JPH0319822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、厨房設備のキヤビネツトや洗面化粧
台等に設けられるテイシユペーパ、ペーパタオル
及びハンドタオル等の収納棚に関する。

〔従来技術〕

従来、システムキツチンのキヤビネツト、洗面
所又は浴室に設けられる洗面化粧台のキヤビネツ
ト等は、タオルやテイシユペーパを収納して、調
理や洗顔の際にこれらを取り出して使える構成と
したものがある。

第１図は従来の洗面化粧台を示す正面図で、下
部キヤビネツト１００上に洗面器１０１を有した
カウンター１０２を載置し、同カウンター１０２
の上位に鏡１０３とサイドキヤビネツト１０４を
連結し、さらに上位に吊戸棚１０５を取付けた構
成である。

サイドキヤビネツト１０４内には複数の棚板１
０６が横架され、主としてテイシユペーパが収納
されており、必要時には扉１０７を開いて取り出
すことができる。また、吊戸棚１０５内にはタオ
ルが主として収納され、同様に扉１０８を開くこ
とによつて取り出して使用することができる。

ところが、テイシユペーパの場合、特に水周り
において使用する時、濡れた手で上から摘み出す
ために、水滴が落ちて残つたテイシユペーパが使
えなくなる。また、テイシユペーパを取り出す毎
に扉１０７を開閉しなければならないので、面倒
さを感じることも多い。

このような問題に対し、たとえばテイシユペー
パのボツクスを逆さまにして壁等に設けたブラケ
ツトで保持するようにして使えるようにしたもの
もある。この場合では、テイシユペーパを下から
引き抜くので水で濡らすこともなく、またいちい
ち扉を開く必要もない。しかし、テイシユペーパ
を引き抜いた後には、次のテイシユペーパがボツ
クスから下に垂れ下がるので、見苦しい感じがし
てシステムタイプの洗面台等では雰囲気を乱して
しまう。また、垂れ下がつたテイシユペーパ自体
も洗面や洗髪のときに飛び散る水を浴びやすくな
つたり埃が付きやすくなるので衛生上好ましくな
く、またこの垂れ下がつたものをそのまま捨てて
しまうことになるので無駄も多い。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、テイシユペーパ等の取り出し
が簡単に行えるだけでなく外観を損ねることなく
しかもテイシユペーパ等を衛生的に無駄なく使え
るようにすることにある。

〔考案の構成〕

本考案は、底面の下を開いた空間として厨房ま
たは衛生設備用のキヤビネツトの一部として組み
込まれるテイシユペーパ等の収納棚であつて、底
板をテイシユペーパ等の載置面とすると共に該底
板にテイシユペーパ等を下に引き抜くための取出
孔を開け、前記収納棚の前側に設ける扉及び間口
の両端に設ける側板のそれぞれの下端を、前記底
板の下面よりも下に突き出したことを特徴とす
る。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基いて本考案を説明
する。

本実施例は、洗面所に据付けられる洗面化粧台
に本考案のテイシユペーパ等の収納棚を備え付け
た例であり、第２図はその正面図及び第３図は側
面図である。

洗面化粧台は従来例で述べたものと同じ構成で
あり、図中、１は引出し１ａや開閉扉１ｂを有す
る下部キヤビネツトで、この下部キヤビネツト１
の上にカウンター２、鏡３、カウンター２上面と
の間に間隔をおいて配置されるサイドキヤビネツ
ト４及び吊戸棚５を立ち上げて連結したものであ
る。なお、本例の場合、サイドキヤビネツト４が
テイシユペーパ用の収納棚として構成され、また
吊戸棚５はタオル用の収納に利用されるものとす
る。

サイドキヤビネツト４内には、従来と同様に複
数段の棚板６が取付けられ、最下位の棚板６ａと
底板７間の空間Ｓがテイシユペーパ収納部として
画成される。第４図はサイドキヤビネツト４を下
方から観た斜視図で、底板７には手が挿入できる
程度の開口径を有した取出孔８が貫設されてい
る。また、図示のように、サイドキヤビネツト４
の間口を形成する側板４ａ，４ｂと前面に開閉自
在に設ける扉４ｃの下端は底板７の底面よりも下
に突き出ている。このため、これらの側板４ａ，
４ｂ及び扉４ｃが袴状となつて底板２の下側を隠
すことになり、正面又は斜め前から観た時にテイ
シユペーパＰが取出孔８から垂れ下がつたとして
もテイシユペーパＰは見えることがない。なお、
棚板６は通常のキヤビネツトと同様に化粧品等を
載せて収納するのに利用する。

