JPH0318553Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0318553Y2 JPH0318553Y2 JP1984066023U JP6602384U JPH0318553Y2 JP H0318553 Y2 JPH0318553 Y2 JP H0318553Y2 JP 1984066023 U JP1984066023 U JP 1984066023U JP 6602384 U JP6602384 U JP 6602384U JP H0318553 Y2 JPH0318553 Y2 JP H0318553Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core
- outer layer
- strands
- cord
- diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 14
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 18
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 18
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 12
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 12
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 10
- 238000000059 patterning Methods 0.000 description 7
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 6
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 3
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 3
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 3
- 238000010073 coating (rubber) Methods 0.000 description 2
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 2
- 238000011160 research Methods 0.000 description 2
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 230000008595 infiltration Effects 0.000 description 1
- 238000001764 infiltration Methods 0.000 description 1
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 1
- 239000012779 reinforcing material Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
- D07B1/062—Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2001—Wires or filaments
- D07B2201/2006—Wires or filaments characterised by a value or range of the dimension given
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2016—Strands characterised by their cross-sectional shape
- D07B2201/2018—Strands characterised by their cross-sectional shape oval
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2023—Strands with core
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2024—Strands twisted
- D07B2201/2025—Strands twisted characterised by a value or range of the pitch parameter given
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S57/00—Textiles: spinning, twisting, and twining
