JPH03232878A - 抗腫瘍性物質be―12406類 - Google Patents

抗腫瘍性物質be―12406類

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JPH03232878A
JPH03232878A JP1748290A JP1748290A JPH03232878A JP H03232878 A JPH03232878 A JP H03232878A JP 1748290 A JP1748290 A JP 1748290A JP 1748290 A JP1748290 A JP 1748290A JP H03232878 A JPH03232878 A JP H03232878A
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JP
Japan
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formula
formulas
hydrogen atom
antitumor
tables
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Application number
JP1748290A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Suda
寛之 須田
Katsuhisa Ojiri
勝久 小尻
Akira Okura
大倉 彬
Kotaro Funaishi
船石 興太郎
Kenji Kawamura
健二 河村
Masanori Okanishi
岡西 昌則
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MSD KK
Original Assignee
Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は医薬の分野で有用であり、さらに詳細には腫瘍
細胞の増殖を阻害し、制癌効果を発揮する新規化合物、
その製法及びその用途並びに該新規化合物を産生ずる新
規微生物に関するものであ従来の技術 癌化学療法の分野においては、プレオマイシン(Ble
omycin)及びアドリアマイシン(Aclriam
ycin )等の多くの微生物代謝産物を臨床的に応用
することが試みられ、また、これらは実際に臨床におい
て使用されている。しかしながら、様々な種類の腫瘍に
対してその効果は必ずしも充分ではなく、また臨床土工
れらの薬剤に対する腫瘍細胞の耐性現象が明らかにされ
るにつれ、その臨床的応用性は複雑化している〔第47
回日本癌学会総会記事、12頁〜15頁(1988年)
参照〕。
発明が解決しようとする課題 このような状況においては、常に新規制癌物質の開発が
臨床上求められている。即ち、既存の制癌物質に対する
耐性を克服する目的であり、また既存の制癌物質が充分
に効果を発揮できない種類の癌に対して有効性を示す物
質が求められている。
課題を解決するための手段 本発明者らは、抗腫瘍性物質について微生物代謝産物を
広くスクリーニングした結果、後記一般式(I)で表さ
れる新規な化合物が優れた抗腫瘍作用を示すことを見い
出して本発明を完成した。
即ち、本発明は一般式 [式中、R“及びR2は、同−又は異なっていてもよく
、水素原子又は式 で表される基を、R3は水素原子又はメチル基をそれぞ
れ示すコで表される新規な物質である抗腫瘍性物質BE
−12406類又はその医薬として許容しうる塩、その
製法及びその抗腫瘍剤としての用途並びに該抗腫瘍性物
質BE−12406類を産生ずる微生物に関するもので
ある。
本発明の抗腫瘍性物質BE−12406類とは、例えば
下記のBE−12406A、B、X、及びX3等である
前記−形式(1)において、Roが水素原子を、R′が
式: で表される基を、R3がメチル基をそれぞれ示す化合物
をBE−12406Aと称する。
Roが水素原子を、Roが式: で表される基を、R3が水素原子をそれぞれ示す化合物
をBE−12406Bと称する。
で表される基を、R2が水素原子を、R3がメチル基を
それぞれ示す化合物をBE−12406X、と称する。
Roが水素原子を、R2が水素原子を、Roがメチル基
をそれぞれ示す化合物をBE−12406X2と称する
本発明に係わる化合物について、その理化学的性状を以
下に示す。
BE−12406Aの理化学的性状 性状:淡黄色アモルファス状固体若しくは結晶分子式:
 C,、H240゜ 元素分析値:理論値炭素64.10%、水素5.16%
実測値炭素64.04%、水素5.19%マススペクト
ル: FABマススペクトルを第1図に示す。(469
,15(M+H)”)UVスペクトル:メタノール(1
5μ1g/+t)中で測定したUVスペクトルを第2図
に示す。
TRスペクトル: KBr錠剤法によるTRスペクトル
を第3図に示す。
”)I−NMRスペクトル:d6−ジメチルスルホキシ
ド中で測定した’ H−NMRスペクトル(300MH
z)を第4図に示す。
” C−NMRスペクトル:d8−ジメチルスルホキシ
ド中で測定した” C−NMRスペクトル(75MHz
)を第5図に示す。
溶解性:水に溶けにくく、テトラヒドロフラン又はジメ
チルスルホキシドなどの有機溶媒に易溶。
酸性、中性、塩基性物質の区別 中性物質Rf値・0.
