JPH0321665B2 - - Google Patents

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JPH0321665B2
JPH0321665B2 JP61024488A JP2448886A JPH0321665B2 JP H0321665 B2 JPH0321665 B2 JP H0321665B2 JP 61024488 A JP61024488 A JP 61024488A JP 2448886 A JP2448886 A JP 2448886A JP H0321665 B2 JPH0321665 B2 JP H0321665B2
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JP
Japan
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fibers
deodorizing
metal
fiber
fiber sheet
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JP61024488A
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JPS626954A (ja
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Hiroyoshi Shirai
Kaoru Hasebe
Naoki Minamide
Seigo Higaki
Tokuji Yokozeki
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Daiwa Boseki KK
Original Assignee
Daiwa Boseki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、悪臭を除去するためのフイルタ、消
臭用カーテン、マスク、寝具の下敷マツトなどに
使用するのに好適な消臭性繊維シートに関するも
のである。 〔従来の技術〕 従来、空気濾過用、脱臭用、あるいは有機溶剤
吸着用などの脱臭性フイルタ材として、例えば特
開昭55−76151号公報に開示されたような吸着性
不織布が知られている。これらのフイルタには吸
着性物質として、例えば活性炭、酸性白土、活性
アルミナ、珪藻土等が使用されている。上記公報
の記載によれば、吸着性物質は融点の異なる2種
の合成高分子よりなる複合繊維の低融点成分の溶
融によつて不織布ウエブ中に固定保持されてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記した従来の脱臭性不織布で
吸着性物質として、例えば活性炭を使用した場
合、その性質から初期の吸着能力は優れているが
経時力に吸着能が減衰し、比較的コンスタントな
吸着効果を長期間接続することが困難であるとい
う問題点がある。吸着性物質自体が粉粒体である
ため、不織布全体に対する吸着性物質の占める表
面積が制限されている。更に吸着性物質はバイン
ダ繊維、例えば熱接着性繊維の熱溶融によつて繊
維材料に結合支持されているため、吸着性物質の
吸着有効表面が一層減少している。そのため、異
臭物質に対する吸着能が充分生かしきれないとい
う問題点がある。 本発明は、上記のような問題点を解消し、硫化
水素、メルカプタン、アンモニア、アミン等の凡
ゆる悪臭に対する優れた消臭能を備え、その消臭
能の持続性に富んだ消臭性繊維シートを提供する
ものである。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点を解決するための第1の発明は、構
成繊維の少なくとも1部が酸化還元能を有する金
属錯体を1重量%以上担持させた繊維と金属イオ
ンを担持させた繊維とを混合した繊維であり、そ
の繊維の間に熱接着性物質が介在し、該熱接着性
物質の融着によりシート形状が保持されている消
臭性繊維シートである。 同じく第2の発明は、構成繊維の少なくとも1
部が酸化還元能を有する金属錯体を1重量%以上
と金属イオン0.1重量%以上とを担持させた繊維
であり、その繊維の間に熱接着性物質が介在し、
該熱接着性物質の融着によりシート形状が保持さ
れている消臭性繊維シートである。 繊維に担持された消臭性成分である上記金属錯
体としては、酸化還元能を有する金属ポルフイリ
ン、金属ポルフイラジンおよびこれらの誘導体が
用いられ、繊維成分に物理的に接触して担持され
たり、化学的に結合して担持され高分子金属錯体
が形成されたりしている。金属ポルフイリンおよ
びその誘導体は第1図に示す構造式で表される。
また金属ポルフイラジンは第2図に示す構造式で
表される。両式において、Mは、例えばFe、Co、
Mn、Ti、V、Ni、Cu、Zn、Mo、W等の金属が
挙げられる。これらの金属のうち消臭効果の点か
らは鉄、コバルトが好ましい。両式において、X
は水素または置換基を示す。置換基としては、例
えばアルキル基、置換アルキル基(例えばクロロ
メチル基)、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、
アゾ基、チオシアネート基、カルボキシル基、カ
ルボニルクロリド基、カルボキシルアミド基、ニ
トリル基、水酸基、アルコキシル基、フエノキシ
ル基、スルホン酸基、スルホニルクロリド基、ス
