JP2001003280A - ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ

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JP2001003280A
JP2001003280A JP11176408A JP17640899A JP2001003280A JP 2001003280 A JP2001003280 A JP 2001003280A JP 11176408 A JP11176408 A JP 11176408A JP 17640899 A JP17640899 A JP 17640899A JP 2001003280 A JP2001003280 A JP 2001003280A
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cord
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steel cord
sheath
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Shuichi Konuma
秀一 小沼
Naohiko Obana
直彦 尾花
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無撚り素線の並列配置に成るコアを有する扁
平コードにおける、曲げ異方性を損なうことなしに引張
り剛性を改善したスチールコードを提供する。 【解決手段】 3本以上の素線を撚り合わせずに並列に
束ねたコアと、このコアの周囲に巻き付けた複数本の素
線による少なくとも1層のシースとからなるスチールコ
ードであって、コアの長手方向と直交する断面におい
て、コアを構成する素線の配置が、コアの長手方向の少
なくとも一部でその他の部分と異なり、かつ全ての上記
断面において、コアを構成する全ての素線が、該素線径
をdおよびコアの素線数をnとしたとき、長辺:d×
(n+1)および短辺:d×{1+(1/√2)}の長
方形内に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気入りタイヤ
や工業用ベルト等のゴム物品の補強材として使用される
スチールコード、特に扁平化したコードおよびこのコー
ドを用いた空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴム物品の典型例である空気入りタイヤ
を補強するスチールコードには、種々の構造が知られて
いるが、近年、タイヤ用のスチールコードの諸性能を向
上するために、コードを扁平化することが、提案されて
いる。すなわち、3本以上の素線を互いに撚り合わせる
ことなく配置してなるコアと、このコアの周囲に複数の
素線を巻付けてなる少なくとも1層のシースとを有する
スチールコードが、提案されている。この種のコード
は、複数本の素線を撚り合わせたコア、あるいは無撚り
の2本の素線からなるコアを有するスチールコードに比
べて、曲げ剛性の異方性が大きく、しかも引張剛性が高
い、という利点がある。また、複数本の素線を撚り合わ
せたコアを有するコードに比べて、コアの素線を撚り合
わせる必要がないため、少ない工数での製造が可能にな
る点でも有利である。
【0003】例えば、特開昭63−176702号公報
には、3本の素線を平行に並べたコアと、その周りを取
り囲む複数の素線によるシースとからなるスチールコー
ドが、開示されている。
【0004】しかしながら、このコードは、平行に並べ
られたコア素線が長手方向に直線状に延びているため
に、該コードに引張荷重が付加された際、コアの素線が
優先的に荷重を負担する結果、コード全体での引張荷重
負担効率が低くなり、コードの耐久性は劣るものであっ
た。また、引張剛性が高い反面伸びが小さいために、伸
び変形による吸収エネルギーが小さい点も不利である。
【0005】一方、特開平9−158065号公報に
は、3本の素線を無撚りで配置したコアを有し、コード
の横断面形状が楕円形と略真円形とがコード長手方向に
混在する、スチールコードが示されている。このコード
は、著しく異なる断面を長手方向に有するため、曲げ変
形が長手方向に一様でなく、曲げに対する耐久性に劣る
ことが問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
無撚り素線の並列配置に成るコアを有する扁平コードに
