JPH029989Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、商品の移動を伴う業務において必要
とされる配送伝票の改良に関するものである。

従来技術 従来、運送会社、百貨店等で用いられる配送伝
票は、紙製の数枚の伝票を綴り合わせてなるもの
で、最下位の伝票と品物とを直接貼り合わせ、品
物の流れに応じて、必要部署で必要な伝票を順次
切り取り、使用するようになつている。ところ
が、従来の伝票は通常その印刷面が、外部に露出
しているので、品物が多数の人を経由して取り扱
われ、また風雨にも曝されることがあるところか
ら、印刷表示面が汚れたり、損傷したりするとい
う欠点を有している。

また、配送伝票についても一般の伝票と同様
に、バーコード、OCR等の光学読取表示を予め
印刷しておくことにより、その処理を簡易迅速な
らしめることができるが、しかし、上記の如く、
印刷表示面が損傷を受け易いことから、光学的読
取に誤りを生じるという問題があり、従来はその
ような表示は施されていない。

目 的 本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもの
で、従来の配送伝票の外側を封筒体で構成すると
ともに、少なくともその上紙を合成樹脂フイルム
で形成し、またた中の伝票綴りに光学読取表示を
外から読み取り可能にして、従来技術の欠点を解
消し、また従来における要請を満足させようとす
るものである。

構 成 一辺開封形の封筒体の中に伝票綴りを切り取り
可能に綴り込んでなる配送伝票において、上記綴
り込んだ伝票の最上層のものの所定個所に光学読
取表示を施し、かつ上記封筒体の少なくとも上紙
を合成樹脂フイルムで形成すると共に上記表示に
対向する当該上紙の該当位置のみを透明に形成し
てなる上記配送伝票。

実施例 以下、本考案の実施例につき図面に基づいて説
明する。

第１図および第２図は本考案にかかる配送伝票
を示している。

この配送伝票は、品物の発送依頼人等によつて
必要事項が記入される際、中に含まれる数枚の複
写伝票に同時に複写されて、全体が当該品物の表
面に貼付されるものである。

図は、その記入前の配送伝票を示しており、そ
の外側は、一辺開封形の封筒体でできている。

１０はその封筒体の上紙、１２は下紙、１４は
上下両紙を封筒形に形成するための接着剤層であ
り、１６は当該封筒体の中に綴り込んだ４枚の伝
票綴りである。伝票綴り１６は指で摘み易くする
ため、封筒体の開封した一辺から少しく突出して
いる。

伝票綴り１６は、その幅が封筒体の幅よりも小
さく形成され、長手方向に沿う二辺が接着剤１４
に接しないようになつているが、封筒体の開封辺
と反対側の辺は封筒体と一体的に接着固定されて
いる。そして、一枚一枚切り離すことができるよ
う、接着位置の近傍にミシン目が刻設されている
（図示せず）。

また、封筒体の上紙１０には荷受人、荷送人の
住所氏名等の所要記入欄１８が印刷されており、
伝票綴り１６の各伝票にも所定の記入欄が印刷さ
れる（図示せず）と共に上記上紙１０に記載され
る事項を複写できるように最下部の伝票を除き裏
面には裏カーボン等が施されている。

ここに、前記封筒体の少なくとも上紙１０はそ
の主体が透明な合成樹脂フイルム２０で構成され
ている。当該フイルム２０としては、。例えばポ
リエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、塩
化ビニル等の合成樹脂を用いることができる。

前記所要記入欄１８の印刷は、望ましくはこの
フイルム２０の裏面になされ、印刷に際しては必
要に応じて予めアンカーコート剤がその裏面に塗
布される。また、所要記入欄１８の筆記位置に
は、フイルム表面に筆記可能な処理層２２が形成
される。筆記可能にするための処理としては、マ
ツト加工、エンボス加工、あるいは筆記可能な樹
脂の塗布などが有効である。

また、フイルム２０の裏面には、上記所要記入
欄１８の印刷インキの上から更に当該インキ色と
は異なる色のインキでベタ印刷２４がなされてい
る。

しかし、このインキ２４は、上記綴り込んだ伝
票１６の最上層のものの所定個所に施された光学
読取表示２６に対向する該当位置のみは透明のま
ま残すように、フイルム２０に付着される。

光学読取表示２６は、この場合バーコードであ
るが、OCR等他のものであつてもよい。

これにより、バーコード等の光学読取表示２６
はフイルム２０によつて保護されるとともに、フ
イルム２０の上からの走査でその内容が読み取ら
れることとなる。

なお、第２図において、２８はフイルム２０の
表面の所定部分に塗布された透明な塗布剤、例え
ばニスの層である。これは、配送伝票に光沢を与
えて見栄えを良くし、百貨店等の配送伝票として
商業イメージを高めるうえで効果がある。

また、封筒体の下紙１２に設けられている３０
は品物に貼り付けるための粘着剤層であり、３２
は当該粘着剤層を保護するための剥離紙である。
しかして、上記構造の配送伝票を使用するには、
第１図の状態で荷物の発送者などが記入欄１８に
住所等の必要事項を記入する。

この記入事項はフイルム２０の筆記可能処理層
２２上に記入されるとともに、伝票１６に複写さ
れる。

なお、図示しないが、配送伝票の上に上部伝
票、例えば控伝票が設けられている場合には、そ
の上部伝票に記入し、この記入事項はフイルム２
０の層２２上および伝票綴り１６に複写される。
必要事項記入後、上部伝票は切り離され、控とし
て保管される。

次ぎに、必要事項記入後の配送伝票は、その剥
離紙３２が剥がされ、粘着剤層３０により荷物に
貼り付けられ、荷物とともに移動する。その間
に、各部署で伝票１６が必要に応じて順次切り取
られて使用される。

また、バーコード等の光学読取表示２６が各部
署で必要に応じて読取ヘツド等（図示せず）の走
査で読み取られ、データ処理に供されることとな
る。

かくて配送伝票は封筒体のみになつて荷物とと
もに最終目的地に到達することになる。

効 果 本考案は、以上のように、一辺開封形の封筒体
の中に伝票綴り１６を切り取り可能に綴り込んで
なる配送伝票において、上記綴り込んだ伝票１６
の最上層のものの所定個所に光学読取表示２６を
施し、かつ上記封筒体の少なくとも上紙１０を合
成樹脂フイルムで形成すると共に上記表示２６に
対向する当該上紙の該当位置のみを透明に形成し
てなるものであるから、品物の移動に伴つて多く
の人の手等に触れてもその印刷表示、手書き表示
に損傷を受け難くすることができるばかりでな
く、パターンの汚れを特に嫌う光学読取表示２６
を好適に保護し、その読み取りに誤りを来さない
ようにすることができるものである。

さらに、封筒体の上紙１０の光学読取表示該当
位置のみを透明に形成してなることから、封筒体
の上からそのデータ内容を読み取ることができ、
従来の如き開封操作などを何等要しないものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる配送伝票の一実施例の
斜視図、第２図は第１図における−線断面図
である。 １０……上紙、１２……下紙、１６……伝票、
１８……所要事項記入欄、２０……フイルム、２
４……ベタ印刷、２６……光学読取表示。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一辺開封形の封筒体の中に伝票綴り１６を切り
   取り可能に綴り込んでなる配送伝票において、上
   記綴り込んだ伝票１６の最上層のものの所定個所
   に光学読取表示２６を施し、かつ上記封筒体の少
   なくとも上紙１０を合成樹脂フイルム２０で形成
   すると共に上記表示に対向する当該上紙の該当位
   置のみを透明に形成してなる上記配送伝票。