JP3621515B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料 Download PDF

Info

Publication number
JP3621515B2
JP3621515B2 JP18052096A JP18052096A JP3621515B2 JP 3621515 B2 JP3621515 B2 JP 3621515B2 JP 18052096 A JP18052096 A JP 18052096A JP 18052096 A JP18052096 A JP 18052096A JP 3621515 B2 JP3621515 B2 JP 3621515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
recording material
diacid
reversible thermosensitive
thermosensitive recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18052096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1024652A (ja
Inventor
智彦 寺井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP18052096A priority Critical patent/JP3621515B2/ja
Publication of JPH1024652A publication Critical patent/JPH1024652A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3621515B2 publication Critical patent/JP3621515B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視画像を繰り返し表示、消去することができる可逆性感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種プリペドカードには、磁気カードやICカードなどが使用されているが、記録内容が直接目視できないため、支払い金額や残額を簡単にチェックできず、使用者に対する内容保証が不十分であった。そこで、近年、記録媒体に目視可能な記録を行い、またそれを消去する方法が提案されている。中でも、視認性などの点から色素を使った画像形成できる可逆性感熱記録材料が期待されている。
【0003】
色画像を形成するには、分子構造内にラクトン環をもち電子放出によるラクトン環の開環により発色を示す電子供与性呈色性化合物(いわゆるロイコ染料)を用いるのが一般的である。
【0004】
例えば、特再平2−811898号にはロイコ染料と顕減色剤として酸・塩基化合物とバインダーを成分とする記録材料が提案されている。これは酸と塩基の反応速度の違いを利用して発消色をくり返すものである。また、特開平5−124360号では、顕色剤として長鎖アルキル基をもつホスホン酸を成分とする記録材料が提案されている。これは、顕色剤自体がその構造のために凝集力をもちロイコ染料と接触・分離をくり返すことで発消色を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の記録材料は印字の保存性が悪く時間が経つと印字は薄くなる。また、地肌カブリが高い。さらに、印字の繰り返しにより画像のあと残りが生じていく等の問題が生じている。
【0006】
このように、色素を用いた可逆性感熱記録材料には未だ解決すべき問題があった。そこで、本発明の目的は、繰り返し使用しても消去のあと残りが無く、地肌カブリが少ない可逆性感熱記録材料を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、支持体上に電子を放出して色素となる色素前駆体と電子受容性化合物を含有し、熱処理温度条件により発色状態と消色状態を任意に生じ画像を形成する可逆性感熱記録材料において、前記電子受容性化合物として下記の化合物群(A)から選ばれる脂肪族飽和ジカルボン酸のみを含有し、かつ他の電子受容性化合物を含まないことを特徴とする可逆性感熱記録材料。
(A):セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン二酸、ドコサン二酸、トリコサン二酸、テトラコサン二酸、ヘキサコサン二酸、トリアコンタン二酸、テトラトリアコンタン二酸。
【0008】
【発明の実施の態様】
本発明で用いられる色素前駆体としては、分子構造中にラクトン環部分を有するロイコ染料が好ましい。ロイコ染料は特に規定されるものではないが、例えばクリスタルバイオレットラクトン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等のフタリド化合物、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチルイソペンチルアミノ)フルオラン、3−シクロヘキシルメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ベンジルエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−メチルプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオランなどのフルオラン化合物などが好ましい。
【0009】
本発明で使用される電子受容性化合物は、下記の化合物群(A)から選ばれる脂肪族飽和ジカルボン酸のみである。
(A):セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン二酸、ドコサン二酸、トリコサン二酸、テトラコサン二酸、ヘキサコサン二酸、トリアコンタン二酸、テトラトリアコンタン二酸。
【0010】
上述した色素前駆体と脂肪族飽和ジカルボン酸は高分子バインダーに分散して、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体に記録層として塗布される。
【0011】
本発明の可逆性感熱記録材料では、高分子バインダーとして、透明性や製膜性が良く耐熱性の高い樹脂が用いられる。例えば、ポリメタアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルまたはその共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、他の酢酸ビニル化合物、塩化ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン系共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などが好ましい。
【0012】
配合比はロイコ染料10重量部に対して、脂肪族飽和ジカルボン酸は10〜100重量部、好ましくは10〜40重量部、バインダーは10〜200重量部、好ましくは20〜100重量部である。また本発明では記録層上に、繰り返し耐久性やサーマルヘッドとのマッチング性の向上のために保護層を設けることができ、保護被膜としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などの耐熱性の高い樹脂が好ましい。
【0013】
また、発色状態の耐熱保存性・熱安定性の向上、光による変色・退色防止、感度向上のため、記録層または中間層に安定剤、増感剤、紫外線吸収剤、分散剤などを含有させることができる。
【0014】
本発明の可逆性感熱記録材料の構成の一例としては、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂基材シート上に、各種化合物を高分子バインダー中に分散させた記録層、および保護層を順次積層した構造が挙げられる。
【0015】
この記録材料をサーマルヘッドや他の手段などで短時間の加熱(T1)を行い、急冷すると発色が固定される。また、ホットスタンプ、加熱ロールなどで長時間の加熱(T2<T1)を行うと画像が消去される。サーマルヘッドによる加熱は数msecの短時間で行い、一方、ホットスタンプなどによる加熱は1〜数secの比較的長時間行う。このように、加熱温度と加熱時間の制御により可逆的な画像形成が可能である。
【0016】
【実施例】
以下、実施例を説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
Figure 0003621515
A液とB液をそれぞれペイントシェーカーで2時間程度分散した後、A液:B液=1:3の割合でよく混合して、塗工液で調整した。
【0018】
塗工液を厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの表面にバーコーターを用いてコーティングし、乾燥して厚さ7μmの記録層を作製した。この上に紫外線硬化樹脂を厚さ2μmになるように塗布し紫外線で硬化させて保護層とし、本発明の可逆性感熱記録材料とした。
【0019】
Figure 0003621515
上記の組成物を用いるほかは実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作製した。
【0020】
Figure 0003621515
上記の組成物を用いてペイントシェーカーで3時間分散させるほかは実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作製した。
【0021】
Figure 0003621515
上記の組成物を用いるほかは実施例1と同様にして記録材料を作製した。
【0022】
Figure 0003621515
上記の組成物を用いるほかは実施例1と同様にして記録材料を作製した。
【0023】
(リライト試験)
以上のように作製した記録材の反射濃度をマクベス反射濃度計RD−914で測定して地肌濃度とした。次に、サーマルヘッド(0.35mJ/dot)で印字を行い、印字部分の反射濃度を測定し印字濃度とした。この印字した記録材を150℃の熱印版で10秒間加熱し、記録材の反射濃度を測定し消去濃度とした。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
Figure 0003621515
実施例1,2,3は地肌カブリが低く、印字後、再加熱により印字が消去されることが確認された。一方、電子受容性化合物にフェノール化合物を使用した比較例1は、印字が消去できななった。また、電子受容性化合物に脂肪族カルボン酸を使用した比較例2は、印字のコントラストが低い。さらに、繰り返し耐久性の評価を実施例1〜3について行った。印字・消去を50回程度繰り返したが印字濃度、消去濃度に特に変化はなかった。
【0025】
【発明の効果】
本発明の可逆性感熱記録材料は、電子受容性化合物として下記の化合物群(A)から選ばれる脂肪族飽和ジカルボン酸のみを含有させたので、消去のあと残りが無く地肌カブリのない可逆性感熱記録材料を提供することができた。
(A):セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン二酸、ドコサン二酸、トリコサン二酸、テトラコサン二酸、ヘキサコサン二酸、トリアコンタン二酸、テトラトリアコンタン二酸。