ルホンアミド基、チオール基、アルキルケイ素
基、ビニル基等のほか、カルボキシル基やスルホ
ン酸基のアルカリ塩などが挙げられる。これら
は、単独または2種以上が用いられる。なかで
も、好ましくはカルボキシル基やスルホン酸基ま
たはこれらのアルカリ塩類、アミノ基、ハロゲン
基、水酸基などが用いられる。 酸化還元能を有する金属錯体の最も好ましい具
体例はコバルトフタロシアニンオクタカルボン
酸、コバルトフタロシアニンテトラカルボン酸、
鉄フタロシアニンオクタカルボン酸または鉄フタ
ロシアニンテトラカルボン酸である。 上述の金属錯体は単独で用いても、また、2種
以上を組合せて用いてもよい。 金属錯体の所要担持量は金属錯体の種類に応じ
て変わるが、一般に1重量%以上である。担持量
は多いほど消臭活性が得られ、少ないと所望レベ
ルの消臭活性が得られず、また、消臭活性の持続
性にも劣る。しかし繊維が金属錯体を担持できる
量は限界があり、好ましい担持量は1〜20重量%
の範囲である。 繊維に担持させた消臭成分である金属イオン
は、遷移金属のイオンで、例えば銅、鉄、コバル
ト、ニツケルが好ましいが、遷移金属以外の金属
イオンではカルシウム、バリウム、マグネシウム
がよい。担持させる金属イオンは単独で用いても
また2種以上組合せて用いてもよい。そして金属
イオンの担持量は可能な限り多い方が望ましい
が、経済性と被担持体である繊維の強度や形態保
持性の面からみると、0.1〜20重量%程度が適当
である。繊維に直接上記金属イオンが物理的に接
触して担持されたり、繊維の高分子に化学的に結
合して担持されたりする。後者の例ではポリビニ
ルアルコールと銅イオンとの分子内キレート錯
体、ポリビニルアミンと鉄イオンとの錯体など
で、高分子金属錯体が形成されている。また上記
金属イオンが含まれる化合物を、繊維に物理的に
接触させて担持させたり、繊維の高分子に化学的
に結合させて担持させたりしてもよい。 金属錯体を担持した繊維および金属イオンを担
持した繊維としては、再生セルロース繊維、吸湿
性合成繊維、多孔性繊維あるいは多孔性中空繊維
などが挙げられるが、とりわけ一次膨潤度が150
〜500%の再生セルロース繊維、未熟綿花または
アセテートレーヨンが望ましい。 繊維をシート形状に維持するための熱接着性物
質(バインダ)としては、例えば芯鞘型熱接着性
複合繊維、低融点ポリエチレン繊維、ポリエステ
ル粉末などで、繊維に均一に混合しておき、熱融
着するものであるが、芯鞘型熱接着性複合繊維が
好ましい。 〔作用〕 本発明の繊維シートの少なくとも1部を構成し
ている繊維に担持された酸化還元能を有する金属
錯体の作用により、硫化水素、メルカプタン等の
悪臭物質の酸化分解し、無臭化する。即ちポルフ
イリンおよびポルフイラジン環と配位した金属が
活性中心となつて酸化反応が進行する。 例えばメルカプタンの酸化を例にとると、その
酸化は次の化学反応式で示される。 2R−SH+2OH-→2R−S-+2H2O ……(1) 2R−S-+2H2O+O2→R−S−S−R+H2
O2+2OH-……(2) (1)式の反応で生じたチオラートアニオンは、酸
素とともにポルフイリンおよびポルフイラジンに
配位して三元錯体である活性種となる。この活性
種に配位しているチオラートアニオンは、チイル
ラジカルを経て、(2)式に示すジスルフイドに二量
化され、繊維中に取り込まれて無臭化する。 また硫化水素の場合は、次式で示すように無臭
の硫黄と水に分解される。 2H2S+O2→2S+2H2O この反応は生体内酵素酸化反応に非常によく類
似している。酵素による酸化反応はいずれも好気
的な反応である。すなわち、ほとんどが酸素酸化
反応を行つている。酸化酵素による臭気類似物質
の酸化反応例としては、次の表に示すものが挙げ
られる。
【表】
〔実施例〕
例 1(第1の発明の例) 一次膨潤度が約200%、長さ31m/m、太さ5
デニールの高膨潤性レーヨンステープルを、鉄フ
タロシアニン●ポリカルボン酸の水溶液(水溶液
濃度3g/ PH12)に浸漬したのち脱水乾燥し
て、鉄フタロシアニン●ポリカルボン酸が約2重
量%担持した繊維(以下A繊維という)が得られ
た。一方、上記の同じ高膨潤性レーヨンステープ
ルを酢酸銅水溶液(濃度5g/)に浸漬したの
ち脱水乾燥して酢酸銅を約2.5重量%担持した繊
維(以下B繊維という)が得られた。A繊維、B
繊維および芯部がポリプロピレンで鞘部がポリエ
チレン(融点134℃)の芯鞘型熱接着性複合繊維
(繊維長51m/m太さ2デニール)を35:35:30
の割合に混合し混綿を得る。その混綿のウエブ
(500g/m2)を120℃に加熱されたトツプローラ
と140℃に加熱されたボツトムローラとからなる
1対の熱ローラによつて加熱処理する。すると熱
接着性複合繊維の低融点成分が溶融し、厚さ0.3
m/m目付100g/m2の消臭性繊維シートを得た。
この繊維シートによつて造つた簡易マスクを、濃
度5PPMの硫化水素ガスの雰囲気中で着用したと
ころ、臭気感が殆んどなかつた。A繊維、B繊維
による消臭効果が確認された。また、この繊維シ
ートでもつて腐敗中の野菜を覆つたところ、腐敗
臭が除去された。 例 2(第1の発明の例) 実施例1のA繊維、B繊維および熱接着性複合
繊維を30:30:40の割合で混綿したウエブを熱風
貫通型加工機によつて145℃2分間熱処理し、該
熱接着性複合繊維の低融点成分を溶融せしめて押
えローラを通過させ、厚さ約10m/m目付600g
の消臭性繊維シートとなした。この繊維シートを
