JPH03231895A

JPH03231895A - 熱転写プリンター用画像受容シート

Info

Publication number: JPH03231895A
Application number: JP2025961A
Authority: JP
Inventors: Toshihiro Minato; 湊　敏宏; Toshie Uriyuu; 瓜生　敏枝; Kenji Yasuda; 保田　憲治
Original assignee: Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 1990-02-07
Filing date: 1990-02-07
Publication date: 1991-10-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は熱転写プリンター用画像受容シートに関するも
のである。更に詳しく述べるならば、本発明は、サーマ
ルプリンター、特に染料熱転写プリンターに用いられた
とき、その搬送性を良好ならしめる適切な剛度を有し、
熱などによりカールすることなく、転写された染料画像
を、均一、かつシャープに受容し、かつ高解像度なフル
カラー画像をプリントするに有用な画像受容シートに関
するものである。

〔従来技術〕

最近、コンパクトなサーマルプリンター、特に鮮明なフ
ルカラー画像をプリントすることの可能な染料熱転写プ
リンターが注目されている。染料熱転写プリンターは、
フィルム上に昇華染料とバインダーからなる層を設けた
インクシートに、画像受容シートの染料染着性樹脂を含
む画像受容層面を重ね合わせ、電気信号に応じサーマル
へラドから供給される熱により、インクシートから画像
受容層に昇華染料を必要部分、所要濃度だけ転写、染着
して画像を形成するものである。

このようなサーマル・ヘッドを用いたプリンターにおい
て、良好な印字プリント画像を得るために各種のフィル
ムからなる基体の１面上に、染料染着性樹脂を主成分と
して含む画像受容層を形成した画像受容シートが用いら
れている。例えば無機顔料とポリオレフィンを主成分と
するーないし二軸延伸フィルム、又は合成紙からなる基
体の１面上にポリエステルなどの染着性樹脂を主成分と
する画像受容層を設け、画像受容シートとすることが知
られている。基材として上記のシートは、厚さが均一で
、柔軟性があり、またセルロース繊維からなる紙に比べ
て熱伝導度が小さいことなどの長所があり、このためこ
のようなシートを基体とする画像受容シートは、均一で
かつ高濃度の画像が得られるという長所がある。

しかし、このようなフィルムを基材として用いた画像受
容シートにサーマルプリントすると、熱によってフィル
ムの延伸が戻って、熱収縮し、その結果シートにカール
やシワを発生し、走行にトラブルを起こし、またプリン
トの商品価値を著しく低下させる等の欠点があった。

これを改善するために、紙などのように熱収縮性の小さ
な基材の両面に、上記の−ないし二軸延伸フィルムを積
層貼着することが行なわれている。

しかしながら、紙を芯にしているため、得られる積層体
の剛度が過大となり、この積層体を用いて得られる画像
受容シートには、搬送性に問題があり、また転写時に密
着むらを生じて、画質や再現性などが低下するという欠
点がある。

更に、染料熱転写方式のフルカラープリンターにおいて
は、画質の向上に対する要求が厳しく、画像受容シート
の搬送及び転写が正確になされ得ること、および加えら
れる熱量が大きいことなどの条件が厳しく、これらの要
求は十分に達成されていない。染料熱転写方式のフルカ
ラープリンターは電子カメラ用プリンター、ビデオプリ
ンターとして、今後盤々広く使われることが期待されて
おり、このような加熱量の大きいサーマルプリンターに
於て、搬送性が良好で、熱変形がなく、鮮明かつ、忠実
な画像情報をプリントし得る画像受容シートの出現が強
く望まれている。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、染料熱転写プリンターに適し、従来の各種画
像受容シートの欠点を解消し、搬送性が良好で熱変形が
なく、鮮明な画像情報を、忠実に形成することのできる
染料熱転写プリンター用画像受容シートを提供しようと
するものである。本発明の画像受容シートは、染料熱転
写プリンターのみならず、溶融インク転写方式などの各
種のサーマルプリンターにも適用できることは言うまで
もない。

〔課題を解決するための手段および作用〕本発明の熱転
写プリンター用画像受容シートは、シート状基体と、こ
の基体の少なくとも１面上に形成され、かつ染料染着性
重合体材料を主成分として含む画像受容層とを有し、シ
ート全体として、２０℃において、シート長軸方向に関
し、７５〜１６０のクラーク剛度と、３　×１０１０〜
１×１０１１ダイン／ｃ＋＋ｆの弾性率（ヤング率）と
を有することを特徴とするものである。