Claims (1)

  1. 支持体上に電子を放出して色素となる色素前駆体と電子受容性化合物を含有し、熱処理温度条件により発色状態と消色状態を任意に生じ画像を形成する可逆性感熱記録材料において、前記電子受容性化合物として下記の化合物群(A)から選ばれる脂肪族飽和ジカルボン酸のみを含有し、かつ他の電子受容性化合物を含まないことを特徴とする可逆性感熱記録材料。
    (A):セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン二酸、ドコサン二酸、トリコサン二酸、テトラコサン二酸、ヘキサコサン二酸、トリアコンタン二酸、テトラトリアコンタン二酸。
JP18052096A 1996-07-10 1996-07-10 可逆性感熱記録材料 Expired - Fee Related JP3621515B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18052096A JP3621515B2 (ja) 1996-07-10 1996-07-10 可逆性感熱記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18052096A JP3621515B2 (ja) 1996-07-10 1996-07-10 可逆性感熱記録材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1024652A JPH1024652A (ja) 1998-01-27
JP3621515B2 true JP3621515B2 (ja) 2005-02-16

Family

ID=16084709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18052096A Expired - Fee Related JP3621515B2 (ja) 1996-07-10 1996-07-10 可逆性感熱記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3621515B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1024652A (ja) 1998-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05124360A (ja) 可逆的熱発色性組成物、それを用いた記録媒体、記録方法および表示装置
JP3621515B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3723936B2 (ja) 感熱発色・感熱消色式のホワイトボード及び同発,消色方法
US5977020A (en) Thermosensitive reversible recording material
JP3610189B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3559079B2 (ja) 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法
EP0888906A1 (en) Thermosensitive reversible recording material
JP3610188B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3549310B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP4567252B2 (ja) 可逆性感熱発色組成物及びそれを用いた可逆性記録媒体
JP3559085B2 (ja) 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法
JP3007898B2 (ja) 可逆的感熱記録媒体
JP4813353B2 (ja) ヒドロキシフェニルヒドロキシアルキルアミド化合物、ならびにそれを用いた可逆性感熱組成物、可逆性感熱記録材料および発消色プロセス
JP2007083589A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP3007946B2 (ja) 可逆的感熱記録媒体
JP4212011B2 (ja) ヒドロキシ安息香酸エステル化合物および感熱記録材料
JP3621514B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3506781B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH07179040A (ja) サーモクロミズム組成物、サーモクロミズム発現方法、それを利用した記録媒体および記録方法
JP3007945B2 (ja) 可逆的感熱記録媒体
JP4152115B2 (ja) 感熱記録体
JPH09272261A (ja) 可逆性感熱記録体
JPH08192575A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2001030633A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH08301838A (ja) ω−フェニルアルカン酸

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040423

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees