JP3026374U - ゴルフ用グリーンフォーク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】グリーンフォークをカバーからワンタッチで取
り出すことが可能で、フォークの回動部分やロック部分
に土や泥が侵入するのを防止するゴルフ用グリーンフォ
ークを提供する。 【解決手段】カバー体２に回転自在に軸支したフォーク
１をカバー体２から引き出し方向に付勢する回転用スプ
リング３を設ける。フォーク１をロックするロックピン
４を、フォーク１の軸支部分に開口した一対の係止口１
Ａに係脱自在に設ける。スリーブ５の内部に操作ボタン
６を出没自在に挿通し、操作ボタン６でロックピン４を
操作する。操作ボタン６の先端部にロックワッシャー８
を連結し、ロックカバー１０で被覆保護する。外周面に
ローレットを設けた回転リング９をスリーブ５の外周面
に回転自在に装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ゴルフで使用するグリーンフォークの改良に係り、特にグリーンを 修復するグリーンフォークを、あたかも飛び出しナイフのようにワンタッチで取 り出すことができるゴルフ用グリーンフォークに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、グリーンフォークの全長を短く形成するために、折り畳み自在に形成し たグリーンフォーク（実開平2-37675 号公報）や、出没自在に形成したグリーン フォーク（特開平5-31217 号公報）が提案されている。

【０００３】 前者のグリーンフォークは、鞘体の側面から鞘体の中にフォークを折り畳み自 在に収納するもので、使用時には、鞘体の中に折り畳まれているフォークを手指 にて取り出して使用するものである。

【０００４】 また、後者のグリーンフォークは、ケースとフォークとを縦ピンにて回転自在 に連結し、フォークを180 度回転するごとに、ケースからフォークを取り出し、 あるいは、ケース内にフォークを収納するものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

これら従来のグリーンフォークでは、コンパクトに折り畳めるので収納に便利 になっているが、次のような課題を残していた。すなわち、いずれのグリーンフ ォークも、使用時において、フォークを収納する方向に負荷が加わると、使用中 のフォークが不用意に折れ曲ることから、肝心のフォーク使用時に扱い難くなっ ていることである。例えば、前者のグリーンフォークは、鞘体の一側面から常時 フォークを収納するように形成しているので、使用時のフォークに加わる負荷が この収納する方向に向いた途端にフォークが折れ曲ってしまうことになり、扱い 難くなっている。また、後者の例では、フォークは、ケースに対して 360度回転 するから、フォークの左右側面いずれの方向に負荷が加わっても、フォークは簡 単に折れ曲ってしまい、使用時の安定感を欠くものになっている。

【０００６】 更に、これら両者に共通する課題は、いずれも、ケースからフォークを取り出 す際に、手作業にて行う必要があることである。このような手作業は、寒冷時期 や、手袋装着時にあっては少なからず面倒な作業になっており、緊張感のあるプ レーにおいてリズムを乱すおそれがある。

【０００７】 一方、本考案者は、グリーンフォークをワンタッチで飛び出すジャックナイフ のようにできないかと考案していたところ、従来の飛び出しナイフの構造では、 ナイフの回転部分に土や泥がつまり易く、コースの状況によっては、一度使用し ただけで、回転しなくなるなど、グリーンフォークとしての使用に耐え得るもの でないことが判った。

【０００８】 そこで本考案は、上述の課題を解消すべく案出されたもので、グリーンフォー クをカバーからワンタッチで取り出すことができ、緊張感のあるプレーや大事な ゲームでもプレーのリズムを損ねることなく極めてスムーズな使用が可能になり 、しかも、フォークの回動部分やロック部分に土や泥が侵入するのを防止し、コ ース状況に影響されず何度でも繰り返し使用できるゴルフ用グリーンフォークの 提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するため、本考案の第１の手段によると、フォーク１の基端 部に装着したカバー体２の内部にフォーク１を折り畳み自在に収納するゴルフ用 グリーンフォークを形成する。カバー体２に回転自在に軸支したフォーク１をカ バー体２から引き出し方向に付勢する回転用スプリング３を設ける。そして、カ バー体２からフォーク１を引き出した状態と収納した状態とをロックするロック ピン４を、フォーク１の軸支部分に開口した一対の係止口１Ａに係脱自在に設け る。また、フォーク１を軸支するスリーブ５の内部に操作ボタン６を出没自在に 挿通し、この操作ボタン６でフォーク１の係止口１Ａとロックピン４とのロック 操作又は解除操作を行うものである。

【００１０】 第２の手段によると、操作ボタン６の基端部は、スリーブ５の内部に配した操 作用スプリング７で飛び出し方向に付勢される。そして、操作ボタン６の先端部 にロックワッシャー８を連結する。更に、このロックワッシャー８にフォーク１ の係止口１Ａ方向に突出するロックピン４を設け、ロックワッシャー８とロック ピン４とを被覆保護するロックカバー１０をカバー体２に設けたことにある。

【００１１】 第３の手段は、回転用スプリング９をコイルスプリングで設け、外周面にロー レットを設けた回転リング９をスリーブ５の外周面に回転自在に装着し、伸長す る回転用スプリング３の側面でこの回転リング９を回転させながら回転用スプリ ング３の伸長方向を屈曲変更することを課題解消のための手段とする。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の実施の形態について説明する。本考案は、カバ ー体２の内部にフォーク１を折り畳み自在に収納するもので、カバー体２に収納 したフォーク１は、回転用スプリング３の付勢力で飛び出しナイフの如くカバー 体２側面から飛び出すように引き出される（図２参照）。そして、この飛び出し 状態は、フォーク１の軸支部分に開口した一対の係止口１Ａの一方にロックピン ４を係止して固定している。また、カバー体２にフォーク１を収納する場合では 、このロックピン４を解除してカバー体２内部にフォーク１を折り畳むと、もう 一方の係止口１Ａにロックピン４が係止してフォーク１の収納状態を固定する（ 図３参照）。

【００１３】 ロックピン４を操作するのは操作ボタン６であり、フォーク１とカバー体２と を回転自在に軸支した軸支部分に配してある。この軸支部分は、本考案の重要な 構成であり、フォーク１とカバー体２とを連結するスリーブ５を設け、このスリ ーブ５内部に操作ボタン６を挿通する（図１参照）。図示のスリーブ５は、大小 一対のスリーブ５をねじ合わせたものであり、夫々カバー体２の外側からフォー ク１の軸支部分に挿通し、これらカバー体２とフォーク１とを連結するものであ る。スリーブ５の構成は、この例に限られるものではなく、例えば単体のスリー ブ５を用いるものであってもよい。そして、この操作ボタン６をスリーブ５から 出没せしめることで、ロックピン４を操作し、フォーク１の係止口１Ａとロック ピン４とのロック又は解除を行う（図４又は図５参照）。

【００１４】 図４に示すロックピン４は、カバー体２から飛び出したフォーク１をロックし た状態を示している。すなわち、操作ボタン６の基端部は、スリーブ５の内部に 配した操作用スプリング７で飛び出し方向に付勢されている。そして、操作ボタ ン６の先端部にロックワッシャー８を連結し、更に、このロックワッシャー８に フォーク１の係止口１Ａ方向に突出するロックピン４を設けてある。したがって ロックピン４は、操作用スプリング７にて常にスリーブ５から突出方向に付勢さ れているので、回転用スプリング３の付勢力でフォーク１が自動的に引き出され ると、フォーク１の基端部に設けた係止口１Ａにロックピン４が自動的に挿入さ れ、使用状態がロックされるものである。

【００１５】 図５に示すロックピン４は、係止口１Ａからロックピン４を解除してフォーク １をカバー体２の内部に収納する状態を示している。すなわち、フォーク１をカ バー体２内部に折り畳むときは、係止口１Ａからロックピン４を解除してフォー ク１を回転させる。そして、フォーク１が完全に収納した際は、もう一方の係止 口１Ａにロックピン４が再び係止し、収納状態をロックする。また、この状態か らロックピン４を解除すると、回転用スプリング３の付勢力にて再び図４の状態 になる。

【００１６】 このとき、係止口１Ａに係脱するロックピン４やロックワッシャー８をロック カバー１０が被覆カバーしている。このロックカバー１０は、カバー体２の側面 に取り付けてあるもので、スリーブ５や係止口１Ａなど、軸支部分へ土や泥が侵 入するのを防止している。

【００１７】 図３に示す回転リング９は、外周面にローレットを設けたもので、伸長する回 転用スプリング３の側面に接することで、二つの働きをする。一つは、回転用ス プリング３の伸長方向を屈曲変更する際に、この屈曲部分に当たる回転用スプリ ング３の伸長比率を一定に整えることにある。この回転リング９がない場合は、 屈曲部分に接触した位置を境にして回転用スプリング３が伸長する部分と伸長し ない部分とが極端に分かれてしまい、回転用スプリング３の寿命を著しく縮める ばかりでなく、スムーズな操作が行われなくなってしまう。

