JPH0428477Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《考案の目的》 〈産業上の利用分野〉 本考案は例えばトイレツトペーパ等のロール状
のペーパのホルダに関するものであつて、特にロ
ールペーパの交換作業を容易にした新規な構造に
係るものである。

〈従来技術〉 一般にこの種のロールペーパのホルダは本体に
左右一体のブラケツトを翼板状に設け、その間に
支持軸を設けたものであり、支持軸が常時伸長傾
向を有する伸縮自在の構成をとる。そしてロール
ペーパの交換装填時には前記支持軸を縮めて前記
本体のブラケツトから外し、使用済みのロールペ
ーパの芯を外した後、新たなロールペーパを差し
込み、ついで支持軸を収縮させた状態で前記ホル
ダ間に再び嵌め込むようにしているものであり、
必ずしも最善の形態とは言い難い。このため例え
ば支持軸の一方のブラケツトを開閉自在に構成し
て支持軸の一端を開放した状態で横からロールペ
ーパを差し込む等の着想が提案されている。また
更に実願昭55−87391号や、実願昭51−55471号等
に開示されているようにこの種のロールペーパに
付設されるのを常とする覆板を積極的に利用し、
これを改良することにより、簡単な構造のもとに
交換作業の容易なロールペーパのホルダを開発す
る試みもされている。しかしながらより簡単な取
り扱いが求められている場合、例えば上肢の一方
に障害があつて片手操作しかできない使用者の場
合等にあつては、前記先行技術では未だ充分な対
応はしきれていない。

〈開発を試みた技術的事項〉 本考案はこのような従来技術を更に改良するこ
とを目的としてなされたものであつて、片手操作
でもロールペーパの装着が容易に行える新規な構
成のロールペーパのホルダの開発を試みたもので
ある。

《考案の構成》 〈目的達成の手段〉 即ち本考案たるロールペーパのホルダは、本体
に対しロールペーパの芯部を挿入させる支持軸を
設けるとともに、前記ロールペーパを本体に対し
擺動自在に取り付けた覆板により覆うようにした
ものにおいて、前記支持軸は本体に対し一方の端
部が開放された片持ち状態に水平に取り付けら
れ、更に前記覆板には支持軸の開放端側を覆うよ
うにした側板を設け、且つこの側板は常時覆板に
対しほぼ直角に姿勢を維持するとともに、少なく
とも支持軸の基部側へ回動自在に構成されている
ことを特徴として成るものであり、もつて前記目
的を達成しようとするものである。

〈実施例〉 以下本考案を図示の実施例に基づいて具体的に
説明する。まず符号１は本考案たるロールペーパ
Ｐのホルダであつて、このものはプラスチツク、
金属、木材やそれらを複合した材料によつて構成
された本体２を有する。この本体２は壁面等に取
り付けられる背面部３と、そこから片翼板状に突
出したブラケツト４とを一体に具えて成り、この
ブラケツト４に対し支持軸５を片持ち状態に取り
付ける。勿論、背面部３とブラケツト４とから成
る本体２に対してこの支持軸５も一体構造として
形成してもよいし、別途材料によつて組み立てる
ようにしてもよい。このような本体２に対し覆板
７を設けるものであつて、この覆板７は回動支点
８において本体２の背面部３の上方に擺動自在に
取り付けられる。そして覆板７の自由端側先端は
ロールペーパＰを切断するための切断用端縁９と
する。そして更に本考案の特徴的構成として覆板
７に対しては側板１０を設けるものであり、一例
として支持軸５の自由端側より更に外側に位置す
るようにこれを形成する。

