JPH03207879A - 金属板のデスケーリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明は金属板のデスケーリング装置に係り、表面光沢
および粗度などの表面性状に優れたステンレス鋼板など
を適切に製造することのできる装置を提供しようとする
ものである． （産業上の利用分野） ステンレス鋼板やＮｉ合金板などのデスケーリング。

（従来の技術） ステンレス鋼板は近年その利用分野が拡大し、品質要求
も多様化しつつあり、これに伴いその製造工程の効率化
、製品コストの低減化などが要請されている． このステンレス鋼板は主としてＣｒ系とＣｒ−Ｎｉ系に
大別され、ステンレス鋼の表面に生或するスケールは母
材の威分、熱延条件、焼鈍条件等によって変化するが、
その組戒はＣｒ＃Ｉ化物とＦｅ酸化物、その他の酸化物
から或り、軟鋼のスケールに比較して緻密且つ堅固であ
るから脱スケール性が著しく低い。

然して斯かるステンレス鋼板に対するデスケーリング手
段としてはメカニカルデスケーリングと酸洗に大別され
、メカニカルデスケーリングに関する１つの方法として ■　ショットブラスト法があるが、このショットブラス
ト法で第３図（ａｌのようにスケール２５の焼鈍鋼板３
０を脱スケールさせた鋼板には高さＨが２０〜３０μ一
程度の凹凸３０ａが第３図の（ｂ）に示すように生しそ
の先端にはスケール残渣２６が残っており、そのまま冷
間圧延すると、ゴールドダストと称される表面欠陥が生
じ、表面光沢を著しく劣化するので、特開昭６２−２８
０３８３においては焼鈍および酸洗を再度通すことによ
り第３図！ｄ）のように凹凸３０ａの高さ１０〜１５μ
一とする如く再焼鈍および再酸洗時のスケールオフ量を
０．４μｍ以上とすることが提案されている。

■　メカニカルデスケーリングのもう１つの方法として
はグラインダー研削があり、特開昭６１−２６６５８７
などに発表されていて、鋼板表面の微小欠陥の除去およ
びデスケーリング手段として採用される。

しかしこのグラインダー研削法で処理された鋼板は第４
図（ｂＪに示すように被研削部表層の鋭い加工硬化層２
７ａおよび研削かす残り２７ｂなどによって冷間圧延後
に微小欠陥が残る問題点があり、例えば１９８４年川崎
製鉄抜報−１６の４６〜５２頁には冷延時に白筋模様の
表面欠陥が発生することが発表されており、こうした問
題点を解消するために前記特開昭６１−２６６５８７で
は焼鈍および酸洗を繰返して行うことにより第４図（Ｃ
ｌのように表層の加工硬化層（ＨＶ２５０以上）を軟化
除去し、ＨＶ２００以下とすることが提案されている。

■　ステンレス鋼板に対する１リのデスケーリング手段
として、硝酸、硝弗酸などに浸漬する酸洗法が（ａ）特
開昭６１−６９９８８．（ｂ）同６９９８９、（ｃ）同
１１７２９１、（ｄ）同１９９０８４、（ｅ）同２４５
９１２などに発表されている。即ち（ａ）はフエライト
系ステンレス鋼を熱処理後、硫酸酸洗し、次いで硝酸水
溶液でスマソト除去及び不動態化処理するものであり、
（ｂｌは同しくフエライト系ステンレス熱間圧延ｍｖｉ
を硫Ｍ酸洗後４００ｇ／１以上の｝ＩＮＯ３を含有する
硝酸水溶液中でスマソト除去するとしている。又（Ｃ）
は熱間圧延Ｃｒ系ステンレス鋼板を機械的予備脱スケー
ル後硫酸と硝酸および弗酸からなる水溶液で脱スケール
し、更に硝酸水溶液でデスマントするとなし、（ｄ）は
同じ＜Ｃｒ系ステンレス綱板を機械的予備脱スケール後
、硝酸と弗酸の混合水溶液で脱スケールすることが提案
され、然して（ｅ）においてはオーステナイト系ステン
レス鋼の熱延鋼板または熱延鋼帯にメカニカルデスケー
リングを施し、ついで表面温度４０〜１５０℃に予熱し
た後、硝酸と弗酸を特定濃度とした硝弗ｆｌＩ溶液を用
いて酸洗することが提案されている。

