JPH0132953Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、トイレツトペーパーロールを支持す
るホルダーの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、トイレの水洗化、洋式化に伴い、トイレ
ツトペーパーをロールに巻回したものが多く使用
され、これを取付支持するホルダーも種々のもの
が開発されている。

従来用いられている最も一般的なホルダーは第
３図に示す構造のものが多い。

これは板状の取付部１の左右両側に、夫々側板
２，２を平行に突設して、平行形の枠状をなす
ホルダー本体３が形成され、このホルダー本体３
の上部に、先端側が湾曲した押え板４が回動自在
に支持されている。

前記左右両側板２，２の内側対向面２ａ，２ａ
には第４図に示すように、円形の凹溝５，５が
夫々形成され、ここにロール支持軸６の両端に突
設した小径の突起７，７が嵌合するようになつて
いる。

このロール支持軸６は、例えば中空のプラスチ
ツクで形成され、両端側が蛇腹状になつていて、
軸方向に伸縮するようになつている。

トイレツトペーパーロール８を取付ける場合に
は、この中心の円筒状芯紙９にはロール支持軸６
を挿通し、ホルダーの押え板４を持ち上げて回動
させ、両側板２，２の間に差し込む。このときロ
ール支持軸６の一方の突起７を、一方の側板２の
対向面２ａに設けた円形の凹溝５に嵌合した後、
ロール支持軸６を軸方向に押し縮めながら他方の
突起７を対向する側板２の凹溝５に嵌合させて、
ロール８をセツトするようになつている。

しかしながら、従来のホルダーは、押え板４が
ロール８の上面を覆う状態に取付けられているた
め、トイレツトペーパーの残量が良く見えない問
題があつた。特に公衆トイレやビル内のトイレな
ど、不特定多数の人が利用するトイレにおいて
は、用便を済ませた後、トイレツトペーパーを使
用するときになつて、初めて不足していることに
気付くことがあり、使用上困ることがあつた。

また新しいロール８に交換する場合、押え板４
を上方に持ち上げなければならず、またロール８
の外径も大きい上、幅の広い側板２，２との〓間
も狭く、凹溝５も見えにくい為、ロール支持軸６
を嵌合させるのがめんどうである。特に老人や子
供が交換する場合には大きなロール８を支えなが
らうまくセツトできない問題があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕 本考案は、かかる点に鑑み、極めて簡単な構造
により、トイレツトペーパーの残量が一目瞭然に
分り、使用上不便をきたすことがなく、しかもロ
ールの交換も容易なトイレツトペーパーホルダー
を提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、取付部の左右両側に平行に突設した
側板と、前記取付部と左右両側板の下部に略水平
に設けられ、先端側が上方に湾曲した支持板と、
前記左右両側板に回動自在に取付けられた左右ロ
ール支持アームとから成り、トイレツトペーパー
ロールを前記支持板の上面に載せ、左右ロール支
持アームで回転自在に支持するようにしたことを
特徴とするものである。

本考案のホルダーは、本体部をステンレスなど
の金属で形成したものや、プラスチツクでも良
い。またロールを載せて支持する支持板の湾曲し
た先端には、切刃を設けてもよいが、ステンレス
板など薄い金属板で形成した場合には切刃を設け
ないものでもよい。

またロールを回転自在に支持する左右ロール支
持アームは、一体に接合して同時に回動するもの
に限らず、左右別個に回動するようにしたもので
もよい。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例を第１図および第２図を
参照して詳細に説明する。

板状の取付部１の左右両側に夫々側板２，２を
平行に突設して平面形状に形成し、前記取付部
１と左右側板２，２の下部に、先端側が上方に湾
曲した支持板１０が略水平に一体に接続されてい
る。この支持板１０の先端には、切刃１１が形成
されている。

