JPH03219865A - シャーベット状飲料及び半凍結状飲料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、飲料に関するものであって、更に詳細には、
容器内にあるときは凍結固化していないがこれを容器外
に流出せしめると直ちに凍結、しかも食べ易いようにシ
ャーベット状に変化する従来全く知られていない新規飲
料、及び、その原料となる新規飲料に関するものである
。

本発明は炭酸ガスを含有する飲料であれば、アルコール
飲料、非アルコール飲料を問わず、広範に利用すること
ができる。

（従来の技術） 従来より清酒を冷却して飲料に供する技術として、例え
ば冷用酒や冷凍酒が知られている。

この内、冷用酒は清酒を容器ごと冷却したりあるいは清
酒を入れた容器に氷片を浮かべたりしたものであり、冷
凍酒は清酒を冷凍して水分を除去してなるアルコール濃
度を高めた濃厚酒にすぎず、もはやこれでは「清酒」を
凍結したものとはいえない。

したがって、従来、清酒全体を凍結することに成功した
例はなく、ましてや本発明のように半凍結清酒を容器か
ら開放するだけで、ごく短時間の間に氷とアルコールと
が分離することなく程良くミックスしてソフトで口当り
のよいシャーベット状（固く凍結したアイスクリーム状
ではない）のの清酒に変化するという技術思想は、従来
、全く知られておらず新規である。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、清酒をはじめとする各種飲料において新しい
タイプの飲み方を開発して、清酒と他の飲料の新規需要
の開拓を目的としてなされたものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは、上記目的を達成するために、炭酸ガス含
有日本酒を完全に凍結することなく半凍結状態となした
後、この容器から半凍結酒を別の容器に注いだところ、
全く予期せざることに半凍結酒が氷を生じて均一なシャ
ーベット状となるという新知見、従来にない全く新しい
「食べる」タイプの清酒が得られるという新知見を得た
。そして更に研究を行った結果、清酒のみでなく各種飲
料にもこの技術が広く適用できることも併せ確認し、本
発明の完成峠至ったのである。

すなわち本発明は、炭酸ガス含有飲料を容器中で半凍結
しておき、次いでこの半凍結飲料を容器から開放するこ
とを重要なポイントとする新規食べるタイプのシャーベ
ット状飲料に関するものである。

また同様に本発明は、このシャーベット状飲料の調製原
料であるところの、完全に凍結しておらず泡状に氷結し
てなる半凍結飲料にも関するものである。

本発明を実施するには、先ずはじめに飲料を半凍結しな
ければならない、飲料としては、日本酒生酒、にごり酒
、どぶろく、ビール、シャンペン、発泡性ブドウ酒、サ
イダー、コーラ、ラムネ、ジンジャ−エール、ノンアル
コールビール、ガス入りミネラルウォーターといったア
ルコール性又は非アルコール性の炭酸飲料であれば、す
べてのものがシャーベット化できる。

また、炭酸飲料でなくても、これと同等程度に炭酸ガス
を含有せしめたものであれば、通常の飲料も広く本発明
において使用することができる６炭酸ガス濃度を高める
方法としては、飲料に直接炭酸ガスを添加する方法、酵
母等微生物を殺菌したり濾去したりすることなく発酵を
継続する方法、更にその際加糖したりして発酵を増進す
る方法、炭酸ガス発生物質を飲料に添加する方法その他
常法が適宜使用できる。例えば、清酒においては、清酒
の滓引き中に、加水保温し、再発酵せしめて発生した炭
酸ガスを保有させた炭酸ガス入り清酒や、発酵を継続せ
しめた甘酒等も有利に使用することができ、したがって
１本発明においては、炭酸ガスを含有させれば、炭酸ガ
スを含有しない飲料ないし含有量の低い飲料も自由に使
用することができ、結局、本発明の使用原料としては飲
料全般が好適である。

次に、このような飲料を半凍結するのであるが、半凍結
温度としては一１０℃〜−２５℃が好適であるが、−１
５℃〜−２０℃で処理するのが更に好ましい。

この際重要なことは、飲料を完全に凍結してはならない
ことである。本発明においては、飲料全体が完全に固化
凍結する前に冷凍処理を停止せねばならず、好適には硬
く固化凍結するのではなく泡状ないしポーラスな状態に
氷結する程度となるまで上記温度で冷凍処理すればよい
。冷凍時間は、飲料の種類によって相違するし目的とす
る製品シャーベットの固さによって相違するが、３０分
〜ｌＯ時間程度である。要は、飲料が半凍結状態となる
のに必要な時間だけ冷凍すればよいのである。

本発明においてはこのように半凍結状態に冷凍処理する
ことが必須であるが、そのため、冷凍に要するコストが
低くてすむのみでなく、容器から半凍結飲料を外部へ開
放する工程がスムースに行われ、また、飲料容器が凍結
によって破壊したりすることもなく、非常に都合がよく
便利であるという著効も奏される。

このようにして調製した半凍結飲料を容器から開放する
と、液体と固体とが混在していた半凍結飲料がまたたく
間に飲料全体がシャーベット状に変化して、シャーベッ
ト状飲料となるのである。