おける、曲げ異方性を損なうことなしに引張り剛性を改
善したスチールコードを、耐久性に優れる空気入りタイ
ヤとともに提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の要
旨構成は、次の通りである。 (1) 3本以上の素線を撚り合わせずに並列に束ねたコア
と、このコアの周囲に巻き付けた複数本の素線による少
なくとも1層のシースとからなるスチールコードであっ
て、コアの長手方向と直交する断面において、コアを構
成する素線の配置が、コアの長手方向の少なくとも一部
でその他の部分と異なり、かつ全ての上記断面におい
て、コアを構成する全ての素線が、該素線径をdおよび
コアの素線数をnとしたとき、長辺:d×(n+1)お
よび短辺:d×(1+1/21/2 )の長方形内に配置さ
れていることを特徴とするスチールコード。
【0008】(2) 上記(1) において、コアを構成する全
ての素線が、長辺:d×(n+0.5)および短辺:d×
(1+1/2)の長方形内に配置されていることを特徴
とするスチールコード。
【0009】(3) 上記(1) または(2) において、シース
の巻付け1ピッチ内に、コアを構成する素線の配置が異
なる部分を有することを特徴とするスチールコード。
【0010】(4) 上記(1) ないし(3) のいずれかにおい
て、シースの巻付け1ピッチ内におけるコアを構成する
各素線の延べ長さとシースの巻付け1ピッチとの差が、
シースの巻付け1ピッチ分のコード軸方向シース伸張可
能量の0. 9〜1.1 倍であることを特徴とするスチールコ
ード。
【0011】(5) 上記(1) ないし(4) のいずれかにおい
て、コアの素線の本数が3〜4本であることを特徴とす
るスチールコード。
【0012】(6) 上記(1) ないし(5) のいずれかにおい
て、コアの素線が相互に密接することを特徴とするスチ
ールコード。
【0013】(7) 上記(1) ないし(6) のいずれかにおい
て、シースが1層であることを特徴とするスチールコー
ド。
【0014】(8) 上記(1) ないし(7) のいずれかにおい
て、コアの最大径の向きが、長手方向で略同一であるこ
とを特徴とするスチールコード。
【0015】(9) 上記(1) ないし(8) のいずれかにおい
て、コードが扁平であり、コード長径方向がコアの最大
径の方向と略一致することを特徴とするスチールコー
ド。
【0016】(10)1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に複
数層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベ
ルトの少なくとも一層に、上記(1) ないし(9) のいずれ
かに記載のコードを、そのコアの最大径の向きがベルト
の幅方向に沿う配置にて、適用したことを特徴とする空
気入りタイヤ。
【0017】
【発明の実施の形態】さて、図1に、この発明に従っ
て、タイヤのベルトなどに適用する、スチールコード1
の断面を、撚り構造3+8について示す。該スチールコ
ードは、図に斜線を引いて示す、3本の素線2を撚らず
に並列に引き揃えたコア3の周りに、8本の素線4によ
るシース5を撚り合わせてなる。
【0018】また、図2に示す撚り構造4+10のコード
1は、同様に図に斜線を引いて示す、4本の素線2を撚
らずに並列に引き揃えたコア3の周りに、10本の素線4
によるシース5を撚り合わせてなる。
【0019】さらに、図3に示す撚り構造5+13のコー
ド1は、同様に図に斜線を引いて示す、5本の素線2を
撚らずに並列に引き揃えたコア3の周りに、13本の素線
4によるシース5を撚り合わせてなる。
【0020】ここで、いずれのコードにあっても、コア
3の長手方向と直交する断面(以下、横断面と示す)に
おいて、コアを構成する素線の配置が、コアの長手方向
の少なくとも一部でその他の部分と異なることが、肝要
である。すなわち、コア3において3本以上の素線を並
列配置した際、素線の配置がコアの長手方向で一様に連
続している必要はなく、逆に図4に示すように、素線の
配置に乱れがあって素線の相対的配置の異なる横断面が
長手方向に混在していることが推奨される。
【0021】なぜなら、コアの素線は互いに撚り合わさ
れずに並列に配置されているが、少なくとも長手方向の
一部において素線が直線状には並ばないため、コードに
引張荷重が付加された際に、従来のこの種コードのよう
に、コアの素線が優先的に荷重を負担することにはなら
