JPS6247179A - 圧電性フイルムおよびその製造方法 - Google Patents

圧電性フイルムおよびその製造方法

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JPS6247179A
JPS6247179A JP60187667A JP18766785A JPS6247179A JP S6247179 A JPS6247179 A JP S6247179A JP 60187667 A JP60187667 A JP 60187667A JP 18766785 A JP18766785 A JP 18766785A JP S6247179 A JPS6247179 A JP S6247179A
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JP
Japan
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film
dope
piezoelectric
temperature
piezoelectricity
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JP60187667A
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English (en)
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Taichi Imanishi
今西 太一
Shigemitsu Muraoka
重光 村岡
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は改良された圧電性フィルムに関し、さらに詳し
くは機械的物性および高温時における圧電性に優れたフ
ィルムおよびその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来より、セルロース、コラーゲン、ポリペプチド等の
天然高分子のフィルムが圧電性を示すことはよく知られ
ていたが、これらの圧電性は低く、また吸湿性などのた
めに、実際にはあまり用いられていなかった。
近年、圧電性フィルムとして、ポリフッ化ビニリデンお
よびその共重合体を初めとして、ポリフッ化ビニル、ポ
リ塩化ビニル、ナイロン等の合成高分子をボーリング処
理することによってエレクトレット化したものが注目を
集め、一部実用化もされている。これらの圧電性フィル
ムは薄いフィルム状にでき、生産性、加工性に優れてい
ること、機械インピーダンスが小さい等の特徴があるた
めに、マイクロホン、スピーカー、ヘッドホン等の電気
音響変換素子、超音波トランスデユーサ−、キーボード
、圧力センサー等の圧力−電気変換素子として用いられ
ている。
しかし、これらの圧電性フィルムは機械的物性が不足し
、また高温になると自発分極を消失して圧電性を失って
しまい、またはなはだしい場合には融解、著しい収縮な
どの寸法変化や、熱分解による着色劣化等をひき起こす
という欠点がある。
一方、電子機器の小型化という根強いニーズに基づき、
電子機器に用いられる材料や素子には、使用時または製
造工程における耐熱性の向上が強く望まれている。この
ような要求を満たず高分子素材として、ポリパラフェニ
レンテレフタラミド(以下、PPTAと略す)に代表さ
れる直線配位性の芳香族ポリアミドは、特に優れた結晶
性や高い融点、また剛直な分子構造のゆえに、高い耐熱
性および機械的強度を有し、特にその優れた強度、耐熱
性および高い誘電率から、圧電性フィルム素材としても
極めて有望な高分子である。
しかし、従来のPPTAフィルムは強度、構造的に異方
性が大きく、例えば特公昭59−14567号公報に、
光学異方性を有する芳香族ポリアミド溶液を、スリット
から短い空気層を介して凝固浴中に押し出して得るフィ
ルムが開示されているが、このフィルムを圧電性フィル
ムとして使用すると、フィルムの機械方向(以下、MD
力方向称する)には極めて強いが、それと直行する方向
(以下、TD力方向称する)には極端に弱く裂けやすい
ものとなり、全く実用には耐えられないものであった。
さらに高温に曝された場合、フィルムの収縮、カールの
発生、寸法変化などの好ましくない現象も見られた。
(発明が解決しようとする問題点) 以上のように、PPTAの光学異方性ドープは、ポリマ
ーが液晶として集合したドメイン構造を有するため、ド
ープをフィルム状とした場合、わずかな剪断力でその方
