JPH03220244A - 芳香族ポリアミドフイルム - Google Patents

芳香族ポリアミドフイルム

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JPH03220244A
JPH03220244A JP9939790A JP9939790A JPH03220244A JP H03220244 A JPH03220244 A JP H03220244A JP 9939790 A JP9939790 A JP 9939790A JP 9939790 A JP9939790 A JP 9939790A JP H03220244 A JPH03220244 A JP H03220244A
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polyamide
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、パラ配向型芳香族ポリアミドから実質的にな
るフィルムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、電気絶縁性に優れ、かつ優
れた面配向性により、フィルムの長尺方向(以下、MD
力方向略す)および幅方向(以下、TD力方向略す)共
に優れた機械特性を示し、かつ長期耐熱性の良好なパラ
配向型芳香族ポリアミ(従来の技術) PPTAは、特に優れた結晶性や高い融点を有し、また
剛直な分子構造の故に、耐熱性で高い機械的強度を有し
ており、近年、特に注目されている高分子素材である。
また、その光学異方性を示す濃厚溶液から紡糸された繊
維は高い強度およびモジュラスを示すことが報告され、
既に工業的に実施されるに到っている。
パラ配向型芳香族ポリアミドの有する問題点としては、
その有用な高分子量のポリマーは有機溶媒に難溶であり
、濃硫酸等の無機の強酸が溶媒として用いられねばなら
ないということが挙げられる。これを回避するために、
例えば特公昭56−45421号公報では、直線配向型
芳香族ポリアミドの芳香核にハロゲン基を導入した単位
と、芳香核に置換基を持たない芳香族ポリアミドとを共
重合することにより、有機溶媒に可溶とし、それからフ
ィルムを得ようとする試みがなされている。
しかし、これはモノマーが高価なため、コストが高くな
る上に、折角のパラ配向型芳香族ポリアミドの耐熱性や
結晶性を損なう欠点がある。
一方、特公昭59−14567号公報には、光学異方性
を有する芳香族ポリアミド溶液をスリットから短い空気
層を介して凝固浴中に押出す方法が開示されているが、
この方法ではMD力方向機械的強度のみ強く、それと直
交するTD力方向機械的強度は極端に弱く、裂けやすい
ものしか得られなかった。
このように単に芳香族ポリアミドの光学異方性ドープを
押出し、そのまま凝固させただけでは、吐出方向に過度
に配向するために、フィブリル化し易<TD力方向弱い
ものとなってしまうため、これを改良しようとするフィ
ルム製造方法が種々検討された。
例えば、特公昭57−35088号公報には、光学異方
性を有する芳香族ポリアミド溶液を、環状ダイから押出
し、インフレーシラン法を用いてドープの状態で2軸方
向に同時流延させた後、湿式凝固させることにより暮方
性のフィルムが得られるとしている。しかし、この方法
では均一な厚みの透明フィルムを得るのが難しく、機械
的強度、殊に引裂強度が低いという欠点がある。
また、特公昭59−5407号公報、特開昭54−13
2674号公報では、バラ配向型芳香族ポリアミドの光
学異方性または光学等方性のドープを、グイ中で押出し
方向と直角の方向に機械的に剪断力を与えることにより
、押出し時に押出し方向とその直角方向の、2軸方向に
配向させる提案をしているが、ダイの構造が複雑で、工
業的寞施上の難点がある。
さらに、ジャーナル オプ アプライド ポリマーサイ
エンス、第271(第8号)、第2965〜2985頁
(1982)には、ポリパラフェニレンテレフタルアミ
ドの光学異方性ドープを環状グイより油塗布した円錐状
のマンドレル上に押出すことにより、2軸配向したフィ
ルムを得ることが!I案されているが、このフィルムは
、機械的強度が低く、ドラフトをかけた場合に、MD力
方向機械的強度は高いが、TD力方向それは著しく低い
という欠点がある。
特公昭57−17886号公報には、バラ配向型芳香族
ポリアミドの光学異方性ドープを凝固直前に、光学等方
性となるまで加熱した後、凝固させることによって、透
明で機械的物性が等方的であるフィルムを得ることが記
載されている。この方法は、従来の光学異方性ドープの
活用により高性能を得んとする大力の概念に逆らった独
創的なものであり、これにより光学異方性ドープの極端
なl軸配向性の緩和と同時に、光学異方性ドープの液晶