60(展開溶媒;クロロホルム/メタノール(5:1)
) 0.36(展開溶媒;クロロホルム/メタノール/アン
モニア水(50:10:1))(メルク社製、キーゼル
ゲル60F2. 、使用)融点:238〜243℃(分
解点) 呈色反応:過マンガン酸カリウム反応陽性アニスアルデ
ヒド−硫酸反応陽性 BE−12406Bの理化学的性状 性状:淡黄色アモルファス状固体若しくは結晶分子式:
 C2,l(2,O。
元素分析値:理論値炭素63.43%、水素4.88%
実測値炭素63.21%、水素4.90%マススペクト
ル: FABマススペクトルを第6図に示す。(455
,13(M+H)+)UVスペクトル:メタノール(1
5μg / mQ )中で測定したUVスペクトルを第
7図に示す。
TRスペクトル: KBrBr法によるTRスペクトル
を第8図に示す。
H−NMRスペクトル d6−ジメチルスルホキシド中
で測定した’ H−NMRスペクトル(300MH2)
を第9図に示す。
” C−NMRスペクトル:d6−ジメチルスルホキシ
ド中で測定した” C−NMRスペクトル(75MHz
)を第10図に示す。
溶解性:水に溶けにくく、テトラヒドロフラン又はジメ
チルスルホキシドなどの有機溶媒に易溶。
酸性、中性、塩基性物質の区別:中性物質Rf値: 0
.34(展開溶媒;クロロホルム/メタノール(5:1
)) 0.36(展開溶媒;クロロホルム/メタノール/アン
モニア水(50: 10 : 1 ))(メルク社製、
キーゼルゲル60F2.4使用)融点:230〜235
℃(分解点) 呈色反応:過マンガン酸カリウム反応陽性アニスアルデ
ヒド−硫酸反応陽性 BE−12406X、 ノ理化学的性状性状:淡黄色ア
モルファス状固体若しくは結晶分子式:C,、H2,0
゜ 元素分析値:理論値炭素64.10%、水素5.16%
実測値炭素63.98%、水素5.21%マススペクト
ル: FABマススペクトルを第11図に示す。(46
9,15(M+H)”)UVスペクトル:メタノール(
15,y/m9)中で測定したUVスペクトルを第12
図に示す。
IRスペクトル: KBr錠剤法によるIRスペクトル
を第13図に示す。
’ H−NMRスペクトル二屯−ジメチルスルホキシド
中で測定した’ H−NMRスペクトル(300MHz
)を第14図に示す。
’ ” C−NMRスペクトル:d、−ジメチルスルホ
キシド中で測定した” C−NMRスペクトル(75M
H2)を第15図に示す。
溶解性:水に溶けにくく、ジメチルホルムアミド又はジ
メチルスルホキシドなどの有機溶媒には可溶。
酸性、中性、塩基性物質の区別:中性物質Rf値: 0
.60(展開溶媒;クロロホルム/メタノール(5:1
)) 0.16(展開溶媒;クロロホルム/メタノール/アン
モニア水(50:10:1))(メルク社製、キーゼル
ゲル60F、 、 4使用)呈色反応:過マンガン酸カ
リウム反応陽性BE−12406X、 (7)理化学的
性状性状:淡黄色アモルファス状固体若しくは結晶分子
式:c、、n、4o。
元素分析値:理論値炭素70.80%、水素4.38%
実測値炭素70.68%、水素4.25%マススペクト
ル: FABマススペクトルを第16図に示す。(32
3(M+H)”) UVスペクトル:メタノール(1511g/+d)中で
測定したUVスペクトルを第17図に示す。
IRスペクトル: KBr錠剤法によるIRスペクトル
を第18図に示す。
’ H−NMRスペクトル:ds−ジメチルスルホキシ
ド中で測定した’ H−NMRスペクトル(300MH
7,)を第19図に示す。
” C−NMRスペクトル d6−ジメチルスルホキシ
ド中で測定した゛″C−NMRC−NMRスペクトル)
を第20図に示す。
溶解性:水に溶けにくく、ジメチルホルムアミド又はジ
メチルスルホキシドなどの有機溶媒には可溶。
酸性、中性、塩基性物質の区別:中性物質Rf値: 0
.86(展開溶媒;クロロホルム/メタノール(5:1
)) 0.40(展開溶媒;クロロホルム/メタノール/アン
モニア水(50:10:1))(メルク社製、キーゼル
ゲル60F、 、 4使用)融点=270℃まで明瞭な
融点を示さない。
呈色反応:過マンガン酸カリウム反応陽性上記4化合物
BE−12406A、 B、X、及びX、(7)高速液
体クロマトグラフィー(カプセルパックC,,,4,6
価X250mm、資生堂;移動層メタノール/水(75
:25);流速1mQ/min ;検出UV(242n
m))における保持時間は、各々8.58.6.48.