つまり酸洗法で処理すると、粒界選択腐食による腐食溝
が第６図（５）のように生じ、これが例えば冷延率３０
％で冷間圧延されて第６図（ｂｌのような状態となり、
冷延率５０％では同図（Ｃ）の状態となって、表面保護
のため鋼板と鋼板との間に巻込んだビニルフィルムなど
を剥がすときに圧着された部分３２が剥離して、きらき
ら輝く所謂ゴールドダストという欠陥が発生することを
回避するため、夫々の特段な対策が講ぜられているもの
である。

（発明が解決しようとする課題） 上記したような従来の技術において、その■■■のそれ
ぞれに関する対策技術はそれぞれに効果、が挙げられる
としても、■■■のそれぞれに対する対策は何れも別個
であり、特に■においては各網種または品質によってデ
スケーリングの技術ないし装置を使い分けることが必要
であって、各種製品を夫々の利用面に即して生産せざる
を得ない生産工場においてはそれら各網種または品質の
何れに対しても即応すべく各種の設備を使い分ける必要
があり、装置的に非常に錯綜したものとなり、その管理
などをも含め製造コストが頗る高いものとならざるを得
ない。

■に関する特開昭６２−２８０３８３の場合においても
製造工程が複雑でコスト高となる。

「発明の構戒」 （課題を解決するための手段） 本発明は上記したような従来のものにおける問題点を解
決するために検討を重ねて創案されたものであって、熱
延後のステンレス鋼板におけるスケール除去方法として
研削ブラシを主として採用し、メカニカルデスケーリン
グの補助としてシッフトブラストを採用せしめ、又メカ
ニカルデスケーリングのみではステンレス鋼板として要
求される表面性状が確保できない場合にはスケール除去
の補助および表面粗さ調整目的において粒界選択腐食感
受性の低い硫酸酸洗を採用し、更に中性塩電解槽を表層
の緻密で堅固なスケールを電気化学的に溶解し硫酸酸洗
の効率を上げる目的で採用した。然して硝弗酸槽では不
動態化処理を主目的とし、ショソトブラストは適宜にバ
イパスせしめ、又使用する場合においてもショソト粒度
を小さくし且つインペラ一の回転速度を少くして軽度の
使用に止め、ゴールドダストの発生しないように採用す
るもので、熱延または焼鈍時に発生する表面欠陥をショ
ットブラストおよび研削ブラシによって除去し、冷間圧
延時において白筋模様の発生しない製品を得しめるよう
にしたものであって、以下の如くである。

１．　ステンレス鋼板やＮｔ合金板などのスケール除去
をなすための装置であって、ショットブラスト機構、中
性塩電解酸洗機構、硫酸酸洗機構および硝弗酸酸洗機構
とこれらの各機構に夫々附設された研削ブラシ機構を備
え、前記硝弗酸酸洗機構の附設研削ブラシ機構に対し洗
浄ブラシ機構と乾燥機構とを連設したことを特徴とする
金属板のデスケーリング装置。

２．　ブラシロール組替台車を装備する前記１項に記載
した金属板のデスケーリング装置。

３．各機構の運転条件を自動的に設定するための制御機
構を設けた前記１項または２項の何れかｌつに記載した
金属板のデスケーリング装置。

（作用） 研削ブラシが熱延後ステンレス鋼板に対しスケール除去
の主体をなし、メカニカルデスケーリングの補助として
ショットブラスト機構が作用する。

熱延後ステンレス鋼板のスケール除去としてショソトブ
ラスト機構を採用すると第３図（ｂ）のような表面状態
となり、これを冷間圧延するとゴールドダストとなるか
ら、適宜にこのショットブラスト機構をバイパスせしめ
、又ショット粒度を小さくすると共にインペラ一の回転
数を制限して軽度の加工とすることによってゴールドダ
ストの発生を抑制する。