【００１８】 また、回転リング９の二つ目の働きは、土や泥が回転用スプリング３や軸支部 分に万一付着した場合でも、回転リング９の回転で付着した土等を落とすことに ある。すなわち、回転用スプリング３の側面が、回転リング９に接触して回転リ ング９を回転せしめることで、回転リング９の周囲の土等は、強制的に排除され る。また、回転用スプリング３に土等が付着したとしても、回転用スプリング３ の側面から伝わる振動によって容易に落とすことができる。

【００１９】 尚、本考案の材質は、金属材やプラスチック材など、耐水性、防蝕性を有する 材質等から自由に選択するもので、金属材の中では、例えば、アルミ合金、チタ ン合金、亜鉛ダイキャスト等の使用が特に好適である。また、図中符号１１はス リーブ５をカバー体２に固定する固定ボルトを示し、符号１２は一対のカバー体 ２相互を連結するカバー連結ボルトであり、更に符号１３はグリーン上に目印と して載置するマーカーであり、カバー体２に設けた磁石１４に着脱自在に磁着し ている。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、上述の如く構成したことで、当初の目的を達成する。

【００２１】 すなわち、請求項１により、グリーンフォークを収納しているカバーから、あ たかも飛び出しナイフのようにワンタッチで取り出すことができる。したがって これまでの折り畳み式のグリーンフォークのように、寒冷時期や、手袋装着時の 面倒な手作業は解消され、この結果、緊張感のあるプレーや大事なゲームでもプ レーのリズムを損ねることなく極めてスムーズな使用が実現する。また、使用中 にフォークを確実にロックできるから、従来のグリーンフォークの如く、使用時 の安定感を欠いたり、扱い難いなどといった課題も解消された。

【００２２】 また、請求項２により、フォークの回動部分やロック部分に土や泥が侵入する のを防止し、したがって、コース状況に影響されず何度でも繰り返し使用するこ とができる。

【００２３】 更に、請求項３により、回転用スプリングの耐久性を高めると共に、カバー体 ２内部に土や泥が付着したとしても、極めて簡単に落とすことができる。

【００２４】 このように本考案によると、グリーンフォークをカバーからワンタッチで取り 出すことができ、緊張感のあるプレーや大事なゲームでもプレーのリズムを損ね ることなく極めてスムーズな使用が可能になり、しかも、フォークの回動部分や ロック部分に土や泥が侵入するのを防止し、コース状況に影響されず何度でも繰 り返し使用できるなどといった実用上有益な種々の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す分解斜視図。

【図２】本考案の使用状態を示す要部切欠正面図。

【図３】本考案の収納状態を示す要部切欠正面図。

【図４】本考案の使用状態を示す要部断面図。

【図５】本考案の収納状態を示す要部断面図。

【符号の説明】

１ フォーク １Ａ 係止口 ２ カバー体 ３ 回転用スプリング ４ ロックピン ５ スリーブ ６ 操作ボタン ７ 操作用スプリング ８ ロックワッシャー ９ 回転リング １０ ロックカバー １１ 固定ボルト １２ カバー連結ボルト １３ マーカー １４ 磁石

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フォークの基端部に装着したカバー体の
   内部にフォークを折り畳み自在に収納するゴルフ用グリ
   ーンフォークにおいて、カバー体に回転自在に軸支した
   フォークをカバー体から引き出し方向に付勢する回転用
   スプリングを設け、カバー体からフォークを引き出した
   状態と収納した状態とをロックするロックピンを、フォ
   ークの軸支部分に開口した一対の係止口に係脱自在に設
   け、フォークを軸支するスリーブの内部に操作ボタンを
   出没自在に挿通し、この操作ボタンの出没操作でフォー
   クの係止口とロックピンとのロック操作又は解除操作を
   行うことを特徴とするゴルフ用グリーンフォーク。
2. 【請求項２】 操作ボタンの基端部はスリーブの内部に
   配した操作用スプリングで飛び出し方向に付勢され、操
   作ボタンの先端部にロックワッシャーを連結し、このロ
   ックワッシャーにフォークの係止口方向に突出するロッ
   クピンを設け、これらロックワッシャーとロックピンと
   を被覆保護するロックカバーをカバー体に設けた請求項
   １記載のゴルフ用グリーンフォーク。
3. 【請求項３】 回転用スプリングをコイルスプリングで
   設け、外周面にローレットを設けた回転リングをスリー
   ブの外周面に回転自在に装着し、伸長する回転用スプリ
   ングの側面でこの回転リングを回転させながら回転用ス
   プリングの伸長方向を屈曲変更する請求項１記載のゴル
   フ用グリーンフォーク。