JPH0318211Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は配送伝票等商品移動を伴う業務におい
て必要とされる伝票の改良に関する。

従来より、運送会社、百貨店等に用いられる配
送伝票は複数枚の綴りよりなり、荷物と一緒に移
動して必要部署で必要な伝票が順次切り取られ使
用されている。この配送伝票は運送途中での破
損、紛失や風雨に曝されることによる汚損等の問
題を避けるため、通常、透明なビニールの袋に入
れられ、荷物に貼り付けられていた。しかし、こ
の方法はいちいち伝票を袋から取り出さなければ
ならず非常に伝票の取扱いが面倒であるという欠
点があつた。そこで、本出願人は先にこの欠点を
解消した収納具付帳票を開発し、実用新案登録出
願した（実願昭56−109604、実開昭58−15077）。
この出願に開示のものは、紙の表面に耐水性処理
をした被覆材と、裏面に接着剤層と剥離紙とを備
えた基材とで封筒状の収納具を作り、その中に伝
票を切り取り自在に綴り込んだものであり、収納
具を基材裏面の接着剤層を用いて簡単に荷物に貼
着でき、かつ運送中は被覆材が伝票を保護すると
いう構成のものであるが、この収納具付帳票は紙
からなる被覆材上へ耐水性処理を施こさねばなら
ず、また内部に綴り込まれた伝票上にバーコー
ド・OCR等の光学読取表示を設けて、その表示
をスキヤナーで読取らせて伝票の処理を機械化し
ようとしても、被覆材の基材が不透明な紙である
ため配送伝票外部から読取ることができないとい
う欠点があつた。

本考案は、この収納具付帳票にさらに改良を加
え、運送中の帳票の汚損をなくし、かつ取扱いが
容易な配送伝票を提供する事を目的とする。

すなわち、本考案は封筒上紙と、裏面側の所定
部に粘着剤と剥離紙を有する封筒下紙とから成る
一辺開封形の封筒内に、縦幅寸法が前記封筒幅よ
り幅狭である伝票を切り取り自在に封筒内で綴り
込んで成る配送伝票において、前記封筒上紙を透
明又は半透明の樹脂フイルムで構成し、該フイル
ムの表面の少なくとも一部に筆記可能な処理を施
し、さらにその上又は筆記可能な処理を施した部
分に対応するフイルムの裏面部分に所要事項記入
欄を印刷し、また該フイルムの裏面に少なくとも
透視窓となる部分を除いてベタ印刷を設けたこと
を特徴とする配送伝票を要旨とする。

以下、添付図面の実施例により、本考案を更に
詳述する。

第１図、第２図において、本考案の配送伝票は
荷物貼付伝票となる封筒上紙１を有しており、該
封筒上紙１の裏面に封筒下紙２が重ね合わされ、
上下の辺が接着剤層３により接合され、第１図の
様に右辺に開いた封筒が形成されている。第２図
示の如く封筒下紙２にはその裏面側の所定部に粘
着剤層４とそれを保護する剥離紙５が設けられて
いる。封筒上紙１と封筒下紙２とで構成される封
筒内には、縦幅寸法が前記封筒幅より幅狭である
複数枚綴りの伝票６が収納され、封筒開封部と反
対側の一辺にて接着剤層により固定されており、
これらは切取り用ミシン目により取り自在となつ
ている。各伝票６には表面に所要事項記入欄が印
刷されており、かつ最下部の伝票を除いて裏面の
少なくとも前記所要事項記入欄に対応する位に裏
カーボン等が施され複写可能となつている。

封筒上紙１は第３図に拡大して示すように、透
明又は半透明の樹脂フイルム１ａを基板とし、そ
の表面に筆記可能な処理を施した面１ｂを形成
し、さらにその上に荷受人、荷送人等の所要事項
記入欄１ｃを印刷したものであり、該所要事記入
欄は伝票６の面に形成された記入欄に対応する位
置に形成されており、筆記可能処理面１ｂは少な
くとも所要事項記入欄をカバーする広さを有する
ものであれば良い。

また、前記フイルム１ａの裏面の少なくとも透
視窓１０となる部分を除いた位置にベタ印刷１ｄ
を施し、さらに裏カーボン等複写可能な処理面１
ｅを形成したものである。尚、前記所要事項記入
欄１ｃを樹脂フイルム１ａの裏面に印刷し、その
上にベタ印刷１ｄを施してもよい。

また、ベタ印刷１ｄは配送伝票の外観、つまり
デザイン効果を高めるために裏カーボン等の複写
可能処理面１ｅや封筒内の伝票６の文字、記号、
模様等を隠蔽するものであるから、ホワイトイン
キ等の隠蔽効果を有するものであればどのような
ものでもよい。

さらに所要事項記入欄１ｃをフイルム１ａの裏
面に設ける場合にはベタ印刷１ｄと記入欄１ｃは
各々別の色にするものである。

基板となる樹脂フイルム１ａとしては、例えば
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、
塩化ビニル等の合成樹脂を用いる事ができ、封筒
内の伝票６に形成された文字、記号等を透視でき
る程度の透明度を有するものである。前記フイル
ム１ａの表面部に施す筆記可能な処理面１ｂの形
成には、マツト加工やエンボス加工或は筆記可能
な樹脂の塗布等が有効であり、筆記可能な樹脂の
塗布の場合には、その前に必要に応じてアンカー
コート剤を塗布する。前記フイルム１ａの裏面に
は、前記所定位置のベタ印刷１ｄを施す前に必要
に応じてアンカーコート剤を塗布する。

