JPH03231888A - 可逆性熱変色性材料及びそれをを用いた複写防止用紙 - Google Patents

可逆性熱変色性材料及びそれをを用いた複写防止用紙

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JPH03231888A
JPH03231888A JP2025948A JP2594890A JPH03231888A JP H03231888 A JPH03231888 A JP H03231888A JP 2025948 A JP2025948 A JP 2025948A JP 2594890 A JP2594890 A JP 2594890A JP H03231888 A JPH03231888 A JP H03231888A
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JP
Japan
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color
compound
electron
changeable material
reversible thermal
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Application number
JP2025948A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kawamura
川村 栄一
Hiroshi Goto
寛 後藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明の第1のものは温度変化に応じて可逆的に変色を
呈する材料に関するものである。より詳細には無色の状
態から加熱によって発色するi■逆的な熱変化を示す熱
応答性及び発色濃度の高い熱可逆性変色材料に関するも
のである。
又、本発明の第2のものは、第1の発明の熱可逆性変色
材料を用いた複写防止用紙に関するものである。
[従来の技術] 従来、可逆的熱変色性を呈する材料として金属錯塩、コ
レステリック液晶、電子供与性呈色性有機化合物と電子
受容性化合物及び変色温度調節化合物の混合系等多くの
材料が提案され、その可逆的特徴を生かした温度測定、
温度管理用等の示温剤、各種センサー、デイスプレィ、
衣料、インク、トナー、筆記具、教材、玩具等広い用途
に利用されている。
特に、電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物
及び変色温度調節化合物の三成分を必須とする可逆性熱
変色材料は変色温度も広い範囲に設定ができることと、
色の変化が大きく色彩も豊富で毒性のないことなどの利
点から多くの出願がなされている。
例えば、特公昭51−44706、特公昭51−447
09、特公昭52−7764 、特開昭83−1587
7、特開昭63−251487 、特開平1−1213
94、特開平1−174591号等多数出願されている
しかし、出願されている多くの特許はある温度で発色し
ているが、加熱により所定の温度に達すると消色し、温
度が下がると元の色に復色する可逆的変化を行うものが
ほとんどであり、無色の状態から加熱によって発色し、
温度が下がるとふたたび元の無色の状態に戻る可逆的な
変化を行うものは非常に少なく数例の記載があるのみで
、しかもこれらのものは加熱によって消色するタイプに
比べて熱応答性が遅く、発色した濃度も低いという欠点
がある。
また、従来、複写防止方法として多くの方式が提案され
ている。例えば次のようなものを挙げることができる。
(1)着色した用紙を用いるもの 特開昭62−298154 、USP41332429
(2)迷彩模様を印刷した用紙を用いるもの特開昭83
−25111980 、特開昭63−314583(3
)金属蒸着フィルムを用いるもの 特開昭63−71875、特開昭64−42678(4
)光を吸収又は反射する材料を塗布した用紙を用いるも
の 特開昭63−254482 、特開昭[13−3113
74、特開昭64−73378、特開昭64−9048
0(5)特殊処理を施した用紙を複写機がセンサーで検
知して複写作動を停止させるもの 特開昭60−8880 、特開昭62−188782(
6)熱や光により発光又は消色するインク又はトナーを
用いるもの 特開昭62−14163、特開昭63−311265(
1〉の方式は用紙を染料または顔料で着色して非画像部
および画像部の照射光線の吸収の差を少なくすることに
よって、感光体への像露光をなくして再複写を防止する
ものであるが複写不能にするには用紙の着色濃度を高く
する必要があり、原稿の判読に支障をきたし、又、複写
条件を変えることにより再複写を完全に防止することは
できない。
(2)の方式は用紙に地紋等を印刷したもので、複写す
ると地紋が明瞭に複写されて読みづらくしたり、特殊な
文字やマークが現れ偽造とわかるものであるが、コスト
的にも高くなり、複写防止も十分ではない。
(3)の方式は金属蒸着などにより鏡面を形成させて、
複写機光源からの入射光を正反射によって複写機の光源
からの光を感光体上に反射させないように1、゛辛、の
で、再複写するとコピーの全面が黒色となって判読でき
なくなるが、コストが高くつくこと及びコンタクトガラ
スと原稿との間に乱反射させる性質のシート例えば半透
明の紙あるいはフィルムを挿入して複写すると正常に複
写されてしまう欠点がある。この欠点を除くために着色
加工と合わせた商品も出ているが原稿は更に読みづらく
なる。
(4)の方式は蛍光物質やその他の発光物質あるいは吸
収物質によって用紙を処理したもので、前者は照射光に
より発光して、画像部と非画像部とのコントラストをな
