JPH0323442Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、床下への雨水の浸入や建物躯体への
水分による悪影響を防止することができ、又コン
クリート基礎の天端のモルタル等の打継ぎを隠蔽
することができ、更にはコンクリート基礎の天端
上への載置を整然且つ容易に行うことができる合
成樹脂土台に関するものである。

家屋の構築、特に木質系パネル式住宅の構築に
あたつては、コンクリート基礎上に壁体、床体等
の建物躯体を設置する際、コンクリート基礎の天
端と建物躯体との間にコンクリート基礎と略同巾
の偏平な細長形状の土台（台輪）、好ましくは合
成樹脂製の土台を介在させるのが一般的である。

然し乍ら、上記土台においては、該土台とコン
クリート基礎の天端や建物躯体の下端面との間か
ら床下に雨水が浸入したり、或いは雨水等の水分
により建物躯体が悪影響を受け易い。また、上記
土台は、コンクリート基礎の天端上に載置する
（敷き込む）ものであるから、コンクリート基礎
の天端のモルタル等の打継ぎを隠蔽できず、且つ
上記敷き込みが不揃いになり易い。

本考案は、上述の点に鑑み、床下への雨水の浸
入や建物躯体への水分による悪影響を防止するこ
とができ、又コンクリート基礎の天端のモルタル
等の打継ぎを隠蔽することができ、更にはコンク
リート基礎の天端上への載置を整然且つ容易に行
うことができる合成樹脂土台、即ち、コンクリー
ト基礎と建物躯体との間に介在されアンカーボル
トを貫通させて固定される、偏平な細長形状の板
状体からなる合成樹脂土台において、上記板状体
の外側端面全体に亘り、断面三角形状の水切片
を、その上面先端部を上記板状体の上面より上方
に位置させ、又その下端部を上記板状体の下面よ
り下方に位置させ、又その内側端面を上記板状体
の外側端面の延長線上に位置させて一体的に設け
てなり、且つ上記下端部は、土台の使用固定時に
コンクリート基礎の天端のモルタル等の打継を隠
蔽するのに充分な下方位置まで延びていることを
特徴とする合成樹脂土台を提供するものである。

以下、本考案の合成樹脂土台を図面に示す一実
施例について説明する。

第１図は本考案の一実施例の斜視図を示すもの
で、同図に示す如く、本考案の合成樹脂土台１
は、偏平な細長形状の板状体１１の外側端面全体
に亘り、断面三角形状の水切片１２を、その上面
先端部１３を上記板状体１１の上面より上方に位
置させ、又その下端部１４を上記板状体１１の下
面より下方に位置させ、且つその内側端面１５を
上記板状体１１の外側端面の延長線上に位置させ
て一体的に設けて構成してあり、且つ上記下端部
は、土台の使用固定時にコンクリート基礎の天端
のモルタル等の打継を隠蔽するのに充分な下方位
置迄延びている。尚、板状体１１には、コンクリ
ート基礎２上に立設したアンカーボルト（図示せ
ず）を貫通させるアンカーボルト貫通孔を具備さ
せてあるが、図面上省略した。

而して、上述の如く構成した本考案の合成樹脂
土台１の使用に際しては、まず、第２図に示す如
く、コンクリート基礎２上に立設したアンカーボ
ルト（図示せず）を貫通させて、合成樹脂土台１
をコンクリート基礎２の天端上に載置する。この
載置にあたつては、水切片１２の下部内側端面１
５を定規としこれをコンクリート基礎２の天端の
外側面に当接させて行う。従つて、本考案によれ
ば、合成樹脂土台１の敷込みを整然且つ容易に行
うことができ、また、水切片１２の下部内側端面
１５により、コンクリート基礎２の天端の外側面
を被覆することができるから、コンクリート基礎
２の天端のモルタル等の打継ぎを隠蔽することが
できる。

次いで、床パネル３１、側壁パネル３２等の建
物躯体３を、合成樹脂土台１上に載置し、ナツト
（図示せず）により前記アンカーボルトに固定す
る。建物躯体３のこのような設置により、第２図
に示す如く、水切片１２の上面先端部１３は、建
物躯体３により下方に押し曲げられ、その弾力に
抗して建物躯体３の下端部に圧接し、又、この圧
接力により水切片１２の下部内側端面１５は、コ
ンクリート基礎２の天端の外側面に圧接するか
ら、水切片１２により合成樹脂土台１とコンクリ
ート基礎２又は建物躯体３との間からの床下への
雨水の浸入は効果的に防止され、且つ雨水等の水
分による建物躯体３への悪影響が防止される。

叙上の如く、本考案の合成樹脂土台によれば、
特殊形状の水切片を板状体の外側端面全体に亘り
一体的に設けてあるから、本考案の合成樹脂土台
をコンクリート基礎と建物躯体との間に介在させ
ることにより、上記水切片の上面先端部をその弾
力に抗して建物躯体の下端部に圧接させ、且つこ
の圧接力により上記水切片の下部内側端面をコン
クリート基礎の天端の外側面に圧接することがで
きるから、上記水切片により本考案の合成樹脂土
台とコンクリート基礎又は建物躯体との間から床
下に雨水が浸入するのを防止することができると
同時に、雨水等の水分による建物躯体への悪影響
を防止することができ、また、上記水切片の下部
内側端面により、コンクリート基礎の天端の外側
面を被覆することができるから、コンクリート基
礎の天端のモルタル等の打継ぎを隠蔽することが
でき、更に、上記水切片の下部内側端面を定規と
しこれをコンクリート基礎の天端の外側面に当接
させて本考案の合成樹脂土台をコンクリート基礎
上に敷込むことができるから、本考案の合成樹脂
土台の敷込みを整然且つ容易に行うことができる
等の絶大な実用的効果が奏せられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面斜視図、第２
図はその使用状態を示す縦断面図である。 １……合成樹脂土台、１１……板状体、１２…
…水切片、１３……上面先端部、１４……下端
部、１５……内側端面、２……コンクリート基
礎、３……建物躯体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート基礎と建物躯体との間に介在され
   アンカーボルトを貫通させて固定される。偏平な
   細長形状の板状体からなる合成樹脂土台におい
   て、上記板状体の外側端面全体に亘り、断面三角
   形状の水切片を、その上面先端部を上記板状体の
   上面より上方に位置させ、又その下端部を上記板
   状体の下面より下方に位置させ、又その内側端面
   を上記板状体の外側端面の延長線上に位置させて
   一体的に設けてなり、且つ上記下端部は、土台の
   使用固定時にコンクリート基礎の天端のモルタル
   等の打継を隠蔽するのに充分な下方位置迄延びて
   いることを特徴とする合成樹脂土台。