向への分子配向が高度に起こり、その結果それにより得
られた圧電性フィルムはMD力方向容易に裂けやすくな
り、また寸法安定性にも乏しいものとなる。
これを避けようとして光学等方性ドープを用いようとす
れば、有用な高分子量のPPTAポリマーでは極めて高
粘度となり、約5重量%以下のポリマー濃度でないと製
膜不能となり、この濃度の光学等方性ドープから製膜し
たフィルムは、凝固に際してボイドを生成しやすく、ま
た機械的物性も不十分なものとなり、圧電性フィルムと
しては全く使用することができない。
以上のように、PPTAフィルムは、その耐熱性、およ
びボーリング処理をした後の圧電性能から見れば、高温
特性に優れた圧電性フィルムとして十分期待されるもの
でありながら、上記のごとき機械的性質が全く不十分な
ため、実用に供し得るようなものはまだ得られていない
本発明の目的は、このような問題点を解決し、耐熱性お
よび機械的性質に優れた圧電性フィルムおよびその製造
方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記問題点の解決のために鋭意検討した結
果、PPTAフィルムの製膜過程において、フィルム状
としたドープを光学異方性から光学等方性に転化して得
たフィルムを、一定温度以上でボーリング処理すること
により得られた圧電性フィルムが、かかる問題点を解決
することを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、対数粘度ηinhが2.5以上の実
質的にポリパラフェニレンテレフタラミドからなり、1
80℃における圧電率(d31)が5xl O’ cg
s −esu以上であることを特徴とする圧電性フィル
ムであり、また本発明のフィルムの製造方法は、対数粘
度ηlnhが2.5以上の実質的にポリパラフェニレン
テレフタラミドの光学異方性ドープを製膜後、凝固に先
立って光学等方性に転化して得たフィルムを、250℃
以上の温度でボーリング処理することを特徴とする。
本発明に用いられるPPTAは実質的にされるポリマー
であり、例えば従来公知のバラフェニレンジアミンとテ
レフタロイルクロライドから、低温溶液重合法により製
造するのが好都合である。
本発明のポリマーの重合度は、あまりに低いと本発明の
目的とする機械的性質の良好な圧電性フィルムが得られ
なくなるため、対数粘度η1nh(硫酸100m1にポ
リマー0.2gを溶解して30℃で測定した値)が2.
5以上、好ましくは3.5以上を与える重合度のものか
ら選ばれる。
本発明のPPTAフィルムの成型に用いるドープを調製
するための、PPTAの溶媒としては、98重量%以上
の濃度の硫酸、クロル硫酸、フルオル硫酸またはそれら
の混合物が好ましく用いられる。硫酸は100%以上の
もの、すなわち発煙硫酸、トリハロゲン化酢酸などを、
本発明の効果を損なわない範囲で混合して用いてよい。
本発明に用いられるドープ中のポリマー濃度は、常温(
約20〜30℃)またはそれ以上の温度で、光学異方性
を示す濃度以上が用いられる。具体的には約10重量%
以上、好ましくは約12重量%以上である。常温または
それ以上の温度で光学W方性を示さないポリマー濃度で
は、成型されたPPTAフィルムが好ましい機械的性質
を持たなくなることが多い。ドープのポリマー濃度の上
限は特に限定されるものではないが、通常は25重量%
以下、特に高いηinhのPPTAに対しては20重量
%以下が好ましい。
ドープが光学異方性か光学等方性であるかは、特公昭5
(1−8474号公報記載の方法で調べることができる
が、その臨界点は、溶媒の種類、温度、ポリマー濃度、
ポリマーの重合度、非溶媒の含有量等に依存するので、
これらの関係をあらかじめ調べることによって、光学異
方性ドープをつくることができる。
本発明のドープには普通の添加剤、例えば、増量剤、除
光沢剤、紫外線安定化剤、熱安定化剤、抗酸化剤、顔料
、溶解助剤などを混入してもよい。
本発明の圧電性フィルムのベースフィルムとなるべきP
PTAフィルムの製膜方法は、上記の光学異方性ドープ
を用い、以下のように行なうことが望ましい。
まずガラス板または金属板、もしくは一部を凝固浴中に
浸した回転ドラム等の支持面上に、光学異方性ドープを
均一に流延する。本発明においては、このフィルJい伏
としたドープが凝固する前に、光学異方性から光学等方
性に転化させる。光学異方性から等方性に転化する方法
は特に限定されないが、例えば支持面上にフィルム状と
した光学異方性ドープを、吸湿させた後、あるいは吸湿
させなから、加熱することにより達成される。このよう