ドメイン構造がドープを押出した後も残り、そのまま凝
固して不透明なフィルムとなってしまうことを回避する
ことに成功している。
また、特開昭62−115036号公報には、特公昭5
7−17886号公報において凝固後の湿フィルムを、
水酸化ナトリウム溶液で中和することで透明性の優れた
フィルムを得ることに成功している。
この方法で得られたフィルムは長期耐熱性が良いが、残
ったナトリウムの影響のため電気絶縁性が低いことが分
かった。一方、水洗強化を行ってナトリウムを除いた場
合は、中和無しでフィルムを製造した場合と同様、機械
物性が著しく低下し、長期耐熱性が劣ることが確認され
た。従って、長期耐熱性および電気特性の両方に優れた
フィルムについては具体的には開示していない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、バラ配向型芳香族ポリアミドを用いて
、電気絶縁性及び長期耐熱性がともに優れたフィルムを
提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的に沿った芳香族ポリアミドフィ
ルムを得るべく鋭意研究を重ねた結果、次の知見を得た
即ち、特公昭57−17886号公報に開示された技術
(パラ配向型芳香族ポリアミドの光学異方性ドープをま
ず作り、これを光学等力比して凝固するという方法によ
り、透明性のある機械的性能に優れた芳香族ポリアミド
フィルムが得られる技術)において、驚くべきことに凝
固後のフィルムを二価の金属イオンを含む溶液で処理し
た後、水洗し、かつ乾燥工程において一般に収縮を制限
して、更に150°C以上で乾燥することにより、二価
の金属を特定量含有させると電気絶縁性及び長期耐熱性
に優れたフィルムが得られることが判った。
本発明者らは、これらの知見をもとに、更に研究を重ね
て本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は; 対数粘度ηinhが2.5以上の実質的にパラ配向型芳
香族ポリアミドからなり、密度が1.370g/cm3
以上であり、しかも二価の金属イオンを500〜3,0
00ppm含有することを特徴とする、芳香族ポリアミ
ドフィルムである。
本発明に用いられるパラ配向型芳香族ポリアミドは、次
の構成単位からなる群より選択された単位から実質的に
構成される。
NH−Ar、−NH−・ ・ ・(1)Co  Arz
   co    −−・(z)NHArx   Co
−・ ・ ・(3)(ここで、Ar1.、Ar2、及び
Arsは各々2価の芳香族基であり、(1)と(2)は
ポリマー中に存在する場合は実質的に等モルである。) 本発明において、良好な耐熱性を確保するためには、A
rc、Art、及びAr、は各々、いわゆる直線配向性
の基である必要がある。
ここで、直線配向性とは、その分子鎖を成長させている
結合が芳香族の反対方向に同軸又は平行的に位置してい
ることを意味する。
このような2価の芳香族基の具体例としては、パラフー
ニレン、4.4°−ビフェニレン、1゜4−ナフチレン
、l、5−ナフチレン、2.5−ピリジレン等が挙げら
れる。それらはハロゲン、低級アルキル、ニトロ、メト
キシ、シアノ基などの非活性蟇で1または2以上置換さ
れていてもよい。
また、これらの2価の芳香族の特別のものとして、−触
式: (ここで、Xは、4以下の偶数個の原子の連鎖により構
成され、かつ2価の基: 的に共役二重結合性を持つものである。)で表される形
の2価の基が挙げられる。
Xとしては、具体的には、トランス−CH=C1(O などが挙げられる。Ar+ 、Arm及びArmは、い
ずれも2種以上であってもよく、また相互に同じであっ
ても異なっていてもよい。
本発明に用いられるポリマーは、これまでに知られた方
法により、各々の単位に対応するジアミン、ジカルボン
酸、アミノカルボン酸より製造することが出来る。具体
的には、カルボン酸基をまず酸ハライド、酸イミダブラ
イド、エステル等に誘導した後に、アミノ基と反応させ
る方法が用いられ、重合の形式もいわゆる低温溶液重合
法、界面重合法、溶融重合法、固相重合法等を用いるこ
とが出来る。
本発明に用いる芳香族ポリアミドには、上記した以外の
基が約10モル%以下共重合されたり、他のポリマーが
ブレンドされたりしていてもよい。
本発明の芳香族ポリアミドとして最も代表的なものは、
ポリーP−フェニレンテレフタルアミド(以下PPTA
と略称する)やポリ−p−ベンズアミドである。これら
の芳香環が核置換されていないホモポリマーを用いると
、核置換されたコポリマーを用いた場合に比べ耐熱性が
はるかに良いため、耐熱性、機械的物性が高いフィルム
が得られる。
本発明に用いる芳香族ポリアミドの重合度は、あまりに
低いと本発明の目的とする機械的性質の良好なフィルム
が得られなくなるため、通常25以上、好ましくは3.
