JPH0321561Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は軒樋、特に吊り金具にて吊設し得る
ようになした内吊り式の軒樋に係るものである。

〔従来の技術〕

吊り金具にて吊設すべく断面Ｕ字状からなる軒
樋本体の両側部に中空耳縁を形成してなる軒樋は
周知である。

しかしながら、従来の軒樋は耳縁が断面円形状
若しくは方形状からなるために吊金具で吊設する
際に該耳縁を抱持しなければならず、これより吊
り金具の把持部が耳縁上に表出し、初期目的とす
る美観性を満足するまでには至らなかつた。

そこで、耳縁上への把持部の表出を防止するた
めに耳縁の内壁面に吊り金具を係止すべき開口部
を形成してなる内吊り方式の軒樋が考案されるに
至つたが、耳縁に開口部を単に形成したに過ぎな
いために軒樋の強度低下を来すばかりでなく吊設
後に吊り金具の離脱を来す等の弊害をも合わせ余
儀なくされていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この考案は上記従来品の問題点たる経時変化に
伴う軒樋の変形や破損、また強風等による軒樋の
離脱を解消すべく考案されたものである。

〔問題を解決するための手段〕

この考案は上記に鑑み考案されたものであつて
断面Ｕ字状からなる軒樋本体の両側部に中空耳縁
を設けてなる軒樋において、少なくとも屋外側の
中空耳縁にその内側壁面に開口部を有する中空室
を形成するとともに該中空室の上壁面および若し
くは下壁面に所定間隔をもつて長手方向に沿う突
片を二条突設せしめることにより問題点を解決し
た。

〔実施例〕

以下、この考案を図面に示す実施例について説
明すれば、第１図および第２図はこの考案の一実
施例の使用状態を示す断面図および一部拡大断面
図で、図中１は断面Ｕ字状からなる合成樹脂製軒
樋本体であり、２は軒樋本体１の両側部に形成さ
れた断面方形状枠体からなる中空耳縁であり、３
は屋外側の中空耳縁２の内側壁面の下半部に開口
部４を有する中空室であり、５は中空室３の上壁
面から下方に向けて突設された突片であつて、所
定間隔をもつて長手方向に沿うように二条突設し
てなるものである。

尚、上記突片５は第３図に示すように中空室３
の上下壁面室に突設しても、また下壁面のみに突
設してもよい。

〔考案の効果〕

以上より明らかなように、の考案の軒樋は少な
くとも屋外側の中空耳縁２にその内側壁面に開口
部４を有する中空室３を形成するとともに該中空
室３の上壁面および若しくは下壁面に所定間隔を
もつて長手方向に沿う突片５を二条突設せしめて
なる構成よりなるため、施工に際しては第１図お
よび第２図に示すように予め軒先に固定された吊
り金具Ａの水平状帯金Ｂからなる屋外側の端部上
に設けられたバネ板状係止片ＣのＵ字状係止突片
Ｄに上記中空耳縁２の開口部４を当接し、これを
押圧して該係止突片Ｄに突片５を各々係止し、次
いで屋内側の端部に設けられた把持部Ｅに屋内側
の中空耳縁２を嵌着しバネ片Ｆにて固定するもの
である。

而して、この考案の軒樋は軒先側に吊り金具Ａ
の把持部が表出しないために初期目的とする美観
性が付与せしめられ、更には中空耳縁２内の中空
室３にリブ効果を奏する二条の突片５が突設され
ているために開口部５の開設や係止片Ｃの係止に
伴う耳縁の破損がなく、これより吊設後における
軒樋の耐久性が向上せしめられ、加え吊り金具Ａ
の係止突片Ｄに係止すべく突片５が二条形成され
ているために強固に固定され、これより経時変化
に伴う軒樋の離脱がない等耐久性が一段と向上せ
しめられるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案の一実施例の使
用状態を示す断面図および一部拡大断面図、第３
図は同上他の実施例の使用状態を示す一部拡大断
面図である。 １……軒樋本体、２……中空耳縁、３……中空
室、４……開口部、５……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面Ｕ字状からなる軒樋本体の両側部に中空耳
   縁を設けてなる軒樋において、少なくとも屋外側
   の中空耳縁にその内側壁面に開口部を有する中空
   室を形成するとともに該中空室の上壁面および若
   しくは下壁面に所定間隔をもつて長手方向に沿う
   突片を二条突設せしめてなる軒樋。