JPH03188200A - 透明石鹸組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］゛ 本発明は、透明性が大幅に改善され、かつ良好な透明性
が長期に亘って保持される石鹸組成物に関する。

［従来の技術］ 従来、透明石鹸は、動植物油脂又はその脂肪酸、低級ア
ルコール、水及び苛性アルカリを加熱混合し、鹸化した
後、多価アルコール、糖類等の透明化剤を加えて溶解さ
せ、次いで必要に応じて薬剤、香料、色素等を配合して
着色、賦香し、成形、切断、熟成、仕上げ工程を経て製
造されている。

［発明が解決しようとする課題］ 透明石鹸組成物を構成する脂肪酸石鹸の製造ルートとし
ては、前記の如く、（Ａ）動植物油を鹸化分解して得る
方法と、（８）脂肪酸を中和して得る方法とが知られて
いるが、特に後者（Ｂ）の脂肪酸石鹸を成分とする５＃
ｉ組成物では透明性が不十分であったり、成形物中に不
透明な部分が斑点状に混在していた。又、一般に、使用
中に不透明化する傾向が認められ、斯かる現象を解消す
ることが強く望まれていた。

本発明者らは、脂肪酸石鹸を用いて調製される固形石鹸
組成物の透明性を改善すべく鋭意検討の結果、多価アル
コールや糖類等の従来公知の透明化剤と共に特定のエス
テル化合物を透明化助剤として所定量配合することによ
り、所期の効果が得られることを見い出した。この効果
は、単に従来公知の透明化剤を増量して得られる効果で
はない。

本発明は、斯かる知見に基づいて完成されたものであっ
て、透明性の大幅に改善された新規な固形透明石鹸組成
物を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る透明石鹸組成物は、脂肪酸石鹸、多価アル
コール及び／又は糖類（透明化剤）及び溶剤を含む石鹸
生地からなる石鹸組成物において、脂肪酸石鹸における
脂肪酸成分に対し、グリセリン又はポリグリセリンのモ
ノ脂肪酸エステル、糖エステル、アルキレングリコール
の脂肪酸エステルの群からなる１種又は２種以上のエス
テル化合物（透明化助剤〉を０．５〜１０重量％配合し
てなることを特徴とする。

本発明に係るグリセリン又はポリグリセリンのモノ脂肪
酸エステルとしては、グリセリン又はジグリセリン、ト
リグリセリン、テトラグリセリン等のポリグリセリンと
、好ましくは炭素数１０〜２２の飽和若しくは不飽和の
直鎖状又は分枝鎖状の脂肪酸からなるモノエステルが例
示され、分子中におけるエステル結合の位置は問わない
。上記脂肪酸のうち、好ましい脂肪酸としてはバルミチ
ン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、
ベヘニン酸等が挙げられ、具体的なモノ脂肪酸エステル
として、モノバルミチン、モノステアリン、モノオレイ
ン、ポリグリセリンモノステアレート、ポリグリセリン
モノオレート等が例示される。

又、糖エステルとしては、グルコース、フルクトース、
マンニット、マルトース、マルチトール、ソルビット、
キシリット、ショ糖等の糖類と炭素数１０〜２２、好ま
しくは炭素数１６〜１８の飽和若しくは不飽和の直鎖状
又は分枝鎖状の脂肪酸からなるエステルが例示される。

更に、アルキレングリコールの脂肪酸エステルとしでは
、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシ
レングリコール等のゲルコール類と炭素数６〜１０程度
の中短鎖の脂肪酸とのモノエステル又はジエステルが例
示され、具体的には、シカプロン酸プロピレングリコー
ル、シカプリル酸プロピレングリコール、シカプリン酸
プロピレングリコール及び同様のグリコールエステルが
上げられる。

上記エステル化合物の中でも、グリセリン又はポリグリ
セリンのモノ脂肪酸エステルを配合してなる石鹸組成物
からは、僅かに黄色に着色するものの、透明性において
優れた成形体が得られる。

本発明において適用される上記エステル化合物は、単独
で又は２種以上を組み合せて用いられ、石鹸生地の構成
成分である脂肪酸石鹸における脂肪酸成分に対して、０
．５〜１０重量％程度、好ましくは１〜５重量％程度配
合される。０．５重量％未満では、本発明所定の透明性
改善の効果が得られにくく、１０重量％を越えて配合し
たとしても効果上特別の優位性が認められず、経済的に
も不利でおる。

上記脂肪酸石鹸として、具体的には炭素数１２〜１８の
飽和若しくは不飽和の直鎖状又は分枝鎖状の脂肪酸（例
えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、１２−ヒドロキシステアリン酸
及びこれらの混合物等）のナトリウム塩、カリウム塩等
のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン塩、ジェタノ
ールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノー
ルアミン塩が例示される。炭素数が１０未満の脂肪酸石
鹸では界面活性能に劣り、炭素数が１８を越える場合に
は、水に対する溶解性が低下する傾向が認められ、いず
れも好ましくない。

本発明において石鹸生地を構成する多価アルコールや糖
類は、従来より透明化剤として用いられているものであ
り、具体的には、グリセリン、ジグリセリン、プロピレ
ングリコール、１，３−ブチレングリコール、１，４−
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ショ糖
、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等が例示
され、通常、石鹸組成物中に１５〜４０重量％程度含ま
れる。