7.60及び10.88分であった。
BE−12406A、 B、 X、及びX2の生物学的
活性抗腫瘍性物質BE−12406A及びBのマウス実
験腫瘍細胞に対する増殖阻止作用を決定するため、1n
vitroで試験を行った。P388腫瘍細胞に対する
1nvitroの抗腫瘍作用試験は、抗腫瘍性物質BE
−12406A又はBをまずジメチルスルホキシドに溶
解したのち、20%ジメチルスルホキシドを含む細胞培
養用培地(20%DMSO−12PMI−1640培地
)で逐次希釈し、2.5X10’個の腫瘍細胞を含む細
胞培養用培地(存生血清10%含有RPMI−1640
培地)200μeニ対し該希釈液2μ2を加えた。37
℃で72時間、5%CO3下で培養したのち、コールタ
−カウンターにて生存する細胞数をカウントし、対照群
と比較した。その結果、BE−12406A及びBはP
388腫瘍細胞に対し、強い増殖阻止作用を示し、BE
−12406A及びBの腫瘍細胞の増殖を50%阻止す
る濃度(IC,。)はP388/S細胞に対してそれぞ
れ0.8及び7μNであった。P388/■細胞に対し
てはBE−12406A及びBのIC,。はそれぞれ0
.2及び7μHであった。
ここにおいてP388/Sは通常のマウス白血病細胞の
一種であり、P388/V細胞は制癌物質ビンクリスチ
ンに対して耐性を獲得したP388白血病細胞である。
更に、BE−12406A及びBは制癌物質アドリアマ
イシンに対して耐性を獲得したP388ハ細胞に対して
も増殖阻止効果を示し、その50%増殖阻害濃度<rc
、。)はそれぞれ0.9及び11μMであった。上記の
結果を第1表にまとめた。
更に、BE−12406A及びBの実験癌細胞に対する
1nvitroでの増殖阻止作用を、ヒト癌細胞である
HeLa細胞及びマウス白血病細胞であるL1210細
胞について試験した。
HeLa細胞を4X10’個含む細胞培養用培地(仔牛
血清10%含有にEN培地)200μeに抗腫瘍性物質
BE12406A又はBを各濃度に希釈して加え、37
℃において72時間、5%CO2下で培養した後、生存
する付着性細胞を10%ホルマリンで固定し、0.01
%クリスタルバイオレットで染色した。染色された細胞
からエチレングリコール−エタノール混液(1:1゜v
7v)を用い、色素を抽出し、590nmにおける吸光
度を測定して対照群と比較した。BE−12406A及
びBはHeLa細胞I胞に対して増殖阻止作用を示し、
その50%増殖阻害濃度(IC,。)はそれぞれ11及
び20μMであった。
L1210細胞に対する増殖阻止作用は4.5 X 1
0’個のL1210細胞を含む細胞培養用培地(存生血
清10%含有RPMI−1640培地)200成に抗腫
瘍性物質BE12406A又はBを各濃度に希釈して加
え、37℃において72時間、5%CO2下で培養した
後、生存する浮遊細胞をコールタ−カウンターを用いて
計数し、対照群と比較した。BE−12406A及びB
はL1210細胞に対して増殖阻止作用を示し、その5
0%増殖阻害濃度(IC,。)はそれぞれ9.6及び6
0μNであった。上記の結果を第2表にまとめた。
第2表 BE−12406Aと称される本発明の化合物は、移植
したマウスS−180腫瘍(腹水型)に対して抗腫瘍効
果を示した。上記試験においてマウス−匹あたり10“
個(致死量)のS−180腫瘍細胞を腹腔内に投与する
。BE−12406Aを5%DMSOPBS(Phos
phate−Buffer−ed 5aline)で逐
次希釈(C2,1:4.1:8等)し、腹腔内投与した
。上記試験結果を第3表にまとめた。
第3表 BE−12406AのS−180腹水癌+1に対する効
果(第3表の脚注) 1.腫瘍接種=lO“腹水癌細胞、腹腔内2、宿  主
・ICR雌性マウス 3、治療スケジュール BE−12406Aを第1.4
.7.9及び131El目に腹腔 内に投与、 4、MST:生存中央期間(日) 5、%T/C:(治療−MST/対照−MST) X 
1006、基 準:%T/C≧125の場合に、試験化
合物は、その投与量で顕著な抗腫瘍効果を示 すものと判定した。
BE−12406Aの場合、そのマウス(ICR1雌性
マウス)に対する急性毒性は100mg/kg、1回の
腹腔内投与において投与後5日目における死亡例は見ら
れなかった。
BE−12406A、 B、 X、及びx2ノヒト癌細
胞に対する増殖阻止作用を決定するため、in vit
roで試験を行った。細胞は、ヒト大腸癌細胞DLD−
1、LS180及びヒト肺癌細胞PCl3を使用した。
細胞培養用培地は、DLD−1、LS180に対しては
牛胎児血清10%含有DMEM培地、PCl3に対して
は、牛胎児血清10%含有RPMI−1640培地を用
いた。BE−12406A、 B、 X、又はX2をま
ずジメチルスルホキシドに溶解し、次にPBS(Pho
sphate−Buffered 5aline)で逐
次希釈して検液とした。癌細胞増殖阻害の検定は、3×
10°個の癌細胞を含む細胞培養用培地100μ2を9
6穴のマイクロプレートに分注し、37°Cで24時間
、5%CO2下で培養したのち、上記の検液lidを加
え、37℃で更に72時間、5%C02下で培養したの
ち、細胞を50%トリクロロ酢酸で固定し、0.4%ス