本発明者らは、染料熱転写方式のサーマルプリンターに
用いたとき、各種のプリント条件下でシートの搬送性と
転写時の密着性が良好で、その結果として転写が均質で
あり、低濃度から高濃度まで広い濃度範囲にわたって濃
度むらが少なく、かつ鮮明な画像が得られ、プリント時
のカールが少ない画像受容シートについて鋭意研究し本
発明に達したのである。

本発明の画像受容シートにおいて、その画像受容層を担
持するシート状基体は、熱可塑性重合体材料を主成分と
して含み、かつ１０〜８０−の厚さを有するフィルムの
菫層体又は、２層以上の積層体であってもよく、またこ
の基体は、画像受容層に直接接合されていてもよく、或
は、５１Ｍ以下の厚さの接着剤層を介して画像受容層と
接合されていてもよい。シート状基体は、芯材層と、そ
の少なくとも表面上に形成され、熱可塑性重合体材料を
主成分として含み、１０〜８０廁の厚さを有する少なく
とも一層のフィルムとの複数履体であってもよい。この
場合、フィルム層の弾性率（ヤング率）は、画像受容シ
ート全体の弾性率（ヤング率）より小さいことが好まし
い。

又、シート状基体中のフィルム層か−ないし二軸延伸さ
れ、多数のボイドを含む１層以上のポリオレフィンフィ
ルムからなるものであることが好ましい。

上記のような、特定の剛度、弾性率（ヤング率）を有し
、かつ特定構成を存する画像受容シートを用いることに
よって、幅広いプリント条件下でも、搬送性が良く、転
写が均質で、低濃度から高濃度まて鮮明で、色相、濃度
が均一であり、かつ熱カールの小さなプリントを得るこ
とが可能となった。

本発明の画像受容シートの構成の一例を第１図に示す。

第１図において、紙などからなる芯材層１の表面上に、
熱可塑性重合体材料を主成分とする表面フィルム層２を
形成し、芯材層２の裏面上に、熱可塑性重合体材料を主
成分として含む裏面フィルム層３を形成して、シート層
基体層４が形成されている。表面フィルム層２の上には
、接着剤層５を介して、染料染着性重合体を主成分とし
て含む画像受容層６が形成されている。接着剤層５はな
くてもよい。裏面フィルム層３の裏面上には、背面被覆
層６が形成されていてもよい。

シート状基体中の表面フィルム層２は、無機顔料とポリ
オレフィン樹脂とを主成分として含み、−ないし二軸延
伸された、単層又は多層構造のフィルムから形成される
ことが好ましい。このようなフィルムは合成紙や不透明
ないし半透明フィルムとして知られており、印刷、筆記
、プリンター包装など広範な用途に用いられている。こ
のフィルムには、腰が弱く、熱収縮が大きいという欠点
があるが、この欠点を解消するため、他種のフィルム、
又は紙、と、或はこの延伸フィルムどうしを貼合わせる
ことも知られている。一方、このフィルムを昇華熱転写
プリンター用の画像受容シートの基材として用い、均一
で、鮮明な転写画像をうろことも知られている。しかし
、このようなフィルムは、前述のごとく耐熱性が低く、
加工時、又はプリント時にカールや、しわなどを生じる
恐れが大きいものであった。

そこで、本発明において、シート状基体の芯材層１を形
成するために用いるシート状材料は、その弾性率（ヤン
グ率）、および緊度が表面フィルム層２のそれらより大
きいことが好ましく、このようにすると、熱によるプリ
ント時のカールの防止に効果がある。また、表面フィル
ム層２の弾性率、および緊度を芯材層１より小さくする
と、転写時に画像受容シートとインクシートとの密着性
を向上に効果がある。

芯材層ｌ用フィルムのＪＩＳ　Ｋ−６７３４による熱収
縮率は、表面フィルム層２用フイルムの熱収縮率より低
く、０，１％以下であることが好ましい。

このような芯材層１形成用材料として、各種の紙、例え
ば上質紙、中質紙、和紙、および薄葉紙や、コート紙（
微塗工紙、軽量コート紙、アート紙等を含む）や、ポリ
エステノベナイロンなどの合成樹脂フィルム等を用いる
ことができる。特に上質紙、又は中質紙の上に、カオリ
ン、クレー炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、又は
プラスチックピグメント等の顔料と、澱粉などの水溶性
接着剤、及び／またはスチレン、ブタジェンなどの合成
高分子エマルジョン接着剤を主成分とする被覆層を塗工
・被覆したコート紙が好ましい。

コート紙の場合、米坪が５０〜２００　ｇ／ｍ″で、塗
工量は４〜４０ｇ／ｍ’程度のものが芯材層形成用に利
用可能である。また、熱可塑性合成樹脂を主成分とする
フィルムで、比較的耐熱性の良いもの、例えば、ポリエ
チレンテレフタレートのフィルムなども芯材層として好
ましい。ほかに、各種のポリエステル、ポリオレフィン
、ナイロンなどの合成樹脂フィルム等も利用できる。