くして読めな(するものであるが、複写不能になるよう
に強(発光する材料はなく複写防止の効果は小さい。後
者は照射光を吸収することによって同じくコントラスト
をなくすものであるが染顔料とは別のもので色がなくて
効果を示す材料は見当たらない。
(5)の方式は用紙を磁気材料や金属材料、赤外線吸収
材料などで処理して、再複写時に特別に取り付けた複写
機のセンサーが、それを検知して複写作動を停止させて
しまうものであるが、複写機の改造、特定複写機のため
の使用範囲の限定及びコスト高等の欠点がある。
(8)の方式は複写機の熱や露光によって発光または消
色するインクやトナーを用いた原稿により再複写を防止
するもので、特殊なインクやトナーが必要となる。
その他、いろいろの提案がなされているが、いずれの方
式においても再複写を防止しかつ判読できるに十分な原
稿を作成することは困難である。
[発明が解決しようとする課題] 上述したように、従来の熱可塑性変色材料である電子供
与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物及び変色温度
調節化合物の三成分系では、有色から加熱により無色に
変化する系の可逆的変化特性は良いが無色から加熱によ
り有色になる系の可逆的熱変化特性は熱応答速度が遅く
、発色濃度が低いという欠点があった。
本発明の第1のものは、これらの欠点を解消して発色、
消色に対する熱応答性が鋭敏で、発色濃度も高い加熱に
より無色から有色に変化する熱可塑性変色材料を提供す
ることを目的とする。
又、本発明の第2のものは、機密文書等に適用すること
ができる、記録された情報は肉眼で明瞭に判読すること
ができるが、これを用いて通常の電子写真方式の複写機
による複写が不可能な複写防止用紙を提供することを目
的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前述の目的を達成するべく種々検討を行
った結果、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化
合物及び変色温度調整剤の3成分系に更に特定の溶剤及
び核剤を添加することによって、無色の状態から加熱に
よって発色する可逆的な変化を示す、熱応答性に優れ、
又発色濃度の高い可逆性熱変色性材料が得られることを
知見し、本発明に至った。
すなわち、本発明の加熱により発色する可逆性熱変色材
料は、必須成分として(1)発色剤である電子供与性呈
色性有機化合物、(2)前記化合物の顕色剤である電子
受容性化合物、(3)発色温度を規定する変色温度調節
剤及び(4)発色速度及び発色濃度を向上させるための
低揮発性溶剤及び(5)消色速度及び消色濃度を向上さ
せるための核剤の5成分で構成されている。
又、本発明の第2のものは、上記の可逆性熱変色材料の
層を基体上に設けた複写防止用紙である。
本発明に用いられる電子供与性呈色性有機化合物は、単
独又は2種以上混合して適用されるが、それ自身無色あ
るいは淡色の色素前駆体であり、例えば、トリフェニル
メタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノ
チアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダ
ミンラクタム系化合物、スピロピラン系化合物、インド
リノフタリド系化合物等がある。複写防止用紙に用いる
場合には、発色したときに複写機光源の分光波長特性の
光、特に感光体の感光波長域の光を多く吸収する材料を
選ぶことが好ましい。又、この場合の発色は黒色が最適
であるが、原稿の画像部と発色したときの非画像部との
吸収の差が10%以下程度であれば複写による像形成は
できなくなるので、特に黒色に限定されるものではない
電子供与性呈色性有機化合物の具体例としては、例えば
以下のようなものが挙げられる。
3.3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリ
  ド 、 3.3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−シ
メチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラ
クトン)、 3.3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
ブチルアミノフェニル、 3.3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ク
ロルフタリド、 3.3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリ 
 ド 、 3−シクロへキシルアミノ−6−クロルフルオラン、 3−ジメチルアミノ−5,7−シメチルフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロルフルオラン、 3−(N−p−トリル−N−二チルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
、 2−i(N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)ア
ミノ)−6−ジニチルアミノフルオラン、2−(3,8
−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ
)キサンチル安息香酸ラクタム、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−(s+−)リクロロメチルアニリノ)
フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フル
オラン、 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フル
オラン、 3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7=
アニリノフルオラン、 3−N−メチル−N−シクロへキシルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、 3−(N、N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(
N、N−ジベンジルアミノ)フルオラン、 ベンゾイルロイコメチレンブルー 6−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピ
ロピラン、 6−ブロモ−3°−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピ
ロビラン、 3−(2’−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル
)−3−(2°−メトキシ−5°−クロロフェニル)フ
タリ  ド 、 3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)
−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリ 
 ド 、 3−(2°−ヒドロキシ−4゛−ジエチルアミノフェニ
ル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタ
リ  ド 、 3−(2−メトキシ−4°−ジメチルアミノフェニル)
−3−(2−ヒドロキシ−4゛−クロル−5°−メチル
フェニル)フタリド、 3−モルフォリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロ
メチルアニリノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル
トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリ
ジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフ
ルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(α−フェニル
エチルアミノ)フルオラン、 3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェ
ニルエチルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフ
ェニルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニル
エチルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−ビベリジノフルオラン、2−
クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n
−ブチルアニリノ)フルオラン、 3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、 3.6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9
,3°)−6゛−ジメチルアミノフタリド、3−(N−
ベンジル−N−シクロへキシルアミノ)−5,6−ペン
ゾー7−α−ナフチルアミノ−4°−ブロモフルオラン
、 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン、 3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチ
ル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−メシチジノー4°、5′−ベンゾフルオラン
、 3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、 3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2°、4°−
ジメチルアニリノ)フルオラン等。
次に、加熱によって前記電子供与性呈色性有機化合物を
発色させる本発明に用いる電子受容性化合物は、感熱紙
に一般に使用されている顕色剤の中から選択できるが、
加熱によって可逆的に消色する系と比較してその選定範
囲は狭く、特に好ましい電子受容性化合物としては、没
食子酸ドデシル、没食子酸セチル、没食子酸ステアリル
等の没食子酸エステル類、パラヒドロキシ安息香酸メチ
ル、パラヒドロキシ安息香酸工チル、バラヒドロキシ安
息香酸プロピル等のパラヒドロキシ安息香酸エステル類
、プロトカテキュ酸ステアリル、プロトカテキュ酸ベン
ジル等のプロトカテキュ酸エステル類等のフェノール性
水酸基含有化合物あるいは尿素などがある。
本発明に用いる変色温度調節剤としては高沸点のアルコ
ール類、エステル類、酸アミド類、カルボン酸類、エー
テル類、及びケトン類などがあげられる。例えば、ラウ
リルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミ
リスチン酸ステアリル、パルミチン酸プロピル、ステア
リン酸エチル、ステアリン酸ブチル、グリセリンステア
レート、グリセリンミリステート、プロピレングリコー
ルジステアレート、グリセリンモノセチルエーテル、ミ