な方法により光学等方性化する機構は必ずしも明らかで
はないが、吸湿によりドープの光学異方性領域が縮小す
るのに加えて、加熱することによリドープが昇温し、ド
ープの相を光学等方性に転移させているためであろうと
思われる。
ドープを吸湿させるには、ドープを絶対湿度1g(水)
/kg(乾燥空気)以上、好ましくは3g(水)/kg
(乾燥空気)以上で、かつ相対湿度99%以下の雰囲気
中を通過させることにより達成することができる。また
通常の湿度雰囲気にさらに積極的に加湿を施ず工夫は、
加熱温度を低く、光学等方性化するまでの時間を短くで
きる点から、望ましい実施態様である。
ドープの温度としては、ポリマー濃度、ポリマーの重合
度、溶媒濃度、ドープの厚み、さらには吸湿の程度によ
り左右されるが、通常は45℃以上が好ましく用いられ
る。上限温度は、ポリマーの分解の点から一般的にはあ
まり高くないことが望ましく、200℃を超えない程度
に選ばれることが望ましい。
ドープをフィルム状化した後、固化するための凝固液と
しては、例えば水、約70重量%以下の希硫酸、約20
重量%以下の水酸化ナトリウム水溶液およびアンモニア
水、約50重量%以下の塩化ナトリウム水溶液および塩
化カルシウム水溶液などが好ましい。凝固浴の温度は特
に制限されるものではなく、通常約−5℃〜50℃の範
囲で行なわれる。
凝固されたフィルムはそのままでは酸が含まれているた
め、加熱による機械的物性の低下の少ないフィルムを製
造するには酸分の洗浄、除去をできるだけ行なう必要が
ある。酸分の除去は、具体的には約5000ppm以下
、好ましくは500ppm以下まで行なわれる。
洗浄液としては水が通常用いられるが、必要に応じて温
水で行なったり、アルカリ水溶液で中和洗浄した後、水
などで洗浄してもよい。また、洗浄方法は、洗浄液中で
フィルムを走行させてもよいし、洗浄液を噴霧してもよ
い。
洗浄されたフィルムは、次いで乾燥する必要がある。こ
こで乾燥とは、フィルムに付着している洗浄液などを取
り除くのみならず、熱固定を行なう意味があり、加熱さ
れた非活性気体、例えば空気、窒素、アルゴンなどでの
雰囲気下の乾燥、加熱ロール上での乾燥、テンターでの
加熱雰囲気下の乾燥などいずれの方法でもよい。これら
の乾燥は緊張下または定長下に、フィルムの収縮を制限
して行なう方法が好んで用いられる。
乾燥温度は、特に限定されるものではないが、機械的強
度を効果的にするためには高温のほうが好ましく、20
0℃以上、さらにボーリング処理時の寸法安定性を考え
れば250℃以上の温度が好ましく用いられる。このよ
うな熱処理により得られたフィルムは、フィルム表面に
直角に入射したX線による(200)面の回折強度が最
大となる方向の結晶配向角が30°以j二、フィルム表
面に平行に入射したX線による(010)面の結晶配向
角が60°以下という結晶構造を有する。
かくして得られたPPTAフィルムは、必要に応じて延
伸後、250℃以上の温度でボーリング処理することに
より本発明の圧電性フィルムが得られる。ボーリング処
理は、100〜500KV/ Cmの電界強度を10〜
60分間、好ましくはフィルムの厚み方向に作用させて
分極を誘起し、電界をかけたままで温度を常温近くまで
冷却し、分極を凍結することにより行なわれる。250
℃未満のボーリング温度では本発明の目的とする圧電率
は得られない。このようにして、180℃における圧電
率(d31)を5X10−Scgs−esu以上にする
ことができる。
ボーリング処理を行なう前に一軸延伸した場合は、上記
結晶面の配向性がより明確に表われ、より優れた圧電性
と一軸方向に優れた機械的特性を有する圧電フィルムが
得られる。
X線の入射は第1図に示すごとく、フィルム表面に直角
に入射する場合(以下、TV方向と称する)と表面に並
行に入射する場合(以下、SV力方向称する)とに分け
られる。
PPTAの結晶構造については広く論じられており、例
えば高柳ら(J、Appβ、ponym。
Sci、、第23巻、915ページ(1979)〕の研
究がある。本発明のフィルムは、TV方向からのX線に
よる(200)面の反射である2θζ23°に大きな回
折ピークを持つが、この2θ#23°における回折強度
が最大となる方向の結晶配向角が30°以上、特に30
’以上、To”未満であることが好ましい。さらにS■
力方向らの入射による(010)面の反射である2θ−
18°の大きな回折ピークが赤道線上に現われるが、こ
の2θ#18°における結晶配向角が60°以下である
ことが好ましい。
この結晶配向角で定義される面配向性を持つことにより