- Y10S57/902—Reinforcing or tire cords
Description
(産業上の利用分野)
ラジアルコード配列になるカーカスと、このカ
ーカスのまわりを取囲む交差コード配列をなすベ
ルトとをそなえ、このベルトをトレツド中に埋設
した、いわゆるラジアルタイヤの補強要素とし
て、金属コードなかでもスチールコードをベルト
に用いる場合におけるタイヤ使用寿命の大幅向上
に関してこの明細書で述べる技術内容は、金属コ
ードの耐座屈疲労性および耐腐蝕性の改善が有利
に奏効するコード構造についての知見に基いた開
発成果を提案するところにある。 (従来の技術) この考案に最も近い従来技術として、Barry
B.Holmesらの米国特許第3996733号明細書によ
る、2本の等直径の金属線よりなる芯と上記芯線
の周囲に配置された6本の等直径の金属線よりな
る外層とを備え、外層の金属線の直径を全体に芯
の金属線の直径の約1.23〜1.43倍にしたスチール
コードをタイヤコードに用いることがあげられ
る。 考案者らは、このようにスチールコードを上記
ラジアルタイヤ、それもとくにタイヤのベルトに
試用して研究した結果、タイヤの耐座屈疲労性及
び耐腐蝕性を確保することの要請が到底、満たさ
れ得ないことを究明した。 また、従来よりラジアルタイヤに使用されて来
た、この考案に比較的近いスチールコードとし
て、2本の等直径の金属素線が互いに撚られた芯
と、芯の周囲にて7本の等直径の金属素線が芯の
素線と同一方向に撚られた外層を有し、さらに最
外層として1本の素線にて撚られた構造を有する
スチールコードも知られているが、タイヤの耐座
屈疲労性及び耐腐蝕性改善に関してやはり充分で
ない。 (考案が解決しようとする問題点) 上掲米国特許に従うスチールコードの重大な欠
点は、芯の素線の直径に比べ外層の素線の直径を
約1.23〜1.43倍とする異線径構造に由来し、それ
というのは、ラジアルタイヤの特にベルトに要求
される特性としての耐座屈疲労性については、芯
の素線の直径対比で外層の直径を大きくすればす
るほど著しく低下することが判明した。 この原因としては、まずラジアルタイヤの走行
中におけるカーブ時には、著しいバツクリングが
ベルトに繰返し生じるところにある。すなわちト
レツドの補強材であるスチールコードを用いたベ
ルトにバツクリングが生じるとその最大ひずみは
当然スチールコードの外層における素線に与えら
れることにより、その直径が大きければ大きいほ
ど最大ひずみが増大し、その繰り返しによつてベ
ルトの耐座屈疲労寿命が著しく低減するのであ
る。 また、芯の素線径対比で外層の素線の直径や配
置数が増すことは、外層を構成する外層の素線間
の空隙が減少して、ベルト材を構成するゴムのス
チールコードへのペネトレーシヨン性が著しく低
下し、その結果スチールコードを構成する内部へ
のゴム被覆率が減少して、ラジアルタイヤの長期
間走行に伴なわれる水分の浸透や、とくに鋭角な
石などを踏みこんだ場合に生じるトレツドカツト
やくぎ踏みなどによるようなスチールコード層へ
の水分浸透に帰因するコード腐食も著しく増大し
てしまう。 これらの問題を改良すべく鋭意研究し、芯の素
線を外層の素線についてそれらの直径と配置数、
さらには芯及び外層各素線の型付け率を最適化す
ることにより、上記ベルトとしての問題点を改良
し、耐座屈疲労性および耐腐蝕性を大幅に向上で
きることが判明した。 そこで上記の知見に基いてこの考案は、スチー
ルコードを典型例とする金属コードを少なくとも
部分的なベルトの補強要素として用いたラジアル
タイヤにつき、その使用寿命の大幅改善を図るこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) この考案は、ラジアルコード配列になるカーカ
スのまわりに交差コード配列をなすベルトを配置
したラジアルタイヤにおいて、ベルトが2本の金
属素線よりなる芯と、芯の周囲に配置された6本
の金属素線よりなる外層を備えて芯及び外層の各
素線の全ての外径が等しく、かつ芯の撚方向に対
し外層の撚方向が同一であつて、しかも芯の素線
および外層の素線の型付け率がそれぞれ90〜110
%である、金属コードによりなることを特徴とす
るラジアルタイヤである。 さて第1図にこの考案に従うタイヤのベルトに
用いる金属コードの断面形状を示す。図中Aは外
層の素線、Bは外層、Cは芯の素線、Dは芯であ
る。 何れも円形断面を持つ2本の芯の素線Cは互い
に撚り合された構造を有して、コード構造体の芯
Dを構成している。一方やはり円形断面を有する
6本の外層の素線Aは芯Dの周囲にらせん状に撚
られている。 芯Dを構成する2本の素線Cおよび、外層Bを
構成する6本の素線Aは全て互いに等しい直径を
有し、かつ芯の素線Cと外層の素線Aの撚りは同
一方向とする。 芯の素線Cの型付け率及び外層の素線Aの型付
