JPH031831A

JPH031831A - ワイピングクロス

Info

Publication number: JPH031831A
Application number: JP1136849A
Authority: JP
Inventors: Takashi Nonaka; 野中　孝; Kiyoaki Ikei; 池井　清明; Kazuhiro Domae; 和弘堂前
Original assignee: Mitsubishi Rayon Co Ltd
Current assignee: Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date: 1989-05-30
Filing date: 1989-05-30
Publication date: 1991-01-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は改良されたワイピングクロスに関する。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）従来よ
り、ワイピング材は光沢のある金属製品やガラス製品等
の清掃用、さらにメガネ、カメラ、顕微鏡等のレンズ拭
きや窓ガラス拭き等に広く用いられている。そして、そ
の素材は良好な吸水性を保有する木綿やバルブ等のセル
ロース系であり、それらの柔らかい織物、起毛品。

不織布１紙類等として利用されている。しかしながら、
それらの素材は汚れがそこそこ拭き取れるものの繊維の
毛羽が脱落し、逆にそれらの毛羽を付着させることがよ
く見られる。

これらの繊維の毛羽の付着を解決し、拭取性能を向上さ
せたものが広表面積人造繊維のフィラメント糸によって
構成された布帛であり、電子部品、精密機械、クリーン
ルーム用器具等の清掃用に広く用いられている。

ここで、該広表面積人造繊維は特公昭５９−３０４１９
号において、親水性ポリマーと親木性ポリマーを共存さ
せることにより、吸水性及び吸油性を兼備させ、該表面
に汚れを付着させて、拭取性能を向上させているが、そ
れら該広表面積人造繊維が製造の容易なポリエステル。

ポリアミド、ポリアクリロニトリルではセルロ−ス系に
相当する吸水性が望めず、水滴の除去能力は低いもので
あり、また、静電気の発生も著しいものである。

他方、大表面積人造繊維により拭取性能を向上させ、か
つ、吸水性を高めた布帛として、特開昭５０−１１６４
６７号があるが、該布帛の構成が吸水性の良好な綿、麻
、レーヨン等の紡績糸と大表面積人造繊維との交織、交
編、不織布であり、拭き取る際には、該紡績糸による毛
羽の脱落が発生すると共に、該紡績糸と該大表面積人造
繊維がそれぞれ単独に配されることによって、油膜汚れ
を拭き取る布帛の方向で拭取性能に差を生じ、たとえば
、主に該紡績糸によって拭き取るような方向においては
、充分な拭取洗脳が得られないものである。

本発明は布帛自身の発塵がなく、゛吸水性能を特に向上
させ水滴の除去効果が高く、静電気の発生が少ない、静
電気の作用による周囲の雰囲気からの吸塵がない、かつ
、縦・横の方向性の少ない優れた拭取性能を保有したワ
イピングクロスを提供するものである。

（発明の構成）本発明は、１３重量％以上、好ましくは２５重量％以上
のアセテート長繊維と単糸繊度が０．５ｄ以下の極細長
繊維との組合せ糸からなる布帛において、アルカリ処理
によって、布帛表面に２重量％以上、好ましくは４重量
％以上減量加工された極細長繊維を配し、布帛内部に１
３重量％以上好ましくは２５重量％以上減量加工された
アセテート長繊維を配した構造を有し、該布帛の保水率
が２１０重量％以上、好ましくは２６０重量％以上及び
吸水速度が３秒以下、好ましくは１．５秒以下の吸水性
能を有することを特徴とするワイピングクロスである。

本発明者らは、油膜汚れの拭取性能が良好な極細合成繊
維の布帛に親水化の方法はないかと鋭意検討した結果、
アセテート長繊維と極細長繊維の繊維表面にアルカリ処
理を施すことにより、吸水速度が著しく向上することに
着目する１１＝に、アルカリ処理によるアセテート長Ｉ
ａｍと極細長繊維との大きな収縮差を利用し、該極細長
繊維を該布帛表面に配置させ、該アセテート長繊維の混
用率が高くても良好な拭取性能を維持できることを見い
出し本発明に至ったものである。

本発明における布帛の構造はアセテート長繊維と極細長
繊維との引揃糸あるいはエア交絡糸等の組合せ糸によっ
て構成される布帛のアルカリ処理によって、それらの収
縮差で生成される。

即ち、アセテート長繊維はアルカリ処理によって、減量
現象及び収縮現象を伴って、その表面からアセチル基が
水酸基に順次置換し、レーヨン化され、保水性能が高め
られる。保水率を２１０重量％以上にするためには少な
くとも１３重量％以上の減量加工を行う必要がある。

また、本発明において、単糸繊度が０．５　ｄ以下の極
細長繊維もアルカリ処理によって、繊維表面の浄化及び
活性化に伴い親水化され、２重量％以上の減量加工にお
いては、吸水速度及び保水率も高めることが可能になる
ことを見い出した。

しかしながら、減量加工された該極細長＃ａ維でさえも
、それが合成繊維の場合は保水性能に限界があるため、
減量加工されたアセテート長繊維が１３重量％以上含有
することが保水性能からみて必要である。

