JPH0318533B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、無枠式鋳型造型機における金型交換
装置の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来より使用されているこの種の装置は、例え
ば、特公昭57−14252号公報に開示され、この公
報に記載された発明は、鋳型造型装置と鋳型押出
位置との間を移動する造型室の造型位置両側にダ
イプレートを造型位置と離型位置の間を進退可能
に対向して配置し、前記ダイプレートの前面に金
型の位置決めピンおよびクランパ爪を進退自在に
設けるとともに該金型を案内する鍔付ローラを穿
設し、また前記ダイプレートの離型位置における
両側端に続けて左右に延びる一対のコンベヤフレ
ームを設け、該コンベヤフレームにダイプレート
との間に金型の受け渡しを行う台車をそれぞれ進
退動可能に構成し、さらに前記台車に金型係止用
のシリンダをそれぞれ設けるとともに外側端部に
金型の保持移動用のシリンダをそれぞれ対向状態
に設けたことを特徴とする無枠式鋳型造型機にお
ける金型交換装置である。

（発明が解決しようとする課題） コンベヤフレーム上を進退動可能に走行する前
記台車に載置された金型は、その上下面にクラン
パ爪および鍔付ローラの鍔部と係合する案内溝が
平行に形成され、さらに下面には台車に備えられ
たシリンダのピストンロツドと係合する孔が設け
られると共に、金型の背面にはダイプレートの２
箇所の位置決めピンと係合する位置決め孔が設け
られ、金型の下面に設けられた孔に台車に備えら
れたシリンダのピストンロツドを強制的に嵌入さ
れると共に、金型の背面に設けられた位置決め孔
にダイプレートの２箇所の位置決めピンを強制的
に嵌入させて金型の芯ずれを修正するので、金型
は十分な加工精度および強度が必要とされ、上記
構造の金型を多数使用する場合、製作工数が甚大
になるという問題点がある。

本発明は以上のような問題点を解消するために
なされたもので、簡便な加工のみを施した金型が
使用可能な無枠式鋳型造型機における金型交換装
置を提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、金型を固定保持するダイプレートを
具備した無枠式鋳型造型機を介して金型搬入装置
と金型搬出装置とが対向して設けられた無枠式鋳
型造型機における金型交換装置であつて、 係止溝が穿設されたクランパと位置決めピンと
を具備した該ダイプレートと、 進退自在な架台に立設された第１縦支盤の側壁
には案内溝が穿設されると共に、該縦支盤のダイ
プレート側端部には凹部が穿設され、さらに該縦
支盤の下部にはローラおよびストツパが設けられ
ると共に、該縦支盤の上部には金型移動用の作動
シリンダが設けられた金型搬入装置と、 進退、回転および傾動自在な傾動架台に立設さ
れた第２縦支盤の中央部にはローラおよびストツ
パが設けられると共に、該縦支盤の端部には側壁
が固設された金型搬出装置とから構成された無枠
式鋳型造型機における金型交換装置である。

（作用） 第１縦支盤がダイプレートに係合するまで移動
すると共に、第２縦支盤がダイプレートの方向に
所定距離だけ移動すると、縦設された一対の金型
が第１縦支盤側から第２縦支盤側に移動し、該両
金型がダイプレートと第２縦支盤とによりそれぞ
れ保持される。次いで、第１縦支盤が進退すると
共に、第２縦支盤が傾動すると、前位の金型が第
２縦支盤に支持され、次いで、第２縦支盤が所定
位置まで後退し、他方、後位の金型はダイプレー
トの所定位置に正確に保持固定される。しかる
後、第２縦支盤が回転し、次いで第２縦支盤の傾
動が解除されると、前位の金型が水平に保持さ
れ、第２縦支盤から搬出される。

（実施例） 以下、本発明の実施例を説明する。

第１〜２図に本発明に係る無枠式鋳型造型機に
おける金型交換装置が示され、該金型交換装置は
金型搬入装置２と金型搬出装置３と無枠式鋳型造
型機のダイプレート１ａ，１ｂとから構成され、
金型を取付ける一対のダイプレート１ａ，１ｂを
具備した無枠式鋳型造型機を介して金型搬入装置
２と金型搬出装置３とが対向して設けられ、金型
搬入装置２とダイプレート１ａ，１ｂと金型搬出
装置３とが一列に並ぶように配置される。

無枠式鋳型造型機の造型室（図示せず）の周囲
に配設された４本のプルおよびプツシユ・ロツド
４，４間にその長手方向に沿つて案内路５が介設
され、対向する一対のダイプレート１ａ，１ｂが
案内路５上に載置される。ダイプレート１ａ，１
ｂの各表面に進退可能な一対のクランパ６ａ，６
ｂが案内路５に沿つて並設され、クランパ６ａ，
６ｂには金型の位置決めおよび係止を行う係止溝
７ｃ，７ｂが穿設され、さらにダイプレート１
ａ，１ｂの各表面の両側縁に金型の位置決めを行
う位置決めピン８ａ，８ｂが適数個配設される。

