JPH03189109A - ブロー成形シートフレーム及びその成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、ブロー成形法により一体成形された合成樹
脂製のシートフレーム及びその成形方法に関する。

［従来の技術］ 従来より、例えば自動車等の車両用シートにおいて、そ
のシートフレームを合成樹脂で形成することが考えられ
ており、例えば実開昭６２−７５９１６号公報では、ブ
ロー成形法により一体成形されたシートフレームが開示
されている。シートフレームを合成樹脂化することによ
り、鋼製パイプとスプリング材（例えば薄肉鋼板）とを
組み合わせて形成した従来のものに比べて、大幅な軽量
化を達成することができ、また、生産性が高いブロー成
形法を用いることにより製造コストの低減を図ることが
できる。

ところで、シートフレームを合成樹脂で形成する場合、
シートフレームとして要求される強度及び剛性を確保す
るために、通常、比較的剛直な（リジッドな）樹脂材料
が用いられる。従来では、このリジッドな樹脂材料によ
り、シートフレーム全体を中空形状に一体成形するよう
にしている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来のようにシートフレーム全体を
リジッドな樹脂材料で成形した場合、確かに、フレーム
全体として必要な強度及び剛性は確保することができる
ものの、着座者を安楽に支持すべき部分、例えばシート
バック用のフレームを例にとって説明すれば、背もたれ
となる略中央部分などについては、着座時の弾性たわみ
量を十分に確保することができず、この部分がスプリン
グ材で形成されていた従来のスチール製のものに比べて
、適切なりッション性を得ることが困難になるという問
題があった。

この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、シー
トフレームとして要求される強度及び剛性を確保した上
で、所定の部分には適切なりッション性を付与すること
ができるブロー成形シートフレーム及びその成形方法を
提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段〕 このため、本願の第１の発明は、ブロー成形により一体
に形成されたシートフレームにおいて、該シートフレー
ムの所定の部分が他の部分に比べて弾力性に富んだ材料
で形成されているようにしたものである。

また、本願の第２の発明は、比較的リジッドな第１の材
料樹脂を供給する第１材料供給手段と比較的弾性に富ん
だ第２の材料樹脂を供給する第２材料供給手段とを少な
くとも含む複数の材料供給手段を備えたヘッドから、上
記第１の材料樹脂でなるマトリックスの表面側の所定の
部分に上記第２の材料樹脂でなる弾性樹脂層が形成され
た多層パリソンを押し出し、該パリソンを成形金型で挟
んだ後に型締めし、次にパリソン内に圧縮エアを吹き込
んでブロー成形することにより、所定の部分が他の部分
に比べて弾性に富んだ材料で形成されたシートフレーム
を成形するようにしたものである。

［発明の効果］ 本願の第１の発明によれば、シートフレームの所定の部
分を他の部分に比べて弾性に富んだ材料で形成したので
、ブロー成形シートフレームにおいて、フレーム全体と
しては必要な強度及び剛性を確保した上で、シート着座
者を安楽に支持すべき所定の部分には適切なりッション
性を付与することができる。

また、本願の第２の発明によれば、上記ヘッドから押し
出された上記多層パリソンをブロー成形することにより
、所定の部分が他の部分に比べて弾性に富んだ材料で形
成されたシートフレームを成形するようにしたので、シ
ートフレーム全体としては必要な強度及び剛性を確保し
た上で、着座者を安楽に支持すべき所定の部分には適切
なりッション性を有するシートフレームをブロー成形で
得ることができる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を、添付図面に基づいて詳細に説
明する。

第４図に示すように、本実施例に係るブロー成形装置Ｉ
は、加熱溶融した熱可塑性樹脂を基材に用いて円筒状の
パリソン３として押し出すアキュムレータヘッド２と、
上記パリソン３の長手軸に関して対称に配置されるとと
もに互いに接離可能に設けられた一対の金型４と、ブロ
ー成形時にパリソンの内部に圧縮エア吹き込むために昇
降可能に設けられたブローピン５とを備えている。