また、吊戸棚５の左端部分はタオルＴの収納に
便利な構造を持たせる。すなわち、テイシユペー
パＰの取り出しと同様に、タオルＴを下に引き下
げて抜き取れるように底板５ａに取出孔５ｂを開
けている。

上記構成において、テイシユペーパＰはサイド
キヤビネツト４の下方に手をやつて取出孔８から
所要枚数を容易に引き出すことができる。この場
合、手が水で濡れていたとしても水滴は上位に残
るペーパに及ぶことはないので、次に使用するペ
ーパが濡れることはない。また、テイシユペーパ
Ｐを引き抜いた後に上段のテイシユペーパＰが取
出孔８から下に少し垂れ下がつたとしても、底板
７の下側は扉４ｃ及び左右の側板４ａ，４ｂによ
つて隠れるので、この垂れ下がりは外から見えな
い。このため、外観面での障害がないほか、テイ
シユペーパ等Ｐの垂れ下がり部分は扉４ｃ及び左
右の側板４ａ，４ｂによつて囲まれるので、洗面
や洗髪等の際に飛び散る水で濡れたり埃を被る度
合も小さくなる。したがつて、テイシユペーパＰ
をいつも清潔に使うことができ、汚れたり濡れた
りしたものを捨てることもなくなるので、テイシ
ユペーパＰを無駄にすることもない。

また、タオルＴも同様に取出孔５ｂから引き出
すことができ、テイシユペーパＰ及びタオルＴは
使用毎に扉４ｃ，５ｃを開閉することなく手に入
れることができる。なお、タオルＴは最も下段の
ものから順に使用してゆき洗濯したものを上段に
積み重ねていくので、吊戸棚５内に放置されるも
のはなく、一定のサイクルで循環使用される。し
たがつて、タオルＴは一定期間毎に使用と洗濯を
繰り返すので、常に衛生的に使用することができ
る。

本実施例では、洗面化粧台について述べたが、
テイシユペーパやペーパタオル又はハンドタオル
等を利用する設備の各種のキヤビネツトに本願考
案の収納棚を組み込めることは無論である。たと
えば、テイシユペーパの代わりにタオルを収納棚
に納めたとき、取出孔８からタオルを引き抜くと
その上にあるタオルとの間の摩擦によつて上側の
タオルも下に垂れ下がるが、これも扉寄りと側板
４ａ，４ｂによつて隠されることになる。

〔効果〕

本考案では、収納棚の底板に開けた取出孔から
テイシユペーパ等を引き抜けるようにし、前面の
扉及び左右の側板を底板よりも下側に付き出して
いる。このため、テイシユペーパ等は扉を開けな
いままで取出孔から抜き取れるので使いやすく、
またテイシユペーパ等が取出孔から下に垂れ下が
つても扉と側板に隠れて見えず、外観を損ねるこ
とがない。そして、扉や側板が下に突き出た部分
が垂れ下がつたテイシユペーパ等を包むので、洗
顔や洗髪等の際に飛び散る水で濡れたり埃を被る
ことが押さえられ、テイシユペーパ等を無駄にす
ることなく清潔に使うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の洗面化粧台を示す正面図、第２
図は本考案のテイシユペーパ等の収納棚を備えた
洗面化粧台の正面図、第３図はその側面図、第４
図はサイドキヤビネツトを下から観た斜視図であ
る。 １……下部キヤビネツト、２……カウンター、
３……鏡、４……サイドキヤビネツト（収納棚）、
４ａ……扉、４ｂ，４ｃ……側板、５……吊戸
棚、５ａ……底板、５ｂ……取出孔、６……棚
板、７……底板、８……取出孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面の下を開いた空間として厨房または衛生設
   備用のキヤビネツトの一部として組み込まれるテ
   イシユペーパ等の収納棚であつて、底板をテイシ
   ユペーパ等の載置面とすると共に該底板にテイシ
   ユペーパ等を下に引き抜くための取出孔を開け、
   前記収納棚の前側に設ける扉及び間口の両端に設
   ける側板のそれぞれの下端を、前記底板の下面よ
   りも下に突き出したことを特徴とするテイシユペ
   ーパ等の収納棚。