ダイプレート１ａ，１ｂの一方側に配設された
金型搬入装置２には、第１基台フレーム９に進退
自在な第１駆動シリンダ１０が設けられ、第１駆
動シリンダ１０に第１架台１１が固設され、さら
に第１架台１１に一対の第１縦支盤１２ａ，１２
ｂに対向して立設され、第１縦支盤１２ａ，１２
ｂには金型の案内および支持を行う案内溝１３
ａ，１３ｂが適数個穿設され、第１縦支盤１２
ａ，１２ｂのダイプレート１ａ，１ｂ側端部には
凹部１４，１４が適数個穿設され、案内溝１３
ａ，１３ｂと凹部１４，１４とが連結し、さらに
第１縦支盤１２ａ，１２ｂの下部には金型搬送用
のローラ１５，１５と金型固定用のストツパ１６
ａ，１６ｂとが適数個設けられ、他方、第１縦支
盤１２ａ，１２ｂの上部には金型をダイプレート
１ａ，１ｂの所定位置まで移動させる作動シリン
ダ１７が設けられている。

また、ダイプレート１ａ，１ｂの他方側に配設
された鋳型搬出装置３には、第２基台フレーム１
８に進退自在な第２駆動シリンダ１９が設けら
れ、第２駆動シリンダ１９に適数個のローラ２
０，２０と回転軸２１とを具備した第２架台２２
が固設され、その上方にローラ２０，２０により
支承されると共に、回転軸２１に枢着した第３架
台２３が回転自在に配設される。第３架台２３は
一側に一対の支持フレーム２４，２４、他側に傾
動シリンダ２５を具備し、その上方に傾動架台２
６が配設され、傾動架台２６に一対の第２縦支盤
２７ａ，２７ｂが対向して立設され、第２縦支盤
２７ａ，２７ｂの一側は軸２８により枢支され、
他側は傾動シリンダ２５と連結し、第２縦支盤２
７ａ，２７ｂが傾動自在に支持され、さらに第２
縦支盤２７ａ，２７ｂの中央部には金型搬送用の
ローラ２９，２９と金型固定用のストツパ３０と
が設けられている。３１は金型を係止めする固定
された側壁である。

次に、第１縦支盤およびダイプレートの一側に
縦設された金型の交換作用を説明する。

第３図に各金型の配置関係を示し、係合関係を
２本の平行線で示す。第３図に示す通り、第１金
型３２ａがダイプレート１ａに、第２金型３２ｂ
が第１縦支盤１２ａに、第３金型３２ｃが第１縦
支盤１２ｂに、第４金型３２ｄがダイプレート１
ｂにそれぞれ保持配設され、第１金型３２ａは、
その背面に設けられた案内部材（図示せず）およ
び位置決め孔（図示せず）がダイプレート１ａの
係止溝７ａ，７ａおよび位置決めピン８ａ，８ａ
とそれぞれ係合すると共に、クランパ６ａ，６ａ
によりダイプレート１ａに保持固定され、第２金
型３２ｂは、その背面に設けられた案内部材（図
示せず）が第１縦支盤１２ａの案内溝１３ａ，１
３ａと係合すると共に、ストツパ１６ａにより第
１縦支盤１２ａに係止され、第３金型３２ｃは、
その背面に設けられた案内部材（図示せず）が第
１縦支盤１２ｂの案内溝１３ｂ，１３ｂと係合す
ると共に、ストツパ１６ｂにより第１縦支盤１２
ｂに係止され、第４金型３２ｄは、その背面に設
けられた案内部材（図示せず）および位置決め孔
（図示せず）がダイプレート１ｂの係止溝７ｂ，
７ｂおよび位置決めピン８ｂ，８ｂとそれぞれ係
合すると共に、クランパ６ｂ，６ｂによりダイプ
レート１ｂに保持固定されている。

ダイプレート１ａのクランパ６ａ，６ａを伸長
（第１金型３２ａ方向）させ、第１金型３２ａの
案内部材（図示せず）とクランパ６ａ，６ａの係
止溝７ａ，７ａとの係止めを解除した後、第１駆
動シリンダ１０の伸長により第１架台１１を移動
（図中右左）させ、第１縦支盤１２ａ，１２ｂの
凹部１４，１４とダイプレート１ａ，１ｂのクラ
ンパ６ａ，６ｂとを係合させると共に、第２駆動
シリンダ１９の伸長により第２および第３架台２
３，２３をダイプレート１ａ，１ｂの方に移動
（図中左方）させ、第２縦支盤２７ａ，２７ｂを
所定位置に保持する。次いで、ストツパ１６ａに
よる第２金型３２ｂの係止を解除した後、作動シ
リンダ１７を伸長させると、第１および第２金型
３２ａ，３２ｂが押圧され、第１金型３２ａは第
２縦支盤２７ａに沿つてストツパ３０と当接する
まで移動（図中右方）すると共に、第２金型３２
ｂはその背面に設けられた案内部材（図示せず）
が第１縦支盤１２ａの案内溝１３ａ，１３ａおよ
びクランパ６ａ，６ａの係止溝７ａ，７ａと係合
しながら移動（図中右方）し、ダイプレート１ａ
の所定位置に保持される。