ず、従来はコアに集中していた引張荷重がシースに分散
される結果、コアでの引張荷重の負担率が低減される。
従って、引張荷重に対するコード全体の負担効率が高く
なるから、コードの耐久性も改善されるのである。
【0022】とりわけ、コアの長手方向において、素線
が直線状に並ぶ部分の占める割合が小さいほど好まし
く、具体的には、シースの巻付け1ピッチ内で、コアの
素線の配置形態が異なる少なくとも2種類の横断面を有
し、かつ素線が直線状に並ぶ部分がないことが好まし
い。
【0023】さらに好ましくは、シースの巻付け1ピッ
チ内におけるコアを構成する各素線の延べ長さとシース
の巻付け1ピッチとの差が、シースの巻付け1ピッチ分
のコード軸方向シース伸張可能量の0. 9〜1.1 倍である
ことが、有利である。
【0024】ここに、コアを構成する各素線の延べ長さ
とは、各素線を直線に延ばした際の長さである。また、
シースをコードの軸方向に伸張すると、コアのまわりに
撚られたシースフィラメントは、フィラメント間隙や撚
り角などに応じて、コアに向かって縮径するとともに、
コードの軸方向の長さが増加する向きに移動する。この
シースフィラメントの移動は、シースのフィラメントが
コアに密着するまで可能である。このシースフィラメン
トがコアに密着するまでの間のシースの巻付け1ピッチ
分のシースフィラメント移動量のコード軸方向成分を、
シースの巻付け1ピッチ分のコード軸方向シース伸張可
能量として定義した。
【0025】そして、コアを構成する各素線の延べ長さ
が、シースの巻付け1ピッチ分のコード軸方向シース伸
張可能量とほぼ同等であること、具体的にはシースの巻
付け1ピッチ分のコード軸方向シース伸張可能量の0. 9
〜1.1 倍の範囲にあれば、コードに付加された引張荷重
をコアとシースとで均等に担うことができる。
【0026】上記のとおり、コアの素線の配置にばらつ
きがあることが有利であるが、一方でコアの横断面にお
いて、全ての素線が、該素線径をdおよびコアの素線数
をnとしたとき、長辺:d×(n+1)および短辺:d
×(1+1/21/2 )の長方形内、より好ましくは長
辺:d×(n+0.5 )および短辺:d×(1+1/2)
の長方形内に、配置されている、必要がある。
【0027】すなわち、コアの全ての素線を収める領域
について、図3に示した5+13構造のコードを例に説明
すると、該領域Aの長辺の長さW=d×(n+1)は、
直径dを有する(n+1)本のコア素線を一直線上に並
列したときの幅に相当する。さらに、より好ましい長辺
の長さWは、d×(n+0.5 )である。
【0028】なぜなら、コアの素線を収める領域Aの長
辺Wをd×(n+1)とすることによって、曲げ異方性
を損なわずに、引張り剛性を高めることができるからで
ある。
【0029】また、同領域Aの短辺の長さH=d×(1
+1/21/2 )は、密接して隣接する3本の素線の中心
を結ぶ線分が成す角αが90°であるときの高さに相当す
る。より好ましくは、H=d×{1+(1/2)}であ
り、これはαが120 °であるときの高さである。
【0030】なぜなら、領域Aの短辺Hをd×(1+1
/21/2 )とすることによって、コアにおいて隣接する
3本の素線の配置として、上記αが90°未満になる配
置が除外されるため、長辺Wの方向からの圧縮や曲げが
加わった際に、角度αの頂点に位置するコア素線が容易
に移動することのないコア構造が実現される。とりわ
け、いずれの横断面においても隣接するコア素線同士が
密接する配置を与えることにより、コア素線の配列は安
定し、曲げ異方性や引張り剛性を、より改善することが
できる。
【0031】なお、この領域Aについての規定は、横断
面におけるコア素線同士の相対的位置関係を規定するも
のであって、従って領域Aの向き、つまりコアの最大径
の向きが長手方向に変化し、コアが長手方向で捩じれた
形態を排除するものではない。しかしながら、曲げ剛性
の異方性や高い引張剛性等の特性をより効果的に発揮す
るためには、上記捩じれは小さい方が好ましく、コアの
最大径の向きが長手方向に略同一であることが特に有利
である。具体的には、スチールコード全体を直線状に保
持したときに、長辺:d×(n+1)および短辺:d×
(1+1/21/ 2 )の長方形を底面としてコードの長手
方向に延びる直方体の内部に、コアの全ての素線が収ま
ることが好ましい。
【0032】ここで、コアの素線を3本以上にするの
は、2本以下ではコードの曲げ剛性に充分な異方性を与
えることができないからであり、このましくは4本以上
