JPH03144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、トイレツトペーパーホールダー、す
なわち、トイレツトで使用する巻紙の保持器に関
する。

〔従来の技術〕

トイレツトの壁面等に取付けられる背枠と、該
背枠の両側から前方にそれぞれ張出する側面板
と、ロール状のトイレツトペーパー、すなわち、
トイレツトで使用する巻紙の中央挿通孔に挿通し
た後、両端部を前記両側面板先端部の内側にそれ
ぞれ設けた凹状の支承部に弾性的に圧入すること
によつて前記トイレツトペーパーを支持するよう
にベローズその他弾性的に伸縮可能な支持部材
と、自重により常時前記トイレツトペーパーの上
方からその周面に摺接するように前記両側面板間
に水平軸線周りに回転自在に枢支された紙切り板
とからなつているトイレツトペーパーホールダー
は従来公知である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

叙上のような従来公知のトイレツトペーパーホ
ールダーにあつては、両側面板間の間隔が一定不
変であることに対応して、ロール状のトイレツト
ペーパーを支持するための支持部材が弾性的に伸
縮可能に構成された着脱式のものであるため、装
填したトイレツトペーパーを全部使つてしまつ
て、新しいトイレツトペーパーを装填する必要が
ある場合、該支持部材を手でその弾性に抗して圧
縮して双方の側面板から取外した上で、これを新
しいトイレツトペーパーの中央挿通孔に挿通した
後、トイレツトペーパーを支持した状態で再度圧
縮しながら両側面板内側の凹状支承部に圧入して
セツトしてやらなければならないという面倒な手
数がかかり、着脱操作に慣れないとセツトしにく
いという欠点があつた。

本考案の主たる日的は、叙上のような従来公知
のトイレツトペーパーホールダーの欠点を除去
し、トイレツトペーパーを誰でも簡単にセツトす
ることができるように改良したトイレツトペーパ
ーホールダーを提供しようとするものである。

上記の目的を達成するため、本考案は実用新案
登録請求の範囲第１項に記載の構成を採用したも
のである。

〔実施例〕

以下、本考案につき、その実施の一例を示した
図面を参照して詳細に説明する。

図面において、１はトイレツトの壁面等に取付
けられる背枠であつて、大略直角三角形状をな
し、その一側から前方に張出する側面板２とステ
ンレス鋼板で一体に形成されている。側面板２も
前端部にＲを付した大略直角三角形状に形成され
ている。３は前記背枠１の他側上部から前方に突
出するブラケツトである。このブラケツト３は、
前記側面板２とは反対側の背枠１の先端部を前方
に折曲して形成したものであり、前記背枠１及び
前記側面板２と共にトイレツトペーパーホールダ
ーの枠体を構成する。

４はほぼＵ字状に形成した回動杆であつて、ロ
ール状に巻いたトイレツトペーパー５を回動自在
に支持するためのものである。このＵ字状回動杆
４は、その一方の岐部４ａを他方の岐部４ｂより
若干長くした構成を有し、その両方の岐部４ａ，
４ｂ間の連結部４ｃが前記ブラケツト３側に位置
する態様において、その長い方の岐部４ａを前記
ブラケツト３及びこれと対向する前記側面板２の
部分にそれぞれ穿設した透孔３′，２′に支承させ
ると共に、その短い方の岐部４ｂに前記トイレツ
トペーパー５を回動自在に支持させるようになつ
ている。

前記Ｕ字状回動杆４は、図示の例では、円形の
断面形状を有し、その短い方の岐部４ｂの先端部
はほぼ截頭円錐状に形成され、該岐部４ｂは芯管
を有しない例えば約10mm程度の中央挿通孔５′を
有するトイレツトペーパー５の該中央挿通孔５′
にも容易に挿通することができるような太さのも
のに作られている。

しかして、前記Ｕ字状回動杆４の長い方の岐部
４ａには、前記背枠１の前面と係合して該回動杆
４の下方への回動角度範囲を規制するストツパー
ピン６が突設されている。

図示の例にあつては、該回動杆４は、その連結
部４ｃが約45゜下方に傾斜した角位置において前
記ストツパーピン６の先端部が前記背枠１の前面
と係合してその位置に静止するようになつてい
る。しかしてまた、トイレツトペーパー５を回動
自在に支持する前記回動杆の短い方の岐部４ｂの
下側には、その連結部４ｃ側寄りの部位に、該ト
イレツトペーパー５を位置決めし、後述する紙切
り板によるペーパーの切断をし易くするためのス
トツパーピン７が突設されている。