、より優れた圧電性と、さらに−軸方向に優れた機械的
物性を持つ圧電性フィルムが得られる。
結晶配向角の測定方法としては公知の方法が採用でき、
例えば次のように行なう。所定の20の角度に計数管を
置き、フィルムを180°回転することにより回折強度
曲線を得る。TVにおいては、最高強度を中心とし、前
後90°の間を回転させるべきである。この曲線の最高
強度の最低強度点間に引いたベースラインに対する半分
の強度を示す点に対応する、回折写真における円弧長を
度で表わした値、すなわち最高強度のベースラインに対
する50%の点に対する角度を測定し、それを試料の結
晶配向角とする。フィルムは必要により何枚か重ねて回
折強度を測ればよい。
このような結晶配向角をもったフィルムを得るためには
、好ましくは前述した製膜方法に加えて、次に述べる延
伸を行なうことによって達成される。
すなわち、凝固したフィルムを、水洗によって溶剤を除
去した後、乾燥する前に、実質的に溶剤は含まず、かつ
水分を含む膨潤状態で1軸に延伸する、いわゆる湿式延
伸する方法である。
凝固水洗したフィルムの水分は、一般に、ドープ中のポ
リマー濃度、凝固浴の温度に依存するが、本発明を効果
的に実施する上で上記フィルムの水分は、ポリマー10
0重量部に対し50重量部以上が好ましく、このような
水分を含む状態で1.05倍以上の、通常用いられる方
法、例えばロール周速差により、またはテンターを用い
て延伸が行なわれる。ここで最高延伸倍率は約2.5倍
以下が好ましく、それ以上で延伸すると切断したり、延
伸した方向の結晶配向角が小さくなり過ぎ、延伸した方
向と直角の方向の機械的強度が弱く、裂けやすくなるば
かりでなく、フィブリル化も起こすようになる。
ボーリングされたフィルムは自発分極を持ち、180℃
の高温においても圧電性を有し、その値は5X10−9
 cgs ・esu以上であり、十分な高温特性を有す
る。従来知られている主たる高分子圧電性フィルムは、
180℃の状態におけばほとんどその性状に変化をもた
らし、再び常温に戻しても昇温以前の圧電性や形状など
を失ってしまう。例えば、ポリフッ化ビニリデンは融解
し、圧電性を失ってしまうし、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムは収縮を起こし、やはり圧電性を失ってし
まう。このように180℃という温度に長時間曝される
という苛酷な条件に耐えるだけの圧電性と十分な機械的
物性を持った高分子フィルムは今までのところ実用化さ
れた例はない。
本発明における圧電率(d31)とは、ボーリング方向
に垂直な面内(通常、フィルム面内)に加えた力によっ
て結晶中に生じた応力をTとし、そのとき生じるボーリ
ング方向の結晶中の電気分極をPとすると、次式で表わ
される。
d31=P/T 該フィルムが延伸によって配向しているときは、応力の
方向と配向の方向を一致させたときに圧電率が最も大き
くなる。本発明のPPTAフィルムを−軸延伸したフィ
ルムは、高度の分子配向が起こるため、圧電率もより大
きくなる傾向がある。
以下に実施例を示すが、これらの実施例は本発明を説明
するものであって、本発明を限定するものではない。な
お、実施例中特に規定しない場合は重量部または重量%
を示す。
対数粘度ηlnhは98%硫酸100m1にポリマー0
.2gを熔解し、30℃で常法で測定した。
強伸度およびモジュラスは、定速伸長型強伸度測定機に
より、フィルム試料を100mmXIQDO長方形に切
りとり、最初のつかみ長さ30*n、引張り速度300
/分で5枚の荷重−伸長曲線を描き、これより算出した
ものである。
誘電率は、23℃、1000Hzで測定した値であり、
d31は東洋精機製レオログラフを用い、10)(zで
測定した値である。
(実施例) 参考例(PPTAの製造) 低温溶液重合法により、次のごと<PPTAを得た。特
公昭53−43986号公報に示された重合装置中でN
−メチルピロリドン1000部に無水塩化リチウム70
部を溶解し、次いでバラフェニレンジアミン48.6部
を溶解した。8℃に冷却した後、テレフタル酸ジクロラ
イド91.4部を粉末状で一度に加えた。数分後に重合
反応物はチーズ状に固化したので、特公昭53−439
86号公報記載の方法にしたがって重合装置より重合反
応物を排出し、直ちに2軸の密閉型ニーグーに移し、同
ニーダ−中で重合反応物を微粉砕した。
次に微粉砕物をヘンシェルミキサー中に移し、はぼ等量
の水を加えさらに粉砕した後、濾過し、数回温水中で洗
浄して、110℃の熱風中で乾燥した。このようにして