とする。一方、上限は、特に限定する必要はないが、6
本以上になると上記の領域Aに収めるのが難しくなるた
め、5本以下とすることが好ましい。各素線は、黄銅め
っきを施した高炭素鋼線で、直径が0.10〜0.40mmの範囲
から選んだ同径のものを用いるとよい。
【0033】一方、シースは、特に本数は限定されない
が、少な過ぎると形状が安定しないため、コアの素線数
の2倍以上の本数とすることが好ましい。逆に、本数が
多過ぎると、ゴムの侵入性、そしてコアとシースとの密
着性が阻害されるため、コアの素線数の2倍+3本以下
にすることが望ましい。各素線の直径は、シースの素線
間に隙間を設け、またトリートにおけるカールを防止す
るために、コアの素線径の2/3 以上は必要であるが、コ
アの素線径をこえると、加工が難しくなってコードの扁
平化が阻害されるため、コアの素線径以下とすることが
好ましい。この範囲から選んだ同径の素線から、シース
を構成するとよい。
【0034】上記したコードは、その多数本を互いに並
行に揃えてゴムシートに埋設してなるプライを、タイヤ
のベルトに適用して、ベルトの補強に供する。ここで、
タイヤは、例えば図5に示す、トラック・バス用タイヤ
が有利に適合する。このタイヤは、1対のビードコア10
間でラジアル方向にトロイド状に延びるスチールコード
のプライからなるカーカス11、このカーカス11のクラウ
ン部のタイヤ径方向外側に配置した、少なくとも3層の
ベルト12およびこのベルト12のタイヤ径方向外側に配置
したトレッド13から成る。
【0035】ベルト12は、図示例で4層の積層構造にな
り、カーカス11のプライコードに対して傾斜して、好ま
しくは10〜30°の傾斜角度で配列した多数本のスチール
コードによるプライの複数枚を、その少なくとも1組が
層間でスチールコードが互いに交差する配置で重ね合わ
せた、構造を有する。そして、このベルト12を構成する
スチールコードに、上記したコードを適用することを、
特徴とする。その際、図6に示すように、この発明のス
チールコードにおける最大径の向きが、ベルト12の幅方
向に沿う配置にて適用することが、該スチールコードの
特性をベルトの補強材として活かす上で好ましい。
【0036】すなわち、この発明に従うスチールコード
は、コアの最大径の向きとコード長径の向きが略一致
し、かつ長手方向に実質的に捩じれがないため、コード
の長径方向と短径方向との曲げ剛性の差が大きく、上記
の配置でベルトに適用した際、タイヤの径方向剛性を高
めることなく周方向剛性を高められる結果、タイヤの乗
り心地性を損なうことなく操縦安定性を改善することが
できる。
【0037】また、コードの横断面形状が扁平であるた
め、これを補強材として適用したベルトの厚みを低減す
ることができる。同様に、シースの素線の巻付け螺旋形
状が扁平であるため、シース素線間に隙間が形成され易
く、ベルトプライにおいてコード内にゴムを確実に侵入
させることができる。さらに、コアの最大径の向き(コ
ードの長径方向)がベルトの幅方向に沿う配置とするこ
とにより、軽量かつ引張り剛性の高いベルトを形成する
ことができる。
【0038】ちなみに、この発明のスチールコードは、
次のような方法(イ)または(ロ)により製造すること
ができる。 (イ)波形や螺旋形等の形状にくせ付けした、3本以上
の素線を撚合わせずに横並びに集束したコアの周りに、
所定本数のシース素線を所定の巻付けピッチにて巻付け
る。この際、全てのコア素線が平行となることがないよ
うに、コア素線のくせの形状、振幅およびピッチの少な
くとも一つをコア素線相互に異ならせておく。また、く
せの振幅は、コア横断面における素線が、上述した領域
Aに収まるように設定する。なお、くせのピッチが短か
過ぎるとコア素線自体の耐疲労性とコードの引張剛性を
損なうため、最終的に製造されたスチールコードにおけ
るコア素線の変曲点間の距離が少なくともシ−スの1巻
付けピッチよりも長くなるように、くせピッチを長めに
設定することが好ましい。
【0039】(ロ)くせ付けを施さない3本以上の素線
を撚合わせずに横並びに平行に集束したコアの周りに、
所定本数のシース素線を所定の巻付けピッチにて巻付け
る。この際、コア素線の張力とシース素線の巻付け張力
を調整し、シース巻付け時にコア素線に加わる力により
コア素線相互の位置関係を直線上からずらす。ただし、
ずれ量が過大になり、横断面におけるコア素線が、上述
した領域Aから逸脱することのないように、コア素線の
張力とシース素線の巻付け張力を設定する。