ルホローダミンBで染色した。染色された細胞から10
mM トリス液を用いて色素を抽出し、540nmにお
ける吸光度を測定して対照群と比較した。その結果、B
E12406A、 B、 X、及びX、のいずれもヒト
癌細胞の増殖を阻止する効果が見られたが、特に、BE
−12406A及びX、はLS180ヒト大腸癌細胞に
対し、強い増殖阻止作用を示し、増殖を50%阻止する
濃度(IC,。)はそれぞれ12.0及び36.3μ河
であった。以上の結果を第4表にまとめた。
第4表 上述したように、前記式(I)で表される本発明の化合
物は、マウス及びヒトの癌細胞に対し、顕著な増殖阻止
作用を示す。従って、本発明はヒトをはじめとする哺乳
動物の腫瘍、例えば白血病又は肺、胃若しくは結腸等の
腫瘍の治療剤として有用である。
本発明化合物を抗腫瘍剤として使用する場合、有効量の
本発明化合物単独又は有効量の本発明の化合物及び不活
性且つ薬学的に許容しうる担体から成る医薬組成物とし
て使用される。
この医薬組成物は、本発明の化合物と不活性な薬学的担
体とを組み合わせて製造され、各種の処方で経口的、非
経口的若しくは局所的に投与される。適切な組成物の例
としては、錠剤、カプセル、丸剤、粉末、顆粒等の経口
投与用の固形組成物、溶液、サスペンション、エマルジ
ョンのような経口、非経口若しくは局所投与用の液体組
成物を包含する。また、注射による投与の場合、使用直
前に滅菌水、生理的食塩水若しくは他の注射用滅菌溶剤
に溶解しうる滅菌組成物の形で製造することもできる。
薬学的に許容しうる塩の具体例としては、本発明の化合
物に例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム若しくは
炭酸水素ナトリウムのようなアルカリの当量又は例えば
トリエチルアミン若しくは2−アミノエタノールのよう
な有機アミン類を加えることによって形成されるアルカ
リ付加塩である。
本発明の化合物の実際に好ましい投与量は、使用される
化合物の種類、配合された組成物の種類、適用頻度及び
治療すべき特定部位、宿主及び腫瘍によって変化するこ
とに注意すべきである。例えば、−日当りの成人−人当
りの投与量は、経口投与の場合、10ないし500mg
であり、非経口投与、好ましくは静脈内注射の場合、1
日当り10ないし100mgである。なお、投与回数は
投与方法及び症状により異なるが、1回ないし5回であ
る。
BE−12406類の製造法について説明する。
本発明の抗腫瘍性物質BE−12406類の製造に使用
する微生物又はその変異株は、抗腫瘍性物質BE−12
406類を産生ずるものならばいずれでも良いが、例え
ば以下の菌学的性状を有する微生物を挙げることができ
る。
(以下余白) 1、形態 本菌株は、顕微鏡下で、よく発達した気菌糸の先端より
20ケ以上の胞子鎖を着生し、らせん状又はループ状に
伸びている。車軸分枝及び菌糸の分断は観察されない。
胞子の大きさは0.2〜0.5μm×0.3〜0.6μ
m位で、胞子嚢、及び菌核の形成は認められない。胞子
の表面は平滑である。
2、各種寒天培地における生育状態(28°C114日
間培養) (1)シュークロース・硝酸塩寒天培地コロニーは平坦
で、淡黄白色の基生菌糸の生育は悪く、気菌糸を着生し
ない。溶解性色素は認められない。
(2)グルコース・アスパラギン寒天培地コロニーは平
坦で、淡黄白色の基生菌糸の生育は良好であるが、気菌
糸を着生しない。溶解性色素は認められない。
(3)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP−5
培地) コロニーは平坦で、生育は旺盛、茶褐色の基生菌糸と粉
状で灰色を帯びた黄茶褐色の気菌糸を豊富に着生する。
黄茶色の溶解性色素の産生が若干認められる。
(4)スターチ・無機塩寒天培地(ISP−4培地)コ
ロニーは平坦で、生育は旺盛、淡茶色の基生菌糸と粉状
で灰色を帯びた黄茶褐色の気菌糸を豊富に着生する。溶
解性色素は認められない。
(5)チロシン寒天培M(ISP−7培地)コロニーは
ややしわ状で、生育は旺盛、茶褐色の基生菌糸と粉状で
灰色を帯びた黄茶褐色の気菌糸を豊富に着生する。赤橙
色の溶解性色素の産生が若干認められる。
(6)栄養寒天培地 コロニーは平坦で、淡黄白色の基生菌糸の生育は旺盛で
あるが、気菌糸を着生しない。溶解性色素は認められな
い。
(7)イースト・麦芽寒天培地(ISP−2培地)コロ
ニーはややし7わ状で、生育は旺盛、黒褐色の基生菌糸
と粉状で灰色を帯びた黄茶褐色の気菌糸を豊富に着生す
る。溶解性色素は認められない。
(8)オートミール寒天培地Cl5P−3培地)コロニ
ーは平坦で、生育は旺盛、緑色を帯びた灰色の基生菌糸
と粉状で灰色を帯びた黄茶褐色の気菌糸を豊富に着生す
る。溶解性色素は認められない。
3、生理的性質 (1)ゼラチンの液化 グルコース・ペプトン・ゼラチン培地(28℃培養)で
ゼラチンの液化が認められる。
(2)スターチの加水分解 スターチ・無機塩寒天培地(28℃培養)でスターチの
加水分解が認められる。
(3)脱脂牛乳の凝固・ペプトン化 スキムミルク培地(28°C培養)でスキムミルクのペ
プトン化は認められるが、凝固は認められない。
(4)メラニン様色素の生成 ペプトン・イースト鉄寒天培地、チロシン寒天培地及び