ηinhが6.5の淡黄色のPPTAポリマー95部を
得た。なお、異なったηinhのポリマーはN−メチル
ピロリドンとモノマー(バラフェニレンジアミンおよび
テレフタル酸ジクロライド)の比、または/および七ツ
マー間の比等を変えることによって容易に得ることがで
きる。
実施例1 ηinhが6.2のPPTAを99.6%の硫酸に60
’Cでポリマー濃度が14.0%になるように溶解した
。このドープは80℃で光学異方性を示し、粘度は33
00ポイズであった。このドープを80℃に保ったタン
クに入れ、タンクからギアポンプを経てダイに到る1、
5mの曲管を80゛Cに保ち、0.2mmX300璽l
のスリン1〜をもったダイから、鏡面に磨いた移動する
ハステロイ製のベルトにキャストした。このベルト−ヒ
で、絶対湿度7.0g(水)/kg(乾燥空気)の20
℃の空気中を移動させ、その際市販の加湿器により絶対
湿度を約14g(水)/kg(乾燥空気)に調整したボ
ックス中を15秒間走らセ、キャスト地点から熱風ゾー
ン入口まで35秒間かかるような速度で移動させ、次い
で70℃の熱風を吹きつけるゾーンの中を4秒間で通過
させたところ、光学等方性の透明なドープを得た。その
後、5℃の水で凝固、水洗、5%水酸化ナトリウム水溶
液で中和、水洗を行なった後、この湿フィルムを300
℃で20分間、定長乾燥して厚さ18μの透明フィルム
を得た。得られたフィルムのTV方向(200)面の配
向角は84°、SV力方向010)面の配向角は43゜
であった。引張破断強度はMD力方向TD力方向それぞ
れ26.5kg/mn?、 26.3kg/mrd、モ
ジュラスは620kg/mn(,563kg/m%であ
り、フィルムのηinhは5.7であった。また誘電率
は6.3であった。
このフィルムの両面にアルミニウムを蒸着してボーリン
グ電極とし、電界強度300KV/(1)の直流電圧を
20分間印加し、電界強度はそのままに室温まで冷却し
分極処理を施した。このときのボーリング温度と180
℃におけるd31の関係は、240℃のとき3.9xl
O’、260℃のとき7゜4X10’、280℃のとき
8.OXlo−9cgs・esuであった・ 比較例1 実施例1において、ベルト上にキャストするかわりに、
1cInの空気層を介して、5℃の水に直接凝固させた
。後の処理は実施例1と同様に行なったが、得られた不
透明なフィルJいの厚みは23 pであり、TD力方向
200)面の配向角は26°、SV力方向010)面の
配向角は34°であった。
引張破断強度ばMD力方向TD力方向それぞれ36.4
kg/mm、4.1kg/mn(、モジュラスは各々6
53kg/mn(,546kg/mmであり、フィルム
のηinhは5.6であった。
このフィルムはMD力方向裂は易く、取扱い難いもので
あったが、実施例1と同様にボーリング処理を施したと
ころ、250℃のボーリング温度ではカールしてしまい
、圧電性フィルムとしてとても使用に耐えるものではな
かった。
実施例2 ηlnhが5.5のPPTAポリマーを99.7%の硫
酸にポリマー濃度13.0%で溶解し、60℃で光学異
方性のあるドープを得た。このドープの粘度を常温で測
定したところ、14,500ボイズであった。製膜しや
すくするために、このドープをタンクに入れ、約70℃
に保持したところ、上記と同じく光学異方性を有し、粘
度は4200ボイズに低下した。このドープをタンクか
らギアポンプを経てダイに到る1、5mの曲管を約70
℃に保ち、0.211X30011のスリットをもった
ダイから、鏡面に磨いた110℃に保ったハステロイ製
のベルトにキャストし、20℃で相対湿度68%の雰囲
気中に40秒間保った後、凝固し連続的に製膜した。製
膜途中凝固直前のベルト上よりドープをサンプリングし
たところ、かなりの高粘度で光学等方性であった。
凝固したフィルムをとり出して常温の水で1晩洗浄し、
水分を測定したところ、ポリマー100重量部に対し、
350重量部の水を含んでいた。
水を含んだままのフィルムを、定速伸長型強伸度測定機
の100m幅のチャックにはさみ100mmの長さから
、MD力方向1.5倍延伸しそのまま280℃の熱風を
当て定長乾燥を行なった。
得られた厚さ17μのフィルムのTD力方向200)面
の配向角は51°、SV力方向010)面の配向角は4
2°であった。引張破断強度はMD力方向TD力方向そ
れぞれ54.9kg/mnf、13.8kg/mrd、
モジュラスは各々1460kg/mイ、340 kg/
m n(であり、フィルムのηinhは5.0であった
。また誘電率は6.6であった。
このPPTAの一軸延伸フィルムをボーリング温度28