【0040】
【実施例】図5に示した、サイズ11R22.5のトラック・
バス用ラジアルタイヤのベルトに、表1に示す仕様のコ
ードを、該コードの長径方向をベルト幅方向に沿う配置
で、かつコード軸方向がタイヤの赤道面に対して、径方
向内側のベルト層から順に、右52°、右20°、左20°お
よび左20°の傾斜角度となる配置にて適用した。かくし
て得られた各タイヤについて、コーナリングパワー、転
がり抵抗、耐磨耗性および耐ベルトエンドセパレーショ
ン性について調査した。また、ゴム付きコード、すなわ
ちコード単体について、その破断強度、ゴム侵入性、引
張り剛性および疲労限を調査し、さらにベルト材、すな
わちベルトに適用するコードおよびゴムの複合体につい
て、その引張り剛性、面内曲げ剛性および面外曲げ剛性
を調査した。これらの調査結果を、表1に併記する。
【0041】なお、ゴム付きコードに関する破断強度、
ゴム侵入性、引張り剛性および疲労限は、次のように調
査し、いずれも発明例1の結果を100 としたときの指数
にて表示した。すなわち、破断強度は、引張り荷重を加
えてスチールコードが破断するときの荷重を測定した。
【0042】ゴム侵入性は、コードの断面を観察するこ
とにより、コード内部でのゴムの侵入面積にて評価し
た。
【0043】引張剛性は、引張荷重を0.25kgから5kgに
増加した際の伸びの増加量にて評価した。
【0044】疲労限は、コードに繰り返し曲げ応力を加
え、所定回数破断せずに試験が終了したときの曲げ応力
値にて評価した。
【0045】また、ベルト材に関する引張り剛性、面内
曲げ剛性および面外曲げ剛性は、次のように調査し、い
ずれも発明例1の結果を100 としたときの指数にて表示
した。すなわち、引張り剛性は、タイヤのクラウンセン
ター部分のベルト層から、幅50mmおよび長さ400mm のサ
ンプルを切り出し、このサンプルを引張試験機に取付
け、タイヤの赤道方向に相当する向きに10mm/min の速
度で引張り、伸びと荷重との関係から引張剛性を求め
た。
【0046】面内曲げ剛性は、長さ80mmおよび幅80mmの
ベルト材(コード・ゴム複合体)を作製し、このベルト
材の幅方向へスパン60mmにて、3点曲げ試験を行い、曲
げたわみ−曲げ荷重曲線を作製し、該曲線における初期
傾き値を求めて評価した。
【0047】面外曲げ剛性は、長さ80mmおよび幅80mmの
ベルト材(コード・ゴム複合体)を作製し、このベルト
材の厚み方向へスパン60mmにて、3点曲げ試験を行い、
曲げたわみ−曲げ荷重曲線を作製し、該曲線における初
期傾き値を求めて評価した。
【0048】さらに、タイヤに関するコーナリングパワ
ー、転がり抵抗、耐磨耗性および耐ベルトエンドセパレ
ーション性は、次のように調査し、いずれも発明例1の
結果を100 としたときの指数にて表示した。すなわち、
コーナリングパワーは、フラットベルト式コーナリング
特性試験機を用い、リムに装着したタイヤに空気を充填
して内圧を所定値に調整し、所定荷重の下で速度50km/
h、スリップ角±2°の条件で測定を行った。
【0049】転がり抵抗は、外径1780mmのドラム試験機
上に、内圧を所定値に調整したタイヤを載置し、80km/
hで30分間予備走行してから内圧を所定値に再調整し、
200km/hまで速度を上昇させたのちに惰性走行させ、1
85 km/hから20km/hまで速度を低下するのに要した
時間を測定した。
【0050】耐磨耗性は、タイヤを車両に装着した完全
磨耗に近い状態になるまで実地走行を行い、磨耗深さ1
mm当りの走行距離を求めてた。
【0051】耐ベルトエンドセパレーション性は、外径
1780mmのドラム試験機上に、内圧を所定値に調整したタ
イヤを載置し、3.5 °のスリップ角を断続的にかけなが
ら12時間走行させ、ベルト層の端部に発生した亀裂の長
さを測定した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】この発明によれば、無撚り素線の並列配
置に成るコアを有する扁平コードにおける引張り剛性
を、曲げ異方性を損なうことなしに改善することができ
る。従って、このコードをタイヤのベルトに適用するこ
とによって、タイヤの諸性能を向上することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のコードの断面を示す図である。
【図2】この発明のコードの断面を示す図である。
【図3】この発明のコードの断面を示す図である。
【図4】コアの素線の配置を示す図である。