トリプトン・イースト液体培地でメラニン様色素の生成
は認められない。
(5)炭素源の利用性(ブリドハム・ゴトリーブ寒天培
地、28℃培養) D−グルコース、L−ラムノース、D−フラクトース及
びD−ガラクトースをよく利用し、D−キシロース、L
−アラビノース、ラフィノース、D−マンニトール及び
サリシンを比較的よく利用し、イノシトール及びシュク
ロースをほとんど利用しない。
(6)生育温度 改変ベネット寒天培地(マルトース1.0%、イースト
エキス0.1%、牛肉エキス0.1%、N−Zアミン・
タイプA0.2%、寒天1.6%、pl(7,3)を用
い、12℃、20℃、28℃、37℃及び45°Cの各
温度で培養した結果、37℃以上を除いていずれの温度
でも生育したが、最適温度は20〜28℃付近と思われ
る。
(7)食塩耐性 イースト・麦芽寒天培地に食塩を添加した培地を用いて
培養(28℃)した結果、食塩含有量7%以下で生育す
る。
4、細胞壁のアミノ酸 LL−ジアミノピメリン酸及びグリシンが検出される。
以上の菌学的性状により、本菌株は放線菌ストレプトミ
セス属に分類され、バーシーズ・マニュアル・オブ・デ
ターミネティブ・バクテリオロジー第8版、1974年
(Bergey’s Manual of Deter
minative Bacteriology 8th
 Edition、 1974)などの文献検索により
、ストレプトミセス・ラドガースエンシス・サブスピー
シス・カステラレンセ(Streptomyces r
utgersensis 5ubsp、 castel
arense)とほぼ一致しているため、本菌株をスト
レプトミセス・ラドガースエンシス・サブスピーシス・
カステラレンセBA−12406(Streptomy
cesruJersensis 5ubsp、 cas
telarense BA−12406)と同定した。
なお、本菌株は通商産業省工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託されており、その微工研受託番号は微工研菌
寄第10414号(FERM P10414)である。
本発明で使用する抗腫瘍性物質BE−12406類を産
生ずる微生物の変異株は、例えばX線若しくは紫外線等
の照射処理、例えばナイトロジェン・マスタード、アザ
セリン、亜硝酸、2−アミノプリン若しくはN−メチル
−N′−二トローN−ニトロソグアニジン(NTG)等
の変異誘起剤による処理、ファージ接触、形質転換、形
質導入又は接合等の通常用いられる菌種変換処理方法に
より抗腫瘍性物質BE12406類産生菌を変異させた
微生物である。
本発明のBE−12406類を製造するにあたり、BE
−12406類の生産菌株BA−12406株を栄養源
含有培地に接種して好気的に発育させることにより、B
E−12406類を含む培養物が得られる。栄養源とし
ては、放線菌の栄養源として公知のものが使用できる。
例えば、炭素源としては、市販されている、ブドウ糖、
グリセリン、麦芽糖、デンプン、庶糖、糖蜜又はデキス
トリンなどが単独又は混合物として用いられる。窒素源
としては、市販されている、大豆粉、コーンステイープ
リカー、肉エキス、酵母エキス、綿実粉、ペプトン、小
麦胚芽、魚粉、無機アンモニウム塩又は硝酸ナトリウム
などが単独又は混合物として用いられる。無機塩として
は、市販されている、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム
、塩化カリウム、硫酸マグネシウム又は各種リン酸塩な
どを使用することができる。その他必要に応じて、鉄、
マンガン、モリブデン、銅又は亜鉛などの重金属塩を微
量添加してもよい。また、発泡の著しい時には、消泡剤
として、例えば大豆油又は亜麻仁油等の植物油、オクタ
デカノール等の高級アルコール類、各種シリコン化合物
等を適宜添加しても良い。これらのもの以外でも、該生
産菌が利用し、BE−12406類の生産に役立つもの
、例えば3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸又
はホウ酸ナトリウム等も使用することができる。
培養方法としては、一般の微生物代謝産物の生産方法と
同様に行えばよく、固体培養でも液体培養でもよい。液
体培養の場合は、静置培養、撹拌培養、振盪培養又は通
気培養などのいずれを実施してもよいが、特に振盪培養
又は深部通気撹拌培養が好ましい。培養温度は20℃〜
37℃が適当であるが、好ましくは25℃〜30’Cで
ある。好ましい培地のpHは4〜8の範囲で、培養時間
は24時間〜192時間、好ましくは48時間〜120
時間である。
培養物から目的とするBE−12406類を採取するに
は、微生物の生産する代謝物の培養物から採取するのに
通常使用される分離手段が適宜利用される。
BE−12406類は培養濾液中及び菌体中に存在する
ので、培養濾液又は菌体より通常の分離手段、例えば溶
媒抽出法、イオン交換樹脂法又は吸着若しくは分配クロ
マトグラフィー法及びゲル濾過法等を単独又は組合せて
行うことにより精製できる。また高速液体クロマトグラ
フィーや薄層クロマトグラフィーなども抽出精製に利用
可能である。