0℃で、電界強度をそれぞれ200.300および35
0KV/cmと変化させたときの180℃におけるd3
1の値は、それぞれ7.3 X 10−9.1、5 X
 10−9および1.4X10−9cgs−esuであ
った。またこの圧電率の値は室温で一週間放置後も実質
的な変化は認められなかった。
実施例3 ηl’nh5.0のPPTAポリ′7−を99.6%の
硫酸に60℃でポリマー濃度11.0%で溶解し、60
℃で光学異方性のドープを得た。このドープの粘度は6
0℃で6300ボイズであった。このドープを、室温3
0℃のガラス板上に0.05 mlの段差のついたアプ
リケータにより製膜した。そのときの気温は30℃1相
対湿度は83%であり、その雰囲気下に120秒間放置
したところ、ガラス板上のドープは光学異方性から光学
等方性に変化した。その直後、水中に入れて凝固させた
。凝固したフィルムを取り出して常温の水で1晩洗浄し
、水分を測定したところ、ポリマー1001111部に
対し、380重量部の水を含んでいた。水を含んだまま
のフィルムを定速伸長型強伸度測定機で1.4倍延伸し
、そのまま250 ’cの熱風で乾燥した。
得られた8μの厚みの透明フィルムのTD力方向200
)面の配向角は56°、sv方向(010)面の配向角
は40°であった。引張破断強度はMr)方向、TD力
方向それぞれ4.8.6 kg / m n? 。
16、1 kg/mg、モジュラスは各々1160kg
/mrrr、 410kg/mrdであり、フィルムの
?7inhは4.6であった。またこのフィルムの誘電
率は6.5であった。
この−軸延伸フィルムを250 ’c、400KV/c
mでボーリング処理した。この処理フィルムの180℃
におけるd31は1.2X10−9 cgs ・esu
であった。
(発明の効果) 本発明の圧電性フィルムは、実施例にも示したように、
特に高温時の圧電性に優れ、14種絶縁材料と同等の耐
熱性を有すると見做されるので、圧電デバイスの製造ま
たは使用時に180 ’Cまでの高温条件を採用するこ
とができる。さらに本発明の圧電性フィルムは、優れた
強度とモジュラスを有し、市販のフィルムにはない高い
機械的物性を示す。また圧電性のみならず、焦電性も有
しているので、電気部品等の広い用途にも適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、結晶配向角を求める際のPPTAフィルムに
対するX線の入射方向を示す図である。 代理人 弁理士  川 北 武 長 第1図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)対数粘度ηinhが2.5以上の実質的にポリパ
    ラフェニレンテレフタラミドからなり、180℃におけ
    る圧電率(d31)が5×10^−^9cgs・esu
    以上であることを特徴とする圧電性フィルム。
  2. (2)フィルム表面に直角に入射したX線による(20
    0)面の回折強度が最大となる方向の結晶配向角が30
    °以上であり、フィルム表面に並行に入射したX線によ
    る(010)面の結晶配向角が60°以下であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の圧電性フィルム
  3. (3)対数粘度ηinhが2.5以上のポリパラフェニ
    レンテレフタラミドの光学異方性ドープを製膜後、凝固
    に先立って光学等方性に転化して得たフィルムを、25
    0℃以上の温度でボーリング処理することを特徴とする
    圧電性フィルムの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0391193A2 (de) * 1989-04-07 1990-10-10 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung optisch isotroper Extrusionsfolien
JP2003505865A (ja) * 1999-07-20 2003-02-12 エスアールアイ インターナショナル 改良電気活性ポリマ
JP2008187079A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Tokai Rubber Ind Ltd 電歪型アクチュエータ用誘電体エラストマー膜およびその製造方法

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