5以上、さらに好ましくは4.5以上の対数粘度ηin
h (98,5%濃硫酸100afにポリマー0.2g
を溶解して30℃で測定した(1)を与える重合度のも
のが選ばれる。
本発明のフィルムは、実質的にパラ配同型芳香族ポリア
ミドからなるポリマーを硫酸等の強酸に溶解したドープ
から製膜するに際し、二価の金属イオンを含む溶液で中
和されたものである。ここで、二価の金属イオン濃度と
しては、0.01重量%以上、匹 2重量%以下が好ま
しく用いられ、二価の金属イオンが未溶解状態で存在す
ることもできる。
ここで二価の金属イオンは、Be”、M g 2−Ca
”、Ba”、Ra”等であり、M g t。
Ca”°が好ましく用いられる。
本発明のフィルムは、二価の金属イオンを500〜3,
000ppm程度含むべきであり、これは主に高分子末
端のカルボキシル基、または高分子中のスルホン基等に
結合していると考えられるが、他にMg S On 、
Ca S Oa等、遊離の塩として存在することもでき
る。
フィルム中に含有される二価の金属が3.000ppm
を越えるとフィルムの電気絶縁性が低下し、またsoo
ppmより少ないと高分子末端のカルボキシル基または
高分子中のスルホン酸基等が中和されず存在するため、
熱分解を促進して耐熱性が低下すると共に機械的物性(
強度や伸度)もかなり低下する。
従来得られているフィルムは、ナトリウムを比較的多量
に含むものであるが、本発明のフィルムにおけるナトリ
ウムの含量は1100pp以下と少ない 本発明のフィルムは、電気特性の中でも主に、体積抵抗
率及び絶縁破壊電圧に優れている。
例えば、体積抵抗率については、従来の方法のフィルム
の4X10”Ω・lに対して、本発明のフィルムは約8
×10ISΩ・1であり、100倍以上高くなっている
体積抵抗率は、電気絶縁材料として使用するために非常
に重要な性質であり、体積抵抗率が低いと高電圧下での
絶縁不良の原因となるばかりでなく、長期間使用後のマ
イグレーションの発生を引き起こすこともある0体積抵
抗率低下の原因として、不純物が影響することは従来か
ら知られているが、本発明のように中和に用いる金属を
変えることにより、このような大きな効果が得られるこ
とは全く予想できないことであった。
本発明のフィルムは、機械的物性も極めて高く、例えば
、強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、15kg/m” 
、20%、400kg/m”以上を有スル。
また、本発明のフィルムは、好ましくは実質的にボイド
を含まない。
更に、本発明のフィルムは、通常、その密度が1.37
0〜1.405g/dの範囲にある。この密度の値は四
塩化炭素−トルエンを使用した密度勾配管法により30
℃で測定されたものである。
この密度の範囲は、公知のPPTAIMIIのそれが1
.43g/Cjから1.46g/cm3の範囲にあるの
に比べてかなり小さい値である。
該密度が1.370g/cd未満になると機械的物性が
低下し、1.405g/c−を越えると面配向性、従っ
て機械的性質の等方性の損なわれたフィルムとなる。何
れにしても、このように密度が小さいことから、軽くて
高強度のフィルムが得られることになる。
本発明のフィルムとして、以下に述べるX線回折による
結晶配向角で定義される面配向性を持っているのが好ま
しい。すなわち、フィルム表面に直角に入射したX線に
よる2θL:23°のピークに関する結晶配向角が30
′以上であり、フィルム表面に平行に入射したX線によ
る20′:18゜のピークに関する結晶配向角が60”
以下であるのが好ましい。
X線の入射は、フィルム表面に直角に入射する場合(以
下、TV方向と称する)と表面に平行に入射する場合(
以下、S■力方向称する)とに分けられる。
本発明のフィルムはTV方向からのX線により2θ−2
3°に大きな回折ピークを持つが、この2θζ23“に
おける結晶配向角が30@以上であるのが好ましく、更
に50°以上であるのがより好ましい、さらにSv方向
からの入射により2θL:18°の大きな回折ピークが
赤道線上に現れるが、この20ζ186における結晶配
向角が60°以下であるのが好ましい。これらの両方の