け率を何れも90〜110%の範囲内にする。 (作用) 芯の素線Cの直径が外層の素線Aとの直径対比
で、より大きい異線径構造にすると、外層の素線
間の空隙が広すぎ、安定した均一らせん撚りが困
難となつて、外層素線同士の片よりが生じ、耐座
屈疲労性が著しく低下してしまう。 これに反し芯の素線Cの直径が外層の素線Aの
直径との対比でより小さい第2図に示すような異
線径構造にすると、外層の素線間の空隙が狭ま
り、コード内にゴムが十分浸透できないため、と
くに芯の素線Cのゴム被覆が十分になされなくな
るため、水分の浸入による耐腐蝕性が著しく低下
し、また耐座屈疲労性も低下してしまう。 次に芯の素線Cと外層の素線Aとの撚り方向を
逆にすると同一方向の場合に比して耐座屈疲労性
に劣ることになるので同一方向としなければなら
ない。 さらに芯Dおよび外層Bとも、それらの素線
C,Aの型付け率を90〜110%とすることで耐座
屈疲労性を著しく改善できる。 ここに型付け率は次のように定義される。 型付け率 (1) 外層の素線A スチールコード(外層B)の第3図aに示す最
大直径Lを拡大鏡にてまず測定し、その後外層素
線Aに永久変形を与えずしてコードより外層素線
Aを第3図bのように取り出し、拡大鏡にて同図
bに示す最大波高lを測定し、下記式(1)によつて
求めた。 (2) 芯の素線C スチールコードの外層素線Aの全てを除去し、
残された芯Dの最大直径Lを第4図aのように測
定し、その後、第4図bのように芯の素線Cを取
り出し、拡大鏡にて最大波高lを第4図bのよう
に測定し次式(1)によつて求める。 型付け率=(l/L)×100% ……(1) なお最外層の素線の型付け率についても同様に
して求めた値である。 この考案において芯の素線及び外層の素線につ
き、それらの型付け率が何れも90%に満たないと
耐座屈疲労性の改善効果が僅小でありまた何れか
一方の型付け率が110%よりも大きいときもやは
り耐座屈疲労性の改善効果に乏しいのに反して、
適正な型付け率の下ではコード構造に由来する十
分な耐腐食性の下に著しい耐座屈疲労性の向上が
はじめて実現される。 (実施例) カーカスとして2プライのポリエステル繊維コ
ード層を具えるサイズP195/75R14の乗用車用ラ
ジアルタイヤのベルトとして、線径0.230mmの芯
の素線Cを2本、同じく外層の素線Aは6本から
それぞれ構成されるスチールコードを用いた試作
タイヤ(表1における比較例(No.3〜8)と実施
例No.9〜11)について、耐座屈疲労性および耐腐
蝕性について評価した。 この評価は表1に併せ掲げた比較例No.3のタイ
ヤをコントロールとしたが、別のコード構造の場
合(比較例No.1,2)並びに異線径構造の場合
(比較例No.5)についても比較を示す。 ここに比較例No.1および同2のタイヤにあつて
はスチールコードを(2+7)+1構造すなわち
2本の芯の素線が撚り合わされた芯の周囲に芯素
線の撚方向と同一方向に7本の外層素線が撚ら
れ、さらにその外周に最外層素線を1本撚り合わ
せてなり、また比較例No.5のタイヤに用いたスチ
ールコードは2+6構造でコントロールの場合と
同様であるが径差のより大きい異線径とされてい
る。 なお、これら比較例における芯の素線、外層の
素線さらには最外層の素線の型付け率に関しては
タイヤコードに関する限りこれを積極的にコント
ロールすることについての認識がこれまでにはな
かつたので、通常の撚り線加工を行つたものにつ
いての測定結果を示したが比較例No.2,4のタイ
ヤにあつては、とくに撚り線加工に際して素線の
型付け率がそれぞれ100%前後になるようにプリ
フオームを行つた事例について参考のためにあわ
せ示した。 比較例のタイヤNo.6〜8にあつては上記の型付
け率が適合を失する場合に、耐腐食性の改善は遂
げられてもなお耐座屈疲労性の向上は必ずしも十
分でないことを示している。
ーカスのまわりを取囲む交差コード配列をなすベ
ルトとをそなえ、このベルトをトレツド中に埋設
した、いわゆるラジアルタイヤの補強要素とし
て、金属コードなかでもスチールコードをベルト
に用いる場合におけるタイヤ使用寿命の大幅向上
に関してこの明細書で述べる技術内容は、金属コ
ードの耐座屈疲労性および耐腐蝕性の改善が有利
に奏効するコード構造についての知見に基いた開
発成果を提案するところにある。 (従来の技術) この考案に最も近い従来技術として、Barry
B.Holmesらの米国特許第3996733号明細書によ
る、2本の等直径の金属線よりなる芯と上記芯線
の周囲に配置された6本の等直径の金属線よりな
る外層とを備え、外層の金属線の直径を全体に芯
の金属線の直径の約1.23〜1.43倍にしたスチール
コードをタイヤコードに用いることがあげられ
る。 考案者らは、このようにスチールコードを上記
ラジアルタイヤ、それもとくにタイヤのベルトに
試用して研究した結果、タイヤの耐座屈疲労性及