【図5】この発明に従うタイヤの断面図である。
【図6】ベルトにおけるコード配置を示す図である。
【符号の説明】
1 コード 2 素線 3 コア 4 素線 5 シース 10 ビードコア 11 カーカス 12 ベルト 13 トレッド

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3本以上の素線を撚り合わせずに並列に
    束ねたコアと、このコアの周囲に巻き付けた複数本の素
    線による少なくとも1層のシースとからなるスチールコ
    ードであって、コアの長手方向と直交する断面におい
    て、コアを構成する素線の配置が、コアの長手方向の少
    なくとも一部でその他の部分と異なり、かつ全ての上記
    断面において、コアを構成する全ての素線が、該素線径
    をdおよびコアの素線数をnとしたとき、長辺:d×
    (n+1)および短辺:d×(1+1/21/2 )の長方
    形内に配置されていることを特徴とするスチールコー
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、コアを構成する全て
    の素線が、長辺:d×(n+0.5 )および短辺:d×
    (1+1/2)の長方形内に配置されていることを特徴
    とするスチールコード。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、シースの巻
    付け1ピッチ内に、コアを構成する素線の配置が異なる
    部分を有することを特徴とするスチールコード。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、シース
    の巻付け1ピッチ内におけるコアを構成する各素線の延
    べ長さとシースの巻付け1ピッチとの差が、シースの巻
    付け1ピッチ分のコード軸方向シース伸張可能量の0. 9
    〜1.1 倍であることを特徴とするスチールコード。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    コアの素線の本数が3〜4本であることを特徴とするス
    チールコード。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    コアの素線が相互に密接することを特徴とするスチール
    コード。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    シースが1層であることを特徴とするスチールコード。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    コアの最大径の向きが、長手方向で略同一であることを
    特徴とするスチールコード。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    コードが扁平であり、コード長径方向がコアの最大径の
    方向と略一致することを特徴とするスチールコード。
  10. 【請求項10】 1対のビード部間でトロイド状に延び
    るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に複
    数層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベ
    ルトの少なくとも一層に、請求項1ないし9のいずれか
    に記載のコードを、そのコアの最大径の向きがベルトの
    幅方向に沿う配置にて、適用したことを特徴とする空気
    入りタイヤ。
JP11176408A 1999-06-23 1999-06-23 ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ Pending JP2001003280A (ja)

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ES00305258T ES2262487T3 (es) 1999-06-23 2000-06-21 Hilos de acero para refuerzo de articulos de caucho, en particular cubisptas neumaticas.
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