中性塩電解酸洗機構により表層の緻密で堅固なスケール
を電気化学的に溶解し硫酸酸洗機構の効率を向上する。

又メカニカルデスケーリングのみではステンレス鋼板と
して要求される表面性状が確保できないが、粒界選択腐
食感受性の低い硫酸酸洗機構でそのスケール除去を補助
し、表面あらさの調整をなす。

硝弗酸酸洗機構は不動態化処理を主体として処理作用し
、粒界選択腐食溝の発生しない酸洗処理条件で該処理を
適切に実施せしめる。

熱延後ステンレス鋼板の中で、特に光輝焼鈍仕上材（Ｂ
Ａ材）の場合には特に優れた表面光沢が要求されるので
従来技術では、熱延または焼鈍時に発生した表面欠陥を
冷間圧延の前工程でグラインダー研削して除去する。

然してグラインダー研削で加工面表層が加工硬化するの
は第７図に示すようにグラインダー（砥石）３５による
研削力がステンレス鋼板３０の表，層に集中し且つ連続
的に作用することによるものと推定されるのに対し、ブ
ラシ研削にあっては第８図に示す如くブラシ３４の線（
毛）３３における１本１本の隙間が研削時において逃げ
空間として作用するので研削力の方向に角度が生じ、研
削力の表層集中なしで研削を可能とする。従ってブラシ
研削の採用により加工面表層の加工硬化を抑制し白筋模
様の発生を回避する。従って本発明では熱延または焼鈍
時に発生する表面欠陥をショソトブラスト機構および研
削ブラシ機構で除去し、冷間圧延時に白筋模様を発生す
ることのないＢＡ材を製造せしめることが可能となる。

このａ様は第５図に示す如くであって、同図ｆａｔのよ
うな熱延一焼鈍後のステンレス鋼板３０に対して軽度の
ショソトブラスト処理することにより第５図（ｂｌのよ
うにスケール残渣２６がそれなりに残り、しかもクラン
ク２８も生じた高さＨがｌｏ〜２０μ一の凹凸が生じ、
このように軽度のショットブラスト加工したものに対し
て第１、第２の研削ブラシ加工することにより第５図（
Ｃ）にようになる．即ち同図（ｂ）の状態から研削され
てスケール残渣の少い凹凸高さも５〜１０μ一の非常に
少いものとなる。これらの処理をなしてから酸洗し、第
３研削ブラシ処理するとスケール残渣が全くなく、凹凸
高さも３〜５μ園の非常に小さいものとなって冷間圧延
によっても白筋模様の認められない好ましい光揮焼鈍仕
上げ材を適切に得しめる。

なおステンレス鋼におけるスケールの厚みおよび組威は
、鋼板の或分、熱延条件などによって変化し、一方デス
ケーリング後の表面仕上げ状態も製品としての要求され
る品質レベルによって変化するが、これらの種々の条件
に対し予め決定された運転条件を上位プロコンおよびデ
スケーリング用コンビュターを介し各機構に自動化設定
することにより作業員の技能差などに影響されることの
ない安定した品質の製品を製造せしめる。又前記したよ
うな各研削ブラシ機構における研削ブラシは組替台車に
よりそうした条件に即したものに組み変えられる。

洗浄ブラシによる洗浄操作を受けた後、乾燥機構を経て
所期する夫々の製品が得られる。

（実施例） 本発明によるものの具体的な実施態様を添附図面に示す
ものについて説明すると、第１図に示すようにシッント
ブラスト機構１に第１の研削ブラシ機構２３が附設され
、又これに中性塩電解機構３と第２の研削ブラシ機構２
ｂが連設されている。