び耐腐蝕性を確保することの要請が到底、満たさ
れ得ないことを究明した。 また、従来よりラジアルタイヤに使用されて来
た、この考案に比較的近いスチールコードとし
て、2本の等直径の金属素線が互いに撚られた芯
と、芯の周囲にて7本の等直径の金属素線が芯の
素線と同一方向に撚られた外層を有し、さらに最
外層として1本の素線にて撚られた構造を有する
スチールコードも知られているが、タイヤの耐座
屈疲労性及び耐腐蝕性改善に関してやはり充分で
ない。 (考案が解決しようとする問題点) 上掲米国特許に従うスチールコードの重大な欠
点は、芯の素線の直径に比べ外層の素線の直径を
約1.23〜1.43倍とする異線径構造に由来し、それ
というのは、ラジアルタイヤの特にベルトに要求
される特性としての耐座屈疲労性については、芯
の素線の直径対比で外層の直径を大きくすればす
るほど著しく低下することが判明した。 この原因としては、まずラジアルタイヤの走行
中におけるカーブ時には、著しいバツクリングが
ベルトに繰返し生じるところにある。すなわちト
レツドの補強材であるスチールコードを用いたベ
ルトにバツクリングが生じるとその最大ひずみは
当然スチールコードの外層における素線に与えら
れることにより、その直径が大きければ大きいほ
ど最大ひずみが増大し、その繰り返しによつてベ
ルトの耐座屈疲労寿命が著しく低減するのであ
る。 また、芯の素線径対比で外層の素線の直径や配
置数が増すことは、外層を構成する外層の素線間
の空隙が減少して、ベルト材を構成するゴムのス
チールコードへのペネトレーシヨン性が著しく低
下し、その結果スチールコードを構成する内部へ
のゴム被覆率が減少して、ラジアルタイヤの長期
間走行に伴なわれる水分の浸透や、とくに鋭角な
石などを踏みこんだ場合に生じるトレツドカツト
やくぎ踏みなどによるようなスチールコード層へ
の水分浸透に帰因するコード腐食も著しく増大し
てしまう。 これらの問題を改良すべく鋭意研究し、芯の素
線を外層の素線についてそれらの直径と配置数、
さらには芯及び外層各素線の型付け率を最適化す
ることにより、上記ベルトとしての問題点を改良
し、耐座屈疲労性および耐腐蝕性を大幅に向上で
きることが判明した。 そこで上記の知見に基いてこの考案は、スチー
ルコードを典型例とする金属コードを少なくとも
部分的なベルトの補強要素として用いたラジアル
タイヤにつき、その使用寿命の大幅改善を図るこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) この考案は、ラジアルコード配列になるカーカ
スのまわりに交差コード配列をなすベルトを配置
したラジアルタイヤにおいて、ベルトが2本の金
属素線よりなる芯と、芯の周囲に配置された6本
の金属素線よりなる外層を備えて芯及び外層の各
素線の全ての外径が等しく、かつ芯の撚方向に対
し外層の撚方向が同一であつて、しかも芯の素線
および外層の素線の型付け率がそれぞれ90〜110
%である、金属コードによりなることを特徴とす
るラジアルタイヤである。 さて第1図にこの考案に従うタイヤのベルトに
用いる金属コードの断面形状を示す。図中Aは外
層の素線、Bは外層、Cは芯の素線、Dは芯であ
る。 何れも円形断面を持つ2本の芯の素線Cは互い
に撚り合された構造を有して、コード構造体の芯
Dを構成している。一方やはり円形断面を有する
6本の外層の素線Aは芯Dの周囲にらせん状に撚
られている。 芯Dを構成する2本の素線Cおよび、外層Bを
構成する6本の素線Aは全て互いに等しい直径を
有し、かつ芯の素線Cと外層の素線Aの撚りは同
一方向とする。 芯の素線Cの型付け率及び外層の素線Aの型付
け率を何れも90〜110%の範囲内にする。 (作用) 芯の素線Cの直径が外層の素線Aとの直径対比
で、より大きい異線径構造にすると、外層の素線
間の空隙が広すぎ、安定した均一らせん撚りが困
難となつて、外層素線同士の片よりが生じ、耐座
屈疲労性が著しく低下してしまう。 これに反し芯の素線Cの直径が外層の素線Aの
直径との対比でより小さい第2図に示すような異
線径構造にすると、外層の素線間の空隙が狭ま
り、コード内にゴムが十分浸透できないため、と
くに芯の素線Cのゴム被覆が十分になされなくな
るため、水分の浸入による耐腐蝕性が著しく低下
し、また耐座屈疲労性も低下してしまう。 次に芯の素線Cと外層の素線Aとの撚り方向を
逆にすると同一方向の場合に比して耐座屈疲労性
に劣ることになるので同一方向としなければなら
ない。 さらに芯Dおよび外層Bとも、それらの素線
C,Aの型付け率を90〜110%とすることで耐座
屈疲労性を著しく改善できる。 ここに型付け率は次のように定義される。 型付け率 (1) 外層の素線A スチールコード(外層B)の第3図aに示す最
大直径Lを拡大鏡にてまず測定し、その後外層素
線Aに永久変形を与えずしてコードより外層素線
Aを第3図bのように取り出し、拡大鏡にて同図