本発明に用いるシート状基材の表面フィルム層２は、単
層または多層構造の−ないし二軸延伸合成樹脂フィルム
により形成されたものであることが好ましい。例えば無
機顔料を含むポリオレフィン樹脂の、多層構造を有する
ーないし二軸延伸合成樹脂フィルムからなる合成紙を用
いることができる。この多層構造としては、基材層の表
および裏面に、−または二軸延伸フィルムの紙状層が存
在する三層構造や、紙状層と基材層とに加えて、その他
の層（例えば、紙化層の上に形成され、顔料を含んでい
ない合成樹脂からなる表面層）が存在する四層以上の多
層構造であってもよい。

本発明者らの実験によれば、画像受容シートの剛度が一
定の範囲内にあることが、その所要物性を達成するのに
重要であることが見出された。特に、搬送性に関連する
重要な特性として、２０℃におけるシート長軸方向のク
ラーク剛度は、７５以上、１６０以下であることが好ま
しい。このクラーク剛度が７５未満であると、プリンタ
ー内におけるシートの走行状態が不安定となり、ジャム
などを発生し、又、カールの影響も大きくなる。また、
クラーク剛度が１６０より大き過ぎると、プリンターに
対するシートの給、排紙が不安定となり、また転写時の
インクシートやサーマルヘッドとの密着性が不良となる
。クラーク剛度は、ＪＩＳ　Ｐ　８１４３に従って測定
することができる。

本発明において、シート全体の弾性率（ヤング率）が、
３　×１０１０ダイン／ｃ［［１以上、ｌ　×１０１０
ダイン／ｃｄ以下であることは、とくに転写画像の再現
性向上に大きな効果がある。弾性率が上記の適当な範囲
内にあると、画像受容シートの表面が、転、写時のプラ
テンロールとサーマルヘッドの間で、なじみ良く変形し
て、均質な転写が可能となる。

弾性率が１×１０１１ダイン／ｃｌＩ！よりも大き過ぎ
ると、そのような画像受容シートは変形が困難となり、
転写の際にインクシートの染料層と、画像受容シートの
画像受容層との間に不規則な空隙を生じ、この空隙内で
染料が昇華し、従って染料の画像受容層への拡散量が減
少し、このため濃度ムラや画像のぼやけなどを生じる恐
れがある。

一般に弾性率のうちで、シートの伸びから測定された弾
性率をヤング率と呼ぶ。ヤング率はクラーク剛度から計
算することも出来る。下記式〔■〕にヤング率と、クラ
ーク剛度の関係を示す。

５＝Ｔ３Ｅ／１２Ｗ　　　　　　　　　［Ｉ］〔但し、
上式中、Ｓは、クラーク剛度を表わし、Ｔはシートの厚さを表わし、Ｅはヤング率を表わし、Ｗはシートの坪量を表わす。〕上記のように、３Ｘ１０１０〜１×１０１１ダイン／Ｃ
［Ｉｌのヤング率を有する本発明のシートは、十分な剛
性と、カールに対する十分な抵抗力を有するものである
。

一般にシート状基体は、５０〜３００　ｇ　／　ｍ’の
重量を有することが好ましい。

本発明において、シート状基体と、表面および裏面フィ
ルム層との積層合体には、各種の方法が使用可能である
が、その一つにドライラミネート法がある。ドライラミ
ネート用接着剤としては、ポリエーテル系、ポリエステ
ル系などの接着剤を用いることが出来るが、一般に耐熱
性の高い接着剤が好ましい。

本発明の画像受容層を形成する重合体材料としては、分
散染料、昇華染料などの熱転写染料に対し、良好な染着
性を有する樹脂（例えば、ポリカーボネート樹脂、又は
ポリエステル樹脂）を主成分とするものである。例えば
、エチレングリコールや、芳香族系ジオールなどをジオ
ール成分とし、テレフタル酸やイソフタル酸などをジカ
ルボン酸成分とする重縮合生成物が利用できる。一般に
、画像受容層は、１〜２０ｇ／ｍ’の重量で形成される
ことが好ましい。

本発明の画像受容シートにおいて、必要に応じ、基体の
裏面側に、走行性改善や、帯電防止などの目的で、アク
リル樹脂や、界面活性高分子、低分子界面活性剤などを
主成分として含む背面被覆層を設けてもよく、このよう
な背面被覆層の形成は、プラスチックシートや合成紙に
おいて、一般に行われている技術である。