結晶配向角が満たされたとき、本発明のフィルムがいわ
ゆる面配向の構造を持つということが言え、フィルムの
引取方向及びそれと直角な方向の双方ともに高い機械的
性質を有し、また大きい引裂き強度を有する上で非常に
好ましい。
結晶配向角の測定方法としては公知の方法が採用でき、
例えば次のような方法によって行われる。
所定の20の角度に計数管を置き、フィルムを180°
回転することにより、回折強度曲線を得る。
なお、TVにおいては、最高強度を中心とし、前後90
°の間を回転させる。この曲線の最高強度の、最低強度
点間に引いたベースラインに対する半分の強度を示す点
に対する、回折写真における円弧長を炭で表した値(す
なわち、最高強度のベースラインに対する50%の点に
対する角度)を測定し、それを試料の結晶配向角とする
。測定に際し、フィルムは必要により何枚か重ねて回折
強度を測ることができる。
次に、このような芳香族ポリアミドフィルムを得る方法
についてパラ配同型芳香族ポリアミドとしてPPTAを
用いる場合を例にとって述べる。
本発明のフィルムの製造において、まずPPTAの光学
異方性ドープを調製する必要がある。
本発明のPPTAフィルムの成形に用いるドープを調製
するのに遺した溶媒は、95重量%以上の濃度の硫酸で
ある。95%未満の硫酸では溶解が困難であったり、溶
解後のドープが異常に高粘度になる。
本発明のドープには、クロル硫酸、フルオロ硫酸、五酸
化リン、トリハロゲン化酢酸などが少し混入されていて
もよい、硫酸は100重量%以上のものも可能であるが
、ポリマーの安定性や溶解性などの点から98〜lOO
重置%濃度が好ましく用いられる。
本発明に用いられるドープ中のポリマー濃度は、常、4
K(約20℃〜30℃)またはそれ以上の温度で光学異
方性を示す濃度以上のものが好ましく用いられ、具体的
には約10重量%以上、好ましくは約12重量%以上で
用いられる。これ以下のポリマー濃度、すなわち常温ま
たはそれ以上の温度で光学異方性を示さないポリマー濃
度では、成形されたPPTAフィルムが好ましい機械的
性質を持たなくなることが多い。ドープのポリマー濃度
の上限は特に限定されるものではないが、通常は20重
量%以下、特に高いηinhのPPTAに対しては18
重量%以下が好ましく用いられ、更に好ましくは16重
量%以下である。
本発明のドープには普通の添加剤、例えば、増量剤、徐
光沢剤、紫外線安定化剤、熱安定化剤、抗酸化剤、顔料
、溶解助剤などを混入してもよい。
ドープが光学異方性か光学等方性であるかは、公知の方
法、例えば特公昭50−8474号公報記載の方法で調
べることができるが、その臨界点は、溶媒の種類、温度
、ポリマー濃度、ポリマーの重合度、非溶媒の含有量等
に依存するので、これらの関係を予め調べることによっ
て、光学異方性ドープを作り、光学等方性ドープとなる
条件に変えることで、光学異方性から光学等方性に変え
ることができる。
本発明に用いられるドープは、成形、凝固に先立って、
可能な限り不溶性のゴミ、異物等を濾過等によって取り
除いておくこと、溶解中に発生又は巻きこまれる空気等
の期待を取り除いておくことが好ましい、脱気は、−旦
ドーブを調製したあとに行うこともできるし、調製のた
めの原料の仕込段階から一貫して真空(減圧)下に行う
ことによっても達成しうる。ドープの調製は連続又は回
分で行うことができる。
このようにして調製されたドープは、光学異方性を保っ
たまま、ダイ例えばスリットダイから、移動している支
持面上に流延される0本発明において、流延及びそれに
続く光学等方性への転化、凝固、洗浄、延伸、乾燥など
の工程は、好ましくは連続的に行われるが、もし必要な
らば、これらの全部又は一部を断続的に、つまり回分式
に行ってもよい。
本発明の機械的性質に優れた透明フィルムを得る方法は
、ドープを支持面上に流延した後、凝固に先立うてドー
プを光学異方性から光学等方性に転化するものである。
光学異方性から光学等方性にするには、具体的には支持
面上に流延した光学異方性ドープを凝固に先立ち、吸湿
させてドープを形成する溶剤の濃度を下げ、溶剤の溶解
能力およびポリマー濃度の変化により光学等方性域に転
移させるか、または加熱することによりドープを昇温し