更に本考案の特徴的構成として、この側板１０
を側板回動支点１３において覆板７に対し少なく
とも奥部側（支持軸５の基部側）へ回動できるよ
うに構成する。勿論このような構成とするとき、
スプリング等によつて常時は側板１０が覆板７に
対しほぼ直角の姿勢を維持しておくことができる
ようにすることが好ましい。また側板１０の回動
方向については外側にも回動できるようにしてお
くことも差し支えない。更に側板１０が内側に回
動して偏寄した場合に支持軸５との干渉が生ずる
場合にはこれを防ぐために、第６図に示すように
支持軸用スリツト１２を形成しておいてもよい。

本考案は以上述べたような具体的な構造を有す
るものであり、これによつてロールペーパＰを支
持ないし交換する場合には次のように行う。まず
ロールペーパＰの交換作業にあたつては単に側板
１０の側方から第５図に示すように新たなロール
ペーパＰをあてがい、支持軸５に外嵌めするよう
に操作すればよい。このようにしたときには側板
１０は側板回動支点１３を中心に奥側へ回動し、
ロールペーパＰの移動と支持軸５への外嵌めを許
すのである。勿論この状態のままでは側板１０は
奥に押さえ込まれたままとなつてしまうが、ロー
ルペーパＰの装着操作後、覆板７を一旦上方に持
ち上げる操作により側板１０を正常の垂下位置に
戻すことができる。このようにしたときには覆板
７と一体の側板１０が支持軸５の開放端側を覆う
ようになるから、ロールペーパＰの抜け出しが阻
止されるとともに、覆板７の切断用端縁９がロー
ルペーパＰ上に当接した状態となる。尚この切断
用端縁９はロールペーパＰが使用を経るに従い小
径となることに因み、そのような場合でも確実な
切断作用がなし得るよう第４図に示すように回動
支点８を中心とした覆板７の切断用端縁９の回動
軌跡が支持軸５の中心を通過するように設定して
おくことが望ましい。また交換作業を容易にする
ためには覆板７を完全に扛上させた状態におい
て、覆板７が上方に自立状態ないしは後傾状態と
なつて前方に倒れ込まないようにしておくことが
望ましい。尚、ロールペーパＰの装着に先立ち、
先に使いきつたロールペーパＰの芯が支持軸５に
嵌まつている場合において、これを片持操作で取
り出すときには手の甲で覆板７を持ち上げながら
芯を支持軸５から抜き取るようにする。

《考案の効果》 本考案は以上述べたような構成を有するもので
あり、まずこの種のホルダ１に設けられている覆
板７に対し側板１０を回動自在に設けたから、ロ
ールペーパＰの交換作業は単にロールペーパＰを
側板１０の外側から内側に向けて押し込むだけの
操作でできるようになり極めて容易な交換作業が
実現したのである。更に使用時においてはロール
ペーパＰを覆つた覆板７に取り付けられている側
板１０が支持軸５からのロールペーパＰの抜け出
しを完全に阻止するから、確実な取付状態が維持
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案たるロールペーパのホルダの一
部透視斜視図、第２図は同上分解斜視図、第３図
は同上正面図、第４図は同上側面図、第５図はロ
ールペーパの装着途中の状態を示す正面図、第６
図は側板に支持軸用スリツトを設けた実施例を示
す側面図である。 １……ホルダ、２……本体、３……背面部、４
……ブラケツト、５……支持軸、７……覆板、８
……回動支点、９……切断用端縁、１０……側
板、１２……支持軸用スリツト、１３……側板回
動支点、Ｐ……ロールペーパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体に対しロールペーパの芯部を挿入させる支
   持軸を設けるとともに、前記ロールペーパを本体
   に対し擺動自在に取り付けた覆板により覆うよう
   にしたものにおいて、前記支持軸は本体に対し一
   方の端部が開放された片持ち状態に水平に取り付
   けられ、更に前記覆板には支持軸の開放端側を覆
   うようにした側板を設け、且つこの側板は常時覆
   板に対しほぼ直角に姿勢を維持するとともに、少
   なくとも支持軸の基部側へ回動自在に構成されて
   いることを特徴とするロールペーパのホルダ。