８は紙切り板であつて、この紙切り板８は前記
Ｕ字状回動杆４の長い方の岐部４ａに回動自在に
取付けられている。すなわち、該紙切り板８は、
曲げ加工した管状の基部８ａを有し、この管状基
部８ａを前記岐部４ａの外周に嵌合させ、回動で
きるようにしてある。しかして、該紙切り板８に
は、第１〜５図から分かるように、その基部８ａ
の前記ブラケツト３寄りの部分に段部９が切り欠
き形成されていて、該紙切り板８を前記岐部４ａ
の周りに上方へ回動させると、該段部９が、前記
ストツパーピン６が該岐部４ａを直径方向に貫通
して形成する係合突起１０に係合し、該岐部４
ａ、したがつてまた、Ｕ字状回動杆４全体を上方
へ回動させるようになつている。したがつて、前
記段部９と前記係合突起１０とは、紙切り板８の
上方への回動に連動してＵ字状回動杆４を上方へ
回動させるための、ラチエツト機構的機能を有す
る装置を構成する。

叙上の実施例におけるトイレツトペーパー５の
セツトは極めて簡単である。すなわち、トイレツ
トペーパー５のセツトは、第３図に示すように、
紙切り板８を手で上方へ回動させてやると、これ
に連動して、Ｕ字状回動杆４が上動し、その短い
方の岐部４ｂが前記側面板２の内側から脱出して
上方へ立ち上がるので、これにその先端の截頭円
錐部からトイレツトペーパー５の中央挿通孔５′
を嵌め込んでやるだけでよく、手を離せば、第１
〜２図に示す状態に自動的にセツトされるわけで
ある。トイレツトペーパーが芯管に巻かれたもの
である場合は、その使用後に該芯管を取外す必要
があるが、これも前記回動杆４を上動させてその
岐部４ｂから引き抜くだけでよく、極めて簡単で
ある。

〔考案の効果〕

本考案は上述の如く構成されているので、トイ
レツトペーパーのセツトを極めて簡単に行うこと
ができ、構造が簡単で製造及び使用が容易である
ことと相俟つて多大の実益を発揮することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したものであつ
て、第１図はトイレツトペーパーをセツトした状
態を示した拡大側面図、第２図は第１図の正面
図、第３図はトイレツトペーパーをセツトする方
法を示す拡大左側面図、第４図はトイレツトペー
パーがセツトされていない状態における正面図、
第５図は第４図の平面図、第６図は第４図の底面
図、第７図は第４図の左側面図、第８図は第４図
の右側面図、第９図は第４図の背面図である。 図面において、１は背枠、２は側面板、３はブ
ラケツト、４はＵ字状の回動杆、４ａは長い方の
岐部、４ｂは短い方の岐部、４ｃは連結部、５は
トイレツトペーパー、６及び７はストツパー、８
は紙切り板、９は段部、１０は係合突起である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) トイレツトの壁面等に取付けられる背枠と、
   該背枠の一側から前方に張出する側面板と、該
   背枠の他側上部から前方に突出するブラケツト
   とからなる枠体と、ほぼＵ字状に形成した回動
   杆と、紙切り板とからなり、前記Ｕ字状回動杆
   はその一方の岐部を他方の岐部より若干長くし
   た構成を有し、その両方の岐部間の連結部が前
   記ブラケツト側に位置する態様において、その
   長い方の岐部を前記ブラケツト及びこれと対向
   する前記側面板の部分にそれぞれ穿設した透孔
   に支承させると共に、その短い方の岐部にロー
   ル状に巻いたトイレツトペーパーを回動自在に
   支持させ、前記紙切り板は前記Ｕ字状回動杆の
   長い方の岐部に回動自在に取付けたことを特徴
   とするトイレツトペーパーホールダー。 (2) 前記Ｕ字状回動杆の長い方の岐部に、前記背
   枠と係合して該回動杆の下方への回動角度範囲
   を規制するストツパーを設けたことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載のトイ
   レツトペーパーホールダー。 (3) 前記紙切り板を上方へ回動させると、これに
   連動して前記Ｕ字状回動板が回動するように構
   成したことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載のトイレツトペーパーホールダ
   ー。 (4) 前記トイレツトペーパーを回動自在に支持す
   る前記短い方の岐部の先端部をほぼ截頭円錐状
   に形成したことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載のトイレツトペーパーホー
   ルダー。 (5) 前記トイレツトペーパーを回動自在に支持す
   る前記短い方の岐部は、前記両方の岐部間の連
   結部側寄りに、前記トイレツトペーパーを位置
   決めするためのストツパーが突設されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載のトイレツトペーパーホールダー。 (6) 前記Ｕ字状回動杆は断面が円形であり、その
   径が８〜12mm程度であることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項から第５項までのい
   ずれか１項に記載のトイレツトペーパーホール
   ダー。