bに示す最大波高lを測定し、下記式(1)によつて
求めた。 (2) 芯の素線C スチールコードの外層素線Aの全てを除去し、
残された芯Dの最大直径Lを第4図aのように測
定し、その後、第4図bのように芯の素線Cを取
り出し、拡大鏡にて最大波高lを第4図bのよう
に測定し次式(1)によつて求める。 型付け率=(l/L)×100% ……(1) なお最外層の素線の型付け率についても同様に
して求めた値である。 この考案において芯の素線及び外層の素線につ
き、それらの型付け率が何れも90%に満たないと
耐座屈疲労性の改善効果が僅小でありまた何れか
一方の型付け率が110%よりも大きいときもやは
り耐座屈疲労性の改善効果に乏しいのに反して、
適正な型付け率の下ではコード構造に由来する十
分な耐腐食性の下に著しい耐座屈疲労性の向上が
はじめて実現される。 (実施例) カーカスとして2プライのポリエステル繊維コ
ード層を具えるサイズP195/75R14の乗用車用ラ
ジアルタイヤのベルトとして、線径0.230mmの芯
の素線Cを2本、同じく外層の素線Aは6本から
それぞれ構成されるスチールコードを用いた試作
タイヤ(表1における比較例(No.3〜8)と実施
例No.9〜11)について、耐座屈疲労性および耐腐
蝕性について評価した。 この評価は表1に併せ掲げた比較例No.3のタイ
ヤをコントロールとしたが、別のコード構造の場
合(比較例No.1,2)並びに異線径構造の場合
(比較例No.5)についても比較を示す。 ここに比較例No.1および同2のタイヤにあつて
はスチールコードを(2+7)+1構造すなわち
2本の芯の素線が撚り合わされた芯の周囲に芯素
線の撚方向と同一方向に7本の外層素線が撚ら
れ、さらにその外周に最外層素線を1本撚り合わ
せてなり、また比較例No.5のタイヤに用いたスチ
ールコードは2+6構造でコントロールの場合と
同様であるが径差のより大きい異線径とされてい
る。 なお、これら比較例における芯の素線、外層の
素線さらには最外層の素線の型付け率に関しては
タイヤコードに関する限りこれを積極的にコント
ロールすることについての認識がこれまでにはな
かつたので、通常の撚り線加工を行つたものにつ
いての測定結果を示したが比較例No.2,4のタイ
ヤにあつては、とくに撚り線加工に際して素線の
型付け率がそれぞれ100%前後になるようにプリ
フオームを行つた事例について参考のためにあわ
せ示した。 比較例のタイヤNo.6〜8にあつては上記の型付
け率が適合を失する場合に、耐腐食性の改善は遂
げられてもなお耐座屈疲労性の向上は必ずしも十
分でないことを示している。
【表】
【表】
表1に示したゴムペネトレーシヨン性の評価
は、次のとおりである。 試作タイヤからコードを摘出し、外層素線を全
て除き、芯部を取り出した後拡大鏡にて、ゴムに
被覆された長さを測定し、次式によつて求めた。 ゴムペネ性=ゴム被覆長/試料長×100 表1に示す評価結果より、まず異線径構造との
対比では同一線径構造の採用によつて、耐腐蝕性
に優れさらには耐座屈疲労性の改善もみられるが
この場合とくにこの考案に従い芯の素線及び外層
の素線の型付け率を90〜110%にすることにより
優れた耐腐食性を具備する上に耐座屈疲労性が著
しく改善されることが明らかである。 (考案の効果) 以上のべたようにしてこの考案によれば金属コ
ードの耐腐蝕性及び耐座屈疲労性の改善により該
コードを少なくとも部分的なベルトの補強に用い
たタイヤの使用寿命が、大幅に改善される。
は、次のとおりである。 試作タイヤからコードを摘出し、外層素線を全
て除き、芯部を取り出した後拡大鏡にて、ゴムに
被覆された長さを測定し、次式によつて求めた。 ゴムペネ性=ゴム被覆長/試料長×100 表1に示す評価結果より、まず異線径構造との
対比では同一線径構造の採用によつて、耐腐蝕性
に優れさらには耐座屈疲労性の改善もみられるが
この場合とくにこの考案に従い芯の素線及び外層
の素線の型付け率を90〜110%にすることにより
優れた耐腐食性を具備する上に耐座屈疲労性が著
しく改善されることが明らかである。 (考案の効果) 以上のべたようにしてこの考案によれば金属コ
ードの耐腐蝕性及び耐座屈疲労性の改善により該
コードを少なくとも部分的なベルトの補強に用い
たタイヤの使用寿命が、大幅に改善される。
第1図はこの考案に従うタイヤのベルトに用い
た金属コードの断面図、第2図は従来コードの断
面図、第3図、第4図は外層Bの素線A並びに芯
Dの素線Cのおのおのについて型付け率の測定要
領を示す説明図である。 A……外層の素線、B……外層、C……芯の素
線、D……芯。
た金属コードの断面図、第2図は従来コードの断
面図、第3図、第4図は外層Bの素線A並びに芯
Dの素線Cのおのおのについて型付け率の測定要
領を示す説明図である。 A……外層の素線、B……外層、C……芯の素
線、D……芯。
Claims (1)
- ラジアルコード配列になるカーカスのまわりに