リスチン酸、バルミチン酸、ラウリン酸、ジデシルエー
テル、ジドデシルエーテル、ステアリン酸アミド等があ
る。
複写防止用紙に用いる場合には、特に温度調節が容易と
なるように選択することが好ましい。
本発明に用いる低揮発性溶剤は、アルキルナフタレン系
化合物、ジアリールアルカン系化合物、アルキルビフェ
ニル系化合物、ターフェニル系化合物、トリアリールメ
タン系化合物などであり、例えば、エチルナフタレン、
ブチルナフタレン、ヘキシルナフタレン、ジメチルナフ
タレン、ジエチルナフタレン、ジプロピルナフタレン、
ジイソプロピルナフタレン、メチルプロピルナフタレン
、エチルプロピルナフタレン、メチルブチルナフタレン
、ジメチルプロピルナフタレン、■−メチルー1−ジメ
チルフェニル−1−フェニルメタン、■−メチルー1−
エチルフェニルー1−フェニルメタン、ジメチルビフェ
ニル、ジエチルビフェニル、ジイソプロピルビフェニル
、水添ターフェニル、トリトルイルメタン等がある。
各成分の混合比は、使用する材料の物性によって適切な
比率を選択する必要があるが実際にはかなり広範囲で選
択することができ、電子供与性呈色性有機化合物:電子
受容性化合物:変色温度調節剤の混合比(重量)は1:
1〜10:5〜50の範囲が適当である。低揮発性溶剤
の混合比は重量比で30〜80%の範囲にあり、これよ
り少なすぎると熱応答速度及び発色濃度は向上しない。
又これより多すぎると発色、消色の可逆性が悪くなり、
特に消色時に十分に戻らなくなる。
発、消色に及ぼす機構については十分解明されていない
が、混合する成分に対する溶解性特に電子受容性化合物
に対する溶解性が関係しており、加熱時に溶解する溶解
能を持ち冷却時には、3成分の結晶化を阻害しないこと
が必要である。つまり電子供与性呈色性有機化合物と電
子受容性化合物及び変色温度調節剤の作用は温度依存性
であり、低揮発性溶剤の存在下では、加熱によって変色
温度調節剤及び電子受容性化合物が低揮発性溶剤の助け
を借りて溶解し、その結果電子供与性呈色性有機化合物
と電子受容性化合物が作用して発色が起こる。次に冷却
によって溶解していた変色温度調節剤及び電子受容性化
合物が結晶化を起こして電子受容性化合物が電子供与性
呈色性有機化合物から離れて消色する。
本発明に用いられる核剤は、冷却時の変色温度調節剤及
び電子受容性化合物の結晶化を促進して消色速度及び消
色濃度を向上させるもので、結晶化の過冷却度を減少さ
せ、結晶核の数を増大させ結晶を微細化し結晶化速度を
早める役割を有するもので、その結果熱応答性が改善さ
れ、残色のない消色状態を得ることができる。
無機系及び有機系の各種核剤について検討した結果、好
ましい核剤として例えばP−メチルジベンジリデンソル
ビトール、ジメチルジベンジリデンソルビトール、P−
エチルジベンジリデンソルビノール等のジベンジリデン
ソルビトール類、D−ソルビトールとベンズアルデヒド
との縮合物等が挙げられる。
核剤の添加量は上記可逆性熱変色材料組成中に0.5w
t〜20νt%が適当である。これより少ないと核剤の
効果は減少し、多すぎると核剤の白さが発色濃度を邪魔
するようになる。
前記構成による可逆性熱変色材料は用途に応じてバイン
ダーと一緒に用いたり、加熱溶融してセルに注入したり
あるいはマイクロカプセルに内包するなどして用いるこ
とができる。マイクロカプセルに内包することは内容物
の保護による機能低下防止および取り扱い性の点で好ま
しい。マイクロカプセル化はコアセルベーション法、界
面重合法、インサイチュ重合法など公知のマイクロカプ
セル化技術によって1ないし数10am程度の粒径のマ
イクロカプセルの形態として用いることができる。
本発明の複写防止用紙は、上記の電子供与性呈色性有機
化合物、電子受容性化合物、変色温度:AwI剤、低揮
発性溶剤及び核剤を必須成分とする可逆性熱変色材料の
特性と複写機から発生する熱を利用するもので複写機等
で複写を行う際に本発明の複写防止用紙を用いて作成し
た原稿を複写機などの原稿載台であるコンタクトガラス
面にセットし、露光によって複写を行うとコンタクトガ
ラス及び露光の際に発生する熱によって複写防止用紙の
可逆性熱変色材料の電子供与性呈色性有機化合物と電子
受容性化合物が作用して着色し非画像部と画像部との吸
収の差がなくなり、非画像部と画像部との区別がつかな
くなって感光体上に静電潜像の形成が不能となりその結
果として画像形成が行われなくなることによって複写防
止の目的が達成される。
原稿をコンタクトガラス面上から取り出して室温に戻せ
ば着色部分、すなわち非画像部分は消色して無色ないし
淡色になって原稿の情報は明瞭に判読することができる
。この機能は、可逆性があり繰り返し行っても同じ結果
になる。
本発明の複写防止用紙に用いられる基体は、従来各種の
記録や印字の目的に使用されている紙、プラスチックシ
ートあるいはそれらの複合物であって特に限定されない
。これらの基体は原稿の判読し易さから白色であること
が望ましいが、複写防止効果の補助として原稿の判読性
を損なわない程度で着色を施すこともできる。
本発明の複写防止用紙は、上記本発明の可逆性熱変色材
料をバインダーと混合して塗布液を作成して基体に塗布
し、表面に保護層を設けたり、あるいは可逆性熱変色材
料をマイクロカプセルに内包し、バインダーと混合して
塗布するなどによって作成することができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
なお、実施例中の部は重量部を表す。
実施例1 クリスタルバイオレットラクトン1部、p−ヒドロキシ
安息香酸ロープロピル5部、n−セチルアルコール15
部、ジメチルナフタレン21部、p−メチルジベンジリ
