JPH08156414A - 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法 - Google Patents
可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法Info
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- JPH08156414A JPH08156414A JP6305135A JP30513594A JPH08156414A JP H08156414 A JPH08156414 A JP H08156414A JP 6305135 A JP6305135 A JP 6305135A JP 30513594 A JP30513594 A JP 30513594A JP H08156414 A JPH08156414 A JP H08156414A
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Abstract
く、かつ、消去性能が低下しない可逆性感熱記録材料お
よび可逆性感熱記録方法を提供することにある。 【構成】 電子を放出して色素となる色素前駆体と、フ
ェノール性官能基を1つ以上有する安息香酸化合物とを
含有する記録層を有することを特徴とする可逆性感熱記
録材料。前記記録層が炭素数12以上のアルキル基を有
する化合物を含有することが好ましい。 【効果】 本発明の可逆性感熱記録材料は発色時のコン
トラストが高く、地肌部までの消去が可能な可逆性感熱
記録材料である。さらに、炭素数12以上の長鎖アルキ
ル基をもつ化合物を含有させることで発色および消色感
度が上昇し、優れた可逆性感熱記録材料を提供できる。
Description
示、消去することができる可逆性感熱記録材料および可
逆性感熱記録方法に関する。
やICカードが使用されているが、記録内容が直接目視
できないため、支払い金額や残額を簡単にチッェックで
きず、使用者に内容を保証することが難しかった。そこ
で、目視可能な記録を行ない、またその記録を消去でき
る記録材料あるいは記録方法の検討が行なわれている。
なかでも、見やすさから色素画像を形成できる方法が期
待されている。
ては、ラクトン環部分をもつロイコ染料が電子を放出す
ることにより、ラクトン環が開環して発色する記録材料
が知られている。上記可逆性記録材料は記録層を温度T
1まで加熱すると発色が起こり、急冷して発色状態を固
定する。再び温度T2(T2<T1)まで加熱した後、
徐冷すると消色する。
と、熱的に反応して顕色または減色する顕減色剤と、バ
インダーとを主成分とする記録層を設けた可逆性感熱記
録媒体が開示されている。当該公報は酸と塩基の反応速
度の違いを利用して発色と消色とを繰返すものである。
と、長鎖アルキル基をもつフォスフォン酸である顕色剤
とバインダーとを主成分とする記録層を設けた可逆的感
熱記録材料が開示されている。当該公報は顕色剤がその
構造のために凝集力をもち、顕色剤とロイコ染料とを接
触・分離することで発色と消色とを繰返すものである。
開平2−188293号に開示された可逆性感熱記録媒
体の印字保存性能が低いため、記録された印字が消えて
しまう。また、印字と消去を繰返していくと、消去性能
が低下して書き込んだ印字の残映が生じていく。
示された可逆的感熱記録材料は印字と消去を繰返してい
くと、カブリを生じていき表示面が着色していく。そし
て、消去性能が低下して書き込んだ印字の残映が生じて
いく。
ら、繰返し記録および消去ができる記録媒体には、解決
すべき事柄があった。
を生じることがなく、かつ、消去性能が低下しない可逆
性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法を提供するこ
とにある。
放出して色素となる色素前駆体と、フェノール性官能基
を1つ以上有する安息香酸化合物とを含有する記録層を
有することを特徴とする可逆性感熱記録材料である。前
記記録層が炭素数12以上のアルキル基を有する化合物
を含有することが好ましい。
素となる色素前駆体と、フェノール性官能基を1つ以上
有する安息香酸化合物と、炭素数12以上のアルキル基
を有する化合物とを含有する組成物を加熱、急冷して発
色させた後、前記発色した組成物を発色時の温度より低
温に加熱、徐冷して消色することを特徴とする可逆性感
熱記録方法である。
分子構造中にラクトン環を有するロイコ染料を用いるこ
とができる。ロイコ染料は電子を放出して、ラクトン環
部分が開環して発色する性質をもつ。また、電子が供給
されると、ラクトン環部分が再び閉環して消色する。発
色の色はロイコ染料の分子構造により異なる。
クリスタルバイオレットラクトンやフルオラン系のロイ
コ染料、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリ
ノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−エチルイソペンチルアミノ)フ
ルオラン、3−シクロヘキシルメチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ベンジルエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルラン、3−メ
チルプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ランなどが上げられる。
香酸化合物は色素前駆体と熱的に反応して顕色または減
色する顕減色剤である。具体的には、例えば、4−(4
−ヒドロキシフェニル)安息香酸、3−(4−ヒドロキ
シフェニル)安息香酸、2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)安息香酸、4−(3、4−ジヒドロキシフェニル)
安息香酸、4−(2、3−ジヒドロキシフェニル)安息
香酸、4−(2、4−ジヒドロキシフェニル)安息香
酸、3−(3、4−ジヒドロキシフェニル)安息香酸、
2−(3、4−ジヒドロキシフェニル)安息香酸、4−
(4−ヒドロキシベンジル)安息香酸、4−(4−ヒド
ロキシビフェニル)安息香酸などが上がられる。
アルキル基をもつ化合物としては脂肪族カルボン酸、脂
肪族アミド、アルコール類、およびこれらの誘導体など
があげられる。これらは官能基として水酸基、ハロゲン
基、フェノール基を有してよい。具体的には、例えば、
ラウリル酸、ヒドロキシラウリル酸、パルミチン酸、ヒ
ドロキシパルミチン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステ
アリン酸、ジヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、ラウ
リル酸アミド、ヘキサデカン酸アミド、ステアリル酸ア
ミド、ベヘン酸アミド、ラウリルアルコール、セチルア
ルコール、ステアリルアルコールなどが上げられる。
を1つ以上有する安息香酸化合物と炭素数12以上の長
鎖アルキル基をもつ化合物とは高分子バインダーに分散
して、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体に
記録層として塗布される。
性が良く耐熱性の高い樹脂が用いられる。具体的には、
例えば、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エ
ステルまたはそれらの共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−アル
コール共重合体、他の酢酸ビニル化合物、塩化ビニル系
共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン系共重
合体、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリウレタン、ポリスチレンなどが上げられる。
ェノール性官能基を1つ以上有する安息香酸化合物は1
0〜100重量部、好ましくは20〜50重量部、炭素
数12以上の長鎖アルキル基をもつ化合物は5〜100
重量部、好ましくは5〜30重量部、バインダーは10
〜200重量部、好ましくは20〜100重量部であ
る。
のマッチング性の向上のために保護層を設けることがで
きる。保護層としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、
ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカー
ボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ア
クリル樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などの耐
熱性の高い樹脂が好ましい。
向上、光による変色・退色防止、感度向上のため、記録
層中に安定剤、増感剤、紫外線吸収剤、分散剤などを含
有させることができる。
に示す。ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂基
材シート1上に、色素前駆体と、フェノール性官能基を
1つ以上有する安息香酸化合物と、炭素数12以上の長
鎖アルキル基とを含有する化合物を高分子バインダーに
分散させた記録層2、および、保護層3を積層してい
る。
のような短時間の加熱条件で温度T1まで高温度の加熱
を行なうと発色が起き、急冷すると発色が固定される。
また、ホットスタンプ、加熱ロールのような比較的長時
間での低温度T2(T2<T1)の加熱によって消色が
起こる。すなわち、加熱温度と加熱時間の制御により可
逆的な画像形成が可能である。
定されるものではない。 (実施例1)以下に示すA液とB液をそれぞれペイント
シェーカーで2時間程度分散した後、A液:B液=1:
3の割合でよく混合して、塗布液を調整した。
ート樹脂フィルムの表面にバーコーターを用いてコーテ
ィングし、乾燥して厚さ10μmの記録層を作製した。
この上に紫外線硬化樹脂を厚さ2μmになるように塗布
し紫外線で硬化させて保護層とし、本発明の可逆性感熱
記録材料とした。
ぞれペイントシェーカーで2時間程度分散した後、A
液:B液=1:3の割合でよく混合して、塗布液を調整
した。
ート樹脂フィルムの表面にバーコーターを用いてコーテ
ィングし、乾燥して厚さ10μmの記録層を作製した。
この上に紫外線硬化樹脂を厚さ2μmになるように塗布
し紫外線で硬化させて保護層とし、本発明の可逆性感熱
記録材料とした。
性感熱記録材料を作製した。
させるほかは実施例2と同様にして可逆性感熱記録材料
を作製した。
香酸化合物でなく4−ヒドロキシ安息香酸を使用した以
外は、実施例2と同様にして可逆性感熱記録材料を作製
した。
種類の可逆性感熱記録材料の反射濃度を、マクベス反射
濃度計RD−914で測定して地肌濃度とした。なお、
使用した白色ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム
の反射濃度は0.06である。
(0.35mJ/dot)で印字を行った後、印字部の
反射濃度を測定して印字濃度を得た。さらに、印字部を
130℃の熱印版で10秒間加熱して印字を消去した
後、印字が消去された部分の反射濃度を測定して消去濃
度を得た。地肌濃度、印字濃度および消去濃度を表1に
示す。
基を1つ以上有する安息香酸化合物とを記録層に含有す
る実施例1〜4は、地肌濃度が低く、かつ、印字そして
消去を行うことができる。中でも、炭素数12以上の長
鎖アルキル基をもつ化合物を記録層に含有する実施例2
〜4は印字濃度が高い。
印字は行えるが消去されない。すなわち、可逆性を有し
ていない。
を五十回繰返した。地肌濃度、印字濃度および消去濃度
に変化はなく、印字部の濃度は印字濃度、消去濃度の両
者間を変動し、可逆性を示した。
ての適性を◎〜×として評価した。
レベル、実施例3は印字濃度は高いが消去濃度が高いた
め○レベル、実施例2,4は印字濃度は高く消去濃度は
低いので◎レベルである。しかし、比較例1は可逆性を
示していないので×レベルである。
コントラストが高く、地肌部までの消去が可能な可逆性
感熱記録材料である。さらに、炭素数12以上の長鎖ア
ルキル基をもつ化合物を含有させることで発色および消
色感度が上昇し、優れた可逆性感熱記録材料を提供でき
る。
の断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 電子を放出して色素となる色素前駆体
と、フェノール性官能基を1つ以上有する安息香酸化合
物とを含有する記録層を有することを特徴とする可逆性
感熱記録材料。 - 【請求項2】 前記記録層が、炭素数12以上のアルキ
ル基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項
1記載の可逆性感熱記録材料。 - 【請求項3】 電子を放出して色素となる色素前駆体
と、フェノール性官能基を1つ以上有する安息香酸化合
物と、炭素数12以上のアルキル基を有する化合物とを
含有する組成物を加熱、急冷して発色させた後、前記発
色した組成物を発色時の温度より低温に加熱、徐冷して
消色することを特徴とする可逆性感熱記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30513594A JP3559079B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30513594A JP3559079B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08156414A true JPH08156414A (ja) | 1996-06-18 |
JP3559079B2 JP3559079B2 (ja) | 2004-08-25 |
Family
ID=17941516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30513594A Expired - Lifetime JP3559079B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3559079B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011073149A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 可逆性感熱記録材料 |
-
1994
- 1994-12-08 JP JP30513594A patent/JP3559079B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011073149A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 可逆性感熱記録材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3559079B2 (ja) | 2004-08-25 |
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