交差コード配列をなすベルトを配置したラジアル
タイヤにおいて、ベルトが、2本の金属素線より
なる芯と、芯の周囲に配置された6本の金属素線
よりなる外層とを備えて芯及び外層の各素線の全
ての外径が等しく、かつ芯の撚方向に対し外層の
撚方向が同一であつて、しかも芯の素線及び外層
の素線の型付け率がそれぞれ90〜110%である金
属コードよりなることを特徴とするラジアルタイ
ヤ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984066023U JPS60178204U (ja) | 1984-05-08 | 1984-05-08 | ラジアルタイヤ |
US06/729,779 US4609024A (en) | 1984-05-08 | 1985-05-02 | Pneumatic radial tire cord for belt |
DE3516220A DE3516220C2 (de) | 1984-05-08 | 1985-05-06 | Luftreifen in Radialbauart |
CA000481070A CA1232829A (en) | 1984-05-08 | 1985-05-08 | Pneumatic radial tires |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984066023U JPS60178204U (ja) | 1984-05-08 | 1984-05-08 | ラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60178204U JPS60178204U (ja) | 1985-11-27 |
JPH0318553Y2 true JPH0318553Y2 (ja) | 1991-04-18 |
Family
ID=13303907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1984066023U Granted JPS60178204U (ja) | 1984-05-08 | 1984-05-08 | ラジアルタイヤ |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4609024A (ja) |
JP (1) | JPS60178204U (ja) |
CA (1) | CA1232829A (ja) |
DE (1) | DE3516220C2 (ja) |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3635298A1 (de) * | 1986-10-16 | 1988-04-21 | Akzo Gmbh | Luftreifen mit flachcorden bzw. flachcord |
JPS63235587A (ja) * | 1986-11-25 | 1988-09-30 | 横浜ゴム株式会社 | 重荷重用空気入りタイヤ |
JPS63256782A (ja) * | 1987-04-10 | 1988-10-24 | 東洋ゴム工業株式会社 | ラジアルタイヤ |
JPH0641674B2 (ja) * | 1987-07-14 | 1994-06-01 | 英夫 樽本 | ワイヤロ−プ |
JPS6433288A (en) * | 1987-07-23 | 1989-02-03 | Toyo Tire & Rubber Co | Falt radial tire for truck bus |
JPH0723591B2 (ja) * | 1988-12-07 | 1995-03-15 | 株式会社ブリヂストン | ゴム物品補強用スチールコード及び空気入りラジアルタイヤ |
JP3045732B2 (ja) * | 1989-05-22 | 2000-05-29 | 株式会社ブリヂストン | ラジアルタイヤ |
US5082713A (en) * | 1990-07-23 | 1992-01-21 | Pirelli Armstrong Tire Corporation | Wide monofilament reinforcing cords employing high performance thermoplastics and tire belts made therefrom |
JP3100708B2 (ja) * | 1991-02-25 | 2000-10-23 | 株式会社ブリヂストン | ゴム物品補強用スチールコード及びこれをベルト層に用いた空気入りラジアルタイヤ |
JP3220318B2 (ja) * | 1993-12-28 | 2001-10-22 | 株式会社ブリヂストン | ゴム物品補強用スチールコード、その製造方法およびそれを使用した空気入りラジアルタイヤ |