第１駆動シリンダ１０と作動シリンダ１７とを
縮め、第１縦支盤１２ａ，１２ｂを所定位置（図
中左方）に待機保持すると共に、ストツパ３０に
よる第１金型３２ａの係止を解除した後、傾動シ
リンダ２５を縮めて第２縦支盤２７ａ，２７ｂを
傾動させると、第１金型３２ａが側壁３１と当接
するまで移動（図中右方）し、第２縦支盤２７
ａ，２７ｂの所定位置に保持され、次いで第３金
型３２ｃを適宜手段により第１縦支盤１２ｂに沿
つて移動（図中右方）させ所定位置（第１図中
Ａ）に保持させると共に、第２駆動シリンダ１９
を縮め第２縦支盤２７ａ，２７ｂを所定位置（図
中右方）に待機維持し、その後、クランパ６ａ，
６ａを縮引（ダイプレート１ａ方向）すると、ダ
イプレート１ａの位置決めピン８ａ，８ａが第２
金型３２ｂの位置決め孔（図示せず）に嵌入さ
れ、第２金型３２ｂがダイプレート１ａの所定位
置に正確に保持固定される。

次に、ダイプレート１ａを後退（第３図中Ｂ方
向）させると共に、プルおよびプツシユ・ロツド
４，４によりダイプレート１ｂを前進（第３図中
Ｂ方向）させてダイプレート１ｂと第１縦支盤１
２ｂおよび第２縦支盤２７ｂとが略一直線上に並
ぶようにする。以下、ダイプレート１ａの場合と
同様にして金型３２ｄが第２縦支盤２７ａ，２７
ｂに保持されると共に、金型３２ｃがダイプレー
ト１ｂに保持固定される。しかる後、適宜手段に
より第３架台２３、傾動架台２６および第２縦支
盤２７ａ，２７ｂを90゜回転し、次いで傾動シリ
ンダ２５を伸長させ傾動架台２６および第２縦支
盤２７ａ，２７ｂを水平位置に復帰させた後、ス
トツパ３０による金型３２ｄの係止を解除し、金
型搬出装置３から金型３２ａ，３２ｄを取出す。
このような工程の繰り返しにより新しい金型が第
１縦支盤からダイプレートを経て第２縦支盤に移
送される。

（発明の効果） 本発明の無枠式鋳型造型機における金型交換装
置によれば、第１縦支盤の凹部とダイプレートの
クランパとが係合した際、第１縦支盤の案内溝と
クランパの係止溝とが連通するので、金型の移動
が簡単かつ容易となり、また造型が終了した金型
を一旦第２縦支盤に保持させた後、金型の取出し
を行うので、ダイプレートに対する金型の導入あ
るいは取出し時間はきわめて短時間となり、生産
能率の低下を生じることなく、効果的な金型交換
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る無枠式鋳型造型機におけ
る金型交換装置の正面図、第２図は同じく一部省
略した平面図、第３図は各金型の配置関係を示す
略図である。 １ａ，１ｂ……ダイプレート、２……金型搬入
装置、３……金型搬出装置、６ａ，６ｂ……クラ
ンパ、７ａ，７ｂ……係止溝、８ａ，８ｂ……位
置決めピン、１１……第１架台、１２ａ，１２ｂ
……第１縦支盤、１３ａ，１３ｂ……案内溝、１
４……凹部、１５……ローラ、１６ａ，１６ｂ…
…ストツパ、１７……作動シリンダ、２６……傾
動架台、２７ａ，２７ｂ……第２縦支盤、２９…
…ローラ、３０……ストツパ、３１……側壁、３
２ａ，３２ｂ，３２ｃ，３２ｄ……金型。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金型を固定保持するダイプレートを具備した
   無枠式鋳型造型機を介して金型搬入装置と金型搬
   出装置とが対向して設けられた無枠式鋳型造型機
   における金型交換装置であつて、 係止溝が穿設されたクランパと位置決めピンと
   を具備した該ダイプレートと、 進退自在な架台に立設された第１縦支盤の側壁
   には案内溝が穿設されると共に、該縦支盤のダイ
   プレート側端部には凹部が穿設され、さらに該縦
   支盤の下部にはローラおよびストツパが設けられ
   ると共に、該縦支盤の上部には金型移動用の作動
   シリンダが設けられた金型搬入装置と、 進退、回転および傾動自在な傾動架台に立設さ
   れた第２縦支盤の中央部にはローラおよびストツ
   パが設けられると共に、該縦支盤の端部には側壁
   が固設された金型搬出装置とからなることを特徴
   とする無枠式鋳型造型機における金型交換装置。