上記アキュムレータヘッド２は、材料が異なる複数の層
で形成されたパリソン３を押し出すことができる、所謂
、多層ブロー成形用のもので、第１の材料樹脂（比較的
リジッドな材料樹脂）をヘッド内に供給する第１材料供
給装置１１と、第２の材料樹脂（比較的弾性に富む材料
樹脂）を供給する第２材料供給装置１２と、第３の材料
（両材料樹脂を接着する接着剤）を供給する第３材料供
給装置１３とが接続されている。これら各供給装置１１
．１２．１３は、それぞれ、スクリューシリンダ１４．
１５．１６により押し出されて来た材料樹脂（または接
着剤）を−旦貯えた後、ヘッド２内に圧送するラムシリ
ンダ１７，１８．１９を備えている。

これらラムシリンダ１７，１８．１９には例えば油圧式
の駆動シリンダｌ　７ａ、　ｌ　８ａ、　ｌ　９ａがそ
れぞれ付設されており、これら駆動シリンダ！７ａ。

１８ａ、１９ａ及び上記スクリューシリンダ１４，１５
．１６は、いずれも、例えばマイクロコンピュータを主
要部として構成された制御部２０に信号授受可能に接続
され、この制御部２０からの命令信号によってそれぞれ
の作動タイミングなどが制御されるようになっている。

第５図に示すように、上記アキュムレータヘッド２は、
中空円筒状の本体２１と、センタシャフト３０で支持さ
れて上記本体２Ｉの中心部に配設されたマンドレル２２
と、上記センタシャフト３０を介してマンドレル２２の
下端側に固定されたコア２３と、本体２１の下端部に固
定されるとともに上記コア２３の外周部に配設されたダ
イ２４と、本体２１の内周部に上下スライド可能に設け
られたリングピストン２５と、マンドレル２２の外周部
に配置されてリングピストン２５のスライド動作をガイ
ドするガイドスリーブ２６とを備えており、上記リング
ピストン２５は昇降ロッド２７を介して押出シリンダ２
８に連結されている。

尚、この押出シリンダ２８は、ブロー成形装置ｌの上記
制御部２０に信号授受可能に接続され、この制御部２０
からの命令信号によってその作動タイミングなどが制御
されるようになっている。

上記第１材料供給装置１１はアキュムレータヘッド２の
上部側面に取り付けられ、その材料供給口１１ａは、上
記ガイドスリーブ２６の内周部とマンドレル２２の外周
部との間に形成された第１材料通路３１に連通している
。一方、上記第２材料供給装置１２及び第３材料（接着
剤）供給装置１３は、アキュムレータヘッド２の下部側
面に取り付けられるとともに、本体２１とマンドレル２
２の大径部との間、つまり、上記第１材料通路３１の下
流側に配設されたスパイダリング２９に接続されている
。該スパイダリング２９は、第６図及び第７図に詳しく
示すように、その断面形状が所定長さの円弧状に形成さ
れるとともに、内部には、断面円弧状の隔壁２９ａで互
いに外側と内側とに仕切られた二つの通路（第２材料通
路３２及び接着剤通路３３）が設けられ、第２材料供給
装置１２及び接着剤供給装置１３の材料供給口１２ａ及
び１３ａは、それぞれ、上記第２材料通路３２及び接着
剤通路３３に連通している。

以上のように構成されたブロー成形装置■を用いてシー
トフレームを成形する成形方法について、以下説明する
。

上記リングピストン２５が所定の上昇位置に維持された
初期状態において、まず、第１材料供給装置１１から第
１材料通路３１内に比較的リジッドな第１材料樹脂（例
えばポリプロピレン）を供給する。次に、この第１材料
樹脂を所定量供給した時点で、第１材料樹脂の供給を継
続しながら、第２材料供給装置１２及び接着剤供給装置
！３から、第２材料通路３２及び接着剤通路３３内に、
比較的弾性に富む第２材料樹脂（例えばスチレン系エラ
ストマ）及び接着剤をそれぞれ所定量だけ供給する。こ
のとき、第２材料樹脂及び接着剤は、それぞれ上記スパ
イダリング２９の下端部に形成された押出口３２ａ及び
３３ａから、第１材料通路３１の外表面側にそれぞれ層
をなして押し出される。