更にこれらに対し硫酸酸洗機構４と第３の研削ブラシ機
構２０を連結し、又硝弗酸酸洗機構５と第４の研削ブラ
シ機構２ｄを接続し、この第４研削ブラシ機構２ｄには
洗浄ブラシ機構６と乾燥機構７とが連結されている。然
してこれらの各機構１〜７より或る装置に対してはロー
ル組替台車８ａ〜８Ｃが該機構別の側方に附設され、各
研削ブラシ機構２ａ〜２Ｃで使用中のブラシロールを製
品の品質が変更される際にブラシ材質を変え、あるいは
ブラシ消耗時においてラインの作動を停止させることな
く短時間内に組替えるように成っている． 上記のような本発明装置で使用される研削ブラシロール
なとは研削後の被研削物表層における加工硬化層の硬度
がＨＶ２００以下で、製品の表面欠陥とならないような
研削のなされるものを選び、砥粒入りナイロンブラシロ
ールなどを採用し得ると共に各酸洗槽なともその酸濃度
などをこのような技術目的から適宜に選ぶことが好まし
い。

又前記したような各機構は第２図に示すように上位プロ
コン１１およびデスケーリング装置用コンピュター１２
に接続され、自動的に設定制御され、各機構の運転条件
が総べて自動的に決定されて夫々の要求品質を満足する
製品が安定して得られるように戒っている。

「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときは研削ブラシ機構
を適切に採用すると共に中性塩電解、硫ｔＩＩ酸洗、硝
弗酸酸洗およびショットブラスト機構を適宜に選択採用
せしめ、あらゆるステンレス鋼板のデスケーリング処理
を単一設備において円滑に実施せしめ、しかも表面性状
に関する品質が高度に安定した製品を提供せしめ、又そ
の設備管理が簡易で多種設備を常備する必要がなくなり
、低コストに優賞の製品を得しめ、品質の管理、向上を
もたらすなど、工業的にその効果の大きい発明である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第１図
は本発明による装置の釡般的構或を示した平面図、第２
図はその制御システム構戒についての説明図、第３図は
シヲソトブラストによるデスケーリング処理の段階的説
明図、第４図はグラインダー研削によるデスケーリング
処理の段階的説明図、第５図は本発明での軽度のショッ
トブラストの研削ブラシ処理についての段階的説明図、
第６図は粒界選択腐食による腐食溝の発生と冷間圧延お
よびその後のフィルム剥離などによるゴールドダスト欠
陥発生についての段階的説明図、第７図はグラインダー
研削による加工状態の説明図、第８図は研削ブラシによ
る加工状態についての説明図を示すものである。 然してこれらの図面において、■はシ！！７トブラスト
機構、２ａ、２ｂ、２Ｃおよび２ｄは夫々第１〜第４の
研削ブラシ機構、３は中性塩電解機構、４は硫酸酸洗機
構、５は硝弗酸酸洗機構、６は洗浄ブラシ機構、７は乾
燥機構、８３〜８Ｃは研削ブラシロール組替台車を夫々
示すものである。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. １．　ステンレス鋼板やＮｉ合金板などのスケール除去
   をなすための装置であって、ショットブラスト機構、中
   性塩電解酸洗機構、硫酸酸洗機構および硝弗酸酸洗機構
   とこれらの各機構に夫々附設された研削ブラシ機構を備
   え、前記硝弗酸酸洗機構の附設研削ブラシ機構に対し洗
   浄ブラシ機構と乾燥機構とを連設したことを特徴とする
   金属板のデスケーリング装置。
2. ２．　ブラシロール組替台車を装備する請求項１に記載
   した金属板のデスケーリング装置。
3. ３．　各機構の運転条件を自動的に設定するための制御
   機構を設けた請求項１または２の何れか１つに記載した
   金属板のデスケーリング装置。