(以下余白) 好ましい分離−精製の例としては次の方法が挙げられる
。まず培養液を遠心分離し、菌体を得る。
得られた菌体をメタノール又はアセトン等の有機溶媒を
用いて抽出する。抽出液を濃縮した後、シリカゲルの固
定相に保持させ、クロロホルム/テトラヒドロフランの
混合溶媒で溶出するクロマトグラフィーを行うことによ
り、BE−12406Aを含むフラクション及びBE−
12406A及びBE−12406Bを含むフラクショ
ンを得る。BE−12406Aは、BE−12406A
を含むフラクションの濃縮過程で結晶状に析出するので
、これを濾取すれば良い。
BE−12406AとBとの分離は、BE−12406
A及びBE−12406Bを含むフラクションを濃縮し
て得られる混合物について薄層クロマトグラフィーを行
うことによって達成される。この薄層クロマトグラフィ
ーにおいて、シリカゲルの薄層プレートに、BE124
06A及びBの混合物を少量のテトラヒドロフランに溶
解して吸着させ、クロロホルム/メタノールで展開する
。BE−1,2406A及びBに相当するバンドを各々
かきとり、メタノールで抽出した後、シリカゲルを濾去
後、濾液を濃縮する。BE−12406Aを含むフラク
ションとBE−12406Bを含むフラクションをそれ
ぞれ別々にセファデックスLH−20のカラムにかけ、
メタノールで展開し、BE−12406Aを含む部分を
濃縮すればBE−12406Aが、BE−12406B
を含む部分を濃縮すればBE−12406Bが淡黄色の
結晶状物質として得られる。
また、好ましい分離−精製の別の例としては次の方法が
挙げられる。まず培養液を遠心分離し、菌体を得る。得
られた菌体をメタノール又はアセトン等の有機溶媒を用
いて抽出する。抽出液を濃縮した後、シリカゲルの固定
相に保持させ、クロロホルム/メタノールの混合溶媒で
溶出するクロマトグラフィーを行うことにより、BE−
12406AとBE−12406X、とを含む分画、B
E−12406X、とBE12406X、とを含む分画
及びBE−12406Bを含む分画を得ることができる
。それぞれの分画を減圧下に濃縮乾固し、メタノールに
懸濁したのちに残存する結晶状物質を濾取すれば、BE
−12406AとBE−12406X1とを含む分画か
らは、BE−12406Aを、BE−124068を含
む分画からは、B−12406Bを得ることができる。
BE−12406X、とBE−12406X2との分離
は、デベロシル0DS(山村化学)などを担体とする高
速液体クロマトグラフィーを行えば達成される。BE−
12406X、とBE−12406X、との分画は、そ
れぞれ溶媒抽出などの処理を行ったのち、溶媒を留去し
、残留物にメタノールを懸濁し、残存する結晶状物質を
濾取すれば、BE−12406X、を含む分画からはB
E−12406X、を、BE−12406X、を含む分
画からはBE−12406X2をそれぞれ得ることがで
きる。
次に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
しかしながら、本発明は実施例に限定されるものではな
く、実施例の修飾手段はもちろん、本発明によって明ら
かにされたBE−12406類の性状に基づいて、公知
の手段を用いてBE−12406類を生産、濃縮、抽出
、精製する方法すべてを包括する。
失態M↓ 斜面寒天培地に培養したBA−12406株をグルコー
ス0.1%、デキストリン2.0%、コーングルテンミ
ール1.0%、魚粉0.5%、酵母エキス0.1%、塩
化ナトリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.05%、
塩化カルシウム0.05%、硫酸第一鉄0.0002%
、塩化第二銅0.00004%、塩化マンガン0.00
004%、塩化コバルト0.00004%、硫酸亜鉛0
.00008%、ホウ酸ナトリウム0.00008%、
モリブデン酸アンモニウム0.00024%、及び3−
(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸0.5%からな
る培地(pH6,7)100mQを含む500mg、容
の三角フラスコ4本に接種し、28℃で72時間、回転
振盪機(毎分180回転)上で培養した。
この培養液を1−ずつ、上記の培地100mQを含む5
00+d容の三角フラスコ150本に接種し、28℃で
120時間、回転振盪機(毎分180回転)上で培養し
た。
培養液(15fl )を濾過法によって濾過し、得られ
た菌体を脱イオン水500m1l!で洗浄した後、菌体
にメタノール4.5Qを加え室温で1時間撹拌した。濾
過法によってメタノール抽出液を得た。メタノール抽出
をもう一度行い、合わせて約9Qのメタノール抽出液を
約800meにまて濃縮した。得られた濃縮液を酢酸エ
チル5Ωを用いて抽出し、酢酸エチル抽出液を濃縮した
。得られた残渣にテトラヒドロフラン約250mgを加
えて抽出し、沈殿物を除いた溶媒層を濃縮することによ
りBE−12406A及びBを含む粗物質8.2gを得
た。得られた粗物質をクロロホルム/テトラヒドロフラ
ン(3:2)50Mに溶解し、シリカゲルのクロマト塔
(6,5x 37cm)にかけ、クロロホルム/テトラ
ヒドロフラン(1:1)で展開するクロマトグラフィー