また前記封筒内に綴り込まれた伝票６の樹脂フ
イルム１ａの透視窓１０に対応する位置にはバー
コード、OCR，OMR等の光学読取表示７を設
け、封筒上紙１の透視窓１０から光学読取装置に
より伝票６に設けた前記表示を読取可能なように
し、配送伝票の処理を自動化するものである。

さらにまた光学読取表示７を伝票６に設けるか
わりに各伝票の伝票名つまり、依頼主控、引受所
控、配達所控等を印刷して封筒上紙１の透視窓１
０から、それらの伝票名を見ることができるよう
にしてもよい。

また、前記ベタ印刷１ｄは、必要に応じて２層
以上で構成してもよい。次に前記複写可能な処理
面１ｅは、前記伝票６の最上部の伝票にいわゆる
自己発色システムを用いてもかまわないので、そ
の時等は必要なくなる。

複数枚の伝票６のうち最下部のものを第４図示
の如く、返信用の葉書６ａとして構成することも
できる。この場合には葉書６ａには封筒上紙１の
荷受人の住所、氏名等の記入欄に対応する位置に
葉書の発送人の名前等の記入欄１１が設けられ、
また封筒上紙１の荷送人の住所、氏名等の記入欄
に対応する位置に葉書の受取人の住所、名前等の
記入欄１２が設けられ、これらの各記入欄には葉
書６ａのすぐ上に位置する伝票の裏面の裏カーボ
ン等により住所、氏名が封筒上紙の荷受人、荷送
人等の記入欄に記入する際に複写されるものであ
る。

封筒上紙１は、第３図の構造に限定されず、更
に変更可能である。例えば第３図における前記所
要事項記入欄１ｃを除く封筒上紙の表面にさらに
透明な塗布剤例えばニスを塗布してもよい。これ
は、光沢を与え見栄えをよくし、百貨店等の配送
伝票として商業イメージを高める等の効果もあ
る。

尚、第１図、第２図の実施例では封筒上紙１の
上には伝票は設けられていないが、必要に応じて
上部伝票（控伝票）を左側辺部で接着剤により封
筒上紙１に固定し切取り用ミシン目により切り取
り自在に設けてもよい。

次に上記構造の配送伝票を使用する方法を説明
する。

先ず、第１図の状態で封筒上紙（荷物貼付伝
票）１の記入欄１ｃに必要事項を記入する。する
と記入事項は封筒上紙１の筆記可能処理面１ｂ上
に記入されるとともに伝票６に複写される。も
し、封筒上紙１上に上部伝票（控伝票）が設けら
れている場合には、該上部伝票に記入する事にな
り、この記入事項は封筒上紙１の筆記可能処理面
１ｂ上及び伝票６に複写される。必要事項記入
後、前記上部伝票は切り離され控として保管され
る。

次に必要事項記入後の配送伝票は剥離紙５を剥
がし、粘着剤層４により荷物に貼着され荷物とと
もに移動する。運送途中、各部署で伝票６が必要
に応じて順次切り取られて使用され、封筒上紙１
は荷物とともに最終目的地まで運送される。

以上の如く、本考案の配送伝票は荷物貼付伝票
となる上紙が樹脂フイルムであるので、風雨によ
る破損等を免れる事ができ、また伝票の構成も簡
単な為荷物への貼着が簡単である。

また、封筒上紙に透視窓が形成されているの
で、伝票に光学読取表示を設ければ透視窓からそ
れを光学読取装置で読取つて伝票処理を行なうこ
とができるので非常に伝票処理能率がアツプす
る。

また、複写能力に関しても、樹脂フイルム自体
が伝票の１枚となつている為、単に伝票保護の為
に透明フイルムを１枚はさむより、優れている等
多くの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は
第１図のＡ−A′矢視断面図、第３図は第２図の
封筒上紙１の拡大断面図、第４図は葉書６ａの斜
視図である。 １……封筒上紙、１ａ……樹脂フイルム、１ｂ
……筆記可能処理面、１ｃ……所要事項記入欄、
１ｄ……ベタ印刷、１ｅ……複写可能処理面、２
……封筒下紙、３……接着剤層、４……粘着剤
層、５……剥離紙、６……伝票、６ａ……葉書、
７……光学読取表示。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 封筒上紙と、裏面側の所定部に粘着剤と剥離
   紙を有する封筒下紙とから成る一辺開封形の封
   筒内に縦幅寸法が前記封筒幅より幅狭である伝
   票を切り取り自在に封筒内で綴り込んで成る配
   送伝票において前記封筒上紙を透明又は半透明
   の樹脂フイルムで構成し、該フイルムの表面の
   少なくとも一部に筆記可能な処理を施し、さら
   にその上又は筆記可能な処理を施した部分に対
   応するフイルムの裏面部分に所要事項記入欄を
   印刷し、また該フイルムの裏面に少なくとも透
   視窓となる部分を除いてベタ印刷を設けたこと
   を特徴とする配送伝票。 (2) 前記封筒内に綴り込まれた伝票の樹脂フイル
   ムの透視窓に対応する位置にバーコード、
   OCR、OMR等の光学読取表示を設けたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の配送伝票。