JPH0321678Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばトイレツト用のロールペーパ
ー等のロール体の保持装置に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

例えば、トイレツト用のロールペーパーの保持
装置は、一般には、トイレツトの壁に立設させた
二つの垂直板間に支持軸を取り外し可能に設け、
この上部に引き出されたロールペーパーを切り取
る為の断面が略し字状の板を設けたものである。

しかし、このような構成の保持装置は、適用で
きるロールペーパーのタイプがほぼ特定のものに
決まつてしまい、多種多様なロールペーパーに対
応できない欠点がある。

すなわち、取り付けられるロールペーパーは、
その巻径がトイレツトの壁と支持軸との間の距離
及び支持軸と断面略し字状の板との間の距離より
小さなものでなければならず、そしてこれらの距
離の寸法は保持装置を一度決定すると一定のもの
に決まつてしまい、これよりおおきな巻径のロー
ルペーパーを新しく使用しようとしても、これは
不可能なものである。

そこで、大きな巻径のロールペーパーでも使用
できるように上記の寸法を大きなものとした保持
装置を取り付けておけば、上記の欠点は解決され
るものの、これでは保持装置が大きなものにな
り、保持装置における垂直板がトイレツトの壁か
ら突出している寸法は大きなものになり、それだ
けトイレツトの余裕空間が小さくなり、身体の動
作をしにくくなる欠点があり、保持装置の寸法を
大きく設定しておけば良いものではない。

又、軸を有する基板と、懸吊ヨークと、制動ヨ
ークとを有して成り、各ヨークは、Ｕ字形断面を
有して基板の前記軸の方向に延在し前記軸に関し
て基板に枢支されている第１アームと、第２自由
アームとを有し、前記懸吊ヨークの自由アームと
制動用アームの自由アームとは前記軸から等距離
にあつて重なり合い、前記懸吊ヨークと制動ヨー
クとは互いに反対方向に開口する横向きＵ字形の
側部を有し、さらに前記基板には外方に延在して
前記懸吊ヨーク領域内に設けられた台形リブを有
したロールホルダが提案（特開昭61−33447号公
報）されているが、このものではペーパー引き出
し時に懸吊ヨークが手前側に引き寄せられ、前記
の台形リブからはロール体が外れてしまい、そし
て懸吊ヨークに挿通されているロール体がペーパ
ー切断につれて横に引き釣られて脱落し、清潔で
ないトイレツトの地面に落ちて汚れてしまうこと
がある。

〔問題点を解決する為の手段〕

本考案は前記の問題点に鑑みてなされたもので
あり、ベース体と、先端側にロール体の孔に挿通
してこのロール体を支持する支持部を有し、基部
側を前記ベース体に対して回動可能に取り付けた
略コ字形状の第１の回動アームと、この回動アー
ムの支持部の先端部に着脱自在に設けられた鍔
と、先端側に前記第１の回動アームの支持部に配
されたロール体の表面に当接する当接部を有し、
基部側を前記ベース体に対して回動可能に取り付
けた略コ字形状の第２の回動アームとを備えたこ
とを特徴とするロール体保持装置を提供するもの
である。

〔実施例〕

第１図〜第５図は本考案に係るロール体保持装
置の１実施例を示すもので、第１図は正面図、第
２図は右側面図、第３図は左側面図、第４図は平
面図、第５図は使用状態時（ロール体配設時）に
おける斜視図である。

各図中、１はベース体であり、このベース体１
は、ベース板２と、このベース板２の上部に設け
られた挿通孔３を構成した筒部４とから構成され
ている。

５は第１の回動アームであり、この第１の回動
アーム５は、略コ字形状に金属製の丸棒を折曲す
ることによつて構成されたものであり、その先端
の支持部５ａはトイレツト用のロールペーパー６
の中心孔６ａが配設されるように構成されてお
り、又、基部５ｂは筒部４の挿通孔３に挿入配設
されており、この第１の回動アーム５は挿通孔３
の軸芯を中心として第２図中矢印で示す方向に回
動できるようになつている。

７は、支持部５ａの先端部に取り外し可能に設
けられた鍔であり、ロールペーパー６の脱落を防
止するものである。

８は第２の回動アームであり、この第２の回動
アーム８は、略コ字状に金属製の丸棒を折曲する
ことによつて構成されたものであり、その先端部
８ａは支持部５ａに配設されたロールペーパー６
の表面に当接するよう構成されており、又、その
基部８ｂは筒部４の挿通孔３に挿入配設されてお
り、この第２の回動アーム８は挿通孔３の軸芯を
中心として第３図中矢印で示す方向に回動できる
ようになつている。

尚、この第２の回動アーム８の先端部８ａは、
そのベース板２側の部分が切欠部９に構成されて
おり、すなわち、この先端部８ａはあたかも断面
円弧形状に構成されており、支持部５ａに配設さ
れたロールペーパー６の表面との接触面積が大き
くなつていて、ロールペーパー６の引き出し時に
おける摩擦抵抗を大きくし、不必要にロールペー
パー６が回転してロールペーパーが引き出される
のを防止している。