、ドープの相を光学等方性に転移させる、或いは吸湿と
加熱とを同時又は逐次的に併用することにより達成でき
る。
特に、吸湿を利用する方法は、加熱を併用する方法を含
めて、光学異方性の光学等力比が効率よ(、かつPPT
Aの分解を引き起こすことな(出来るので有用である。
ドープを吸湿させるには、通常の温度、湿度の空気でも
よいが、好ましくは加湿又は加温加湿された空気を用い
る。加湿空気は飽和蒸気圧を超えて霧状の水分を含んで
いてもよく、いわゆる水蒸気であってもよい、ただし、
約45℃以下の過飽和水蒸気は、大きい粒状の凝縮水を
含むことが多いので好ましくない、吸湿は通常、室温〜
約180℃、好ましくは50℃〜150℃の加湿空気に
よって行われる。
加熱による方法の場合、加熱の手段は特に限定されず、
上記の如き加熱された空気を流延ドープに当てる方法、
赤外線ランプを照射する方法、誘電加熱による方法など
である。
支持面上で光学等方化された流延ドープは、次に凝固を
受ける0本発明において、ドープの凝固液として使用で
きるのは、例えば、水、約70重量%以下の希硫酸、約
20重量%以下の水酸化ナトリウム水溶液およびアンモ
ニア水、約10重量%以下の硫酸ナトリウム、塩化ナト
リウム水溶液および塩化カルシウム水溶液などである。
本発明において、凝固液の温度は、好ましくは15℃以
下であり、更に好ましくは5℃以下である。何故なら、
−aに、凝固液温度を低くした方が、フィルムに包含さ
れるボイドが少なくなるという傾向が見出されたからで
ある。
凝固されたフィルムは、そのままでは酸が含まれている
ため、好ましくは水で成る程度酸分を除去し、その後、
二価の金属イオンを含む水溶液で中和する。中和液の温
度は、限定されるものではないが、100℃以下が好ま
しい、中和液の濃度は、約0.01重量%以上、約0.
20重量%以下が好ましい、中和液との接触時間は通常
5秒〜20程度度である。
中和後の洗浄液としては、水が通常用いられるが、必要
に応じて温水で行ったりしてもよい、洗浄は、例えば洗
浄液中でフィルムを走行させたり、洗浄液を噴霧する等
の方法により行われる。洗浄されたフィルムは、乾燥を
受ける前に湿潤状態で延伸しても良く、機械的高物性を
得るためには好ましい実施!lI様である。
乾燥は、緊張下、定長下または僅かに延伸しつつ、フィ
ルムの収縮を制限して行う必要がある。
もし、洗浄液(例えば水)の除去とともに収縮する傾向
を有するフィルムを、何らの収縮の制限を行うことなく
乾燥した場合には、フィルムの平面性が損なわれたり、
カールしてしまうこともある。
収縮を制限しつつ乾燥するには、例えばテンター乾燥機
や金属枠に挟んでの乾燥などを利用することができる。
乾燥方法については特に制限されるものではなく、加熱
又は常温気体(空気、窒素、アルゴンなど)による方法
、電気ヒーターや赤外線ランプなどの輻射加熱法、誘電
加熱法などの手段から自由に選ぶことができる。
本発明の方法において、全工程を通して連続してフィル
ムを走行させつつ製造することが好ましい実施態様の1
つであるが、望むならば部分的に回分式に行ってもよい
、また、任意の工程で油剤、識別用の染料などをフィル
ムに付与しても差し支えない。
■ 金属含有量: (実施例) 以下に実施例を示すが、これらの参考例および実施例は
本発明を説明するものであって、本発明を限定するもの
ではない。
なお、実施例中、特に規定しない場合は重量部または重
量%を示す。
■ 対数粘度ηinh:9e%硫酸100dにポリマー
0.2gを溶解し、30℃で常法で測定した。
■ ドープの粘度二B型粘度計を用い、lrpmの回転
速度で測定したものである。
■ フィルムの厚さ:直径2■の測定面を持ったダイヤ
ルゲージで測定した。
■ 強伸度およびモジュラス:定速伸長型強伸度測定機
により、フィルム試料を100謹XIO■の長方形に切
り取り、最初のつかみ長さ30■、引張り速度30■/
分で荷重−伸長曲線を5回描き、これより夏山したもの
である。
(イ)フィルムを数グラム取り出し、電電炉にて500
℃に加熱し、灰化する。
(El)塩酸処理を行った後、Naは原子吸光光度計、
Ca%Mgについては誘導結合プラズマ発光分光分析針