を行った。本クロマトグラフィーにおいて、BE−12
406AはBE12406Bよりも先に溶出されるので
、BE−12406Aのみの溶出画分を濃縮し、析出し
た淡黄色物質BE−12406Aを濾取し、671mg
を得た。
更に、上記のシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに
おいてBE−12406Aが溶出されてきたのちに同じ
展開溶媒を用いて溶出を続けると、BE12406Bが
BE−12406Aと共に溶出される。このBE124
06複合体画分を濃縮することにより、BE12406
A及びBの複合体280gを得た。
得られたBE−12406複合体14.4mgをシリカ
ゲルの薄層プレート(20X 20cm 、米国メルク
社製)を用し1て、クロロホルム/メタノール(5:1
)の展開溶媒で展開する薄層クロマトグラフィーを行っ
た。BE12406Bの部分をかき取ってメタノールで
抽出し、濃縮した後、セファデックスLH−20(1,
5X120cm。
ファルマシア社製)のカラムクロマトグラフィーにかけ
、メタノールで展開し、BE−12406B画分を得て
濃縮すルコとにより、BE−12406B 5.1mg
を淡黄色結晶状物質として得た。
実施例2 斜面寒天培地に培養したBA−12406株をグルコー
ス0.1%、デキストリン2.0%、コーングルテンミ
ール1.0%、魚粉0.5%、酵母エキス0.1%、塩
化ナトリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.05%、
塩化カルシウム0.05%、硫酸第一鉄0.0002%
、塩化第二銅0.00004%、塩化マンガン0.00
004%、・塩化コバルト0.00004%、硫酸亜鉛
0.00008%、ホウ酸ナトリウム0.00008%
、モリブデン酸アンモニウム0.00024%、及び3
−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸0.5%から
なる培地(pH6,7)100mRを含む500m9容
の三角フラスコ1本に接種し、28°Cで24時間、回
転振盪機(毎分200回転)上で培養した。
この培養液100mAを上記培地20Ωを含む30Ω容
のジャーノアメンタ−1本に接種し、28℃で80時間
、毎分20Qの通気量、300回転の攪拌下で、深層部
通気培養を行った。
培養によって得られた培養液18ΩのpHを、3N塩酸
を用いて3.0に調整したのち、濾過法によって菌体を
得た。得られた菌体にメタノール18Qを加えて抽出し
、抽出液を減圧下に約2盆まで濃縮し、脱イオン水2.
5Qと酢酸エチル10Qとを加え、水層のp)Iを3N
苛性ソーダで8.5に調整した。分取した酢酸エチル層
9.5Ωを減圧下に濃縮して得られる残渣にn−ヘキサ
ン300all!を加えて、n−ヘキサン可溶物質を除
いた後、沈殿物4.82gを得た。この沈殿物にメタノ
ール/テトラヒドロフラン(CI)250mQを加えて
溶解し、シリカゲル(ワコーゲルC300、和光紬薬工
業)を加えて減圧下に乾燥させた。この試料をまぶした
シリカゲルをシリカゲルのクロマト塔(4cm X 3
5cm 、ワコーゲルC−300)にのせ、クロロホル
ム及びクロロホルム/メタノール混液を展開溶媒とする
クロマトグラフィーを行った。はじめにクロロホルム2
ρで溶出したのち、クロロホルム/メタノール(30:
1)2Qとクロロホルム/メタノール(10:1)lと
を用いたグラジェント法による溶出を行った。更にクロ
ロホルム/メタノール(10:1)Iffで溶出を行い
、最後にクロロホルム/メタノール(4:1)IQで溶
出した。クロマトグラフィーにおける溶出のはじめの部
分にBE12406A及びXlを含む分画1.5Ωが得
られたので、この分画を減圧下に濃縮乾固してからメタ
ノール約75蛇に懸濁し、残存する沈殿物を濾取するこ
とにより、BE−12406A 665mgを得た。シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて次にBE−
12406X。
及びX2を含む分画IQを得た。この分画を減圧下に濃
縮乾固して得られる固形物をメタノールに懸濁し、残存
する沈殿物を濾取することにより、BE12406X、
及びx2を含む粗粉末94mgを得た。このときに得ら
れる母液をトーヨーパール四−40F(3cmX50c
m、東ソー)にかけ、メタノールで展開するクロマトグ
ラフィーを行って、BE−12406X、を含む分画1
25mg、を得た。この分画を減圧下に濃縮乾固したの
ち、メタノール約50m(lに懸濁し、残存する沈殿物
としてBE−12406X、 13mgを得た。このシ
リカゲルクロマトグラフィーにおいて最後にBE−12
406Bを含む分画1.5Qが得られたので、この分画
を減圧下に濃縮乾固して得られた固形物をメタノール約
50蛇に懸濁し、残存する沈殿物としてBE−1240
6B 116mgを得た。シリカゲルクロマトグラフィ
ーによって得られた上記のBE−12406X、及びX
2を含む和物質94mgを、デベロシル0DS(5an
 X 50cm 、山村化学)を担体カラムとする高速
液体クロマトグラフィーにかけ、アセトニトリル10.