上記第２材料樹脂及び接着剤の供給が停止された後、必
要に応じて更に所定量の第１材料樹脂が第１材料通路３
１内に供給される。

アキュムレータヘッド２内に充填された上記各材料樹脂
及び接着剤は、リングピストン２５を下方にスライドさ
せることにより、上記ダイ２４とコア２３との間に形成
された所定の間隙３４（ダイギャップ）から押し出され
る。その結果、第２図及び第３図に示すように、比較的
リジッドな材料樹脂でなるマトリックス３ａの表面側の
所定部分に、比較的弾性に富んだ第２材料樹脂でなる弾
性樹脂層３ｂが形成されるとともに、両者間に接着剤層
３ｃが介在させられて構成された多層パリソン３が得ら
れる。

そして、このパリソン３がアキュムレータヘッド２から
下方に押し出された状態で、金型４，４（第４図参照）
を閉じて型締めするとともに、ブローピン５からパリソ
ン３内に圧縮エアを吹き込む。

このエアブロ−により、パリソン３は、成形品（シート
フレーム）の外形形状を形作る金型成形面４ａ。

４ａに押圧されるとともに冷却され、その結果、例えば
第１図に示すように、シートの背もたれ部分に相当する
略中央部分ｗｂが比較的弾性に富んだ材料樹脂で形成さ
れたシートバック用のノートフレームＷが得られる。

このシートフレームＷの背もたれ部分ｗｂの位置及び範
囲、すなわち上記多層パリソン３における弾性樹脂Ｉｔ
！３ｂの位置及び範囲は、第２材料樹脂及び接着剤をア
キュムレータヘッド２内に供給するタイミング及び供給
量、並びに上記スパイダリング２９の円周方同長さなど
の設定を変更することによって適当に調節することがで
きる。また、上記前もたれ部分ｗｂのクツション性は、
第２材料樹脂の種類を変更することの他、スパイダリン
グ２９の第２材料通路３２の半径方向幅を変更すること
によって適当に調節することができる。

尚、第１材料樹脂としては、上記ポリプロピレン以外に
し、例えばポリエチレンやナイロン等の樹脂を用いるこ
とができ、また、第２材料樹脂としては、上記スチレン
系以外にも、例えばポリエステル系、ウレタン系、ナイ
ロン系、あるいは塩化ビニール系などのエラストマを用
いることができる。

以上、説明したように、本実施例によれば、上記アキュ
ムレータヘッド２から押し出された上記多層パリソン３
をブロー成形することにより、所定の部分Ｗｂ（背もた
れ部分）が他の部分に比べて弾性に富んだ材料で形成さ
れたシートフレームＷを成形するようにしたので、シー
トフレーム全体としては必要な強度及び剛性を確保した
上で、着座者を安楽に支持すべき背もたれ部分ｗｂには
適切なりッション性を有するシートフレームＷをブロー
成形で得ることができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明の詳細な説明するためのもので、
第１図はシートフレームの斜視図、第２図は多層パリソ
ンの斜視図、第３図は第２図のＡ−Ａ方向の断面説明図
、第４図はブロー成形装置の概略構成図、第５図はアキ
ュムレータヘッドの縦断面説明図、第６図は第５図のＢ
−Ｂ方向の断面説明図、第７図は第６図のＣ−Ｃ方向の
断面説明図である。 ｌ・・・ブロー成形装置、２・・・アキュムレータヘッ
ド、３・・・多層パリソン、３ａ・・・マトリックス、
３ｂ・・・弾性樹脂層、４・・・成形金型、１１・・・
第１材料供給装置、Ｉ２・・・第２材料供給装置、Ｗ・
・・シートフレーム、ｗｂ・・・背もたれ部分。 第１図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ブロー成形により一体に形成されたシートフレー
   ムであって、 該シートフレームの所定の部分が他の部分に比べて弾力
   性に富んだ材料で形成されていることを特徴とするブロ
   ー成形シートフレーム。
2. （２）比較的リジッドな第１の材料樹脂を供給する第１
   材料供給手段と比較的弾性に富んだ第２の材料樹脂を供
   給する第２材料供給手段とを少なくとも含む複数の材料
   供給手段を備えたヘッドから、上記第１の材料樹脂でな
   るマトリックスの表面側の所定の部分に上記第２の材料
   樹脂でなる弾性樹脂層が形成された多層パリソンを押し
   出し、該パリソンを成形金型で挟んだ後に型締めし、次
   にパリソン内に圧縮エアを吹き込んでブロー成形するこ
   とにより、所定の部分が他の部分に比べて弾性に富んだ
   材料で形成されたシートフレームを成形することを特徴
   とするブロー成形シートフレームの成形方法。