にて測定を行った。
■ 体積抵抗率: (イ)フィルムを一辺が約100腫の正方形に切り出す
(II+)膜の厚みをマイクロメーターにて0.001
閣まで正確に測り、第1図−a、−すの斜線部をAff
iで約2,000人の厚さに蒸着する。
(A) !着されたサンプルは、23℃、60%RHの
雰囲気下に48時間放置後に、測定を行った。
(ニ)測定方法は、第2図に示すように接続し、1分間
充電して行った。
■ 絶縁破壊電圧: (イ)フィルムを一辺が約100−の正方形に切り出す
(ロ)膜の厚みをマイクロメーターにて0.001閣ま
で正確に測る。
儲)このサンプルを23℃、60%RHの雰囲気下に4
8時間放置後に、測定を行った。
(=)測定方法は、耐電圧計で6−−の円柱状電極を使
用し、電圧印加は、手動にて約1kv(AC)/約15
秒の速度で印加し、測定を行った。
実施例1〜3 yinhが5.7のPPTAポリマーを99゜7%の硫
酸にポリマー濃度12.0%で溶解し、60℃で光学異
方性のあるドープを得た。このドープの粘度を常温で測
定したところ10,200ボイズだった。製膜しやすく
するために、このドープを約70℃に保ったまま、真空
下に脱気した。
この場合も上記と同じく光学異方性を有し、粘度は4.
800ボイズであった。タンクからフィルターを通し、
ギアポンプを経てダイに到る1゜5mの曲管を約70℃
に保ち、0.25mX300閣のスリットを有するグイ
から、鏡面に磨いたタンタル製のベルトにキャストし、
相対湿度v185%の約70℃の空気を吹きつけて、流
延ドープを光学等方化し、ベルトとともに、5°Cの水
の中に導いて凝固させた0次いで、凝固フィルムをベル
トから引き剥がし、水中に放置した。
濡れたままのフィルムを、各濃度の水酸化カルシウム浴
中に浸しておき、次いで流水で洗浄した。
洗浄の終了したフィルムを10cm1角の金枠に挟み、
収縮しないようにして390℃の熱風乾燥機で約5分間
乾燥した。その時の水酸化カルシウム水溶液濃度とフィ
ルムの結果を第1表に示す。
得られたフィルムの密度は1.40であった。
実施例4 実施例1と同じ方法で製膜し、水中に放置した濡れたま
まのフィルムを0.1%の水酸化マグネシウム浴中に浸
しておき、次いで流水で洗浄した。
洗浄の終了したフィルムを実施例1と同様に乾燥した。
得られたフィルムの結果を第1表に示す。
得られたフィルムの密度は1.40であった。
比較例1 実施例2と同じ方法で製膜し、中和処理せずにl昼夜流
水で洗浄し、実施例2と同じ方法で乾燥した。得られた
フィルムの結果を第1表に示す。
比較例2 実施例1と同じ方法で製膜し、0.1%NaOH浴に3
0分浸しておき、次いで、流水で洗浄したフィルムを実
施例1と同様に乾燥した。その時得られたフィルムの結
果を第1表に示す。
(発明の効果) 本発明のフィルムは、優れた電気絶縁性を有しており、
しかも、市販のフィルムには見られない高い強度と高い
モジュラスで表される良好な機械的性質を有し、しかも
MD力方向TD力方向極めてバランスの取れた物性を示
す。
また、これらの特性のみならず、優れた耐熱性、耐油性
、耐圧性、強酸以外の耐薬品性、構造の緻密性を有する
このため、本発明のフィルムは、高速回転する電気機器
の絶縁材料や磁気テープ、フレキシブルプリント配線基
板、tII被覆材、濾過膜等に好適に使用することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、体積抵抗率を測定するためのサンプルを示す
図であり、図中の斜線部はAn蒸着電極である。 第2図は、第1図の断面図であり、図中の黒塗り部は/
li着電極電極る。 第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 対数粘度ηinhが2.5以上の実質的にパラ配向型芳
    香族ポリアミドからなり、密度が1.370g/cm^
    3以上であり、しかも二価の金属イオンを500〜3,
    000ppm含有することを特徴とする、芳香族ポリア
    ミドフィルム。
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