１２はロール支持アームで、左右両側板２，２
の内側に夫々設けられている。左右両ロール支持
アーム１２，１２は、その基端側が丸パイプ１３
により一体に接合されてる。ロール支持アーム１
２，１２の先端の内側対向面１２ａ，１２ａに
は、ロール支持軸６の両端に形成した突起７，７
が嵌合する円形の凹溝５，５が形成されている。

また左右両側板２，２には軸１４が貫通し、ナ
ツト１５で固定され、前記軸１４が、左右ロール
支持アーム１２，１２に連結する丸パイプ１３内
に挿着されて、両ロール支持アーム１２，１２が
上下に回動自在に支持されている。なお前記軸１
４の取付け位置は、ロール８が約半分使用された
状態で、ロール支持アーム１２，１２が略水平に
なるように取付けられている。

なお図において１６は、取付部１に開孔したビ
ス孔である。

〔作用〕

次に上記トイレツトペーパーホルダーの作用に
ついて説明する。

ロール８を取付ける場合、ロール８の円筒状芯
紙９にロール支持軸６を貫通した後、ロール支持
アーム１２，１２を持ち上げ、弾性により左右に
やや押し広げて、この間に差し込む。このときロ
ール支持軸６の両端に突設した突起７，７を左右
ロール支持アーム１２の先端側対向面１２ａ，１
２ａに形成した凹溝５，５に嵌合して、ロール８
を支持板１０の上に載せてセツトを完了する。

トイレツトペーパー１７を使用する場合には、
第２図に示すように、ロール８の下方から引き出
して、支持板１０の先端に形成した切刃１１で下
方に折り返して、下げた状態にしておく。トイレ
ツトペーパー１７の先端を手前に引くと、ロール
支持アーム１２で支持されたロール８は従来とは
逆に、矢印方向に回転して、繰り出される。この
とき、ロール８の重量と、支持板１０との摩擦係
数により、回転するロール８に適度のブレーキが
加わり、強く引いた場合の空廻りを防止すること
ができる。トイレツトペーパー１７を適当な長さ
で切るときは、片手でロール８を押え、他方の手
で強く引き下げることにより、切刃１１で容易に
切断することができる。

トイレツトペーパー１７を使用していき、ロー
ル８の外径が小さくなつてくると、ロール支持ア
ーム１２，１２は、下方に回動して行くと共に、
ロール８と支持板１０の接触面がずれて移動す
る。この場合、ロール支持アーム１２，１２の回
動支点となる軸１４は、ロール８が約半分使用さ
れた状態で、ロール支持アーム１２，１２が略水
平になるように取付けられているので、ロール８
の外径減少に伴う移動幅を最小限に抑え、支持板
１０を小型化することができる。

〔考案の効果〕

以上説明した如く、本考案に係るトイレツトペ
ーパーホルダーによれば、ロールが支持板の上に
回転自在に載置され、従来の如く、上部を覆う押
え板がなく、ロールが露出しているので、残量が
一目瞭然にわかり、特に公衆トイレを使用する場
合の不便を解消することができる。

更に本考案によれば、幅の狭い片状のロール支
持アームが２本取付けられているので、内側がよ
く見え、ロールの交換も容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のトイレツトペーパーホルダー
を示す斜視図、第２図は第１図の縦断側面図、第
３図は従来のホルダーを示す斜視図、第４図は第
３図の縦断正面図である。 １……取付部、２……側板、３……ホルダー本
体、４……押え板、５……凹溝、６……ロール支
持軸、８……ロール、１０……支持板、１１……
切刃、１２……ロール支持アーム、１３……丸パ
イプ、１４……軸、１７……トイレツトペーパ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付部の左右両側に平行に突設した側板と、前
   記取付部と左右両側板の下部に略水平に設けら
   れ、先端側が上方に湾曲した支持板と、前記左右
   両側板に回動自在に取付けられた左右ロール支持
   アームとから成り、トイレツトペーパーロールを
   前記支持板の上面に載せ、左右ロール支持アーム
   で回転自在に支持するようにしたことを特徴とす
   るトイレツトペーパーホルダー。