また、該極細長繊維の単糸繊度が０．５ｄを超えると単
位重量当たりの繊維の表面積が低くなり、拭取性能が低
下するので好ましくない。

保水率が２６０％以上及び吸水速度が１．５秒以下の保
水性能を持つワイピングクロスは、２５重量％以上減量
されたアセテート長繊維を２５重量％以上含有せしめる
ことによって、達成可能である。

アルカリ処・理に使用する薬剤は水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の強アルカリ、炭酸ナトリウム等の弱酸
アルカリ塩などの水溶液であり、アルカリ処理は該水溶
液に浸漬あるいは塗布によって行うことができ、繊維状
態でもよいが布帛状態で処理することがより好ましい。

アセテート長繊維は酢化度として４５％以上５９．５％
未満のジアセテートあるいは酢化度５９．５％以上のト
リアセテートからなる繊維であり、普通繊度糸でも制限
を受けるものでない。

単糸繊度が０．５ｄ以下の極細長繊維は分割方式、海島
方式、直紡方式等で紡糸し製造された繊維で、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリプロピ
レン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨ
ン等の再生繊維を使用することができる。

尚吸水速度はＪＩＳ−Ｌ　１０９６．　Ａ法（滴下法）
に準じた。すなわち、イオン交換水０．０４　ｍｆの１
滴を資料布上に落下させ、その水滴の消失時間で表した
。

又保水率は５０ｍｎ＋Ｘ５０ｍｍの資料布を１分間イオ
ン交換水に浸漬し、水平棒上にビンで止め、１分間水切
りを行い、絶乾重量に対する百分率で表した。

含水率は約１ｇの試料をイオン交換水に１０分間浸漬し
、次いで遠心脱水機（日立製作所■製ＨＩＭＡＣ）で３
０００　ｒｐｍ　ｘ　１０分間脱水し、絶乾重量に対す
る百分率で表した。

汚れの拭取性能は布帛の構成糸１組織、経・緯の密度な
どによって変化し、一般に理数の大きい組織はど繊維の
自由度が増し、拭取性能が向上する。しかし、本発明の
ワイピングクロスは平織、天竺編等の理数が小さいもの
でも良好な拭取性能、保水性能が得られることが特徴で
もある。

牛脂油膜の拭取性は、スライドガラス（７５Ｘ５０Ｘ１
ｍｍ）の中央部に牛脂を一定量（曇り価７〜９）塗布し
、試料布に一定荷重（４０φＸ　５０　ｍ＋ｎの金属円
柱の円周上にクツション材として厚さ２Ｍの幅４０ｆｆ
ｉｍのポリウレタンシートを巻付けた荷重５００ｇのお
もり）を掛けながら拭き取り、反射透過率計（村上色彩
研究所ＨＲ−１００）で測定し、拡散光線透過率の全光
線透過率に対する百分率（曇り価）で表した。

ｄ曇り価（ＨＡＺＢ）　＝　−Ｘ　１００ｔＴｄ＋拡散光線透過率Ｔｔ：全光線透過率拭き取りの２回目以降は試料布の場所を変えて、拭き取
りを繰返し、１０回目まで実施した１、指紋汚れに対す
る拭取性能は、指紋を押印（曇り価２〜３）したスライ
ドガラスに変えて、同様に拭取試験を実施した。

また、水滴の拭取性能はスライドガラスに０．０４−の
水滴を落とし、同様に拭取試験を実施し、その拭取回数
で表した。

本発明のワイピングクロスは機能的には、拭取性能のほ
かに特に保水性能を高めたことにより、水滴除去に有効
であり、また、該繊維の光沢及び発色性が良好であるた
め、無地染やプリントを施し、審美性、ファツション性
を持った高付加価値商品を狙うことができる。用途には
ハンカチ類やワキン類、メガネやレンズ拭き。

ガラス製品、金属製品およびオーデオ製品拭き電子部品
製造工場用及びフィルム製造工場用清掃布、クリーンル
ーム内清掃など、保水性を持たせることにより、静電気
の発生も少なく、今まで以上に広範な清掃布として利用
できる。

（実施例１）酢化度６１．２のトリアセテート長繊維（１００＋Ｊ／
６４ｆｉｌ）と、ポリエステル及びポリアミドからなる
分割型複合繊維（７５ｄ／２４ｆｉｌ　、　　］　１分
割／ｆｉｔ　、　ＰＯＴ　／　Ｎｙ　＝６７／３３　）
とのエア交絡糸を得た。該エア交絡糸を経糸と緯糸とし
て用い、経糸密度６０本／　２．５４　ｃｍ、緯糸密度
５５本／２、５４　ｃｍの規格の平織物きし、該織物を
炭酸づト　リ　ウ　ム０．５ｇ／ｌ、）　　リ　ボ　リ
　リ　ンＭ　す　ト　リ　ラム３　ｇ　／１．　、界面
活性剤３ｇ／ｌを含む８０℃の水溶液で２０分間精練兼
割繊処理を施した。。