01Mリン酸1カリウム(60:40 ; pH4,5
)を展開溶媒に用いて、毎分100成の流速で溶出、分
取することにより、保持時間70分から80分の間にB
E−12406X、を含む分画を得た。この分画を減圧
下に1.Offにまで濃縮したのち、3N塩酸でpHを
3.0に調整し、酢酸エチル3Qを用いて抽出した。得
られた酢酸エチル層を減圧下に濃縮乾固したのち、メタ
ノール約60mfiを用いて懸濁し、残存する沈殿物を
濾取することにより、BE−12406X249+ng
を得た。
茜uq熱来 本発明のBE−12406類は、既存の制癌剤に耐性を
有する腫瘍細胞に対しても該制癌剤に耐性を獲得してい
ない細胞と同程度の増殖阻止効果を有することから、医
薬の分野で癌の治療剤として有用である。加えて、本発
明のBE−12406類は他の制癌剤の製造原料として
も有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第6図、第11図及び第16図は各々BE−1
2406A、 B、 X、及びX2のFABマススペク
トルの図である。第2図、第7図、第12図及び第17
図は各々メタノール中で測定したBE−12406A、
 B、 X、及びx2117)紫外部吸収スペクトルで
ある。第3図、第8図、第13図及び第18図は各々K
Br錠剤法によるBE−12406A、B、 X、及び
x2の赤外部吸収スペクトルの図である。 第4図、第9図、第14図及び第19図は各々d6−シ
メチルスルホキシド中で渭1定したBE−12406A
、B、 X。 及びX、 (7)’ H−NMR(300MHz)スペ
クトルノ図である。 第5図、第1O図、第15図及び第20図は各々d6−
シメチルスルホキシド中で測定したBE−12406A
、 B、 X及びX、ノ”C−NMR(75MHz)ス
ペクトルノ図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) [式中、R^1及びR^2は、同一又は異なっていても
    よく、水素原子又は式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表される基を、R^3は水素原子又はメチル基をそれ
    ぞれ示す]で表される抗腫瘍性物質BE−12406類
    又はその医薬として許容しうる塩。 (2)R^1が水素原子を、R^2が式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表される基を、R^3がメチル基をそれぞれ示すこと
    を特徴とする第1請求項記載の抗腫瘍剤BE−1240
    6類又はその医薬として許容しうる塩。 (3)R^1が水素原子を、R^2が式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表される基を、R^3が水素原子をそれぞれ示すこと
    を特徴とする第1請求項記載の抗腫瘍性物質BE−12
    406類又はその医薬として許容されうる塩。 (4)R^1が式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表される基を、R^2が水素原子を、R^3がメチル
    基をそれぞれ示すことを特徴とする第1請求項記載の抗
    腫瘍性物質BE−12406類又はその医薬として許容
    しうる塩。(5)R^1及びR^2が同時に水素原子を
    、R^3がメチル基をそれぞれ示すことを特徴とする第
    1請求項記載の抗腫瘍性物質BE−12406類又はそ
    の医薬として許容しうる塩。 (6)一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) [式中、R^1及びR^2は、同一又は異なっていても
    よく、水素原子又は式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表される基を、R^3は水素原子又はメチル基をそれ
    ぞれ示す]で表される抗腫瘍性物質BE−12406類
    又はその医薬として許容しうる塩の製造に際し、抗腫瘍
    性物質BE−12406類を産生する微生物又はその変
    異株を培養して抗腫瘍性物質BE−12406類を蓄積
    させ、採取することを特徴とする製法。 (7)ストレプトミセス・ラトガースエンシス・サブス
    ピーシス・カステラレンセ(Streptomyces
    rutgersensis subsp.castel
    arense)BA−12406株又はその変異株を培
    養することを特徴とする第6請求項記載の製法。 (8)抗腫瘍性物質BE−12406類を産生する微生
    物又はその変異株。 (9)ストレプトミセス(Streptomyces)
    属に属する微生物又はその変異株であることを特徴とす
    る第8請求項記載の微生物。 (10)ストレプトミセス・ラトガースエンシス・サブ
    スピーシス・カステラレンセ(Streptomyce
    srutgersensis subsp.caste
    larense)BA−12406株又はその変異株で
    あることを特徴とする第9請求項記載の微生物。 (11)一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ [式中、R^1及びR^2は、同一又は異なっていても
    よく、水素原子又は式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表される基を、R^3は水素原子又はメチル基をそれ
    ぞれ示す]で表される抗腫瘍性物質BE−12406類
    又はその医薬として許容しうる塩を有効成分とする抗腫
    瘍剤。
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