綿布でカバーして敷布団上への下敷マツトとな
し、夜尿症者の敷布団上に敷き、尿水漏洩の都度
乾燥して反復使用したところ、3ケ月後において
も下敷マツトには尿水による臭気を感じとること
ができず、上記したA繊維およびB繊維による消
臭効果が確認された。 例 3(第2発明の例) 上記例1のA繊維を酢酸銅水溶液(濃度5g/
)に浸漬したのち脱水乾燥する。その結果、鉄
フタロシアニン●ポリカルボン酸2重量%と酢酸
銅を約2.5重量%担持した繊維が得られた。この
繊維と熱接着性複合繊維70:30の割合に混合し混
綿を得る。その混綿のウエブ(500g/m2)を、
120℃に加熱されたトツプローラと140℃に加熱さ
れたボツトムローラとからなる1対の熱ローラに
よつて加熱処理する。すると熱接着性複合繊維の
低融点成分が溶融し、厚さ0.3m/m目付100g/
m2の消臭性繊維シートを得た。この繊維シートを
実施例1と同じような使用テストをしたところ、
略同等の消臭効果が確認された。 例 4(第2発明の例) 上記例3で得られた鉄フタロシアニン●ポリカ
ルボン酸約2重量%と酢酸銅を約2.5重量%担持
した繊維、熱接着性複合繊維を60:40の割合で混
綿したウエブを熱風貫通型熱加工機によつて145
℃2分間熱処理し、熱接着性複合繊維の低融点成
分を溶融せしめて押えローラを通過させ、厚さ約
10m/m目付600gの消臭性繊維シートにした。
この繊維シートを実施例1と同じような使用テス
トをしたところ、略同等の消臭効果が確認され
た。 なお本発明の消臭性繊維シートの構成繊維のう
ち消臭機能を有する繊維が占める割合は、悪臭の
度合あるいは要求される消臭能の持続時間などの
要因によつて決定され、多いほど好ましいが、バ
インダ繊維によるシートの形状維持効果を考慮し
た場合、50〜70%程度が適当である。 〔発明の効果〕 以上説明した通り、本発明を適用した消臭性繊
維シートは、繊維に担持された金属錯体の生体酸
化酵素に類似した反応による悪臭成分の酸化分解
作用、並びに繊維に担持された金属イオンの金属
アミン錯体生成反応にもとづくもので、消臭効果
が大きく長期間持続される。従来の活性炭、ある
いはグリオキザールなどによる脱臭作用とは異質
の消臭作用を奏し、また表面積の大きい繊維に消
臭成分である上記金属錯体並びに金属イオンを担
持させているため、消臭有効面積が大きく消臭効
果も大きい。本発明の繊維シートは各種の形状に
仕上げることができ、例えば悪臭除去用フイル
タ、寝具の下敷マツト、ペツト動物用マツト、あ
るいは防臭用カーテンなど悪臭を除去あるいは緩
和するための分野に広く応用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は金属ポルフイリンの構造式を示す図、
第2図は金属ポルフイラジンの構造式を示す図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 構成繊維の少なくとも1部が酸化還元能を有
    する金属錯体を1重量%以上担持させた繊維と金
    属イオンを担持させた繊維とを混合した繊維であ
    り、その繊維の間に熱接着性物質が介在し、該熱
    接着性物質の融着によりシート形状が保持されて
    いることを特徴とする消臭性繊維シート。 2 酸化還元能を有する金属錯体が、鉄フタロシ
    アニン・ポリカルボン酸またはコバルトフタロシ
    アニン・ポリカルボン酸であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の消臭性繊維シート。 3 前記金属イオンの金属が銅またはコバルトま
    たは鉄であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の消臭性繊維シート。 4 熱接着性物質が芯鞘型熱接着性複合繊維であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    消臭性繊維シート。 5 構成繊維の少なくとも1部が酸化還元能を有
    する金属錯体を1重量%以上と金属イオン0.1重
    量%以上とを担持させた繊維であり、その繊維の
    間に熱接着性物質が介在し、該熱接着性物質の融
    着によりシート形状が保持されていることを特徴
    とする消臭性繊維シート。 6 酸化還元能を有する金属錯体が、鉄フタロシ
    アニン・ポリカルボン酸またはコバルトフタロシ
    アニン・ポリカルボン酸であることを特徴とする
    特許請求の範囲第5項記載の消臭性繊維シート。 7 前記金属イオンの金属が銅またはコバルトま
    たは鉄であることを特徴とする特許請求の範囲第
    5項記載の消臭性繊維シート。 8 熱接着性物質が芯鞘型熱接着性複合繊維であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の
    消臭性繊維シート。
JP61024488A 1985-02-06 1986-02-06 消臭性繊維シ−ト Granted JPS626954A (ja)

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JPH01227385A (ja) * 1988-03-07 1989-09-11 Takashi Seike 発熱性シート及びその製造方法

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