次いで、アルカリ処理とし７て、４．０　ｇ　／　ｉ、
水酸化す）　ＩＪウムを含む９０℃の水溶液を用い、処
理時間を変えて処理し、水洗、乾燥後、性能を評価した
。第１表には減量率、第２表には保水性能を示した。

第１表　減量率第２表　保水性能第１表において、トリアセテート長繊維はアルカリ処理
時間５分で′１３重量％が減量され、２０分で完全ケン
化されてレーヨン化し、その後も減量が徐々に進み溶解
した。他方、分割型複合繊維は主にポリエステル部が減
量され、初期段階ではあまり減量されないが、４０分く
らいの処理時間になるとそれが著しくなり２１重量％も
減量された。

第２表において、保水率が２１０重量％以上のワイピン
グクロスを得るためには、Ｎ［１６の様に少なくとも５
分間以上のアルカリ処理が必要であり、保水率が２６０
重量％以上ではＮｃＬ７の１０分間以上のアルカリ処理
が必要であった。

他方、吸水速度はＮα２の１５秒程度のアルカリ処理に
よって著しく向上し、３秒以下にするためにはＮα５の
２分間のアルカリ処理で充分であった。

含水率は保水率に相関し、Ｎｏ、　６〜１０で良好な結
果が得られた。

第３表、第４表において、油膜汚れと指紋汚れについて
の拭取性の結果を示した。ＮＯ３２の１５秒のアルカリ
処理だけでもそこそこの拭取性能かえられたが、アルカ
リ処理に伴ってさらにその性能を高めることが可能であ
った。尚、拭取性が良好と判断される曇り価は０．２以
下であった。

水滴の拭取性として、Ｎα１の吸水速度が１５秒の織物
とＮｏ、　９の１秒の織物を比較検討した結果、Ｎα９
の織物では１回で拭き取れたが、ＮＯ３１の織物では水
滴の移動が生じ、４回も必要とした。

また、Ｎα１１は綿糸４０番単糸を経糸として、ポリエ
ステル及びポリアミドからなる分割型複合繊維（１５０
ｄ／４８ｆｉｌ　、　１１分割／ｆｉｌ　、　ＰＥＴ／
Ｎｙ＝　６７／３３）を緯糸とした平織物をＮ［１１に
準じてアルカリ処理をしたものであり、表２に示すよう
に保水性能は良好であるが、表３，４に示す拭取性能に
おいて、主に綿糸での拭き取る方向（下段値）で７はそ
の性能が好ましくなかった。

（実施例２）酢化度６１．２のトリアセテート長繊維（１００ｄ／６
４ｆｉｌ　、　６０ｄ／４０ｆｉｌ）と、ポリエステル
及びポリアミドからなる分割型複合繊維（５０ｄ／２４
ｆ　ｉ　ｌ。

１１分割／　ｆ　ｉ　１．　ＰＥＴ／Ｎｙ　＝　６７／
３３）との組合せによりトリアセテート長場維含有量を
変えた３００ｄあるいは３１０ｄのエア交絡糸を得て、
１９Ｇ天竺組織にて製編し、実施例１に準じ精練兼割繊
処理を実施した。

次いで、水酸化す）　ＩＪウム４０ｇ／１１度の９０℃
水溶液で３０分間処理し、水洗、乾燥後、保水性能を評
価した。尚、減量率はトリアセテート長繊維が４８．５
％、分割型複合繊維は１９．４％であった。

第５表は減毒加工前後のトリアセテート長繊維の含有率
を示した。

第６表において、保水率が２１０重量％のワイピングク
ロスを得るためには減量加工（ケン化）されたアセテー
ト長繊維がＮα１７の１３重量％以上、保水率が２６０
重量％以上では実施例１６の２５重量％以上が必要であ
った。

第５表第６表保水性能（実施例３）酢化度５５．２のジアセテート長繊維（１００ｄ／２７
ｆｉｌ　＊　２本）と、ポリエステル及びポリアミドか
らなる分割型複合繊維（５０ｄ／２４ｆｉｌ　＊　２本
、１１分割／ｆｉｌ　、　Ｐ８Ｔ／Ｎｙ＝６７／３３）
との組合せにより、３００ｄのエア交絡糸を得て、実施
例２のＮα１３と同様な処理をした結果、保水率が２８
０重量％、吸水速度が１秒の吸水性能を持つワイピング
クロスが得られた。

（発明の効果）以上の如く構成された本発明によれば、吸水性に優れ、
布帛自身の発塵がなく、しかも方向性の少ない優れた拭
取性能を発揮する等の格別の効果を奏するものである。

特許出願人　　三菱レイヨン株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

１３重量％以上のアセテート長繊維と単糸繊度が０．５
ｄ以下の極細長繊維との組合せ糸からなる布帛において
、アルカリ処理によって、布帛表面に２重量％以上減量
加工された極細長繊維を配し、布帛内部に１３重量％以
上減量加工されたアセテート長繊維を配した構造を有し
、該布帛の保水率が２１０重量％以上及び吸水速度が３
秒以下の吸水性能を有することを特徴とするワイピング
クロス。