JPH08176978A (ja) * | 1994-12-26 | 1996-07-09 | Bridgestone Corp | ゴム物品補強用スチールコード及び空気入りラジアルタイヤ |
ES2149420T3 (es) * | 1995-12-14 | 2000-11-01 | Bridgestone Corp | Cables de acero para el reforzado de articulos de caucho y neumatico radial que utiliza dichos cables de acero. |
DE69909561T2 (de) * | 1998-06-16 | 2004-06-09 | Bridgestone Corp. | Stahlseile zur Verstärkung von Gummiartikeln |
KR100493672B1 (ko) * | 1998-09-10 | 2005-09-02 | 한국타이어 주식회사 | 래디얼타이어용스틸코드 |
JP4731080B2 (ja) * | 1999-11-11 | 2011-07-20 | 株式会社ブリヂストン | ゴム物品補強用スチールコードおよびタイヤ |
JP4818504B2 (ja) * | 2000-10-12 | 2011-11-16 | 株式会社ブリヂストン | ベルトコードのゴムコーティング装置 |
JP4565562B2 (ja) | 2005-09-27 | 2010-10-20 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りラジアルタイヤ |
CN101506433A (zh) * | 2006-08-31 | 2009-08-12 | 株式会社普利司通 | 钢丝帘线 |
KR101499892B1 (ko) * | 2012-11-28 | 2015-03-06 | 홍덕산업 주식회사 | 타이어 보강용 스틸코드 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3996733A (en) * | 1976-01-27 | 1976-12-14 | Uniroyal Inc. | Reinforcing cord construction |
JPS5422419A (en) * | 1977-07-22 | 1979-02-20 | Tokyo Shibaura Electric Co | Method of making ceramic sintered body |
JPS54133146A (en) * | 1978-03-09 | 1979-10-16 | Savin Business Machines Corp | Document handling device |
JPS5631090A (en) * | 1979-08-23 | 1981-03-28 | Toyo Tire & Rubber Co | Steel cord for vehicle tire |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE593899A (ja) * | 1959-08-11 | |||
DE1803316B2 (de) * | 1968-10-16 | 1972-02-17 | Zweilagige litze oder zweilagiges seil | |
GB1582647A (en) * | 1977-07-07 | 1981-01-14 | Bekaert Sa Nv | Metal cord |
IT1099869B (it) * | 1978-10-31 | 1985-09-28 | Pirelli | Cordicella metallica |
DE2941541A1 (de) * | 1979-10-13 | 1981-04-23 | Continental Gummi-Werke Ag, 3000 Hannover | Drahtseil als verstaerkungselement fuer gummi- oder kunststoffartikel |
JPS59125996U (ja) * | 1983-02-10 | 1984-08-24 | トクセン工業株式会社 | スチ−ルコ−ド |
-
1984
- 1984-05-08 JP JP1984066023U patent/JPS60178204U/ja active Granted
-
1985
- 1985-05-02 US US06/729,779 patent/US4609024A/en not_active Expired - Fee Related
- 1985-05-06 DE DE3516220A patent/DE3516220C2/de not_active Expired - Lifetime