デンソルビトール2.1部を約100℃にて均一に溶解
する。pHを6.0に調整したエチレン−無水マレイン
酸共重合体の4.0%水溶液120部を60℃に加温し
、前記溶解物及び50%メラミン−ホルムアルデヒドプ
レポリマー17部を加えてミキサーを用いて平均粒径が
約5μmになるように乳化分散した。得られた乳化液を
60℃に保ってpiを4.0に調整し4時間撹拌し反応
を行いマイクロカプセルスラリーを得た。
得られたマイクロカプセルスラリーをスライドガラスに
塗布し、自然乾燥したのち、可逆性熱変色性について調
べたところ、45℃で急速に無色から高い濃度で青色に
発色した。冷却すると消色して無色となり、この現象は
繰返し、同じ挙動を示した。比較のために、核剤である
p−メチルジベンジリデンソルビトールを加えない系で
は加熱による発色挙動には差は認められなかったが、冷
却による消色は消色速度も遅く完全に無色には戻らなか
った。
実施例2 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン1部、没食子酸ドデシル4部、n−ミリスチルアル
コール10部、ジイソプロピルナフタレン22,5部、
D−ソルビトールとベンズアルデヒドとの縮合物(ゲル
オールD新日本理化製)1.2部を約100℃にて均一
に溶解する。pHを7.0に調整した5%ゼラチン水溶
液100部を80℃に加温し、前記溶解液を滴下し、ミ
キサーを用いて平均粒径が約5μlになるように乳化分
散した。
次に80℃に加温した5%アラビアゴム水溶液120部
を加えて70℃温水220部で希釈し、撹拌下に10%
酢酸を徐々に滴下して、pHを4,3に調整してコアセ
ルベーションを起させ、次いで10℃まで冷却してゲル
化させた後25%グルタルアルデヒド2部を添加してp
Hを9.0に調整して12時間撹拌を続はマイクロカプ
セルスラリーを得た。実施例1と同様に熱変色挙動を調
べたところ、熱発色性はシャープで37℃で無色から黒
色に高濃度に発色し、冷却により消色して無色の状態に
戻った。この変化は可逆的にくり返された。一方接剤で
あるゲルオールDを含まない系では加熱発色後の冷却に
よる消色は着色が残り完全には消えず明らかに核剤添加
の差が現れた。
実施例3 実施例1において電子供与性呈色性有機化合物のクリス
タルバイオレットラクトン 1部の代わりに3−(N−
メチル−N−シクロへキシルアミノ)−6−メチル−7
−アニリツフルオラン 1部を使用した以外は実施例1
と同様にして得られたマイクロカプセルスラリー 10
0部に10%ポリビニルアルコール30部を加えて塗布
液とし、坪量81,4g/ra2の上質紙に乾燥後の付
着量が15g/−2となるように塗布して複写防止用紙
を作成した。
得られた複写防止用紙は室温では白色を呈しており、加
熱により45℃で黒色に発色した。
この複写防止用紙に文字を書き込み、このものを原稿と
して電子写真複写機(リコビーFT4080)により複
写したところ、コピーは全面が黒色となり複写は不能で
あった。複写機から取り出した原稿は室温で元の着色の
ない白色の状態に戻り、文字の判読も容易であった。こ
のテストを5回繰り返したが機能の低下は見られなかっ
た。
実施例4 実施例2で得られたマイクロカプセルスラリ100部を
10%ポリビニルアルコール20部、20%アクリルラ
テックスIO部、セルロースパウダー20部、水40部
と共に分散し塗布液を作成し実施例3と同様にして複写
防止用紙を得た。得られた複写防止用紙は室温では白色
を呈しており、加熱により37℃で黒色に発色した。
この複写防止用紙にプリンターにより情報を記録した。
記録部は明瞭に印字され判読も容易であったが、このも
のを原稿として電子写真複写機(リコピーFT4000
.5510.6080)の3機種でコピーしたところ、
コピーは全面が黒色となり、複写は不能であった。複写
機から取り出した原稿は室温で再び元の状態に戻り、情
報の判読も容易であった。このテストを5回繰り返した
が機能の低下は見られなかった。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、加熱発色型の可
逆性熱変色材料において電子供与性呈色化合物、電子受
容性化合物及び変色温度調節化合物を有する組成物中に
低揮発性溶剤及び核剤を添加することにより熱応答性及
び発色濃度、消色濃度を改善することができる。
本発明の可逆性熱変色材料は、鋭敏な熱応答性と高い発
色濃度及び優れた消色性を持ち広い範囲で変色温度を任
意に設定することができ、色の選定も容易であり、又、
可逆性により繰返し使用に耐えられるなどからこれらの
特徴を利用して広範囲の分野での応用が可能となる。
又、その応用の一つとしての本発明の複写防止用紙は、
室温では白色であるために記録された情報は明瞭に判読
できるが、これを原稿として複写すると、熱に敏感に反
応して着色するためにコピーは全く判読不能となり、原
稿は室温で再び元の残色のない白色の状態に戻るために
原稿の判読は容易になり、これを用いることにより容易
に安価に情報の機密を保持することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物
    、変色温度調節化合物及び低揮発性溶剤を有する組成物
    中に、少なくとも1種の核剤を含有することを特徴とす
    る可逆性熱変色性材料。
  2. (2)請求項(1)記載の可逆性熱変色性材料を用いた
    複写防止用紙。
JP2025948A 1990-02-07 1990-02-07 可逆性熱変色性材料及びそれをを用いた複写防止用紙 Pending JPH03231888A (ja)

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