このように固化した飲料はスプーン等ですくって「食べ
る」ことができ、しかも原料飲料が濃縮されたり変質し
たりすることなく、また風味はもとより色素やフレーバ
ーも変化することなく、原料の飲料がそのままソフトな
口当りを有する冷たいシャーベットに変化したものであ
って、このような固化飲料は従来全く知られていないす
ぐれた新規飲食品である。

本発明によれば、半凍結飲料の容量ないし容器をかえる
ことによって、各種の容量のシャーベット状飲料が自由
に且つ即席的に製造することができ、半凍結飲料の種類
をかえてやればミックスされたシャーベット状飲料、換
言すればシャーベット状飲料のカクテルも製造すること
ができる。

例えば、１人分の容量のシャンペンを半凍結しておき、
これをシャンペングラスに注ぐことによってシャンペン
シャーベットが得られるし、半凍結パンチをパンチボー
ル内に開放することによって大量のパンチシャーベット
が調製でき、大勢の人々がこれをスプーンで楽しむこと
ができる。また、清酒シャーベットもされやかな冷感が
新しく、本発明は清酒の新規需要を新たに開拓するもの
である。

また、半凍結状態を種々かえることによって、製品シャ
ーベットの硬さも自由に調節することができるし、容器
に入れた半凍結飲料さえあればどこででもいつでもシャ
ーベット飲料をサービスすることができるので、ホテル
、レストラン、喫茶店、フルーツパーラー、ファースト
フードレストランはもとより家庭、ドライブその他各種
催場等で自由にシャーベット飲料を楽しむことができる
。

本発明に係るシャーベット飲料は流動性を有する半固化
状態であるので、ケーキ、チョコレート、アイスクリー
ム等のトッピングにも利用できるし、料理にも広範な用
途が期待される。

以下、本発明の実施例について述べる。

実施例１ 炭酸ガス含有清酒生酒を７２０ｍＱ容のビンに収容し、
これを−１５℃〜−２０℃に保持した冷凍庫に１０時間
保持したところ、生酒全体が凍結するには到っておらず
泡状に半凍結した状態となった。

これをガラス製のボウルに注いだところ、半凍結状態に
あった生酒全体が均一にシャーベット状になった。

このシャーベット生酒はスプーンですくって食べること
ができ、生酒本来の風味に加えてされやかな冷感を楽し
むことができ、従来にない風味、食感が得られた。

実施例２ 清酒に炭酸ガスが飽和するまで炭酸ガスを直接吹き込ん
で得た炭酸入り清酒を用いて実施例１と同様に処理し、
半凍結清酒を得た。

これを容器から開放したところ炭酸ガスの放出と同時に
清酒全体が均一にシャーベット状になった。この清酒は
非常にきめの細かいシャーベット状を呈し、マイルドな
冷用清酒の風味であった。

実施例３ 市販のサイダーを−１８〜−２３℃に３時間保持したと
ころ半凍結状態となった。これをパンチボウルに勢いよ
く注いだところ炭酸ガスの発生とともに均一にシャーベ
ット状となった。

これをスプーンで食したところ、比較的粒の大きいザク
ザクした食感を有するサイダーシャーベットであった。

実施例４ シャンペンを−１５〜−２０℃の温度範囲に１５時間保
持したところ、完全に凍結するのではなくポーラスに氷
結した状態となった。

これをホテルの冷凍庫にパーティ−の開始まで保存して
おき、必要なときに容器毎パーティ会場に運び込み、参
加者の目前でシャンペングラスに１人前ずつ注ぎ、シャ
ンペンシャーベットをサービスした。

実施例５ コーラを−１５〜−２０°Ｃで半凍結状態となしておき
、ファーストフードレストランにおいて注文に応じて顧
客の面前で紙製カップに注ぎこむことにより、コーラシ
ャーベットをサービスした。

これは大口径ストロ−を使ってサービスするシステムに
よく適合した。

（発明の効果） 本発明によればシャーベット状の飲料が簡単な操作によ
って得られるのであるが、この飲料は食べるタイプの飲
料でありしかもシャーベット状になっている従来未知の
新規飲食品である。

シャーベット化できる飲料としては、炭酸ガス含有アル
コール性飲料のみでなく炭酸ガス含有非アルコール性飲
料も広範に使用できるほか、得られたシャーベット状飲
料もその用途が広い点で、本発明は特徴的である。　ま
た、シャーベット状飲料は、半凍結飲料さえ用意してお
けば自由に調製することができるし、その原料ともいう
べき半凍結飲料も簡単な冷凍保存装置があれば自由に運
搬保存することができるので、半凍結飲料からのシャー
ベット飲料化の容易性ともあいまって、本発明によれば
どこでもいつでも自由且つ必要量のシャーベット飲料を
即席的に調製、サービスできるという著効も奏されるの
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、炭酸ガス含有飲料を、−１０℃〜−２５℃、好まし
   くは−１５℃〜−２０℃の温度で、硬く凍結するのでは
   なく泡状ないしポーラスな状態に氷結してなることを特
   徴とするシャーベット状飲料製造用半凍結状飲料。 ２、炭酸ガス含有飲料を、−１０℃〜−２５℃、好まし
   くは−１５℃〜−２０℃の温度で、硬く凍結するのでは
   なく泡状ないしポーラスな状態に氷結してなる半凍結飲
   料を収容容器から開放してなることを特徴とするシャー
   ベット状飲料。