばメチルメタクリレート
、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−
エチルへキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート、N。
N′−ジメチルアミノエチルメタクリレート、シアノエ
チルメタクリレート、ジブロモフェニルメタクリレート
などが挙げられる。
ジエン系モノマーとしては、1.3−ブタジェン、2−
メチル−1,3−ブタジェン、2.3ジメチルブタジエ
ン、2−クロロ−1,3−ブタジェン、2−シアノ−1
,3−ブタジェンなどが挙げられる。
第3モノマー中には、前記のモノマーのほかにアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、ビニ
ルピリジンなどの官能基含有モノマー、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、アク
リロニトリル、メタクリレートリル、酢酸ビニルなどの
モノマーを併用することもできる。
ここで、架橋粒子の存在下に第3七ツマ−を重合する方
法としては特に制限はないが、ラジカル重合、カチオン
重合、アニオン重合あるいは遷移金属衝撃重合などを挙
げることができ、特に水系のラジカル重合が好ましい。
水系のラジカル重合では、架橋粒子が水系の分散体とし
て使用することができ好都合である。
なお、溶液重合あるいは無溶媒のバルク重合も可能であ
る。また、イオン重合あるいは遷移金属触媒重合では、
架橋粒子は粒子単独でまたは溶媒あるいはモノマーに分
散した形で使用する。
さらに、本発明で架橋粒子を分散するマトリックスポリ
マーであるゴム・樹脂成分をなすこれらの第3七ツマ−
の重合には、通常の前記したような重合開始剤、重合助
剤が使用できる。
架橋粒子の存在下に第3モノマーを重合する具体的な方
法としては、通常の方法が適用でき、例えば水系のラジ
カル重合では架橋粒子の水分散体の存在下に第3モノマ
ーを乳化重合あるいは懸濁重合すればよい。
溶液重合あるいはバルク重合では、架橋粒子は溶媒ある
いはモノマーに分散するのが好ましく、このためには比
較的高い剪断力で混合するのが好ましい。なお、ここで
いう溶液重合には、溶剤がモノマーあるいはその重合で
得られるポリマーと不溶であるいわゆるスラリー重合も
含まれる。
本発明のマトリックスポリマーとなるゴム・樹脂成分を
なす第3モノマーの重合では、架橋粒子の存在下に重合
することが必要であり、これにより架橋粒子は重合系の
なかでできるだけ均一に実質的に粒子単位で分散するこ
とになる。
ここで、使用される架橋粒子の量は、最終的に得られる
架橋粒子含有ポリマー(A)の架橋粒子の含有量に合わ
せて任意に選ぶことができるが、好ましくは第3モノマ
ー100重量部に対して、架橋粒子0.01〜500重
量部、好ましくは1〜300重量部である。
また、最終的に得られる架橋粒子含有ポリマー(A)中
の架橋粒子の含有率は、0.01〜50重量%、好まし
くは1〜30重量%であり、0.01重量%未満では、
架橋粒子の添加効果が得られず、一方50重量%を超え
ると架橋粒子以外のポリマー成分の効果が低下するので
好ましくない。
かくて、このようにして得られる架橋粒子含有ポリマー
(A)は、架橋粒子の表面に残存する二重結合が第3モ
ノマーのポリマー成分であるゴム樹脂成分にグラフト反
応し、架橋粒子がマl−IJラックスリマーである該ゴ
ム・樹脂成分と強固に結合する。
これにより、高いポリマー物性を有するゴム・樹脂成分
が得られる。なお、本発明では、引き続き別途の重合を
行って本発明のポリマー(A)をさらに改質することも
できる。
本発明によって得られる架橋粒子含有ポリマー(A)は
、高い強度と弾性率を有し、マトリ・ンクスポリマーが
ゴムの場合にはカーボンブラック充填により得られるも
のに近い補強性が得られ、またtanδが大きく制振特
性に優れる。
また、マトリックスポリマーが樹脂の場合には、強度お
よび弾性率が高いのみならず、衝撃強度が高い点に特徴
を有する。
さらに、本発明の架橋粒子含有ポリマー(A)は、耐熱
性が高く、マトリックスポリマーが耐えられる範囲で、
成形・加工温度を上げることができる。
次に、本発明の架橋粒子含有ポリマー(A)は、該ポリ
マー(A)と他の重合体(B)を混合することにより、
組成物(C)として用いることもできる。
ここで、他の重合体(B)としては、知られている全て
の樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーが対象となるが、
好ましくは前記ポリマー(A)中のマトリックスポリマ
ーの種類に近いか、あるいは同等のポリマーあるいは該
ポリマーと相溶性のあるポリマーである。
この他の重合体(B)としては、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブタジェン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジェンゴム、ブタジェン−アクリロニトリ
ルゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、アクリル
系ゴム、スチレン−ブタジェン−アクリロニトリル樹脂
、塩化ビニル樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジェン−
スチレン樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン
4.6、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキ
サイドなどが挙げられる。
この他の重合体(B)の配合方法は特に制限はないが、
混合押しだし機、加熱ニーダ−などによる方法が好適に
用いられる。
このようにして得られる組rfi、物(C)中の架橋粒
子の含有量は、前記したと同様の理由により、0.01
〜50重量%、好ましくは1〜30重量%である。
得られる組成物(C)は、高い生産性で架橋粒子を複合
したポリマー組成物が得られるほか、ポリマーの組合せ
の選択範囲が広がるという効果が得られる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り重量
基準である。
実施例1 束盪粒玉Ω生製過 スチレン(ST)98部、メタクリル酸2部およびt−
ドデシルメルカプタン10部を、水200部にラウリル
硫酸ナトリウム0.4部および過硫酸カリウム1.0部
を溶かした水溶液に入れ、攪拌しなから70°Cで8時
間重合してポリマー粒子を得た。このポリマー粒子は、
平均粒子径が0.35μm、トルエン不溶分が3%、G
PCによる数平均分子量4,100、重量平均分子量と
数平均分子量との比、Mw/Mn=2.4であった。
次に、このポリマー粒子をシードとして用い、このポリ
マー粒子を固形分で10部、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル0.1部、ラウリル硫酸ナトリウム0
.3部および過硫酸カリウム0. 5部を水400部に
分散させた。
これにモノマーとして、ジビニルベンゼン(DVB)1
0部(純品換算)および、スチレン90部を80″Cで
3時間かけて滴下して重合を行った0重合収率99%で
架橋粒子のを得た。
この架橋粒子Aは、重量平均粒子径が0.72μmであ
った。
加      ムゴムの 攪拌装置付きオートクレーブに、下記に示す仕込み組成
の重合モノマーおよび重合試薬を仕込んだ。
□部 ブタジェン            68.6スチレン
              17.1架橋粒子■のラ
テックス(固形分)40.0ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ  3.On−ドデシルメルカプタン    
   0. 5硫酸第1鉄             
0.01ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシド0.
05 パラメンタンヒドロペルオキシド   o、o4脱気水
             2oo、。
以上の仕込み組成を用い、1o″Cで5時間反応させ、
重合収率が70%になったところで、N。
N−ジエチルヒドロキシルアミンを加えて重合を停止さ
せた。
その後、常法により得られた重合体を回収・乾燥し、実
施例1の架橋粒子の含有複合ゴムを得た。
この架橋粒子含有複合ゴムを、常法により切断試料を作
製し、電子顕微鏡観察したところ、ゴム層中に架橋粒子
はほぼ単一粒子となって均一に分散していた。
なお、参考として、実施例1において、架橋粒子のなし
のほかは同様にして比較のための比較試料を作製した。
次に、この架橋粒子含有複合ゴムおよび比較試料に、第
1表の配合処方でゴムを配合し、140”CX 15分
の加硫をおこなったのち、物性を測定を行った。結果を
第1表(配合l〜6)に示す。
実施例1の架橋粒子含有複合ゴムは、充填剤を配合しな
い場合でも、炭酸カルシウムを充填剤とする明色配合で
も、カーボンブラックなどの補強性充填剤を配合したも
のに近い高強度のゴム配合物が得られることが分かる。
実施例2〜4、比較例1 加  1   〜4の リ′告 架橋粒子Aの製造において、モノマーとしてジビニルベ
ンゼン(純品換算)/スチレンを、それぞれ40部/6
0部、5部/95部、3部/97部にした以外は、同様
にして架橋粒子■〜■を得た。
栗贋主−弐瀉頑艷遣 架橋粒子Aの重合が終了したのち、さらにグリシジルメ
タクリレート10部およびスチレン10部を加えて、さ
らに80’Cで2時間重合を行った。
この結果、粒子径0.74μmで、粒子表面をエポキシ
基で変性された架橋粒子■を得た。
加 、 A  人ゴムの1告 実施例1の架橋粒子含有複合物の製造において、架橋粒
子■の代わりに前記にようにして得られた架橋粒子■〜
■を用いて架橋粒子含有複合ゴムを製造した。これらを
、それぞれ実施例2〜3、比較例1、実施例4とした。
第1表に結果を示す。
実施例2〜3では、架橋粒子■、■を用いたものであり
、実施例と同様の効果が得られている。
比較例1では、架橋粒子における架橋度および粒子表面
での残存二重結合が少なく、架橋粒子によるゴム物性改
良効果が小さい。
これに対し、実施例4では、架橋粒子表面がエポキシ基
で変性されていため、ゴムとの反応性が高く、ゴムの物
性改良効果がさらに大きい。
なお、第1表において、配合11は、架橋粒子をゴムに
配合する前の例として、次の配合を行ったものである。
すなわち、架橋粒子■の粉末30部を少しずつ30分か
けてロールで前記比較ゴム試料70部に添加・混入し、
できるだけよ(練った。これにさらに亜鉛華および硫黄
、加硫促進剤を加えて練り、第1表の配合とした。
この配合物の物性を第1表に示すが、強度、伸びとも良
いものでないことが分かる。
比較例2、実施例5 実施例1の架橋粒子含有複合ゴムの製造において、架橋
粒子の40部の代わりに100部とし、他は同一にして
重合し、比較例2の架橋粒子の多い架橋粒子含有複合ゴ
ムを得た(架橋粒子■の含有量=62.5%)。
このゴム物性の評価を第1表に示す(配合12)次に、
この比較例2の架橋粒子の多い複合ゴムに、前記比較ゴ
ム試料を等量ロールブレンドし、実施例5の架橋粒子含
有複合ゴムを得た(架橋粒子の含有量=31.2%)。
これらのゴムの物性評価を第1表に示す(配合13)。
比較例3 実施例1のシードのビニル重合ポリマー粒子の合成にお
いて、t−ドデシルメルカプタン10部となっているも
のを、同0.1部あるいは40部用いる以外は同様にし
て数平均分子量が51.000および450のビニル重
合ポリマー粒子を得た。
次に、これらのビニル重合ポリマー粒子をシードに用い
て実施例1と同様にして架橋粒子の重合を行った。
いずれの重合を、重合安定性が悪く、重合途中で重合系
のコロイド安定性が維持できず、重合リアクター内で交
換してしまった。
(以下余白) 実施例6、比較例4〜5 実施例1の架橋粒子のを用い、スチレン、メチルメタク
リレートおよびエチルアクリレートの重合を行った。
すなわち、攪拌装置付きオートクレーブに、下記に示す
仕込み組成の重合モノマーおよび重合試薬を仕込んだ。
□部 架橋粒子■のラテックス(固形分)15.0スチレン 
            35.0メチルメタクリレー
ト       55.0エチルアクリレート    
     10.0ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
  1.0過硫酸カリウム           1.
 0脱気水             400.0以上
の仕込み組成を用い、チ・ン素雰囲気下で80″Cで6
時間反応させ、重合収率が99%になったところで、N
、N−ジエチルヒドロキシルアミンを加えて重合を停止
させた。
その後、常法により得られた重合体を回収・乾燥・底形
し、物性測定用試料を得た(実施例6)。
一方、架橋ポリマー粒子■を用いない以外は、実施例6
と同様の操作を行い、比較例3の樹脂を得た。また、こ
の比較例4の樹脂100部に、架橋粒子■の粉体15部
を溶融混合したものを比較例5とした。これらの試料の
評価を第2表に示す。
第2表からも明らかなように、本発明の架橋粒子含有ポ
リマーは、強度、特に耐衝撃強度が大きく、さらに熱変
形温度が高く、優れた樹脂成形材料である。
第2表 〔発明の効果〕 本発明は、特定の架橋粒子の存在下に特定のモノマーの
重合を行うことにより、マトリックスポリマーの中に架
橋粒子が理想的な状態で分散し、かつ該架橋粒子とマト
リックスポリマーの界面が充分に強く結合されることに
なる。
このため、本発明のポリマーおよびこれを用いた組成物
は、強度、伸びおよび耐衝撃性に優れ、さらに架橋粒子
に起因して耐熱性、耐熱流動性に優れる。また、無機物
充填剤と比較して上記の特徴のほかに色調に優れ、密度
が下がるなどの優位性がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)数平均分子量500〜20,000の実質的に非
    架橋のビニル重合ポリマー粒子をシードにして架橋性モ
    ノマーを5重量%以上含有するモノマー成分をシード乳
    化重合して得た架橋粒子の存在下に、スチレン系モノマ
    ー、アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エス
    テル系モノマーおよびジエン系モノマーから選ばれた少
    なくとも1種のモノマーを重合して得られるポリマー (A)であって、該ポリマー(A)中の架橋粒子の含有
    量が0.01〜50重量%であることを特徴とする架橋
    粒子含有ポリマー。
  2. (2)請求項1記載のポリマー(A)と他の重合体(B
    )とを主成分とする組成物(C)であって、組成物(C
    )中の架橋粒子の含有量が0.01〜50重量%である
    ことを特徴とする架橋粒子含有ポリマー組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN112552847A (zh) * 2020-12-02 2021-03-26 济宁明升新材料有限公司 一种水性胶粘剂及其制备方法

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