又、当該石鹸生地において溶剤として機能するものとし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパツール等の
低級アルコールや水、又はそれらの混合物が例示され、
通常、石鹸組成物中に１０〜５０重量％程度含まれる。

本発明に係る透明石鹸組成物には、香料、着色料、酸化
防止剤、キレート剤、ｐＨ調整剤、皮膚の保護剤、保湿
剤、消毒剤、その他の薬効成分を適宜配合することがで
きる。

本発明に係る透明石鹸組成物は、機械練り、枠線りを問
わず、従来公知の方法により調製され、透明性のみなら
ず、石鹸組成物に本来求められる諸特性、即ち、水に対
する溶解性、泡だちが良く、洗浄力に優れており、通常
の家庭用石鹸、化粧石鹸としての外、薬効成分を配合す
ることにより薬用石鹸としても有用である。又、型開れ
が少ないため寸法安定性に優れ、使用に際して急激に滅
失することもなく、しかもこのものは長期に亘って透明
性を保持している。

［実施例］ 以下に実施例を掲げ、本発明の詳細な説明する。

尚、各側において調製された石鹸組成物の透明性は以下
の方法により評価した。

旦紅粧戊春五里五万韮 牛脂脂肪酸６５％、ヤシ脂肪酸３５％からなる混合脂肪
酸５０ｇ、エタノール（Ｉ４ｉ度９９．５％）２６ｇ及
びグリセリン８ｇとを６０〜７０’Ｃで加熱溶解し、こ
れに１．００５倍当量（中和価により算定し、通常、０
．２〜０．５当量％の遊離アルカリを残存せしめる）の
３４％の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、６５〜７５
℃の加熱下で撹拌しながら、鹸化する。反応終了後、砂
糖１７９゜本発明に係る所定量のエステル化合物及び調
整量の水（５ｇ）を加えて６５〜７５℃の温度条件下で
砂糖を完全に溶解するまで撹拌する。次いで、得られた
石鹸組成物を型に流し込み、冷却俊、扱出し、室温、常
圧下で乾燥する。成形等の過程で生じた残余の組成物は
、容易に再使用される。

透明性の評価方法 １力月間乾燥して得た石鹸組成物の表面を研磨し、次の
４段階で評価する。

◎：透明性良好 Ｏ：透明性は良好ではあるが、成形物の一部に雲状の部
分がある △：透明性がやや悪く、雲状部分が多いＸ：透明性が悪
く、白色固形物が含まれる実施例１ 本発明に係る透明化助剤としてポリグリセリンモノステ
アレート（商品名：ＳＹ−グリスターＭＳ−３１０、版
本薬品■製）１．０ｇ（脂肪酸成分に対して２．０重量
％〉を配合して石鹸組成物を調製した。このものの外観
は淡黄色でその透明性は非常に良好（評価：◎）であっ
た。又、当該石鹸組成物の複数の部位についてＸ線解析
することにより、このものが非晶質であることを認めた
。

実施例２〜３ ポリグリセリンモノステアレートの配合量を代えた外は
実施例１に準じて石鹸組成物を調製した。

このものの外観及び透明性の評価結果を第１表にホす。

実施例４〜７ ０．５９＜脂肪酸成分に対して１重量％）の各種モノエ
ステル化合物を配合して石鹸組成物を調製し、このもの
の外観及び透明性を評価した。得られた結果を第１表に
示す。

実施例８ 透明化助剤としてシュガーエステル（商品名：Ｐ−１５
７０、三菱化成■製）０．５ｇを用いた外は実施例１に
準じて石鹸組成物を調製した。このものの外観及び透明
性の評価結果を第１表に示す。

実施例９〜１１ 透明化助剤として各種のアルキレングリコール脂肪酸エ
ステル０．５ｃＪを用いた外は実施例１に準じて石鹸組
成物を調製した。このものの外観及び透明性の評価結果
を第１表に示す。

実施例１２ 透明化助剤としてポリグリセリン七ノ脂肪酸エステル（
ポリグリセリンモノオレート）とアルキレンゲリコール
脂肪酸エステル（シカプリル酸プロピレングリコール）
との当重量混合物０．５１ｊを用いた外は実施例１に準
じて石鹸組成物を調製した。このものの外観及び透明性
の評価結果を第１表に示す。

比較例１ 本発明に係るエステル化合物を配合しない外は実施例１
に準じて石鹸組成物を調製し、このものの外観及び透明
性を評価した。得られた結果を第１表に示す。

［発明の効果］ 本発明に係るエステル化合物を透明化助剤として配合す
ることにより、透明性が大幅に改善され、しかもその特
質を長期に亘って保持することができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、脂肪酸石鹸、多価アルコール及び／又は糖類及び溶
   剤を含む石鹸生地からなる石鹸組成物において、脂肪酸
   石鹸における脂肪酸成分に対し、グリセリン又はポリグ
   リセリンのモノ脂肪酸エステル、糖エステル、アルキレ
   ングリコールの脂肪酸エステルの群からなる１種又は２
   種以上のエステル化合物を０．５〜１０重量％配合して
   なることを特徴とする透明石鹸組成物。