〔実施例〕

次に実施例をあげて本発明の染料熱転写プリンター用画
像受容シートを更に説明する。

実施例１無機顔料を含むポリオレフィン樹脂を主成分として含み
、−ないし二軸延伸された多層構造フィルム（商標：ユ
ボＦＰＧ　６０、厚さ：６０声、１００℃における長手
力向熱収縮率二０．５％、玉子油化合成紙■製）を熱処
理し、その長手方向の１００℃における熱収縮率を０．
２％にした。ポリエチレンテレフタレートフィルム（商
標ニルミラー５３８、Ｉｎ３８廁、東し■製）を芯材層
とし、その表面側に前記熱処理されたポリオレフィン樹
脂フィルムを、また、その裏面側に、前記未熱処理ポリ
オレフィン樹脂フィルムを、ポリエステル系接着剤でド
ライラミネート方式により貼合わせ、積層シートを製造
した。この積層シートを基体とし、その表面層の上に、
ポリエステル樹脂（商標；バイロン２００、東洋紡■）
のトルエン溶液を塗布、乾燥して、塗布量５　ｇ　／　
ｍ’の画像受容層を形成し、染料熱転写用画像受容シー
トを得た。

この画像受容シートは、全体として、２０℃において、
８０のシート長手軸方向クラーク剛度（ＪＩＳＰ−８１
４３による）と、４　×１０１０ダイン／ａｎ（のヤン
グ率とを有していた。

この画像受容シートを染料昇華転写カラービデオプリン
ター（商標：　　［１Ｐ−５０００、ソニー■製）でプ
リントし、その搬送性を観察評価し、また得られた画像
の品質を目視により評価した。その結果を第１表に示す
。

実施例２実施例１と同じ操作を行った。但し、実施例１記載の未
熱処理ポリオレフィンフィルム（ユポＦＰＧ　６０）を
コート紙（商標：ＯＫコート７２、坪量；３　ｇ　／　
ｍ’、玉子製紙■製）からなる芯材層の表裏両面に、ポ
リエステル系接着剤でドライラミネート方式で貼合わせ
、積層シートとした。この積層シートからなる基体の表
面層の上に、実施例１と同様にして、５　ｇ　／　ｍ’
の画像受容層を形成し、染料熱転写用画像受容シートを
得た。

この画像受容シートは、全体として、２０℃において１
５０のシート長手方向クラーク剛度（ＪＩＳ−Ｐ−８１
４３）と、５×１０１０ダイン／ｃＩ［Ｉのヤング率と
を有していた。

テスト結果を第１表に示す。

比較例１実施例１と同じ操作を行った。但し、無機顔料を含むポ
リオレフィンを主成分とする多層構造の−ないし二軸延
伸フィルム（商標：ユポＦＰＧ　１５０、厚さ：　　１
５０−１玉子油化合成紙■製）を基体として使用した。

得られた画像受容シートは、全体として、２０℃におい
て、７０のシート長軸方向クラーク剛度と、２、９　Ｘ
ｌ０１０ダイン／　ｃｒｌのヤング率とを有していた。

テスト結果を第１表に示す。

比較例２実施例１と同様の操作を行った。但し、二軸延伸ポリエ
ステル系フィルム（商標：Ｍｅｌｉｎｅｘ　３２９、厚
さ：　　１００声、ＩＣ１社製）を基体として用いた。

得られた画像受容シートは、全体として、２０℃におい
て６５のシート長軸方向クラーク剛度と、１、ｌＸ１０
”ダイン／　ｃ＋＋ｔのヤング率とを有していた。

テスト結果を第１表に示す。

第表〔発明の効果〕本発明の熱転写受像シートは、画像の鮮明度、均質性の
いずれにおいても優秀なものであり、かつプリント操作
における搬送性が安定し、昇華染料転写方式その他のフ
ルカラープリントを可能とするものであって、産業界に
寄与するところ大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の画像受容シートの一実施態様の構成
を示す断面説明図である。ｌ・・・芯材層、　　　　　２・・・表面フィルム層、
３・・・裏面フィルム層、４・・・シート状基体、５・
・・接着層、　　　　　６・・・画像受容層、７・・・
背面被覆層。

Claims

【特許請求の範囲】１、シート状基体と、この基体の少なくとも１面上に形
成され、かつ、染料染着性重合体材料を主成分として含
む画像受容層とを有するシートであって、シート全体として、２０℃において、シート長軸方向に
関し、７５〜１６０のクラーク剛度と、３×１０＾１＾
０〜１×１０＾１＾１ダイン／ｃｍ＾２の弾性率（ヤン
グ率）を有する、ことを特徴とする熱転写プリンター用
画像受容シート。