- 1985-05-08 CA CA000481070A patent/CA1232829A/en not_active Expired
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3996733A (en) * | 1976-01-27 | 1976-12-14 | Uniroyal Inc. | Reinforcing cord construction |
JPS5291947A (en) * | 1976-01-27 | 1977-08-02 | Uniroyal Inc | Metallreinforced cord structure |
JPS5422419A (en) * | 1977-07-22 | 1979-02-20 | Tokyo Shibaura Electric Co | Method of making ceramic sintered body |
JPS54133146A (en) * | 1978-03-09 | 1979-10-16 | Savin Business Machines Corp | Document handling device |
JPS5631090A (en) * | 1979-08-23 | 1981-03-28 | Toyo Tire & Rubber Co | Steel cord for vehicle tire |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60178204U (ja) | 1985-11-27 |
CA1232829A (en) | 1988-02-16 |
US4609024A (en) | 1986-09-02 |
DE3516220A1 (de) | 1985-11-14 |
DE3516220C2 (de) | 1995-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0318553Y2 (ja) | ||
EP0373595B1 (en) | Steel cord fo reinforcing rubber | |
JPH0351359Y2 (ja) | ||
JP3222257B2 (ja) | ゴム物品補強用スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ | |
JPS59157391A (ja) | ゴム補強用金属コ−ド | |
CA2232549A1 (en) | Process for producing a steel cord and steel cord produced by this process | |
JPH09143890A (ja) | タイヤ補強用スチ−ルコ−ド及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JPH0723591B2 (ja) | ゴム物品補強用スチールコード及び空気入りラジアルタイヤ | |
JPS6021435Y2 (ja) | タイヤコ−ド | |
JPS58191609A (ja) | スチ−ルコ−ド | |
JP3079295B2 (ja) | ゴム補強用スチールコード | |
JPH08209564A (ja) | ゴム物品補強用スチールコード | |
JP3122722B2 (ja) | ゴム補強用スチールコード | |
JP3576706B2 (ja) | ゴム物品補強用スチールコード | |
JP3497935B2 (ja) | ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りラジアルタイヤ | |
JP4101968B2 (ja) | タイヤ補強用スチールコード | |
JP2978016B2 (ja) | ゴム補強用スチールコード | |
JP4259652B2 (ja) | タイヤ補強用スチールコード | |
JP2001003280A (ja) | ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ | |
JPH10121388A (ja) | ゴム物品補強用スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤ | |
JPH11200263A (ja) | タイヤ補強用スチールコード | |
JPH0640622Y2 (ja) | スチ−ルコ−ド | |
JP3210137B2 (ja) | ゴム補強用スチールコード及びスチールラジアルタイヤ | |
JP2824703B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH05124402A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ |