JPS6028736Y2 - 木造床の防震構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、簡易な構造で以て高い防震効果を有する木造
床の防震構造に関する。

一般家庭における木造床の振動防止対策は、設計上膜も
重要なものの一つであり、従来よりその対策は種々考え
られてきたが、いずれも、主に強度の増強を主眼として
おり、多大な施工手間を要し且つ材料費の高騰を招来す
ることが多かった。

本考案は、特別な施工手間を要さず且つ特別な材料を用
いることなく、高い防震効果を有する木造床を提供する
ことを目的として種々検討を重ねた結果を到達したもの
で、図面の実施例に示す如く、木造床の根太材１，１．
・・・・・・のスパン方向と直交させ且つ該根太材１，
１．・・・・・・それぞれの下側表面２，２．・・・・
・・のスパン中央部に接させて防震材３を配し、該防震
材３を上記根太材１，１゜・・・・・・に対してのみそ
の接合部４，４．・・・・・・において緊結固定した、
木造床の防震構造を提供するものである。

本考案の防震構造における上記根太材１，１゜・・・・
・・と上記防震材３との緊結固定手段は、例えば接着又
は釘打ち、又はそれらの併用の何れでも良く、要は信頼
できる手段であれば何等制限されない。

防震材３としては、通常、根太材１と同一材または略同
−形状のもろが用いられる。

また、根太材１とそのスパン方向と直交させる防震材３
との緊結固定部は、根太材１の下側表面２のスパン中央
部におけるそれらの接触部４であり、第３図に示す如く
根太材１′の下側表面２′を切欠いて防震材３′を固定
すると本考案の目的は遠戚されない。

また、根太材１のスパン中央部に防震材３を配さない場
合も、同様に充分な防震効果が得られない。

尚、防震材３に平行に更に別の防震材を同様に固定して
も差支えないが、それによって特に防震効果は向上しな
い。

また、重要なことは、防震材３を（好ましくはせいより
巾方向の寸法が大になるようにして）根太材１にのみ緊
結固定することであり、床部の周囲の壁体や天井材、そ
の他の建物構成材と連結した場合も、本考案の目的は遠
戚されなくなる。

尚、図中５は床板である。

本考案の防震構造は、防震材３を根太材１にのみその所
定位置に固定するものであるから、その実施に際しては
、パネル式の床に適用する場合には、取付は前の床パネ
ルの所定位置に防震材を固定すれば良く、通常の床に適
用する場合には、床根太の組立て、又は敷込み終了後、
その所定位置に防震材を固定すれば良く、また、既に完
成後の家屋の床部に対しても同様に防震材を緊結固定す
ることにより、本考案の防震構造となすことができる。

上述の構成からなる本考案の防震構造における防震効果
は、本考案者により充分に確認されており、その結果に
よれば、防震材を設けない場合に比して遥かに防震効果
が向上している。

叙上の如く、本考案の防震構造は、単に、根太材の所定
位置に防震材を固定する丈であるから、極めて簡易に得
ることができるものであり、新しく建築する家屋の床の
みならず既存の木造床に対しても容易に適用可能であり
、木造床の設置部に拘わらず極めて安価に提供できるこ
とと相俟ち実用的価値の大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の下方からの斜視図、第２
図は、その側面図、第３図は、第２図に示す側面図に対
応する別の側面図を示す。 １・・・・・・根太材、２・・・・・・根太材の下側表
面、３・・・・・・防震材、４・・・・・・接触部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 木造床の根太材のスパン方向と直交させ且つ該根太材の
   下側表面のスパン中央部に接させて防震材を配し、該防
   震材を上記根太材に対してのみその接触部において緊結
   固定した、木造床の防震構造。