上記のようにロール体保持装置を構成すると、
第１の回動アーム５のアーム長（支持部５ａと基
部５ｂとの間の寸法）及び第２の回動アーム８の
アーム長（先端部８ａと基部８ｂとの間の寸法）
を大きく設定しておけば、ロールペーパー６の巻
径が大きなものでも小さなものでも対応ができ、
多くのタイプのロールペーパーを用いることがで
きる。

そして、巻径が大きなロールペーパーを用いた
場合であつても、これによる専有空間は常に大き
なものであるといつたものではなく、すなわちロ
ールペーパーの使用につれてトイレツトの壁から
の突出寸法は次第に短かくなり、身体の動作がし
にくい欠点を解決できるようにもなる。すなわ
ち、巻径が大きなロールペーパーが配設されてい
る場合以外は、このロール体保持装置のトイレツ
トの壁からの突出寸法は短かく、これによる専用
空間は極めて小さなものである特長も備えている
のである。

又、ロールペーパー６の使用時において、ロー
ルペーパー６はベース板２の表面と第２の回動ア
ーム８の先端部８ａとに接触しており、従つてロ
ールペーパー６を回転させて引き出す場合に、そ
の摩擦抵抗は適度に大きく、引出時のロールペー
パー６の回転貫性力によつて不必要にロールペー
パー６が空回りして引き出されることがなく、例
えばロールペーパーが回転貫性力によつて不必要
に引き出された為に、この一部がトイレツトの床
面に当接してしまうといつつた不衛生な事態が発
生する恐れをなくすことができる。

又、この第２の回動アーム８の先端部８ａは、
ロールペーパー６を引き出した際に、ロールペー
パー６を切り取るガイドとしての役割をも発揮で
きるものである。

第６図〜第９図は本考案に係るロール体保持装
置の他の実施例を示すもので、第６図は正面図、
第７図は右側面図、第８図は左側面図、第９図は
平面図である。

本実施例のロール体保持装置は、前記実施例の
ものと基本的な構成を同じくするものであり、本
実施例のものが予備のために余分に一つ多くロー
ルペーパー６を配設できるようにした点と、第２
の回動レバー８を単に一つの丸棒で構成しなかつ
た点と、第２の回動レバー８を２個設けた点等が
大きく異なるにすぎないので、その詳細な説明を
省略する。

尚、前記実施例と同様な部分には同じ番号を付
した。

〔効果〕

本考案に係るロール体保持装置は、ベース体
と、先端側にロール体の孔に挿通してこのロール
体を支持する支持部を有し、基部側を前記ベース
体に対して回動可能に取り付けた略コ字形状の第
１の回動アームと、この回動アームの支持部の先
端部に着脱自在に設けられた鍔と、先端側に前記
第１の回動アームの支持部に配されたロール体の
表面に当接する当接部を有し、基部側を前記ベー
ス体に対して回動可能に取り付けた略コ字形状の
第２の回動アームとを備えてなるので、ロール体
の巻径が大きなものでも小さなものでも配設でき
るようになり、そしてこのように多くのタイプの
ロール体を利用できるようにしたにもかかわら
ず、巻径が大きなロール体が配設されている状態
以外の場合には、これによる占有空間は小さく、
例えばこのロール体保持装置の取付面からの突出
寸法は小さく、従つて例えばトイレツトのように
余裕空間がない部分に取り付けられた場合には極
めて有効なものであり、又、ロール体の先端を引
き出して切断する作業は第２の回動アームの当接
部によつて簡単に行え、しかもこの切断時にロー
ル体がペーパー切断につれて横に引き釣られて
も、回動アームの支持部の先端部に設けられた鍔
によりロール体はその移動を停止させられて第１
の回動アームの支持部から脱落することなく、清
潔でないトイレツトの地面に落ちて汚れてしまう
といつたことは皆無であり、無駄になるロール体
がない等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案に係るロール体保持装
置の１実施例を示すもので、第１図は正面図、第
２図は右側面図、第３図は左側面図、第４図は平
面図、第５図は使用状態図、第６図〜第９図は本
考案に係るロール体保持装置の他の実施例を示す
もので、第６図は正面図、第７図は右側面図、第
８図は左側面図、第９図は平面図である。 １……ベース体、２……ベース板、３……挿通
孔、４……筒部、５……第１の回動アーム、５ａ
……支持部、５ｂ……基部、６……ロールペーパ
ー、６ａ……中心孔、７……鍔、８……第２の回
動アーム、８ａ……先端部、８ｂ……基部、９…
…切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベース体と、先端側にロール体の孔に挿通して
   このロール体を支持する支持部を有し、基部側を
   前記ベース体に対して回動可能に取り付けた略コ
   字形状の第１の回動アームと、この回動アームの
   支持部の先端部に着脱自在に設けられた鍔と、先
   端側に前記第１の回動アームの支持部に配された
   ロール体の表面に当接する当接部を有し、基部側
   を前記ベース体に対して回動可能に取り付けた略
   コ字形状の第２の回動アームとを備えたことを特
   徴とするロール体保持装置。